このカラスのつがいには、数年前から冬期間、肉の脂身などを週に1度程度与えていました。野生動物にエサを与えてはいけないことは充分承知してますが、雪に閉ざされた冬期間はスズメやカラスにとって過酷すぎる環境なんです。
なもんだから、スズメには10年ほど前から小鳥用のエサをカップ1杯毎日庭に撒いていますし、カラスにも時々余った脂身などをそっと雪の上に置くのです。
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哀れな足を折られたカラスを見て、脂身を与えました。飛んできて片足で脂身をついばみました。でも翌日には折れた足の先が取れて無くなっている姿が見られ、弱っている姿が窺われていました。でも、その時点では縄張りを維持してたんでしょう。近所に2羽でいるのが見られました。
数日後、家人が家の前の近くの道路でバタバタ羽ばたきながらも、上空に舞い上がれないカラスの姿を目撃しました。もう1羽が近くに寄り添っているように見えた、とのことでした。そのうち、道路端にある雪山を超えて見えなくなったのだそうです。
きっとその晩、そのカラスはキツネにでも食べられたのでしょう。残酷に感じられますが、自然の摂理です。可哀そうだけど、仕方がありません。
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縄張りの主を失ったこの地域、急に騒がしくなったのです。元からチョッカイを出していた南側のハシブトに加え、近所に縄張りを持っていたハシボソなのでしょうか?ボクの見る限り2組のハシボソの計3組が縄張り争いを続けてるんです。
今のところ、決着はついていないようです。毎日、大声で鳴き叫びながら、追いかけっこをしている姿が窺われます。
当然、体が大きいハシブトが有利かと思いましたが、そうでもないようなのです。ハシボソの1組に気の強いのがいるようで、ハシブトに果敢に立ち向かっています。さすがのハシブトもタジタジの様子です。
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ボクは眼が悪いもんだから、目で見てハシボソとハシブトの違いを見分けられません。カラスが追いかけっこをしているのが、辛うじてわかる程度です。
ハシボソなのかハシブトなのかは、鳴き声で知ることができます。ハシボソはガァガァと濁った声で鳴くのに対し、ハシブトはカァカァと澄んだ声で鳴くのです。
その鳴き声を聞きながら、上空で繰り広げられている状況を判断するのだけど、今日現在の縄張り争いは混沌としているように感じます。
続きます。