のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

年度末の風物詩

2010年03月30日 22時59分54秒 | 日常生活
本日は部長との面談。
年度末、年度初めの風物詩、目標評価面談です。

ワタクシ、自慢じゃありませんが、
面談だけは速やかに簡潔に終わらせる自信があります。
やったこともやらなかったことも正確に報告するほうなのです。
自己申告の評価が上司を上回ることもないのです。
今回もいつもと同じように、システマティックにスムーズに
面談を終わらせながら、1年前のことを懐かしく思い返しました。

なんせ1年前は、新人研修直前、三社合併直前で
しっちゃかめっちゃかの大混乱。
面談?なに、それ?やんなきゃいけないの?
つーか!無理だから!
どう考えても、時間とれませんから!
5分だって無理ですから!
・・・・というようなバタバタ狂想曲の中におりました。

そして、そのバタバタ狂想曲が少し落ち着きそうになった頃
「そろそろ新人研修は離れてもらい、
 もっと上の年代の研修に携わってもらうから」
と部長から宣言されました。
まさか自分が新人研修から離れることになるなんて・・・
とショックを受けていたのも束の間。
その1ヵ月後には部署まで異動することになり、
自分の将来に大きな不安を抱いていたのが7月でした。

あの頃から1年経って。
ワタクシは、結局のところ、変化なんて受け入れてみなければ
いいことなのかも悪いことなのかもわかんないものだな、と実感しています。
不安に思っていた変化も、受け入れてみると意外にも
まったくもってたいしたことじゃないかもしれない。
実際、ワタクシは異動後の自分の恵まれ具合に
心底驚いていますし、感謝もしています。

1年前のワタクシは、1年後にこんなにも穏やかな日々を
送っている自分を想像だにしていなかったのです。
ホント、先のことなんてわかんない。

未だに。
社会人になってからの自分の運命や恵まれ具合には
ちょっとおたおたしていますし、
プラスマイナスゼロの法則でいくと、
ワタクシの幸運はそろそろ品切れなんじゃないのかな、とか
そろそろ、ワタクシにもつらいこととか大変なこととか
回ってくる頃なんじゃないかな、とか
あぁ、でも、なまじ10年甘やかされてきただけに
ワタクシの中に「耐性」というものが備わってないな、とか
色々色々不安に思うことは尽きませんが。

それでも、この1年を過ごして
変化がない毎日よりも、変化がのある毎日のほうがいいな
と、心から思いました。

たとえ、目標評価シートに書くことがなくても。

見込み違い

2010年03月29日 23時51分38秒 | 日常生活
本日は、高校同窓会の理事会。
久々の天神で、うっかり迷ってしまいましたが
なんとか無事に理事会の会場へたどりつけました。
天神は、短期間で町並みがどんどこ変わっていくため、
まったく油断ができません。
もっとも、期末月末の忙しい時期だけに、
時間通りに来られた方のほうが少なく、
無事に会議開始時刻に間に合うことができました。

ワタクシたちの高校は、卒業してからちょうど20年経ったとき
つまり38歳のときに「幹事」が回ってきます。
しかし、1000人規模で集まるので、
学年幹事だけでは大変なことが盛りだくさん。
その「幹事」をサポートするのが「理事」の役目となります。

共学1期生のワタクシは、ひょんなことから知り合った先輩から
「『女性も参加しとうとよ』っちゅーところをアピールしたいっちゃん。
 絶対に変なこととか大変なことはさせんけん、
 参加するだけでいいけん!」
と熱く口説かれ、理事として同窓会に関わり始めました。

「そうは言っても、おそらく38歳のときなんて
 子育て真っ最中なんじゃないのー。
 家庭を持ったら、同窓会の幹事なんてできないよね。
 会合はほとんど夜だし。」
などと思いながら関わり始めて、はや10年。
思っていた以上に月日の経つのは早く、
38歳のワタクシが子育てをしているのかどうかも
あやふやになってきた今日この頃。

それでも、「まだ幹事をするわかんないよー。」と思っていました。
「38歳になる頃には、転勤して福岡にいるかもわかんないよー。」と、
希望的観測をまだ捨てられないワタクシ。
そんな中途半端な気持ちのワタクシに、
本日、先輩がおっしゃいました。

