のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

王子様ではないらしい

2014年04月30日 19時11分47秒 | 日常生活
ゴールデンウィーク直前の時期を狙って
オープンしたばかりのアンパンマン子供ミュージアムに行ってきました。
行きたい!すごく行きたい!!
と思ってはいたけれど、
さすがにアンパンマン子供ミュージアムにひとりで出かける勇気はなかったのです。
ちょうどよいタイミングで妙齢の甥っ子君がいてくれてよかった!大感謝です。

というわけで、愛と勇気だけが友達だという世界へ出発!
・・・よくよく考えたら、このキャッチフレーズ。
普段の私であれば「けっ!」と唾はいてること間違いなし、
到底相容れないこと間違いなしのフレーズなのです。(ひとでなしすぎる。)
けれど、幼少期の刷り込みとは恐ろしいものでアンパンマンに対しては
「だよね!」とにっこり笑いかけられます。
アンパンマンって・・・・
私がこの世の中でもっとも寛容な気持ちで接することのできる殿方なのかも。

それにしても素敵に作りこまれたアンパンマンワールドでした。
私ももっとちっちゃな頃にこの世界を訪れて、
アンパンマンとその仲間たちと真正面から向かい合ってみたかったなあ、
おめめキラキラでアンパンマンたちを迎えたかったなぁ、と
心の底から熱烈に思いました。おもしろかった!かわいかった!!

勿論、フロアのあちこちで「お金が必要ですぜ。」という仕組みになっているのですが
細かいところまで色々と作りこまれているので、お金を使わなくても楽しめちゃうなぁ
というふうに思いました。

びびりっ子、かつ我が道を行くタイプの甥っ子君は自分より大きなアンパンマンたちや
ポジティブ雰囲気満載で溌剌さわやかに「こーんにーちはー☆みんな元気かな?」
と語りかけてくれるお姉さん方がとても苦手だったようで、
ふれあい広場からは早々と戦線離脱し、アンパンマンワールドを作り上げている
フィギュアの数々を眺めては、飽きもせずに「なんこれ?なんこれ?」と
一体ずつアンパンマンのおともだちたちを確認していました。
・・・まっとうに「ミュージアム」を楽しんでたよね。

メインフロアの溌剌としたお姉さんの語りかけにはまったく対応できなかった甥っ子君ですが、
サブフロアのお姉さんは「え?ちびっこ対象ですよね?」と戸惑うぐらいに
低いテンションで紙芝居を読んでくれていたため、
楽し・・・そうにはまったく見えなかったものの、最後までお話を堪能したのでした。
君、ほんとーーーーーーーーにテンション高い女の人が苦手だよね。

というわけで、甥っ子君より私の方が遥かに楽しんじゃってるよね、
と確信しながらアンパンマン子供ミュージアムを後にしたのでした。

その夜は
「ついでに福岡でゆっくりのんびりしちゃおうぜ。」
というわけで、福岡のホテルに宿泊。
大学時代の友人が勤務しているホテルなのですが
訪れるたびに友人が至れり尽くせりのサービスをしてくれるため
思わず気遅れしてしまい、今回はこっそりと宿泊。
したはずなのに、1階ロビーにてばったりと再会してしまい
「もう!泊まるんなら言ってよー!!」
と怒られながらも、「会えて嬉しいねぇ!!」と再会を喜び合ったのでした。

で。案の定。
夕食を食べ終えて部屋に戻ると、友人から部屋に
イチゴとチョコレートの差し入れが届いており
「せっかくこっそり宿泊したのに・・・・また気遣わせちゃったよ・・・」
と肩を落としながらも、
ものすごーーーーーーーーーく美味しいイチゴとチョコレートを前に
めっきりテンションが上がったのでした。いつもありがとーーーー!!

