Rhythm Technique Fightingspirits

藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

東海クラブユース選手権・全日小県大会

2014年06月14日 17時29分08秒 | 高校サッカー・クラブユース
ゆめりあサッカー場にて東海クラブユース選手権を観戦
全国大会出場3枠の内、残り2枠を今日の試合で勝利したチームが獲得する。

清水Y 6ー0 愛知FC

得点
前半29分 14森主のミドルシュート
前半35分 23鈴木健のクロスを9大野が頭で合わせるもGKファインセーブ、そのこぼれ玉を9大野がつめる
前半37分 23鈴木健のクロスを9大野?が頭で合わせ、11望月がつめる
後半8分 13杉本のクロスをDFがクリアミス、9大野がつめる
後半12分 3鈴木翔のフィードに抜けだした25西澤のクロスを9大野が決める
後半32分 13杉本のクロスを11望月がダイレクトボレー


清水Yスタメン
      1山川
23鈴木健15村松 3鈴木翔12田口
    7水谷 14森主
 25西澤  6宮本  11望月
      9大野
交代
後半0分 鈴木健→13杉本
後半12分 水谷→24福井(宮本がDH、福井がトップ下)
後半18分 大野→8柴田(柴田が2列目左、望月がFW)
後半28分 田口→2木村
後半28分 村松→4深澤


愛知FCスタメン
   28
11 13 3 4
  23 8
 18   10
  16 9
交代
後半13分 13→22(4がCB、22が左SB)
後半21分 18→6(6が右SB、11が2列目右)
後半?分 9→17
後半33分 10→12


感想
清水Yが圧倒して大勝し全国大会出場を決めた試合だった。
前半はボールを支配し何度も相手守備陣を責め崩し決定機を作り出すも、最後のところで決めきれずなかなか先制点を奪えなかったが前半29分に先制すると、その後は短時間で連続得点。前半だけで3得点を奪い、後半も選手を変えながら追加点を奪い、清水Yが危なげなく勝利した。
この日の清水Yは、7水谷がDHに入り6宮本がトップ下にはいる布陣。7水谷が戻ってきて中盤の攻勢を模索している様子だが、今のところは7水谷をSBで起用しようとする雰囲気は無い。
9大野がハットトリックでエースの仕事を果たした。また今日の試合は3鈴木翔のロングフィードが冴えていた。
愛知FCは6失点したものの、GK28の好セーブが目立っていた。線は細く荒削りな感じのGKだったが、身長が高く反応も良く良い素材だと感じたGKだった。


※もう1試合は、JFAアカデミーがFC岐阜に6-1で勝利し全国大会切符を手にした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ゆめりあから金谷人工芝サッカー場へ移動。全日本少年サッカー大会静岡大会をはしご観戦。
全日小の静岡県大会は今日と明日の2日間で行われる。今日は1回戦と2回戦。明日は準決勝と決勝が行われる。
全日小は8人制サッカー大会で20分ハーフで行われる。

金谷人工芝サッカー場にて全日小県大会2回戦を観戦

サルファスoRS 3-1 榛南フットボールクラブジュニアレッド

得点
前半11分 (サ)11加納のドリブル突破からPKゲット。11加納がPK決める
前半15分 (サ)11加納が裏に抜け出しシュート
前半16分 (サ)CKから5加藤がシュート
後半20分 (榛)10中嶋のロングシュート

サルファススタメン
      1石原
  5加藤 3浅沼 7梅原
  
  8深澤 10宇山 14鈴木
 
      11加納
交代
後半7分 宇山→6難波
後半12分 梅原→2伏見
後半12分 加納→9杉山
後半19分 石原→12浅井


榛南スタメン
      9山崎
  7青井 6片瀬 5相馬

  8大石 10中嶋 16櫻井

      11赤井
交代
後半15分 櫻井→15永田


感想
サルファスが終始ボールを支配、終了間際に1点返されたものの危なげなく準決勝進出を決めた。
サルファスの選手は、足元の技術レベルが高くDFから丁寧にショートパスをつなぐスタイル。相手選手がプレスをかけてきても落ち着いてキープできていた。最後までボールを支配し常に試合を優位に進めたが、後半に追加点を奪う事は出来なかった。
榛南はボールを奪ってもサルファスのプレスに中盤でボールを落ち着けることが出来ず、なかなか攻撃を組み立てることが出来なかった。

準決勝・決勝は明日藤枝市民グランドで行われる。

2014W杯日本代表メンバー紹介(MF,FW編)

2014年06月10日 22時00分01秒 | A代表
7遠藤保仁
ゴールデンエイジ最後の生き残り。小野、稲本、高原、小笠原などそうそうたるメンバーがいた中で遠藤が最後まで代表で生き残った一番の理由は、海外移籍をしなかったからだと思う。海外移籍は選手としてのステップアップには重要だが、日本代表と欧州の所属クラブを往復する負担はかなり大きい。移動の負担で消耗して選手としてのパフォーマンスが落ち選手寿命を短くさせてしまうという事はあると思う。(特に遠藤の世代はジーコ監督の欧州選手志向の影響で、欧州選手がかなり多くの長距離移動をさせられていた)遠藤はJリーグの所属クラブで確固たる地位を築き、定期的に代表にも召集されることで、長い年月をかけて少しずつ徐々に徐々に日本代表チームを自分の色に染めることに成功した。海外に移籍していたらそんな余裕は無かったと思う。34歳になり体力的にはだいぶ厳しいが、スタメンは難しくてもコンフェデの時のように途中出場でゲームの流れを変える起用というのは十分ありだと思う。