「女性にとって、38歳は、結婚とか子育てとかで
 一番大変なときと重なると思うっちゃんね。
 でも、のりぞうくんが参加できるように絶対サポートするけん。
 のりぞうくんは自分が思っとう以上に
 先輩方に知られとうし、期待されとうけん。
 なんもせんでもいいけど、覚悟はしとって。
 いや!プレッシャーかけとるわけやないとよ!」

・・・プレッシャーかけてるわけじゃないんですね。
ワタクシもプレッシャーを感じる、というよりは、
なんだかもっと別の感覚が。
なんだろ。期待はすごくありがたいし、
ワタクシができることは、したいと思っているし
今までずっとお世話になってきた先輩方の
お役に立ちたいと思ってはいるのです。

思ってはいるのですが。
なんとなく、「逃げられないかも・・・」という思いも
ほんの少し、ちらりと思ってしまったのでした。
いや、違うな。
「逃げたい」と思っているわけではないのです。
だから「逃げられないかも」と不安になることもないのです。

ただ。
遠い先のことだと思っていた「38歳」が
思っている以上に、すぐ近くに来ていることに
ちょっぴり愕然としてしまったのです。
そして。
漠然と色々、思い描いていた「38歳のワタクシ」が
色々とパターンがあったにも関わらず、その中のひとつも
今のワタクシと重ならないことにも、ちょっぴり愕然としたのでした。

会議の終わり、次回の日程を決めるとき、
会長がみんなに向かっておっしゃいました。
「どうでしょう。次の会合は、小倉でしてみませんか。
 いつも、のりぞうくんには小倉からきてもらっているわけだし。
 たまには、私たちが行ってもいいんじゃないかな、と思うんですが。」



!!
新幹線では15分ですが、快速では90分ですよ!
片道1,250円、新幹線だと、2,050円ですよ!
申し訳なさ過ぎる・・・・。
あらんかぎりの力を込めて、
「小倉にきてもらわなくていいです!ぜひぜひ、福岡で!」
と主張してきました。

ワタクシ、社会人になってから、至るところで甘やかされています。
「やさしすぎる」というのも、時に困り者です。

似た人を知っています。

2010年03月28日 16時43分36秒 | 日常生活
先週、お休みしたため、久々の教会。
本日の礼拝テーマは「夢中で信じる」。
イエス様の弟子になっていたにもかかわらず、
何度も信仰で迷ってはその度に
「今、初めて本当のことが分かった!」(新約聖書 使徒言行録12:11)
と気付きなおしたペトロさんのお話でした。

牧師は彼のことを評してこうおっしゃいました。
「おもしろいでしょう?
 ペトロはここでも、また『ようやく分かった!』
 と気付くんですよ。
 お前、何回、気付き直したら気が済むねんっちゅー話でしょう?
 でも、親近感がわきませんか?
 私は好きですよ。とても人間的やと思いませんか?
 一度、おのれの道を決めたら、どんなことがあってもまっすぐ進んでいく。
 そういう人もいると思いますけど、大体の人間はペトロと同じですよ。
 何回も忘れるし、何回も迷う。
 でも、それでいいじゃないですか。
 何回も気付きなおせばいいんですよ。何回も学べばいいんですよ。」

確かになぁ、としみじみ思いました。
イエス様の弟子でさえ、迷うことがあるし、
何度もイエス様のことを疑っては、信じなおしたり
イエス様の存在に気付きなおしたりしている。
その姿を見ていると、とてもとてもほっとします。
とてつもなく親近感がわきます。

そして。
何の脈略もなく、ふとブログのことを思い出しました。
ブログに日々のことをまとめたり、本や映画の感想を綴ったりする作業は
きっと、私にとって「気付きなおす作業」なのです。
何の気なしに過ごしたり、ざっと読み飛ばしたりしているものを
改めて思い返し、何に感動したのか、
どこで面白いと思ったのかを考えて言葉にまとめる。
この作業によって、私は通り過ぎたことについて
もう一度、気付きなおしているんだろうな、と思いました。

そして、教会に行き、礼拝に出席することも
私にとって気付きなおす作業の一環なのだろう、とも思ったのでした。
私が毎週、礼拝に出席しているのは、自分の忘れっぽさ、鈍感さを
不安に思っているから。だからこそ、毎週、礼拝に出席し
神様のことを思い出してバランスをとっているんだろうなと納得したのでした。

