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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

高校総体県予選2012 準決勝 @富士総合

2012年05月27日 17時49分16秒 | 高校サッカー・クラブユース
富士総合Gにて高校総体県予選準決勝を観戦

清商 3ー1 藤枝東

得点
前半10分 (清)13水野のCKを19北川のヘディングシュート
前半30分 (藤)6北嶋の縦パスを受けた12田口のシュート
前半40分 (清)25大城が長い距離ドリブルからのロングシュート
後半17分 (清)縦パスを前線で受けた10佐野の粘りから、25大城のクロスを19北川がシュート、これがポストに当たった跳ね返りを13水野がつめる

清商スタメン
      1志村
4鈴木 18松永 2濱島 3中村
    11小山 24青木
 19北川  25大城  13水野
      10佐野
交代
後半31分 水野→8吉田
後半40分 吉田→15大石

藤枝東スタメン
      1大泉
4新村 3安藤 5西川 2杉村
      10渡辺
   7白井   6北嶋
 12田口  8宮永  14櫻井
交代
後半21分 宮永→11相佐
後半28分 櫻井→13大村
後半30分 田口→20熱川


感想
藤枝東のパスワークを封じた清商が完勝した試合だった。
清商は前半から中盤のプレスが厳しく、藤枝東の中盤の3人に自由にボールを持たせなかった。
これにより藤枝東は得意の中盤でのパス回しを封じられ前線の3人へ効果的なボールを供給することができなかった。
清商の攻撃はシンプルで、ボールを取ったら前線で1人張っている10佐野へ縦パスを放り込むという形が多かった。非常に不細工な攻撃の形だが、10佐野が2人位に囲まれても前線でボールをキープできる為、それだけでも十分攻撃が機能していた。特にだめ押し点となった3点目は、簡単な縦パスを10佐野が前線で粘ったところから生まれた得点だった。
藤枝東の中盤の3人は、清商の中盤5人を相手にプレスを受け続けなかなか自分たちの形を作らせてもらえなかった。前半の藤枝東の同点弾は前半唯一のワンチャンスを決めたものだった。
前線にボールが回ってこないため、8宮永がボールをもらいに下がってきて、空いたスペースの中に12田口が入ってくる藤枝東が悪い時のパターンになっていた。藤枝東の攻撃で効いていたのが14櫻井の右サイドの突破。清商右SB4鈴木とのマッチアップは見ごたえがあった。
清商のDFはラインDFではなくマンツーマンDF、12田口に3中村、14櫻井に4鈴木、8宮永には18松永がつき2濱島が1人残ってカバーをしていた。
最後に清商2点目の25大城のドリブルからのミドルシュートは見事だった。

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静学 2ー1 藤枝明誠

得点
前半34分 (静)16手塚のクロスが相手DFの手に当たりPK、11木部がPK決める
後半22分 (明)5川島の左からのクロスを13浅野が頭で合わせる
延後半5分 (静)7瀧崎がエリア内でドリブル倒されPK,11木部がPK決める

静学スタメン
      1大野
16手塚 3望月大21吉田健5伊藤
    8柴田 10渡辺
 9長谷川 18望月勇 15米田
      11木部
交代
後半36分 望月勇→6大村颯(大村颯がDH、渡辺がトップ下)
延長前半0分 長谷川→7瀧崎
延長後半0分 米田→25原田


藤枝明誠スタメン
      1町
2山崎 3濱  4大坪 5川島
    10小林 8高須
      7嘉茂
 11猪又  9島村  6熊谷
交代
後半0分 猪又→14金子(金子がCB、濱が右SB、山崎が右WG)
後半14分 島村→13浅野
後半19分 小林→17斉藤
延長後半0分 山崎→22遠山
延長後半5分 町→12鈴木

感想
静学がPK2発で藤枝明誠を退け決勝進出を決めた。
前半は静学ペース。静学が良かったというよりも明誠の出来が酷かった。明誠はマイボールにした後、静学のプレスに対して簡単にボールロストするシーンが目立った。明誠はマイボールを落ち着けることが出来ずアバウトなクリアかボールロストを繰り返していた。
静学は、前半中盤のプレスは良かったがボールを取った後はボールをポゼッションしているだけでシュートを打つところまでいけなかった。前半静学が圧倒的にボールを支配したにもかかわらず、前半のシュート数は静学4:明誠3だった。
静学選手の中でシュート意識が感じられたのは11木部のみ。「このチームはいつシュートを打つのだろう?」スタンドから見ていてそう思った。
後半は静学選手の足が止まりだし、中盤のプレスが弱くなったことで明誠の反撃を受ける時間が多くなった。
後半途中の明誠に同点に追いつかれるまで、ろくにシュートも打てていない状態にもかかわらず、静学選手たちの表情に余裕が見れたのが不思議だった。「これだけポゼッションできていればこの試合大丈夫だろ」そんな心の中の声が聞こえてくるような表情をしていた選手がたくさんいた。
この試合、静学の一番良かったことは、試合中審判の判定にきちんと従っていた事。やっと動物園の猿山のサルが飼育員に噛みつかなくなったかなという感じ。
明誠は後半徐々に立て直したが、全体的に見て新人戦の頃から続く出来の悪い試合だった。
そもそも論を言ってしまうと、今年のチーム、今この状況でなぜ3トップにこだわるのかがわからない。
ピッチ上の選手たちは「どうやって攻撃を組み立てよう」という答えのない答えを選手個々別々に考え、結局ピッチ上の選手たちの頭の上に大きな「?マーク」が浮かんでいる状態になっている。
全国に行った時の、本当に良かった時の明誠サッカーが微塵も感じられない状態になっていることは寂しい限り。


決勝戦について
来週エコパで行われる決勝戦は、清商対静学という組み合わせになった。
静学にとっては昨年の選手権予選決勝の借りを返す場となるが、今日の内容では清商優勝となるだろう。
静学がボールは持つけどシュートまで行けずまごついている間に、清商のカウンターを受け10佐野への縦パスから失点するシーンがこれ以上ないくらい明確にイメージできる。
静学対清商の試合は、静学がボールをキープして清商がカウンターを仕掛けるという展開が多いが、今度の試合もまさにその展開になるだろう。
清商サンバを来週も聞くことが出来るのは率直にうれしい。今日の試合は藤枝東のブラスバンド演奏とかぶってしまいあまりよく聞けなかったが、決勝の相手は静学なので、静学の応援がかぶって清商サンバが聞きずらくなるという心配もないだろう。