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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

「代表候補選手」と「代表選手」

2011年02月16日 21時27分15秒 | その他
「U-18日本代表候補」
ユース年代の選手でこんな肩書きを持っている選手がいる。
「代表候補合宿に1度でも呼ばれた経歴のある選手」という意味なんだが、なんだかこの肩書きがあるだけで「スゴイ選手」という感じがする。
ただ、マスコミなどで「代表候補」の選手を「日本代表」と表現していることが多々あり、これまでも気になっていた。

「代表候補選手」と「代表選手」は似ているようでちょっと違う。
「代表候補選手」とは候補合宿に一度でも呼ばれた事があるか、大会の予備登録された選手。
「代表選手」とは実際に大会の代表選手に選出された選手。
自分の中ではこのように理解している。

この定義に当てはめると、阿部翔平(名古屋)や工藤浩平(千葉)といったこれまでA代表の試合に全く出ていない選手も2009年12月の代表候補合宿に呼ばれているので「日本代表候補選手」という事になる。

A代表については監督がJリーグでよく選手を見極めてから選出するから選考合宿があまり無く、代表候補選手もさほど多くない。
しかしこれがU-18代表になると選考合宿を何度も繰り返すので、「代表候補選手が大量発生」することになる。
因みに選手選考の段階で迷走を繰り返した2008年のU-19日本代表については、2年間で実に129人もの代表候補選手を生み出した。そしてその内、合宿に呼ばれた回数が1回だけのいわゆる「お試し召集選手」は57人にもなる。
1度だけお試し召集されただけなのに「日本代表選手」と周りから呼ばれチヤホヤされたり、色眼鏡で見られるようになった選手も多数いた。

一昨年の選手権予選を見てみると、大阪府予選決勝の関大一対金光大阪の試合で、金光大阪のDF前田選手が代表候補合宿に2度?呼ばれた経験のある選手だったが、TVの実況がこの前田選手に対して「日本代表選手」と連呼していた。
視聴者の注目を集めたかったのだろうが、そこはキチンと「代表候補合宿に呼ばれた経験のある選手」又は「代表候補選手」と紹介してほしかった。

「代表候補選手」は「代表選手」と比べて別に凄くないと言いたい訳ではない。
ただ、ユースの代表候補合宿に呼ばれる選手というのは、「潜在能力の高さ」を評価されて選出される選手も多い。
伸びる可能性のある選手が、勘違いして伸び悩むというのはよくある話だ。

因みに代表候補選手は1年おきに大量発生する周期がある。
これは選手の能力とは関係なく、チームを作るユース代表の都合によるもの。
ユース代表は2年に1度開催される国際大会を目指してチームを立ち上げる。
だから、チーム立ち上げ1年目に選手選考をして、2年目にチームを作ってアジア予選を戦い、3年目に国際大会に臨むという周期を繰り返している。
今年は、ユース代表チーム立ち上げの年で選考合宿が行われるので、代表候補選手が多数生まれる年になる。

「代表」と「代表候補」はキチンと使い分けてほしいと感じる今日この頃。