そんなこんなで来週はイースター礼拝です。
このことすら、すっかり忘れていた私は
本日、初めて聖歌隊とチャイムの練習に出席し
自分の遅れ具合にあたふたしました。
特に今回、初体験のチャイムにはあたふたどころか、わたわたしっぱなし。
内心、大焦りです。

しかし、牧師によると「表情も声に影響する」のです。
「チャイムも歌もうまくいかんくても、誰も死にません。
 失敗したら、失敗してしもたー、ってへへへと笑えばいいんです。
 誰が怖い顔したおっさんたちの顔、見たいですか?
 へへへ、と笑ってる楽しい顔のほうが見たいでしょう?」

確かに。
ワタクシ、開き直りはとても得意です。
なんか自信が出てきたぞ!

日頃の苦労が偲ばれます

2010年03月27日 23時26分41秒 | 日常生活
福岡の教会友達が2月、ずっと寝込んでいたワタクシに
精をつけるため、元気にするため、日帰りツアーを企画してくれました。

行き先はひなまつりシーズンで賑わっている日田。
旅のテーマは「のびのび」。
お目当ては、鰻のお店とビール工場。
そこで美味しくて評判のひつまぶしと出来立てほやほやの新鮮なビールを楽しむ。
密度の濃い日帰り旅行にわくわくします。

計画通り、朝9時に福岡で落ち合い、日田へゴー!
この一週間、雨が続いていた福岡ですが、本日快晴!
絶好のドライブ日和です。

車の中で近況報告をしつつ、笑ったり笑ったり笑ったりしていると
あっというまに日田到着。
福岡市から車で約1.5時間。
たったそれだけなのに、空が広く、緑が濃い自然。
どこか懐かしい感じのする町に到着です。

さっそくひつまぶしを食べ、日田の町を散策し、
旅に出るとなぜか必ず買いたくなるお土産を物色し、と旅気分を満喫しました。
ひつまぶし、ならぬ日田まぶしがとにかく美味しく大満足。
おいしい鰻とゆったりとした町の空気と広い広い空がすぐ近くにある開放感
それらすべてが作用し、体の中から元気になっている自分を実感します。

日田を散策し、お土産を手に入れた後は、
いよいよ第二のメイン、ビール工場へ!
工場見学をした後、できたての生ビールを飲むことができるのです!
できたてなんて飲んだことがないけれど、美味しいに違いないっ。
鼻息荒く、ビール工場へ向かいます。

試飲を楽しみにはしていたものの、
工場見学については特に期待していなかったのですが
工場見学も思いのほか、面白く初めて知ることの連続に感心しっぱなし。
頭を使った(ような気持ちになった)後は、いよいよ試飲です。
別室に連れて行かれ、15分の試飲タイム開始。
ポテトチップスやクラッカーといったおつまみも用意されていて
至れり尽くせりです。

連れてきてくれた友人に謝りつつも
自分だけビールを楽しみます。
悪いと思ってはいるんだけれど、おいしそうでおいしそうで。
我慢できませんっ。

よく冷えた生ビールは、渇いた喉に気持ちよく入ります。
くぴーっ!と美味しく喉を鳴らしていると、
斜め前に座っていたおじ様がおっしゃいました。

「早く飲まんな!20分しかないんよ?
 時間との戦いなんやけんね。」

・・・は、はい。
ワタクシ、そこまで気合を入れることができていませんでした。
確かに20分という限られた時間を有効に使いたい。
早く飲み干して2杯目に進まなければっ。

と、めらめらやる気を出してみましたが、
それでもまだまだ手ぬるいらしく、おじ様は更にせきたてます。

「ほら!早く飲まんと!
 おじちゃん、怒るよー?
 ちゃんとたくさん飲み。美味しいやろうが。
 黒ビールもあるんやけんね。これも飲んでみらんと!」

は、はい。
怒られる前に1杯目を飲み尽くしますっ。
2杯目を取りに行きますっ。
黒ビールを試しますっ。

初めて飲む黒ビールは、ビールとまったく違う味で
どうせ同じビールやろうもん、と見くびっていたワタクシを
驚かせてくれました。
おいしい。おいしいけど、飲み慣れない味で何だか変な違和感が。
慣れてないだけ、だとは思うのですが
やはり普通のビールのほうが美味しいような。
うーん。でも、この味も新鮮で美味しいような。
甲乙つけがたいなぁ・・・、と2杯目を味わっていると
ワタクシに貴重なアドバイスをしてくださったおじ様が
ようやく満足そうに頷いてくださいました。