8清武弘嗣
大分Yの3年時は怪我であまり目立った活躍は無かった。大分からC大阪に移籍した時も怪我で出遅れ香川が移籍で抜けるまでは目立った活躍は無かった。元々評価の高かった選手だったが、本格的に注目されるようになったのは五輪代表チームでの活躍。特にアジア最終予選のマレーシア戦での活躍は圧倒的だった。その後も五輪世代のトップ選手として安定した活躍で五輪ベスト4に貢献。五輪ではチームリーダーだったが、A代表では控えめなプレーが目立つ。本田から日本のエースの座を奪い取るくらいの気持ちでやってほしいところでもある。今の清武は、過去に中村俊輔にやや遠慮していた頃の本田を思い出す。

14青山敏弘
作陽高校3年時の選手権、岡山県大会の決勝戦で放ったロングシュートがゴールの中から跳ね返ってピッチ内に戻り、これがノーゴールと判定される高校サッカー史に残る誤審で敗れ、選手権大会出場を逃した不幸な過去を持つ。高校当時からロングキックには定評があり、今では広島で不動のボランチとなりチームの心臓として活躍している。これまで世代別の代表歴は無いが所属クラブでコツコツと評価を高めてW杯の舞台までたどり着いた。華のある選手ではないが、組織の中でしっかり機能してコツコツと評価を高めてきたあたりは実に作陽らしい選手だと思う。遠藤の調子次第ではスタメン出場も十分あり得る。

16山口蛍
C大阪Y時代はピッチ上の支配者という印象が残っている。ユース時代の山口は、ボランチの位置で攻撃面では攻撃の起点から決定機の演出まで行い、守備面では相手の攻撃の芽の摘み取りからカバーリングリングまで、ピッチ中央で1人で全てやっていたピッチ上の支配者というプレーヤーだった。プロ入り後は、ピッチ上の支配者から中盤のダイナモプレーヤーへうまくイメチェンした。五輪代表では同世代のライバルプレーヤーであった米本(FC東京)の怪我もあり、五輪代表で中盤の底のポディションをガッチリ自分のものにして五輪ベスト4に貢献。後半になっても落ちない運動量と献身的なプレスは今の日本代表にとって欠かせないものになってきている。

17長谷部誠
怪我の状態が思わしくなく本大会での試合出場が危ぶまれる主将。ただ、長谷部に関しては怪我の状態が悪くてもW杯本大会メンバー23人の中には入っていただろう。それは試合に出場するチームの戦力としての仕事の他に、主将としてチームをまとめるという大きな仕事が長谷部にはあるから。ボランチの代役は山口で埋められても、主将の代役を埋められる選手はこのチームにはいない。ある意味、主将は今の日本で最も層の薄いポディションと言っても良い。長谷部に関しては本大会での活躍以上に、この大会についてはキャプテンマークを託せる次代の主将の育成に力を注いでほしい。後任を育てることもチームリーダーの重要な仕事。

4本田圭佑
今回の2014W杯は日本にとって「本田のためのW杯」であり「本田と心中するW杯」になると言って良いと思う。直前の調整試合で調子が上がってこないと本田のコンディションを不安視する報道もあるが、どんなに本田の調子が悪くてもザックは本田をスタメンから外すことは無いと思う。これまで本田を中心にチーム作りを進めてきたということが一番の理由だが、もう1つの理由はザックのメンツに関する部分。自身が過去に指揮を執ったACミランに推薦した選手として責任を持ってW杯でしっかり結果を残させようという指揮官の意識があるように思える。本田が日本の中心選手に上り詰めるきっかけを1つ挙げるとするなら08年の移籍の選択だと思う。当時所属していたオランダのvvvが2部降格となり、本田の去就が注目されたとき、浦和からのオファーもあったが、日本に戻らずオランダの2部リーグを選択して、そこで活躍して欧州での評価を一気に高めた。本田ならではの強気の選択だったと思う。

9岡崎慎司
岡崎の良さはサボらず常に狙っているところ。結果的に得点にはならなかった無駄な「GKへのバックパスカットの狙い」を過去に何百回も行っているような選手。そういうことをサボらず1試合通じてやり続けられる事が出来るのが岡崎という選手の良さ。ハッキリ言ってしまうと、岡崎はテクニックは無く足も速くない。高さも無いし体も強くない。滝川第二時代、選手権の注目選手紹介文で岡崎の紹介に「常に3つの選択肢をもっている選手」という紹介がされていた。シュート、パスなど常に複数の選択肢を持ってプレーできる選手というちょっと珍しい評価文だった。今は、相手がどんなプレーをするか、相手の複数の選択肢を読み取り、その中から最も良い自分のプレーを即座に選択できる選手に成長した。また自分のプレーを選択するまでの時間が短く、選択した後は迷いが無い為、素早い選択で自分のプレーを「やりきる」事が出来る。これによりテクニックの無い岡崎がボールを持ったシーンで決してうまくないドリブルを仕掛けても、抜けることは少ないが相手に簡単に奪われてカウンターを食らうというシーンも少ない。そして仕掛けるという行為が相手DFへの地味なボディーブローになる。日本代表歴代ゴール数3位というのは、テクニック全盛の時代で周囲に同タイプの選手が少なかったという事も影響していると思うが、健気なまでに100分の1以下の確率を信じて、常に狙い続けて走り出している岡崎の姿勢はもっと評価されるべきだと思う。