そして、そんな私の傍らでは、甥っ子君がなぜか私と同じぐらいテンションを挙げており
きらきらおめめでチョコレートを眺めながら「それ、なに?それ、なに?」と手を伸ばし
あっという間に一粒ぱくり。
「これ、ちょこれーとやーん!」と歓喜の声をあげたのでした。

・・・君、本当に食べ物大好きだよね。

とはいえ、高級チョコレート(に違いないのです。本当にありがとう!)を
すべて2歳児(もうすぐ3歳)にあげるわけにはいかないのです。
そんな勿体ないこと、できなーい!!

というわけで、おとなげないおば(=わたし)は残りのチョコレートを
手のひらで隠して死守。
なおかつ、アンパンマンワールドを甥っ子君以上に楽しんだ
やっぱりおとなげないおばは、
「あれ?チョコレートなくなっちゃったよ?
 見えないマンに取られたんじゃない?」
とちょっとした出来心で甥っ子君に問いかけたのでした。

甥っ子君がね、びびりっ子だってことをね。
ころっと忘れちゃってたんだよね・・・・。
案の定、甥っ子君はあっという間に顔をくしゃくしゃにし、号泣。
「みえまいまん、こわいーーーーーーーー!!」

・・・えっと。ごめん。ホントにごめん。
君もまっとうにちびっこだったんだよね。
なんていうか、ついつい君が2歳児だってことを忘れちゃうのよ。
そんな真剣に怖がられるなんて思ってもいなかったのよう・・・
と、後ろめたい思いに駆られながら
「もう、見えないマンはいないよ?
 だって、アンパンマンとカレーパンマンがやっつけてくれたもん。
 ね?たろくん(=甥っ子君。仮名)も今日、見たでしょ?
 見えないマンはアンパンマンとカレーパンマンがやっつけてくれたでしょ?」
と懸命に慰めるおば。(=わたし。でも、泣かせたのもおば。)


その翌日。
甥っ子君は食後のおやつに食べようと買ったケーキを
「たろくんがみえまいまんからまもるから!」
と天神の真ん中で宣言。
「ねえね!うしろにみえまいまんがいるから、きをつけて!」
とナイトのごとく、私(と私が持っているケーキ)を守ってくれたのでした。

でもって、その翌々日も。
「ねえね。みえまいまん、まだいる!きをつけて!
 たろくんがうぅとらまんになってまもるから。」
と力強く宣言。

苦節36年。うまれて初めて殿方に全力で守られました。
楽しい黄金週間の幕開けです。

優しさのカタマリ

2014年04月25日 06時37分46秒 | 日常生活
業務の件でお問い合わせにいらっしゃった先輩が
ふと私の机の上の携帯に目を留めて
「・・・え?これ、もしかして、携帯?」
と、驚かれました。


・・・えっと。
はい。もちろん、携帯ですけど。
なんか・・・すみません。ボロボロで。
ボロボロっていう装飾語を使うのも躊躇われるっていうか
傷だらけなのも甚だしいっていうか、
私のがさつさが一目でわかっちゃうっていうか・・ねぇ?

ともごもごとお答えしたところ、先輩はまだまだ驚き冷めやらぬ表情で
でも精一杯の優しさをかき集めて
「うん。なんていうか・・・オトコらしいよね。そういうとこ。」
と静かにおっしゃったので、
そろそろ機種変更しようかな。携帯。
という気持ちになったのでした。

そういえば、先日、高校時代の友人からも
「その携帯、まさか安心保障パックになんか入ってないよね?
 もうね、安心保障パックに入る価値もないからね。」
と、こんこんと論理的に説明されたっけ。



そもそも。
携帯電話から「オトコらしさ」がだだ漏れているってどゆことだ?!
と思うわけです。
携帯電話に「オトコらしい」とか「オンナらしい」とか、そんなカテゴリあったっけ?
とも思うわけです。

とりあえず。
こんなに携帯電話を傷だらけの状態にしてしまうわたくしが
もはや精密機械と言っても差し支えないようなスマートフォンなるものを
持つ資格があるのか、そこからじっくりと考えたいと思います。