「おいしかろうが。
 でも、おいちゃんは普通のビールのほうが好きやねぇ。
 飲みなれとうけん。」

どうやら、おじ様は黒ビールより、普通のビールのほうがお好みのよう。
こればかりは人それぞれ、好き好きです。

と。
おじ様が明るく笑いながらおっしゃいました。
「違った。一番飲み慣れとうのは、第三のビールやった。
 おいちゃん、最近はずっと第三のビールばっかりやったけんねえ。」


・・・なるほど。
深く深く納得しました。
時代の縮図をまざまざと見せ付けられたような。

ほんの少し。ほんの少しでかまいませんので。
世のお父さんたちが美味しいビールを、
第三のビールではなく、正真正銘ホンモノのビールを
楽しめる世の中になるぐらい。
それぐらいの景気回復を切望します。

ご感想は?と聞かれても。

2010年03月27日 00時30分01秒 | 日常生活
高校時代の友人と久々の再会。
本来ならば2月、一緒に長崎へ一泊旅行をするはずだったのですが
ワタクシがダウンしてしまったため、実に2ヶ月ぶりの再会です。
大好きなチーズフォンデュを食べながら
長崎旅行話を聞いて「行きたかったー!」とうらやましがったり、
数ヶ月前から職場に現れたという困った君の話を聞いて、
思う存分、笑ったり、お互いの近況を話し合ったり
色々色々話して、大満足のディナータイムを過ごしたのでした。

帰り着いたのは、いつもであれば父上も母上も眠りについている時刻。
足をしのばせ、そっと家に上がります。
と同時に。
暗闇の中、母上の声が響き渡りました。

「のりちゃんにご報告があります。」

・・・お、起きてたんだ。

「やまだはなこさん(仮名)が今度、結婚されるそうです。」

小学校からのおさななじみ、はなこちゃん(仮名)が結婚?!
え?!本当に?!本当に?!?!
おさななじみのおめでたい話に思わず歓声を上げるワタクシ。

「だんな様は5歳年下だそうです。」
「結婚後は、栃木に行かれるそうです。」

仕入れた情報を似非アナウンサー口調で、丁寧に伝えてくれる母上。
・・・えっと。
なにゆえに、そんな報告口調なんですか。
なにゆえ、機械的に情報を伝えるんですか?

母上の不自然な話しぶりに、ワタクシの疑問が膨れ上がります。
その疑問を見透かしたかのように母上がおっしゃいました。

「で。
 あなたは、このことに対して、どうお考えですか?」

・・・なるほど。
なんだかよくわかりませんが、なんとなく分かりました。
どうやら母上は、おさななじみのはなちゃんの結婚に思うところがあるようです。
いえ、どちらかというと思うところがあるのは
おさななじみのはなちゃんに対してではなく、
ご自分の不肖のムスメ、のりぞうさんに対してのようですが。
でも、そんなことに気付いてしまってはダメなのです。
母上の「思うところ」や「言いたいこと」がなんとなく伝わってきます。
伝わってきてはいるのですが、ここはあえてスルーしないと。

というわけで、母上の問いかけには、
当たり障りも面白みもない「おめでたいよねぇ。」という回答を返しました。
当たり障りも面白みもありませんが、嘘偽りのない心からの言葉です。
本当におめでたい。
ぜひぜひ、お祝いしたい。
できれば、会って直接、祝福を伝えたい。

そんなワタクシの回答を聞いた母上。
ちょっと納得したようにおっしゃいました。

「うん。おめでたいよね。
 でも、びっくりせんかった?
 一番結婚しそうにない人が一番に嫁くことになるなんてね。
 わたし、はなちゃんが結婚するとは思わんかったー。
 しかも5歳年下よ!?すごいねぇ。
 はなちゃんのお母さんにもそう言ったんよ。」

・・・ストップ!
はなちゃんのお母さんにもそう言った?
え??どうおっしゃったんですか??
まさかとは思うけど。
「一番結婚しそうにない人が一番に嫁くことになるなんてね。」って?

