NY株は好材料が出たが大幅安になった。
注目の雇用統計(10月)が予想(12万5000人)を上回り17万1000人と好調であった。しかし市場は反応せずNYダウは-139ドルと急落した。投資家の関心は大統領選とフィスカル・クリフ(財政の壁)問題に向かった。
イベントの結果に賭ける取引(Intrade)ではオバマ大統領が67でロムニー候補は33.1とその差は開いた(10月29日は62.6/37.5%)。
ウォール街ではロムニー候補を支持する向きが多く、彼が勝利すれば株価は上昇するというのがコンセンサスである。
NY株はこれまで景気の回復を背景に順調な回復をたどってきただけに、先行きに弱気の見方は少ない。調整が終わればNYダウの1万4000ドル台乗せがテーマになるだろう(昨日の引けは(1万3093ドル)。
個々の銘柄では急騰が目立つ。
インターネットで旅行関連のサービスを提供するプライスライン・コム(PCLN)が+8.4%、トリップアドバイザー(TRIP)が+19.1%と大幅高になった。前日の好調な決算発表が材料である。
景気にもっと敏感なビジネスだけに現在の米景気の体温を見る指標的な存在でもある。
本欄でこれまで注目いてきた日本のインターネット上でのトラベル関連は一休((2450)だ。先に好調な9月中間決算を発表したが、通期の見通しも増額修正した。BtoCの代表的な銘柄である。株価は大幅に上昇し新高値に進みやや過熱しているが、調整局面があれば再び投資を考えたい。