政府・日銀の介入のためなのか、この2,3日急に値を上げた円ですが、ただのカンフル剤でしょう。
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円安がが進んで日本経済に懸念が広がっています。
過去にもこの程度の円安はあったんですが、今回のはより深刻なのではないか?と言われています。
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日本は自国の通貨が安くなることにたいして抵抗を感じません。むしろ”好ましいこと”って捉えていることの方が多いのです。
他の先進国は、自国の通貨が安くなることを屈辱と捉えます。自国の国力が低下している、と感じるのです。先進国でなく後進国に成り下がる、って思うのだそうです。
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なぜ日本は円安を好むのでしょうか? 歴史的背景が窺われます。
戦後の日本は電気製品メーカーが輸出を増大し、大儲けをしました。1ドル360円の固定為替時代でした。奇跡の復興ともてはやされたもんです。
あまりに円が安いとクレームが付き、円も自由為替となった経過があります。1ドル200円台になりました。
電気製品メーカーに続き、日本の自動車メーカーも輸出で大儲けするようになりました。このころ、日米の貿易摩擦が大きくなり円は値上がりしたんです。一時は80円くらいまで値を上げたもんです。これだけ値を上げると、さすがに日本のメーカーも海外との競争に勝てなくなるんです。
このころから日本の経済界は、円高恐怖症、ってのに罹りました。円高になったら商売あがったりだ!って固定観念に捉われることになったのです。円安はいいけど円高は悪いもの!って世界の常識から離れたものになってしまったのです。
続きます。