10香川真司
初めて見たのは香川が17歳の時に飛び級で参加していたU-19代表での試合。(SBS杯)当時のポディションはクラブではボランチ、U-19代表ではSBの控え選手だった。SBでは全く自身の良さを出せていなかった香川だったが、試合の流れで途中から本職のボランチでのプレーになると、中盤の底でボールを持つと切れのあるドリブルでスルスルと前線まで駆け上がったプレーが印象に残っている。また仙台国際ユース大会では東北代表としてU-19日本代表と戦い、香川の活躍で東北代表が勝利したという試合もあった。C大阪では2列目にコンバートされると持ち味のドリブルを活かして一気にブレイク。3シーズンJ2でプレーしていたが明らかにJ2ではもったいないプレーを見せ続けていた。2010年にW杯を前に海外移籍のオファーが届くも、W杯に出るためにセレッソに残留したがギリギリのところでW杯メンバーから落選。サポートメンバーとしてチームに帯同し、紅白戦での活躍から「やっぱメンバーに加えた方が良いんじゃないの?」と一部から囁かれた。能力的には4年前のW杯の時に既に日本代表の中心選手になっていてもおかしくなかった選手。

11柿谷曜一朗
高校1年生の時にプロ契約した天才選手。技術は一級品でもメンタルは子供だった当時の柿谷を、技術だけで判断しメンタル面を教育せずにプロ契約させてしまった事で、柿谷本人がその後苦労することになった。それでも日本サッカー界の裾野の広い地盤が、柿谷の才能を再び拾い上げてくれた。元々持っている技術は超一級品。C大阪Y時代には試合中に対戦相手の監督が、柿谷のファンになってしまったという話もある。
ボールコントロールは超一級品でも、フィジカル面や相手との駆け引きヘディングや前線でのプレッシャーのかけ方などは他の1トップのポディションを争う選手と比べたら劣る。本大会ではある意味、化けるか消えるかの選手。

13大久保嘉人
前線でハードワーク出来るFWとして岡田監督から重宝され前回のW杯では全試合スタメン出場した。W杯後は所属の神戸が低迷し大久保自身もFWとして満足できる仕事が出来ず日本代表からも遠ざかっていたが、川崎F移籍後は中村憲剛というパサーを得て見事に復活し日本代表にも逆転選出された。裏への飛び出しだけでなく、前線でのボールキープやプレッシングも高いレベルでこなし、攻撃的なポディションならどこでも起用可能という器用さも併せ持つ選手。国高校3年時には総体・国体・選手権の3冠を達成。因みに国体の決勝戦の相手は静岡県。静岡県の選抜チームが国見の単独チームだった長崎県に4-0でボロ負けした試合は今でもちょっとしたトラウマ。

18大迫勇也
W杯直前に海外移籍を決断し、尚且つ結果を残したという点については非常に高く評価したい。高校時代はボールを受けてターンする動きが際立っていたが、前線でのポストプレーや動き出しについても磨きがかかった。前回の五輪代表はギリギリのところで落選。意外なことに主要国際大会での経験が全くない選手だが、FWとしての総合力の高さはチーム1と言って良いと思う。この大会を機に大迫がこの先4年間の日本代表の不動のエースの座を勝ち取っても不思議ではない。初戦終了後のロッカールームでドログバが「オオサコハンパネェヨ!アイツハンパナイッテ!!後ろ向きのボールめっちゃトラップするもん、そんなん出来ひんやん普通!!」とか言ってたらマジハンパナイ
(笑)

20齋藤学
「エヒメッシ」「カモメッシ」「ハマノメッシ」など、何かとメッシと比較される小柄なドリブラー。そのドリブルは小学校の頃から有名で、2002年のダノンネーションズカップという12歳以下の世界一を決める国際大会に、U-12日本選抜の選手として参加していた齋藤を見た当時の柿谷が「あいつが世界で一番うまいと思いました。こんなやつ見たことない、次元が違う。ドリブルうんぬんではなく、全部がめちゃくちゃうまかった。」と言っている。柿谷同様にJ2へのレンタル移籍で出場機会を得て実戦経験を積みブレイクした選手。柿谷と齋藤の存在がJ2の存在価値を1段高めたと言っても良い。本大会では残り少ない時間でのジョーカー役としての起用となるだろう。密集を小刻みなドリブルでスルスルと抜けてシュートを決める持ち味を見せてほしい。


2014W杯日本代表メンバー紹介(GK,DF編)

2014年06月09日 21時56分21秒 | A代表
2014W杯日本代表メンバー紹介(GK、DF編)

1川島永嗣 
浦和のセレクションに落ちて大宮に入団。大宮入団後にはパルマに短期留学しパルマから移籍の打診を受けたことがある。
ワールドユースなど、常に年代別代表の正GKであり、国際大会での活躍も目覚ましいものがあったため、かなり早い時期からA代表に招集されると思っていたが、大宮から名古屋に移籍して楢崎の控えGKとなり出場機会を失ったところから出世コースから少し外れた回り道をすることになった。
「楢崎と同じチームで練習できたことで自身のレベルアップにつながった」というコメントを聞いたことがある。確かにそうかもしれないけれど、大宮からの移籍先が名古屋でなければもっと早くA代表に選ばれていて、A代表GKの楢崎・川口時代はもっと早く終わっていたと思う。

12西川周作
川島の代の次のワールドユースで正GKをつとめた選手。アジア予選の時は松井(当時磐田Y)と熾烈な正GK争いをしていたが、この西川がU-20代表の正GKの座をゲット。本大会で活躍し、その後は大分から広島・浦和と渡り歩きここまではとんとん拍子という感じ。1世代上の川島の存在は越えなければいけない高い壁。
西川が川島より勝っているところはキックの精度だろう。大分Y時代はFKのキッカーを務めていたこともありマスコミからは元パラグアイ代表GKのチラベルトとよく表現されていた。