できれば「おはよう」でお願いします

2014年04月21日 21時39分27秒 | 日常生活
地元友達で集まって、近況報告会を行いました。
前回、このメンバーで集まったのっていつだったっけ?
というぐらいの久しぶりっぷり。
確か私が年末年始に遊び過ぎたせいか、
風邪をひいてぐったりしていた時だったので、
ざっと見積もっても1年以上ぶりなのです。

おひさしぶり、お久しぶりー!
おかげで、私もこんなに元気になりましたー☆
と当たり障りのない近況報告。

・・・の後は、本日のメインイベント!
この1年で劇的な変化を遂げた男性陣の近況報告タイムです。

ざっとね。ざっとは聞いているのです。
でもね、詳しく聞きたいの!
最初から最後まで全部聞かせてー!
と、根ほり葉ほり1問1答形式で興味のそそられるままに、
色々色々色々とお話を伺ったのでした。
でもって、思わず、「おもしろーーーーーーーーーーーいっ!」と
叫んじゃいそうなぐらいの「劇的変化」の数々に

すごいなー。
私がこの1年の間、平々凡々と日々の生活を静かに楽しんでいたそのすぐ傍で、
こんなにも「ドラマチック」という言葉が似合う人生を歩んでいる人たちが
いるんだなー。彼らはドラマなんて見る必要ないだろうなー。
と、酔っ払った頭でかつての名曲「人生いろいろ」へ思いを馳せたのでした。

ホントに人生って色々なんだねー。と実感した夜。

大満足です。
ずっとずっと彼らの話が詳しく聞きたかったのです。
私の知的好奇心(というか、野次馬根性。もしくは出歯亀根性)は
見事に満たされました。
次に会うのはまた1年後?
また面白い話を聞かせてね。私だって、次こそは何か報告するからね。
と、言い合いながらにぎやかに解散し。

その後は幼馴染とふたりで酔い覚ましの珈琲を飲みながら、
ここ2週間ぐらいの近況やこれからの展望について、
しっとりと語り合ったのでした。
話を整理して話すのが苦手な私が脈略なく話す内容に
幼馴染は「うん。うん。」と静かに聞き入ってくれて、
幼馴染がいてくれてよかったなぁ、としみじみ感じ入りながら
自宅への帰り道を急いだのでした。





翌朝。
義弟君出張のため、妹さんと共にお泊りに来ていた甥っ子君は
目をぱちりと開けた瞬間、「ねえね、おかえり。」と朝の挨拶。

えっと・・・「おはよう」じゃないんだ?「お帰り」なんだ?
日本語、お上手ですよね・・・。

と、的確に日本語を選択する2歳児(もうすぐ3歳)に
「あ。ただいま・・・。」
とまるで朝帰りをしたムスメのようにどぎまぎしながら朝の挨拶を返したのでした。

人見知りというよりは人嫌い

2014年04月20日 21時35分21秒 | 日常生活
この半年間、お世話になっていた美容師さんがお店を辞められることになりました。
美容室での
「最近、いかがお過ごしですかー?」とか
「この後、どこかに遊びに行かれるんですかー?」とか
「週末、何してますー?」とかいうような当たり障りのない
きらきらした会話がとても苦手な私のことを適度に放っておいてくれる
親切な美容師さんで、「キラキラした会話が苦手」という理由だけで
美容室ジプシーを続けていた私がようやっとひとつの美容室に落ち着けたのです。
これはぜひとも最後に「お世話になりました」とお礼を言わねば。
という感謝の気持ち故の義務感に駆られ、美容室へ向かったのでした。



なのに。
感謝の気持ち故の義務感でわざわざ美容室まで向かったにも関わらず。
確かに先ほど、シャンプー台に向かったはずの私が
なぜか次の瞬間には鏡の前で
「今日も綺麗になりましたねぇ。髪の健康状態良好ですね。」
と褒められていました。
なんなら、褒めてくれている美容師さんは、
私がお礼を言わなければ!と思っていた美容師さんではなく
本日、初めてお見かけする「あなた、どなた?」という方でした。