「そうそう。だって、そうやん。」

・・・母上。それは、どうだろう。
その感想はどうだろう。
はなちゃんのお母さんに対して、その言葉ってのはどうだろう。

なるほど。
ワタクシの考えなしの言動は母親譲りか、と深く納得したのでした。
親子の絆を実感した夜です。

ちなみに、母上の弁護として補足させていただくと
母上のこの言葉に他意は微塵もないのです。
お祝いの気持ちがいっぱい詰まった祝福の言葉なのです。
ちょっと伝え方が下手なだけなのです。
思いついたことがすぐさま口から出てきてしまうだけなのです。



ホント、似たもの親子です。

小心者のはったり

2010年03月25日 23時28分18秒 | 日常生活
通勤途中に読んでいた林真理子さんの「RURIKO」が
あまりにもおもしろく、会社に到着しても本を閉じることが
できませんでした。
この本、浅丘ルリ子さんの伝記ですが、戦後の日本がもっとも
元気がよかったときのことが生き生きと描かれていて
とにかく面白いのです。
夢中になって、始業時間間際まで読み続けました。

ようやく読み終えて、ページを終えたその瞬間
チャイムがなり始業時間開始です。
グッドタイミング!

と、喜んだのも束の間。
はたと本日の朝礼当番はワタクシだったことを思い出しました。
しまった!昨日まではちゃんと覚えていたはずなのに!
ルリ子の誘惑にあっさりと現実世界を忘れてしまってました。

慌てて、前に行き
「おはようございます!」
と挨拶で本日の朝礼を始めました。


が。
準備を何もしていないのです。
心の準備がまったくできていないのです。
元来、小心者のワタクシはすっかりびびってしまい
スピーチもしどろもどろ。
足はがくがくと震えてしまいました。

足が震えるって!
たかが朝礼ごときに!
なんたる不覚。なんたる情けなさ。
ワタクシの目標は、こういうときにさっと前に立ち
慌てず、騒がず、怖がらず、スマートに話し始める女性なのです。
間違ってもうろたえたり、おびえたり、あせったりする女性ではありません。

なのに、この体たらく。
理想と現実の間に立ちはだかる溝の大きさときたら!
あぁ、もう!できることなら、もう一度朝礼をやり直したい。
あの朝礼はなかったことにしてほしい。
と。
朝礼ごときで、朝からブルーになるワタクシ。

昼過ぎ、そんなワタクシに、廊下ですれ違った
隣の部署の先輩が笑いながら話しかけてくださいました。
「今日、朝礼当番やったやろー?
 こっちまで聞こえてきたよー。」

・・・なんと、こちらまで聞こえてましたか。
あの腑抜けた朝礼が。なんてこったい!

と動揺して、ごにょごにょ呟くワタクシに
先輩はなおもおっしゃいました。

「相変わらず、張り切っとったねぇ。
 相変わらず、声、おっきいねぇ。
 こっちの声がかき消されとったよー。
 内容までは聞こえんかったけどね。
 でも、張り切っとるのりちゃんの様子は伝わってきたよ。」


・・・はい?
張り切って??・・・・る、ように、見えましたか。
そーですか。そーですか。
そう見えてたのなら、幸いです。嬉しいです。

本日の結論。
 準備ができてなくても、大きな声さえ出しておけば
 なんとかなる。

 ・・・ときもある。
 もちろん、なんとかならないときのほうが多いです。

スキップ/2004年冬公演

2010年03月24日 22時08分41秒 | 日常生活
■ストーリ
 高校2年の一ノ瀬真理子(岡内美喜子)は、雨で運動会が中止になった日、
 自宅でレコードを聴きながら、ついうたた寝をしてしまう。
 目が覚めてみると、そこは知らない家。鏡に映った顔は、中年女性の顔だった。
 彼女は、42歳の高校教師「桜木真理子」(坂口理恵)となっていたのだ。
 うたた寝の間に、25年という時を、「スキップ」してしまった真理子。
 初めて対面する夫と娘。教師になっていた真理子に近づいてくる新学期。
 真理子は自分の置かれた状況にとまどいながらも42歳の女性として
 生きていく決心をする。