23権田修一
世代別代表に選ばれ続けてきたエリート。セービング能力の高い本格派GKというイメージが強い。当然のように世代別代表の守護神をつとめていたが、U-19アジア予選で敗退。連続出場していたワールドユースの出場権を自身がキャプテンをしていたチームで逃すという苦渋を味わった。A代表には呼ばれ続けているけれど第3GKでなかなか出番が無く、未だ代表キャップ数は2。リアルにピッチから一番遠い選手。

2内田篤人
前回大会は控えとなり出場試合数0。大会直前の守備的な戦術への方針転換のあおりを受けた形になったが、その先発から外された原因が直前のテストマッチで、ハイボールの競り合いに負けて失点に絡んだシーンで監督の信頼を無くしたこと。(個人的憶測)先日のザンビア戦でも似たようなシーンが…と言って不安を煽ってみる。2010W杯大会時ソニーのTVCMのキャッチコピーが「魅せてくれ内田」だったが、きっとソニーの本音は「(試合に)出てきてくれ内田」だったんだろうなと思っている。

3酒井高徳
ドイツ人とのハーフ。シュツットガルトでの活躍に注目したドイツマスコミが「ドイツに帰化させるべきだ」という報道をしたというキャプテン翼の若林君のような逸話を持つ。弟2人もサッカー選手で3人兄弟と思われがちだが、実は4人兄弟で高徳は二男、長男は柔道家。高徳が新潟Yに在籍していた時にSBS杯のU-19代表に飛び級で選出されプレーしていたのを見て、非常に良いプレーをしていたのでU-19のアジア最終予選のメンバー入りは間違いないだろうと思ったが、なぜかメンバーからは外れ、そのチームはその数か月後のアジア最終予選で予選敗退となった。左右どちらも高いレベルでプレーでき、運動量が豊富な貴重な選手。

5長友佑人
愛媛FCの下部組織のセレクションに落ち、東福岡ではボランチ、明治大学では応援席で「太鼓を叩かせたら日本一」と言われていた選手が、右SBへのコンバートを機に一気に世界のトップレベルにまで上り詰めた。前回大会は相手のエースを封じ込める守備力で日本代表を支えた。攻撃的に行くと監督が公言している今大会でどれだけ攻撃面で存在感を出すことが出来るか。

6森重真人
広島皆実時代はボランチ。プロ入り後もしばらくの間はボランチを務めていたので個人的には未だにボランチの選手という印象が強い。因みに中学時代(広島JY)はFWで槙野智章(浦和)と2トップを組んでいた。広島JYから広島Yに上がることが出来ず、高校サッカーで頑張って這い上がってきた選手でもある。チームの守備力に「高さ・強さ」を求めるならCBは今野ではなく森重だろう。高校時代はつぶし役兼攻撃の起点になれるタイプのボランチだったこともあり、ただデカいだけのCBではなく足元の技術も高い。

15今野泰幸
ザックジャパン不動のCBも森重の台頭でスタメンの座が危うくなっている。それでも危機察知能力とカバーリング能力はチーム随一。森重同様に元々はボランチの選手。東北高校からJFLのソニー仙台への入団が内定していたが、当時コンサドーレ札幌の岡田監督の目に留まりプロ入り。その後はワールドユース、五輪、2010W杯と日本代表に選ばれ続けている。ワールドユースの頃は中盤の潰し屋というイメージが強かったが、ユーティリティープレーヤーが日本のディフェンスリーダーに出世した。前回大会は守備的戦術のため内田に代わり右SBでの出場が濃厚だったが怪我により出場はデンマーク戦の途中出場だけだった。

19伊野波雅彦
森重・今野と同様に元々はボランチの選手で、今も現役の守備のユーティリティープレーヤー。代表ではCB、SBで主に起用されているが、過去の所属クラブではDHでも起用されていたためDHでの起用も十分可能。守備のユーティリティープレーヤーからCBのスペシャリストに成長した今野とは対照的に、FC東京・鹿島・ハイドゥク(クロアチア)・神戸・磐田と複数のクラブを渡り歩き、各クラブのチーム事情に振り回される形で様々なポディションを経験し続けたことが、結果的に守備の万能選手としてW杯代表の座を射止める決め手となった。また長友同様に大学サッカーの活躍から世代別代表に選ばれ、大学を中退してプロ知りした選手でもある。ワールドユースの代表に怪我人の代役として1年でユニバーシアード代表候補となっていた伊野波が選ばれ、フィジカルテストでチームトップの成績を残しマスコミに報道されるもワールドユースでの出番はなかった。そこから大学を中退してFC東京に加入。五輪代表のアジア予選は主将としてディフェンスリーダーを務めたが本大会のメンバーには選ばれなかった。フィジカルが強く複数のポディションで起用できることから、いつもチームに振り回されている選手というイメージが強い。


21酒井宏樹
今でもしばしば語り継がれる史上最強のチームと評された08年の柏Y。そのチームの右SBが酒井だった。当時の酒井はチームの他の選手と比べて最も完成度が低く身体能力の塊、ポテンシャルでサッカーをやっているような選手だった。ユース時代はチームメートがポゼッションしてくれるから、攻撃にアクセントを加える存在として好き勝手に攻撃参加していて守備は不得手という感じだった。トップチームに上がってから2年間は出番が無かったがチームがJ2に降格すると、ここぞとばかりに柏は酒井をCBで起用。J2で酒井の守備力をCBで徹底的に鍛え上げた。もともと体が大きく身体能力の高い選手で伸びシロが大きかった為に出来た選択だと思う。J2で守備を鍛えた酒井は翌年からJ1でSBとしてブレイク。守備での不安が無くなったことで持ち前の攻撃力がより活きる選手に成長し一気に海外移籍、W代表メンバーの座を勝ち取った。