その上、どうやら私の面持ちが「あなた、どなた?」というよりは
「見知らぬ顔!曲者か!?」というような険しいものだったらしく
「あ。熟睡されてたんで声かけそびれまして・・・。
 途中で変わってますから。」
と恐る恐る言い訳をされたのでした。


・・・ホントにかたじけない。
も少し知らない方にもにこやかに接するよう心がけよう。
と、美容室の片隅でそっとひそやかに決意をしたのでした。

自己犠牲精神のカタマリ

2014年04月17日 22時23分16秒 | 日常生活
いつもお世話になっている部署の先輩が
「広島に出張に行ったんでー。」
と、お土産を持ってきてくださいました。
大好きなもみじ饅頭!!やったねー!
大喜びし過ぎておやつの時間まで待てず。
いただいた5分後には箱を明けて、部内のメンバに配布し始めました。

えっと。お饅頭は10個入り。
まずは、同じプロジェクトのメンバにひとつずつ配ります。
もみじ饅頭はこしあん、粒あん、抹茶、カスタード、チョコといろんな味があるのです。
どうぞお好きな味をお選びくださいませー。
と配った時点で、残りは5つ。

隣のシマにお裾分けしよっかなー・・・。

と、5秒ほどちらりと考えましたが、隣のシマに座っている先輩方は6名。
むぅ。ひとつ足りないー。管理職の方は除外、というのも寂しいし・・・。
ま、いっか!ワタシタチが2個ずつもらっちゃおー!
いろんな味があることだし、複数の味を楽しませてもらおー!
そーしよー♪♪

と、もみじ饅頭配布2巡目に突入したのでした。

メンバ全員に2つずつのもみじ饅頭を配り終え、大満足で自分の席に座り。
座ったところで、私の席にはひとつももみじ饅頭が配られていないという
衝撃の事実に気付いたのでした。

・・・しまった。配り漏れた・・・。
でも、今更、「足りなかった」とも言い辛い。

なにせ「ひとり2個」で丁度きれいに配り終えたのです。
過不足なく2個ずつもみじ饅頭を持っているメンバー5名。
その中のどなたか1名からひとつもみじ饅頭取り上げるってのも詮無い話なわけで。
何より「誰から」の選択に迷うっていうか。選び辛いっていうか。

もうっ!なんでよりによって自分を忘れるかなぁっ!
バカなのかなぁ!!!
と、先ほどの浮かれ気分から一転、荒々しい気持ちで業務に戻ったのでした。







・・・食べたかったな、もみじ饅頭。

感情表現豊かな言語

2014年04月15日 23時31分24秒 | 日常生活
いつもお世話になっている先輩からドーナツのおすそ分けをいただきました。
大大大好きな蒸気屋さんの焼きドーナツ!
しかもこれまた大好きなチョコレート味!

私、蒸気屋さんの焼きドーナツ大好きですけど、チョコレート味食べるの初めてですよー!
ありがとございまーす!!

と、お礼のメッセージを送ったところ、先輩から
「俺の愛情がいっぱいこもっとったやろ?」
という返事が戻ってきました。

コモッテマシター。

と素直に返信。
・・・したにも関わらず。
「なんでカタカナかなー。何が不満かなー。」
とひっかかっているご様子の先輩。

すごいなー。
同じ言葉でもカタカナとひらがなでとことん表情を変えて見せる日本語って
本当に本当に感情表現豊かで繊細な言語なんだなぁ、と感嘆したのでした。

とにもかくにも。
お昼休み後のどんよりとした空気のときに
ドーナツをめぐる会話のやりとりですっきりリフレッシュできました。
愛情こもってようが、こもってなかろうが、とにかくすごくすごく感謝なのです。

ぜひぜひまたお願いします☆
愛情いっぱいこもったドーナツを!