■感想 ☆☆☆☆☆
 大好きな作家、北村薫さんの作品の中でも特に大好きな作品「スキップ」を
 これまた大大好きな演劇集団「キャラメルボックス」さんが舞台化した作品。
 「大好き」がいっぱい詰まり過ぎている夢のような作品です。
 だからこそ「がっかり」してしまうのではないか、とドキドキしていた作品
 でもあります。そのドキドキは幸いにも杞憂に終わりました。
 久々に見て、やはり大好きだなぁ・・・と作品世界に浸りました。
 
 ある日、突如17歳から42歳にスキップしてしまう主人公。
 17歳だった「私」が次の瞬間には42歳になってしまう恐怖。
 おそらく人生でもっともキラキラしている25年。
 恋愛、結婚、出産といった大きなイベントが立て続けに起こる可能性が
 高い期間であり、思う存分若さを満喫できる期間でもある。
 それらの「うまみ」をまったく味わうことなく、突如、42歳に
 飛んでいってしまう理不尽にヒロインはうろたえ、悲しむ。
 そして、女性だからこそ、味わう外見の変化へのショック。
 鏡で自分の姿を鏡でたヒロインが心の中で呟く場面が痛々しい。
  「割れたものはあるのよ。
   わたしの心は微塵に砕けました。」

 それでも、現実から目をそらさず、嫌なことから逃げるのではなく
 「嫌なことだからこそやってしまおう」と前を向くヒロインを
 岡内さんと坂口さんが凛とした佇まいでまっすぐ演じる。
 いつもは声の出し方や台詞の言い回しが苦手な岡内さんだけれど、
 今回ばかりは彼女の眼の光の強さ、視線に込められた思いの強さ、
 そしてすっと伸びた背筋やきびきびとした動きがヒロインに
 とてもよく合っている。私の思い描いていた真理子とぴったり
 重なり合い、違和感なく2時間見ることができた。

 坂口さんはいつも通り魅力的。芯の強い、でもかわいげを忘れない
 大人の女性をキュートにかっこよく演じていた。
 私が彼女の中で特に好きなのは、声だ。
 坂口さんもそうだけれど、今回のスキップでは4役ぐらいこなして
 大活躍だった岡田さん。このふたりの発声はまったく無理がなく
 とても聞きやすい。力が入りすぎていない声の出し方が心地よく
 大好きなのだと思う。

 毎回のことながら、このふたりが「ヒロイン」と「彼女の高校時代
 からのの親友」として再会する舞台終盤は、時にもてあそばれて
 しまったヒロインのせつなさが舞台からあふれ出してくる熱演で
 この舞台でのクライマックスだと思う。
 「時を越えてやってきた」という親友を信じることができなかった
 親友がヒロインを抱きしめる。
 「あたしは信じる。世界中が違うといっても、あたしは信じる」

 この場面と、そのすぐ後に続くラストシーンで17歳、そして42歳
 ふたりのヒロインが前をまっすぐ見つめる。このふたつの場面が大好きだ。

 「昨日という日があったらしい。
  明日という日があるらしい。
  だが、わたしには今がある。」

 また原作を読みたくなりました。
 そして、キャラメルボックスの舞台を生で見たくなりました。  

 初めて見たときの感想はコチラ

地声が大きいと・・・

2010年03月23日 23時19分14秒 | 日常生活
連休明けの本日、会社では講演が開かれました。
部長から部員全員に対して
「もし時間に余裕があるなら、ぜひ聞いてみて。」
とご案内メールをいただき、そういえばセミナーというものから
随分と遠ざかってるなぁ、たまには刺激を受けなきゃなぁ、と
軽い気持ちで参加申し込みを送っていたのが2週間前。

開始時刻が近づいてきたので、先輩方に
「部長から案内されていたセミナ、申し込みましたよね?
 もうそろそろ、行きます?」
と話しかけたところ、先輩方はみな欠席でした。
「あのセミナ、参加者見た?
 ほとんど全員が幹部社員やったやろ?
 しかも部長とか経営層とかばっかりやったけん
 こりゃ、違うな、と思って申し込まんかったんよ。」
と申し訳なさそうにおっしゃる先輩。

・・・え?参加者ほとんど幹部社員?
・・・え?部長クラス以上?
・・・え?ほんとーに?
もちろん、参加者名簿を確認することもなかったワタクシは
初めて知る事実ばかりで、急に気後れを感じましたが
申し込んでしまったものは仕方がないのです。
それに久しぶりの研修にわくわくしてもいたのです。

えーい!行ったれ、行ったれ!
講演を聞くだけなんだから、幹部社員ばかりだって
恐れることは何もないやいっ!