22吉田麻也
日本サッカー協会的に言うと「日本代表のDFの中心として成長してくれないと困る選手」。長身CBが不足する日本サッカー界にとって189㎝の長身CBは非常に重要な存在であり、その期待はオーバーエージとして12年の五輪に招集されたことからもわかる。最近はJリーグで森重や山下という若手CBも台頭してきたが経験がものをいうCBのポディションで吉田の2大会連続五輪出場という国際経験が貴重であることは間違いない。今大会だけでなく4年後のW杯を見据えた日本代表のDFリーダーとして活躍を続けてくれなければいけない選手。因みにこの選手も元々はボランチの選手。名古屋Y時代はアンカーで出場しており、4バックの前で1人でもう1つの大きな壁を作って、DFラインの前で相手の攻撃を跳ね返し続けていた姿をよく覚えている。プリンスリーグ東海で静学と対戦した時、放り込んでくるボールを跳ね返すのが得意な吉田だったが、放り込まず徹底して足元の技術で勝負してくる静学に対して試合中に「もう~、静学やだ~」と言っていた(笑)。

東海クラブユース選手権2014PPリーグ最終戦 @ゆめりあ多目的

2014年06月08日 18時35分03秒 | 高校サッカー・クラブユース
ゆめりあ多目的にて東海クラブユース選手権を観戦

おさらいをしておくと、東海からの全国切符は3。
清水・磐田・名古屋・JFAアカデミーが総当たりのリーグ戦を行い1位チームが全国大会出場決定。2位は愛知FC、3位はFC岐阜とそれぞれ対戦し勝利した2チームが全国切符を得る。
リーグ戦4位チームはその時点で予選敗退が決定する。

リーグ戦は今日が最終日。ここまでの順位は、磐田6、清水4、JFA1、名古屋0という順位(各個内数字は勝点)
今日の試合は磐田Y対清水Yの1位決定戦と、JFA対名古屋Yの4位決定戦という試合になった。


磐田Y 2ー0 清水Y

得点
前半25分 サイドでボールを受けた10上原が中央に折り返し?からの縦パスを受けた13森下がターンしてシュート
後半9分 10上原がサイドからカットインしながらのシュート


得点には至らなかった決定機
前半13分(清) 11望月のスルーパスに抜け出した12田口のクロスを25西澤が頭で合わせるも枠外
前半28分(磐) 13森下のパスを受けた18山下がシュート打つも3鈴木翔がブロック
前半35分(磐) 18山下からのパスを受けた14津島がシュート放つも枠外
後半15分 (清)9大野のミドルシュートをGKがセーブ
後半17分 (清)11望月のミドルシュートは枠外
後半24分 (磐)ショートパスを10本?位繋ぎ6塩谷がシュートもGK山川ファインセーブ
後半28分 (磐)スルーパスに抜け出した11山本がシュート放つもGK山川がはじく、はじいたこぼれ玉を10上原がつめるも枠外
後半30分 (清)34が抜けだしGKをかわすも、DF32がカバーリングに入りクリア 

シュート数(手元集計)磐田10:清水9


磐田Yスタメン
      1増田
32松下 33森岡 8高部 6塩谷
    10上原 15大西
 14津島       13森下
    23小野原18山下
交代
後半22分 森岡→11山本(32がCB、森下が右SB、山本が2列目左)


清水Yスタメン
      1山川
23鈴木健15村松 3鈴木翔12田口
    6宮本 14森主
 25西澤  28梅村  11望月
      9大野
交代
後半10分 鈴木健→22沼野(梅村が右SB、沼野が2列目)
後半28分 大野→34中野
後半34分 望月→8柴田
後半35分 西澤→18白鳥


感想
磐田Yが清水Y相手に完勝した試合だった。ボール支配率についても6:4で磐田Yが勝っていたと思う。
とにかく磐田Yの良さが目立った試合だった。磐田YはFWと2列目が非常にコンパクト。選手間の距離が短く細かいショートパスを繋いでゴールを狙ってくるサッカー。後半24分に見せた決定機は中盤からショートパスを10本位?繋いでシュートまでいったシーンで今日の磐田Yの良さを象徴する決定機だった。
清水Yは中盤をコンパクトに保つ磐田Yにボールを支配され自慢の中盤が機能せず、FWの9大野にボールが納まるシーンがほとんどなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名古屋Y 1ー2 JFAアカデミー

得点
前半8分 (J)名古屋DFのクリアが小さくなったところ、10草野がミドルシュート
後半3分 (名)10桜井のパスを受けた7青山のシュート
後半32分 (J)カウンターの流れから13浅見のパスを受けた2浜田のシュート

得点には至らなかった決定機
前半18分 (J)18谷口のクロスを27清水がボレーシュート放つも枠外
前半35分 (名)14池庭からのパスを受けた10桜井がミドルシュート放つもGK似鳥がファインセーブ
後半9分 (名)22吹ケのクロスを10桜井がシュート放つも枠外
後半26分 (J)9加賀山のパスを受けた29延がシュート放つのGKセーブ
後半30分 (名)32梶山、22吹ケ、7青山と細かくつなぎ7青山がシュート放つも枠外
後半38分 (J)10草野のパスを受けた9加賀山がシュート放つもGK小島がファインセーブ

