足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

中国G20後の相場展開

2016-09-05 06:19:35 | 投資戦略
杭州でG20が開催中。
香港ハンセン指数が週末には10ヵ月振りの高値をつけた。昨年は経済の鈍化で中国株が世界の悪役であったが、経済成長率は7%を切り6%台で推移している。最近は中国元にも落ち着きがみられるようになってきた。1月のG20財務相会議以来、通貨も安定化した。
海外投資家は最近の習近平国家主席のサプライサイドに力点を置く改革を評価しはじめ、低位での通貨の安定がみられる。2015年以降の世界の株価の大きな不安定要因であった中国問題の解決は、先行きの新興諸国の動きにも好影響をもたらす。
12月には中国の深圳取引所と香港取引所の間で株式の売買注文を取り次ぐ相互取引が始まり、外人投資家が香港経由で中国株が取引できることもプラス材料である。
G20が中国株見直しの糸口になる背景が出来上がりそうである。今年の上海株指数が年初3,500ポイントで始まり2,650まで下落したが、その後は3,100まで戻っている。方向性には東京市場に比べ安心感が出てきた。

NY株は8月の雇用統計で増加数が事前の予想を下回り、9月の利上げ予想が後退した。次のチャンスは12月になる。

週末のヨーロッパ株は堅調。物色範囲は公共、薬品、素材と人気の幅が広がった。
石油相場も反騰した。ロシアとサウジアラビアが次回でのOPECで生産の削減について検討する機運が盛り上がる。石油の下落に歯止めがかる可能性がでてきた。

世界の相場の環境は安定方向に進む兆しが散見される。
東京市場は6月末の英国の離脱決定降、日経平均は1万7000円の壁に挑戦したが突き破れなかった。今回の3度目の挑戦に成功するかどうか。今週の相場の大きな焦点である。 
ダイキン(6367)に注目。2008年の安値1,560円から6倍になった。世界戦略が効を奏しはじめた。「テンバーガー10倍株」の候補にいれた。