となけなしの女子力を引っ張り出して、かわいく素直に感情を表現してみたのですが。
恥ずかしがり屋の先輩からは「はいはい・・・」と軽く流されたのでした。ひどいや。

のんきで平和な昼下がりでした。
(注)いちおーお仕事中です。お仕事もしていた・・・はず。

2014年3月の読書

2014年04月11日 23時03分25秒 | 読書歴
充実の3月。
いろんな分野の本を読むことができました。
以前はノンフィクションがとことん苦手だったのになぁ・・・・。
4月はナルニアやドリトル先生など、児童書を読み返したい気分です。

14.アカネちゃんのなみだの海 ~モモちゃんとアカネちゃんの本(6)~/松谷みよ子

□感想 ☆☆☆☆☆
何度も何度も何度も読み返してしまう大好きな童話を久々に読み返しました。何度読み返してもまったく色あせることなく楽しめます。30年かけて完結篇にたどりついた「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズ。ずっとずっと一緒に育ってきたから、折に触れ、読み返してきたから、モモちゃんもアカネちゃんも猫のプーも双子の靴下のタッタちゃんとタアタちゃんも、私の中では「おさななじみ」のような思い入れがあって。だから、このシリーズ最終作を読み返すたびに、どうかどうか、ふたりがプーやタッタちゃん、タアタちゃんたちといついつまでも幸せに暮らせますように。大きくなったからといって、彼らとお別れすることがありませんように。と願わずにはいられないのです。

15.東條英機の妻・勝子の生涯/佐藤早苗

□感想 ☆☆☆☆
なぜか義務教育期間を平和教育に力を入れている学校で過ごしてしまったためなのか、「戦争もの」やこの時代に関連する作品に触れるのがとても苦手になってしまいました。夏休みになると必ず反戦映画を学校で見たせいなのか、「戦争」→「悲しい」→「辛い」→「つらすぎる」→「近寄りたくない、味わいたくない」という感情の方程式が無意識で発動してしまうのです。とはいえ、「戦争」=「絶対に繰り返してはならないもの」だと刷り込まれてはいるものの、刷り込まれている割には、あの時代の背景やあのとき何が起こっていたのか、という客観的史実をあまりに知らなさすぎるので(ということにも大人になってから気付いたわけですが。)年に一度ぐらいは自発的にあの時代のルポを読もう、と心がけるようにしています。
読むたびに、私はこの時代のことを本当に何も知らないし、あの時代の空気感を本当には実感できないんだろうな、と改めて思います。きっと、あの時代を生きた人にしか理解できないことがたくさんある。けれど、それでも、私は分からないなりに、あの時代のことをきちんと知っておくべきだし、そうすることで、あのときは「避けて通れなかった時代の流れ」を私たちの「明日」に生かせるにちがいない、と祈るように思います。
戦争を引き起こすのは、「特定の誰か」ではない。いろんな要因が絡み合って、いろんな人たちの思惑やその時代特有の思想が絡み合って、引き起こされてしまうことがある。そのうえ、それらの思想の根っこにあるのは、あったのは、その人たちなりに日本という国の未来を思ってのことだったんだろうな、ということを考えさせられる本でした。

16.夜のピクニック/恩田陸

□感想 ☆☆☆☆☆
ウォーキングにチャレンジするようになってから、ずっとずっと「読み返したい!いや、読み返さねば!」と思っていた本です。100キロウォーキングへの憧れを私に植え付けてくれた本です。久々に読み返して、やっぱり好きだなぁ、としみじみ思いました。そして、今更何をどうあがいても詮無いことではあるものの、主人公たちと同じ頃、思春期真っ只中でこの作品に出会いたかったな、できれば100キロウォーキングも高校時代に友人たちと体験してみたかったな、と思いました。

17.しきぶとんさん、かけぶとんさん、まくらさん/高野文子

□感想 ☆☆☆☆
ひとめぼれして即購入した絵本。家に帰りついて読み、「ほら!わたしのひとめぼれに間違いなし!」とほくほく笑顔になりました。七五調のリズム感あふれる言葉の並び方、選び方は声に出して読むとより一層、楽しめます。お気に入りのフレーズは「まかせろ。まかせろ。おれにまかせろ。」大好き!買ってよかった!!大満足の一冊です。