シュート数(手元集計)JFA8:名古屋12


名古屋Yスタメン
      1小島
13高尾 25加藤 2大橋 22吹ケ
    8笹沼 14池庭
 9澤居       10桜井
    23田中 7青山
交代
後半0分 笹沼→12川崎
後半14分 田中→32梶山
後半32分 池庭→14北野(北野が2列目左、桜井がDH)


JFAアカデミースタメン
      1似鳥
16牧野 3宇野 7金城 5堀
    39飛鷹 36服部
 27清水       18谷口
    29延  10草野
交代
後半0分 清水→9加賀山
後半0分 服部→13浅見
後半29分 延→2浜田
後半32分 飛鷹→8瀬川
後半40分 堀→17吉田


感想
JFAアカデミー(以下福島)が名古屋Y相手に粘り勝ち。プレミア西でここまで首位の名古屋Yが全国切符を逃しまさかの東海予選敗退が決まった。
ここまで2試合戦って2連敗の名古屋Yは全国大会出場のためには勝たなければいけない試合だったが、そのプレッシャーが選手の焦りに繋がっていたかと感じた試合内容だった。
試合は開始早々に、名古屋Yのクリアボールが小さくなったところを、10草野がミドルシュートを突き刺し福島が先制。引き分けでもOKの福島はこの先制点で一気に楽になった。
その後の試合内容は、終始名古屋Yがボールを支配し攻め込むが、福島の粘り強い守備を崩すことが出来ずなかなか決定機を作れない時間帯が続いた。
それでも名古屋Yは後半の早い時間帯に同点に追いつき、逆転を狙い攻め続けるが福島の守備をなかなか崩せず、逆に後半32分焦りから前掛かりになった裏を突かれ、決定的となる福島に勝ち越し点を与えてしまい試合が決まった。
福島は1似鳥7金城3宇野の3人が非常に集中した守備を見せていた。またこの試合福島のスタメンの内4人が1年生。名古屋Yの中盤を自由にさせなかった4人の1年生の頑張りも注目すべき点だった。
名古屋Yは10桜井を中心に攻め込んだが、前半から中盤でのパスミスが目立った。


この結果、来週土曜日に清水Yは愛知FC、福島はFC岐阜とゆめりあで試合を行い、勝った方が残り2枠のクラブユース選手権(アディダス杯)の出場権を獲得する。

東海大学サッカーリーグ2014第6節 @ゆめりあ

2014年06月07日 17時26分52秒 | 大学・中学・小学
ゆめりあサッカー場にて東海大学サッカーリーグ第6節を観戦

静岡産業大 2-3 東海学園大

得点
前半37分 (静)7内田のショートコーナーからの11斉藤ドリブルシュートがDFの手にあたりハンドでPK、11斉藤がPK決める
前半40分 (東)10畠中のFK直接
前半44分 (東)左からのクロスを2金子が折り返し11畑が頭で合わせる
後半36分 (静)ゴール前で8小川と17佐久間がワンツー、8小川が決める
後半43分 (東)20のスルーパスに抜け出した8中西がGK1対1となり決める

得点には至らなかった決定機
前半7分 (静)13名和のFKが枠外
前半14分 (静)CKから2望月がシュート放つも枠外
前半44分 (東)8中西のドリブルシュートが枠外
後半13分 (静)13名和のFKをDFが跳ね返す、この浮いたボールを12森?がオーバーヘッドするも枠外
後半20分 (東)15志知がドリブルシュート放つもGKファインセーブ
後半27分 (静)8小川がロングシュート放つがクロスバー直撃
後半35分 (静)18東のFKを8小川がダイレクトボレー放つもGKファインセーブ
後半45分 (静)11斉藤のクロスを8小川がシュートするも枠外

シュート数(手元集計)静岡産業11:東海学園11


静岡産業大スタメン
      46樫田
7内田 12森  14後藤 2望月
    22片瀬 64河口
 13名和       11斉藤
    35西村 20阿部
交代
後半12分 阿部→8小川
後半22分 西村→18東
後半22分から3バックにシステム変更
   46
 12 14 2
  22 64
11     18
 8 7 13

後半31分 河口→17佐久間(佐久間がFW、名和がDH)


東海学園大スタメン
      1大澤
6今野 2金子 3坪井 5安楽
    10畠中 14藤原
 8中西  11畑   15志知
      9奥村
交代
後半24分 金子が2枚目イエローで退場
後半26分 畑→19(19がCBに入る)
後半37分 後藤→20
後半43分 志知→22武田


感想
大接戦の末、東海学園大学が勝利した。
試合は後半24分、1点リードした東海学園大CB2金子が2枚目イエローで退場。前線の枚数を減らし守りきる作戦をとったが、静岡産業大が後半36分に同点に追いつく。勢いに乗る1人多い静岡産業大がそのまま勝ち越しを狙ったが、手薄になった守備の裏を突かれてしまい、1人少ない東海学園大が終了間際に勝ち越し。試合はそのまま東海学園大が勝利した。
両チームとも8番の小川と中西の積極的な仕掛けが目立っていた。

静学OBについて
13名和:静岡産業大の司令塔として攻撃をコントロール。細かいミスはあったがパスの供給源となり効いていた。また、セットプレーのFKでは惜しいシュートがあった。
渡辺・野田・村重はベンチ入りせず


U-21日本代表候補トレーニングキャンプ(6/9~11 @大阪) メンバー・スケジュール

2014年06月05日 21時49分12秒 | オリンピック代表
6月9日から11日にかけて大阪で行われるU-21日本代表候補トレーニングキャンプメンバーが発表された。