と、会場に足を踏み入れると、意外にも満員盛況。
こそこそと後ろの席に座ります。
講師紹介の後に始まった講演は、テーマを聞いて予想していたとおり
非常に面白く、豊富な具体例のおかげでとても聞きやすいものでした。
ワタクシには珍しく、集中力が途切れることなく
身を乗り出して講演を聴き続けます。

と、講師の方がワタクシたち参加者へ突如、呼びかけました。
「この中に、31歳の人いますか?」

・・・ジャストミート。
ワタクシ、ピッタシカンカンの(って古いなー。)31歳です。
31歳ですよー。

・・・でも。
でも、この中で「はい!」と手を挙げる自身がまったくありません。
別に反応しなくたっていいよね。
そんなに重要な質問ではナイモノネ。
次の具体例についての掴みみたいなものだと思うし。

しかしながら。
しーんと静まり返る会場で、なぜか講師の方はなおも言い募ります。
「31歳ちょうどはさすがにいませんかねぇ。
 じゃあ、29歳ぐらいから30代前半ぐらいの方でもいいですよ。
 いませんか?」

と、周囲に座っていた方々の視線がワタクシのほうへ。
見られてます!見られてますよー!
見られているどころか、
「のりぞうくん、そのぐらいの年やろうもん!」だの
「ほら、名乗りでらんと!」だの話しかけられてますよー。
指までさされてますよー。

なんとなく。
なんとなく覚悟を決めざるを得ないような気持ちになってきました。
はいはい。ワタクシ、31歳ですよ。
別に隠してはいませんよー。
素直に名乗り出ますとも!と自分を鼓舞し、手を挙げて叫びました。

「はいっ!31歳ですっ!!」



・・・しまった!
覚悟を決めた分、勢いがつきすぎました。
叫ぶ必要なんてまったくありませんでした。
思いがけなくでかい声に自分でびっくり。

そんなワタクシのびっくりには微塵たりとも気にせず
「そうですか。
 実はこの方も・・・。」
と、講演を進める講師の方。
ほら!ほら、やっぱり!予想通り!
ワタクシの決死の覚悟の告白も、
次の具体例に入る前の軽い軽い掴みのひとつでした。


・・・別にいらなかったんじゃね?
という疑問がちらりと胸をよぎったような、よぎらなかったような。
よぎってません。よぎってませんてばっ!
周囲の方はワタクシのトンチンカンな力み具合を
なま暖かく笑ってくださったのでヨイのです。
どんな温度であろうと、笑ってもらえさえすれば万事OKなのです。

講演後、エレベーターで出会った先輩方は
大笑いしながらおっしゃいました。
「正直すぎるやろ。
 31歳ってことまで告白せんでもよかろうもん。」


そのとーり。返す言葉もありません。
が。
ワタクシの正直者っぷりは分かっていただけたのではないかと思うのです。
と、自分を慰めてやんなきゃ、やってらんないやい。

とめはねっ! 鈴里高校書道部

2010年03月22日 10時28分19秒 | テレビ鑑賞
■とめはねっ! 鈴里高校書道部
■のりぞう的2009年度冬クール3位
■木曜20時NHK総合テレビ放送
■出演
 朝倉あき、池松壮亮、亜希子、赤井沙希、浅野かや、中村倫也
 奈津子、八嶋智人、葉月里緒奈、ダンカン 山本陽子、高橋英樹

■ストーリ
 部員5名を切ると、廃部になってしまう中、半ば無理やり部員と
 されてしまった、カナダ帰りの帰国子女、大江縁と体育会系女子で
 柔道部員の望月結希。
 なりゆきで部員になった二人だが、次第に書の奥深さに触れ、
 のめり込んでいき、やがて廃部の危機にあったはずの書道部は
 全国を目指し始める。