18.「助けて」と言える国へ/茂木健一郎・奥田知志

□感想 ☆☆☆☆
おもしろかった!そして、非常に説得力ある言葉、説明にあふれた本でした。
私がもっとも「その通りだなぁ」と思ったのは、「「私」という主語だけで生きていると、しんどくなってしまう」という部分でした。たとえば、『私』は自信がなくても、「あの人が言ってくれるんだったらやってみよう」ということがあってもいい。それが「他者性」というものであり、「信仰」なのだと書かれていて、なるほど、と目からうろこがおちたような気持ちになりました。私たちは今、とても豊かで恵まれた社会に生きているはずなのに、なぜか社会全体に閉塞感が漂っていて、この空気感の中、私たちはこれからどう生きるべきなのか、何を信じて行動するべきなのか、といったことを考えさせられる本でした。

19.片想い百人一首/安野光雅

□感想 ☆☆☆
久々に百人一首読み返したいわー、と思い、借りた本。ちょっと思っていたような解釈本とは異なっていて、百人一首を起点として、そのほか様々な和歌を楽しむ本でした。日本語って美しいなぁ、としみじみ思いました。31文字でこんなにも豊かに自然を湛えたり、恋心を切々と訴えたり、文字と文字の間、余白に多くの感情を込める日本人の感性って本当に好きだなぁ。

好きだなぁ・・・と思った作品(歌)をいくつかメモ。
 冬ながら そらより 花の散りくるは くものあなたは はるにやあらむ/清原 深養父
 しなばやと あだにもいはじ のちの世は おもかげだにも そはじと おもへば/俊恵法師
 置くと見し 露もありけり 儚くて 消えにし人を 何にたとえん/和泉式部
 もろともに 苔の下には 朽ちずして 埋もれぬ名をぞ 見るぞ悲しき/和泉式部
 みな人の 知りがほにし 知らぬかな 必ず死ぬる ならひありとは/前大僧正恵円
 あはれなり わが身のはてや あさ緑 つひには 野辺の露と思へば/小野小町

20.ホントのこと言えば?/佐野洋子対談集

□感想 ☆☆☆
佐野洋子さんと様々な方々(大竹しのぶさんや明石家さんまさん、岸田今日子さん、谷川俊太郎さんなどなど錚々たるメンバばかり!)との対談集。本当に男っぽいさばさばとした、でも実は情の深い女性だったんだな、ということがよく分かる対談集でした。好きなんだけど、というよりは心から憧れる人。でも少し苦手意識を持たずにはいられない人。コンプレックスを刺激される人、でした。

21.ゆんめでて/畠中恵

□感想 ☆☆☆☆
「しゃばけ」シリーズ。図書館で見かけるたびに借りてしまう。なんといってもお気に入りは「家鳴り」(小鬼さん)。
やなりー!!かわいいー!!ときゅんきゅんしながら読みました。今、私がもっとも飼いならしたいペットはまちがいなくやなりです。私の袖の中に入って来てくれるんだったら、いつでも金平糖とかだし巻き卵とかいれておくんだけどな。
と思いながら読み進めていたら、想像以上に切ない辛い結末で、何とも言えない気持ちになりました。体が弱くて、いつも死と隣り合わせの毎日を生きている若旦那。だからこそ、身近な人(ではないけれど。あやかしなんだけど。)との別れを必要以上に怖がってしまう。彼らとずっとずっと一緒に暮らしたい、と願う若旦那の気持ちは痛いほどわかるけれど、その未来を選んだがために「出会わなかった人、出会えなかった人」との出会いも、その後の幸せな記憶もすべて消えてしまう。人が経験できることには限りがあると分かっていても、出会えなかった運命の恋のことを思ってせつない気持ちになりました。

