ウォール街ではことしの相場のリード役のひとつが中小型株であったことが注目されている。
年初来のS&P500は+11%であるが、S&P中型株と同小型株指数は+24%、ラッセル2000は+25%と、中小型株が大型株の上昇率を大きく上回った。
最近の東京市場でも日経ジャスダック平均が12月3日以来、15日間連騰して、最近の相場のリード役になっている。新年の相場展開の方向性の一つを暗示する動きである。
2006年1月をピークにした新興市場の暴落の反動が出たといってしまえばそれまでであるが、本欄でこれまで指摘してきたように、今回は本格的な回復局面にはいったという視点で考えたい。
その一つの動きがジャスダック-TOP20指数である。
ジャスダック指数のなかから時価総額の大きい銘柄を選んで指数がスタートしたが、その指数のETF(1551)が組成された。12月2日から売買がはじまったが、それ以来、指数は+10.1%と日経ジャスダック平均の+3.9%を大きく上回った。
特に最近のジャスダック市場で注目されるのは売買代金の急増で15日間連騰の間に1.7倍になった。資金の流入が急増している。個人投資家の資金がセキを切ったように流入を始めた。同じことはマザーズ市場にもいえる。
その背景にはファンダメンタルの好転もあり、ようやく新興市場の銘柄らしい業績の動きをたどり始めた。この動きに注目したい。