監 督:手倉森 誠 テグラモリ マコト(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
コーチ:高畠 勉 タカハタ ツトム(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
GKコーチ:川俣 則幸 カワマタ ノリユキ(日本サッカー協会ユース育成サブダイレクター)
コンディショニングコーチ:小粥 智浩 オガイ トモヒロ(日本サッカー協会フィジカルプロジェクト/流通経済大)

GK
杉本 大地 スギモト ダイチ(京都サンガF.C.)
ポープ ウィリアム ポープ ウィリアム(東京ヴェルディ)

DF
遠藤 航 エンドウ ワタル(湘南ベルマーレ)
山中 亮輔 ヤマナカ リョウスケ(ジェフユナイテッド千葉)
佐藤 和樹 サトウ カズキ(名古屋グランパス)
小山内 貴哉 オサナイ タカヤ(コンサドーレ札幌)
伊東 幸敏 イトウ ユキトシ(鹿島アントラーズ)
西野 貴治 ニシノ タカハル(ガンバ大阪)
奈良 竜樹 ナラ タツキ(コンサドーレ札幌)
岩波 拓也 イワナミ タクヤ(ヴィッセル神戸)
植田 直通 ウエダ ナオミチ(鹿島アントラーズ)

MF
大島 僚太 オオシマ リョウタ(川崎フロンターレ)
田鍋 陵太 タナベ リョウタ(名古屋グランパス)
前 貴之 マエ タカユキ(コンサドーレ札幌)
矢島 慎也 ヤジマ シンヤ(浦和レッズ)
中島 翔哉 ナカジマ ショウヤ(カターレ富山)
喜田 拓也 キダ タクヤ(横浜F・マリノス)
豊川 雄太 トヨカワ ユウタ(鹿島アントラーズ)
石毛 秀樹 イシゲ ヒデキ(清水エスパルス)
秋野 央樹 アキノ ヒロキ(柏レイソル)
小林 祐介 コバヤシ ユウスケ(柏レイソル)

FW
鈴木 武蔵 スズキ ムサシ(アルビレックス新潟)
野津田 岳人 ノツダ ガクト(サンフレッチェ広島)
松村 亮 マツムラ リョウ(ヴィッセル神戸)
浅野 拓磨 アサノ タクマ(サンフレッチェ広島)



選手変更

小林 祐介(コバヤシ ユウスケ/KOBAYASHI Yusuke)
MF 所属:柏レイソル
理由:怪我のため

前田 凌佑(マエダ リョウスケ/MAEDA Ryosuke)
MF 所属:ヴィッセル神戸 1994年4月27日生 172cm/65kg


Jで出場機会を得ているが今回は召集されなかったその他候補選手達
GK
櫛引(清水)
DF
川口(新潟)、松原(新潟)、ニッキ(名古屋)、亀川(湘南)、犬飼(松本)、木下(磐田)、三島(福岡)、光永(福岡)、広瀬(水戸)、安在(東京V)、安西(東京V)、吉野(東京V)
MF
関根(浦和)、小泉(名古屋)、小暮(徳島)、井出(千葉)、原川(愛媛)、藤(愛媛)、橋本(熊本)、為田(大分)、松本(大分)、風間(大分)、高木(東京V)
FW
南(東京V)、菅嶋(東京V)、渡(北九州)、久保(ヤングボーイズ)、南野(C大阪)

特にGK櫛引、DF松原、MF原川あたりは継続的に招集されている主力候補の選手。呼ばれなかったのには何か理由があるのか、詳細は分からない。南野については触れるまでもないので割愛。


スケジュール
6月9日(月)
トレーニング
6月10日(火)
トレーニング
6月11日(水)
練習試合 対 大学選抜


感想
W杯によるJリーグ中断中という事で、ほぼベストといえるメンバーが招集された。
メンバーについては、櫛引、松原、原川が選外になった以外は概ね順当な選考結果だと思う。

今回面白いのは、同日程同会場で大学選抜も合宿を行っており、11日に練習試合を行うという事。
この大学選抜もリオ五輪世代の選手達であり、今後五輪代表メンバー争いに加わってくる可能性が十分にある選手達。
11日の練習試合はかなり面白い試合になるのではないかと思う。
大学選抜メンバーについては、大学サッカー連盟HPを参照。

華麗なる守備的サッカー

2014年06月02日 22時53分02秒 | その他
守備的に引いて守るサッカーの事を「どん引きサッカー」などと揶揄して表現されることがある。
スペイン代表のようなショートパスサッカーを手本とする今の日本サッカー界では、引いて守るサッカーは「醜いもの」とする風潮さえあることに対して個人的見解を申し上げたい。
(過去に似たような内容の書き込みを何度かしているので、過去の書き込みと重複する表現がたびたび出てくるがご容赦願いたい)

今回ハッキリといいたいことは、守備的なサッカーでもよく練習を積んで鍛錬したものは、非常に見ごたえのある芸術的なサッカーになるということ。
例えば市船のサッカー、全体が連動してかけるプレスは芸術品といっても良いもので、ちょっと練習して簡単にマネできるようなものではない。
選手権に出場した時の藤枝明誠のプレスも素晴らしかった。最終ラインの4人と中盤の4人が作る2本の一直線のライン(選手間の距離)が乱れることなく連動してプレスをかけ続ける様は見ていて感心するばかりだった。
その藤枝明誠のプレスサッカーをさらに進化した姿を見せたのが三田(FC東京)が3年生の時のFC東京Y。全体が連動したプレスに圧倒的な攻守の切り替えの早さが加わっていた。
キック&ラッシュを徹底していた時の暁秀も見ごたえがあった。全員の意識が統一された状態から繰り出される縦パスには魂がこもっていた。