22.PK/伊坂幸太郎

□感想 ☆☆☆☆
伊坂さーん!!と作者さんの手を取ってあらん限りの力を込めてぎゅっと握りしめたい!ハグをしたい!!という気持ちに襲われた作品でした。おもしろかったー!読みながら、大好きだったドラマ「セクシーボイスアンドロボ」で浅岡ルリ子さんが語った言葉を思い出さずにはいられませんでした。「そうよ。あなたは誰かに対して絶対に影響を与えている。人はどうしようもないほど関わりあってるのよ。」私の言動や存在は、自分のあずかり知らないところで、必ず誰かの人生に影響を与えている。それは悪いことばかりではなく、巡り巡ってこの作品のような奇跡を引き起こすこともある。誰かが誰かの人生に関わって生み出された、小さな宝石のようなかわいらしい奇跡に胸が熱くなりました。そんな小さな奇跡が無数にある(に違いない)この世界が私はやっぱり好きだなぁ、と思いました。

23.とびらをあけたメアリー・ポピンズ/P・K・トラヴァース

□感想 ☆☆☆☆☆
これまた、何度読み返したかわからない作品を久々に再読。子どもに媚を売らないメアリー・ポピンズがやっぱり大好きです。ぶっきらぼうでうぬぼれやで自分に自信があって、自分大好きな人。世の中に「見えないけどあるもの」がたくさんあることを知っている人。「見えないけどあるもの」と大人になっても親密な関係を築いている人。私は彼女と会って、世の中にはわかりにくい優しさがあるんだということを知りました。

24.はるひのの、はる/加納朋子

□感想 ☆☆☆*
「ささらさや」「てるてるあした」に続くシリーズ第三弾。一冊一冊が独立しているので、この一冊で十分に楽しめます。だけど、知っていたほうがその10倍は楽しめます。あのユースケくんがこんなに大きくなっちゃって。と感慨深い気持ちになった作品でした。「ささらさや」から一貫してテーマとなっているのが生と死。「ささらさや」から読み返したくなっちゃったなー。

姉弟ですから

2014年04月10日 07時56分04秒 | 日常生活
私、今、すごーく福岡市博物館に行きたいっちゃんねぇ・・・。


と、何気なく口にした言葉に、妹さんが
「今、博物館て何やってたっけ?」
と興味を示してくれました。

今はね、藤城清治さんの「光と影の世界展」だよー。
と、お伝えしたところ、
「お姉ちゃん!!それ、のぶくん(=義弟くん)も行きたいって言いよった!」
と驚かれました。

・・・えーーーーーー!?
なんか。なんかやだ。

案の定、母上がこちらを見てにやりと笑うわけです。
「あんたたちっち、ホントに好みが似とんやねー。そっくり。」
などと言うわけです。

似てないもん!
と即座に否定しましたが。

こんなこと、前にもあった気がする・・・と自分でも思うわけで。
否定しつつもその声が若干、気弱であることは否めないのでした。

でも!
おかげで、「みんなで鑑賞会」になりそうな気配濃厚なのです。
楽しみが増えるのはよいことだ。うん。

大人には大人の事情がある

2014年04月09日 22時18分58秒 | 日常生活
通院と教会会計のお手伝いのため、午後にお休みをいただきました。
あかるい時間に社外へ出るって、なんて開放的!!
とうきうきしながら会社を出て、病院と教会を回ったら
帰る頃にはちょっぴり肌寒さを感じる夕方に。

・・・一日が終わってしまったですよ。
と、ちょっぴりがっかりしたのでした。

でも、まあ、しょうがないのです。
本日はそのためにお休みをとったのだもの。
用事がふたつともきちんと済ませられたのだから、それでよしとしなければ!