■感想
 木8ドラマ大好きです。なかなか外れがないような。
 いや、NHKさんのドラマに外れがないような気がするのです。
 と思ってしまうのは、単にワタクシの好みですが。
 唯一の例外が朝ドラ。朝ドラに関しては好きなのもうーん・・・
 と首を傾げたくなるのも五分五分・・いえ3分6分ぐらいです。
 
 閑話休題。
 木8ドラマ。このドラマ、漫画が原作のようです。
 その原作の力によるところも大きいと思うのですが、書道の魅力を
 分かりやすく、丁寧に描いていました。
 「お習字」は知っていても「書道」については、ほとんど知らなかった
 ため、毎回、ドラマで取り上げられる題材がとても魅力的でした。
 書道、特にパフォーマンス書道は全国的に盛り上がっているようですが
 盛り上がるのも分かるなぁ、となんとなく納得。
 見て楽しいし、やっている人も楽しい。書道の魅力が存分に引き出され
 更に「個人競技」だった書道を「グループ競技」にでき、連帯感、一体感を
 以前より感じられるようになった。なおかつ、書道未経験者への間口が
 どどーんと広がった。そういった魅力があったからこそ、近年、
 パフォーマンス書道が盛り上がっているんだろうなと思いました。
 何より、とてもとても楽しそうでした。
 墨の香りや半紙の上に筆を落とす感覚をちょっぴり懐かしく思い返しました。 

まっすぐな男

2010年03月22日 10時27分28秒 | テレビ鑑賞
■まっすぐな男
■のりぞう的2009年度冬クール4位
■火曜22時フジテレビ放送
■出演
 佐藤隆太、深田恭子、貫地谷しほり、田中圭、遠藤雄弥
 渡部篤郎、滝沢沙織、三浦理恵子、佐々木希

■ストーリ

■感想
 深田さん大好きです。近年、どんどんどんどん美しくなっていて
 もう見ているだけで幸せな気持ちになれます。
 一時期、天然お嬢さん系のワンパターンな役柄しかまわって
 きていなかったのですが、ワタクシ、深田さんの演じる悪女が
 とても好きなのです。
 美しい人の演じる悪女は凄みがあって魅力的。
 ですので、「天地人」でも深田さん演じるわがままいっぱいの
 淀君も大好きでした。

 そんなこんなで「まっすぐな男」。
 深田さん演じるヒロインはわがまま放題、やりたい放題だけど
 自分なりに「ルール」があるらしく、そのルールを聞くと
 なんとなく憎めない。ある日、いきなり部屋にいついた彼女を
 後輩が追い出そうとしなかったのも、そんなルールを持つ彼女が
 決して「悪い人」ではないと思ったからなのだと思うのです。

 で、一方の佐藤さん演じる主役さん。
 ダメでした・・・。主役なのに、とてもとても苦手でした。
 彼の熱さとおしつけがまさにどうにもこうにも閉口してしまって
 彼の「まっとうな」意見さえ、なんとなくまっすぐ聞くことが
 できませんでした。なんでこんなに苦手だったのか、未だに
 よく分かりませんが、なんとなく「勘にさわる」としか
 言いようのない感覚。
 そのため、貫地谷さん演じるよしのちゃんが佐藤さんに
 ふられてしまったときも「かわいそう」とは思えず。
 むしろ、佐藤さんのお友達とうまくいきそうなエンディングに
 幸せになれるよね!と満足してしまったのでした。

 それにしても、貫地谷さん。
 「ブザー・ビート」のときとはまったく違う清楚でおしとやかな
 おんなのこを違和感なく演じていて、演じる役の幅広さに
 圧倒されました。すごいなぁ。どの役の貫地谷さんも大好きです。

 でもって、渡部さん。
 ここ数年、とても苦手だった渡部さんですが、この役柄の
 渡部さんは「大人の男」という感じでとても魅力的でした。
 魅力的、と言ってしまうには困ったところの多い人でしたが。
 ・・・どうもワタクシ、四角四面の男性よりも、ちょっぴり
 ちゃらんぽらんで、信用するにはちょっと・・という男性に
 魅力を感じる傾向があるような。
 とにかくこの役の渡部さんは、「もしかして渡部さんって
 本当にこういう人なんじゃないの?」と思わせてくれるぐらい
 馴染んでいて、そこがとても素敵でした。
 久々に渡部さんのことを「好きだなー・・・」と思いました。