ポゼッションサッカーとカウンターサッカーのどちらが「正しいサッカー」なのかという事を論ずるのはナンセンスだ。
それぞれに特徴があり良さがある。その良さをどれだけ引き出すことが出来るのかという話であり、正しいとか間違いという話ではない。
これは和食と洋食と中華のどれが最も優れた料理かという話をしている事と変わらない。それぞれの料理に特徴や良さがあり、その料理の良さをどれだけ引き出す事が出来るかという事が重要であり、これはそれと同じ類の話だ。

1つ最近気になるのが、「なんちゃって守備サッカー」をやるチームが稀に見られるという事。
普段はポゼッションサッカーをやっているのだけれど、「対戦相手が強いチームだからこの試合は守備的に戦おう」という試合の入り方をするチーム。
普段と異なる戦い方をするにしても、キチンと準備をして練習を積んで試合に臨むのなら良い。数年前の総体で静学が翔洋に敗れた試合で翔洋が見せた「6バック」はその冴えたる例だ。
そんな周到な準備をしていれば良いが、ただ何となく引いて守るだけのブサイクな守備的なサッカーをするチームも多くある。それはもう見るに堪えない代物だ。
「守備的なサッカー」を薄っぺらい戦術としか見ていないと感じる「なんちゃって守備的サッカー」を見せるようなチームを実際過去に幾度となく見ている。

守備的なサッカー = 下等なサッカー = 引いて守るだけだから簡単にできるサッカー

このような間違えた考え方だけはしてほしくない。
守備的なサッカーも奥は相当深い。


総体予選2014準決勝 @草薙球技場

2014年06月01日 17時21分23秒 | 高校サッカー・クラブユース
草薙球技場にて総体予選準決勝を観戦

桜が丘 2ー0 藤枝東

得点
前半26分 9出口の前線へのフィードに抜けだした8大石のドリブルシュート
後半34分 8大石のCKを6鈴掛がヘッド


得点には至らなかった決定機
前半8分 (桜)8大石のドリブルシュートが枠外
前半17分 (藤)10藤原のCKを14松田が空中戦競り勝ちヘディングシュートするもGK正面
後半11分 (桜)9出口のパスを受けた10信末がシュート打つも枠外


桜が丘スタメン
      1遠藤
3深澤 5越水 4石井 2水野
    6鈴掛 12杉本
 8大石       11金山
    10信末 9出口
交代
後半22分 金山→15山田(山田がFW、出口が2列目左)
後半40分 出口→7篠崎


藤枝東スタメン
      1長澤
  2小野 4山口 3貴家
      6大場
   11大石   15栗原
7小谷   10藤原   5川本
      14松田
交代
後半8分 大石→8新村
後半23分 栗原→12花崎(花崎が左ワイド、川本がフロントボランチ)


感想
拮抗した試合展開になるも、桜が丘が自力の差を見せ、2ー0で藤枝東にこれといった決定機を作らせることなく危なげなく勝利した。
前半序盤は五分五分の展開だったが、桜が丘がジリジリと力の差を見せ桜が丘ペースの試合になった。藤枝東は何とかパスを繋ぐ自分たちのサッカーをやろうと、あの手この手で変化を加えて局面の打開をはかっていたが、結局80分間桜が丘のDFを崩すことは出来なかった。
桜が丘は6鈴掛がフィジカルの強さを活かして最終ラインの前の防波堤となってDFラインの負担を減らしていた他、攻撃面でも良い起点になっていた。
藤枝東は1長澤が能力の高さを見せていた。

また、この試合両チームの応援については全国トップレベルといって良い内容。両チームの応援団ともに非常によく声がでていた。応援合戦に関しては、個人的な感想で言わせてもらうと接戦の末藤枝東の勝利。個人的には藤枝東の「イノキボンバイエ」と桜が丘の「清桜サンバ」を聞くことが出来た時点で、試合の内容関係なしで大満足の試合だった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

聖隷 1ー1(PK3ー5) 翔洋

得点
前半20分 (聖)16高林栄の仕掛けが相手ハンドでPK、6古田がPK決める
前半32分 (翔)7のパスを受けた11がターンしてシュート


得点には至らなかった決定機
前半25分 (翔)10突破からのクロスを8がシュート打つも枠外
前半29分 (翔)22のクロスを8がシュート打つもGKがファインセーブ


聖隷スタメン
      21山口
5糸繰 3高林潤4池谷 24佐伯
    7北島 6古田真
 19本多       16高林栄
    9藤田 2鈴木
交代
後半30分 北島→15加藤
後半35分 藤田→25古田康


翔洋スタメン
      12市川
22中矢 3井上 4畑  5小林 
      7河上
16藤原 10大西 6上田 11岩村
      8井上
交代
後半11分 岩村→9佐々木
後半29分 藤原→15橋口
後半40分 市川→21西垣

感想
全体的に五分五分、やや翔洋ペースだった試合。
聖隷は前日の静学戦同様に中盤からのプレスでボールを奪い攻め込む形を見せていたが、後半は足が止まりプレスがかからなくなり自分たちのサッカーが出来なくなっていた。全体的に足が止まる選手が多い中で6古田は最後まで運動量が落ちることなく中盤の底で仕事をしていた。
翔洋は前半序盤に押される時間が続いたが、8井上にボールを集め決定機を作りだし流れを引き戻した。
準々決勝からの連戦となったこの試合、両チームともに後半に足が止まり後半は決定機無し、シュートもあまりなかった。