NYダウ平均が静かに16,000ドル台に乗せた。相場は3連騰であった。
現在の空気はITバブル、2007年の住宅バブルとは異なり、相場は幅広く上昇してきた。需給面では機関投資家だけでなく個人投資家の資金が静かに株式市場に流れてきている。過去10ヵ月間の資金の流れをみると株式投信へは1720億ドル(17兆円)の資金流入があった。背景には米連銀の強力で一貫した資金供給で、インフレ懸念を呼ばないままの株高の出現である。
ウォール街は先行きについて専門家の間では意見が分かれてきた、有名な投資家のジェレミー・グランサム(米最大級の資産運用会社GMO)は「先の日本の資産バブルや米国のITバブル、資産バブルとは異なる」と語っている。現在の上昇相場とは、向こう2年間は上昇トレンドは続くと読んでいる。彼がこれらの3つのバブル到来を事前に読んだ話は有名である。
米国株が東京市場の方向性をみる最大の指標の一つだけに心強い話である。
今月19日から本年の相場の終幕イベントがはじまった。IPO市場の活況だ。
この2日間でANAP(3189),メディアドゥ(3678)、M&Aキャピタルパートナーズ(6080)の3銘柄が公開された。いずれも初日は寄らず2日目には3~5倍で初値が形成した。
IPO市場は個人投資家が牛耳る市場だが、そろって2日目に初値形成を持ち越すという異常な状況が続く。問題は東京市場には値幅制限というルールがあり、人気が人気を呼ぶという一種の群衆心理が働くことだ。ウォール街のように投資家の自己責任で即日に寄りつかせるようにすべきである。このルールには合理性と非合理が共存している。
本日は「じげん」(3679・マ)が公開される。即日に価格形成があるなら投資したい銘柄ではある。
今週、注目したのはファンコミュニケ―シズ(2461)とタダノ(6395)。