と自分を励ましながら自宅に向かうと、
我が家から出てくる甥っ子君に遭遇しました。
なんでも今日は体調が悪くて保育園を早めに帰り、我が家に来てたんだとか。
でもって、今から仕事帰りのママさん(=妹さん)と病院に行ってくるんだとか。

気を付けてー!行ってらっしゃーい!
とお見送りをしていたところ、体調不良のせいかご機嫌斜め気味の甥っ子君が
「いや!ばあばのおうちに帰る!」と言い始めました。

帰ってきてもいいけど。
でも、病院に行って、様子を見てもらってから
それから我が家にまた帰ってらっしゃい。

とお見送りをするものの「ばあばー。ばあばー!」と泣き出す甥っ子君。

・・・もうさー。
ばあば(=わたくしの母上)も一緒に病院に行って来たら?
付き添ってくればいいじゃん。
と提案する私に対して
「できん、できん。わたし、今から、せないかんことがあるんやけん。」
と頑なに拒否する母上。

そうなの?
じゃあ、しょうがないねぇ。
と、愚図る甥っ子君にお菓子を与え、母上(=ばあば)と共に見送ったのでした。
見送ったその次の瞬間。
「とりあえず珈琲を飲もうっと。休憩しよ?」とかわいくおねだりをする母上。

・・・「せないかんこと」って、まさか休憩?
とおそるおそるお伺いをたてる私に対し、
「違うよ。もっと他のことよ!」
と軽やかに答えた母上はその後、珈琲を飲みながらレシピ確認のために私が立ち上げたPCを見て
「一回だけ!一回だけソリティアさせて!!」
と熱烈に懇願し、幸せそうにソリティアを楽しんだのでした。

・・・結局のところ。
母上が「せないかん」と言っていたことは一体、なんだったのか。
その真相は今も藪の中です。
世の中には、「明らかにしちゃいけないこと」「明らかにしないほうがいいこと」もある。
大人になった娘はそのように思うわけです。

ひとつ屋根の下

2014年04月07日 23時56分55秒 | 日常生活
土曜日なのでゆっくりのんびり朝食を取っていると、
同じマンションに住んでいる教会友達から
「ベランダの薔薇を見に来ませんか?パジャマ姿でもいいですよ。」
というメールが届きました。

なんでも1輪のパラの真ん中から5つの小さな薔薇の蕾が花開いたんだとか。
そういえば、先日、一足早く見せてもらった母上が
「すごかったよ!あれ、テレビ番組に投稿すれば採用されそうなのに!」
と興奮しながら教えてくれたっけ。確かに見てみたーい!
と、喜び勇んで2階下のお部屋に向かったのでした。

お言葉に甘えて、パジャマです。
もちろん、すっぴんです。
だって「パジャマ姿でもいいですよ」って言ってくれたもーん。

ベランダの薔薇の花は、伺っていた通り、とても神秘的でいくら見ても飽きることなく。
そのうえ、ベランダ中お野菜や薔薇やチューリップが花盛りで
どこに目をやっても心和むのです。いたるところがかわいらしい!すてき!!
と我が家の同じ広さのはずのベランダでものすごく優雅で贅沢なひとときを思う存分、楽しんだのでした。

とはいえ、まだまだ外は肌寒く、しかもパジャマのためか、震え始めた私を見て
親切な教会友達はにこやかに「お茶にしましょうね。」とおっしゃってくださいました。

ありがとうございますー。
なんだか催促したみたいですみませんー。

と言いながら部屋に戻ると、教会友達の娘さんが朝にも関わらず
爽やか笑顔で、リビングのソファに座っていました。

あらあら。おはようございます☆
とにこやかに挨拶を交わしたものの。
彼女の爽やか笑顔と小ざっぱりとした外出着姿に
「なんか・・・・。すみません・・・・。」という気持ちにもなったのでした。

・・・遊びに来ている私がパジャマ姿にすっぴんで
この部屋の住人の彼女たちはすでに「どこにでも出かけられるよ!」という外出義で
既にうっすらメイクも済ませているって・・・いいのかしら??いや、よくない!(どん!)
わたくし、どう考えても他人様のおうちでくつろぎすぎ!
と、自問自答しながら、おいしい珈琲を体操座りでのんびり楽しみました。

遠慮という日本人的感覚がどんどん欠落している気がする今日この頃。
教会で過ごすことが多いせいなのか、「他人様の家」でくつろぐのがとても得意になりました。
ときにくつろぎすぎてとても危険。
なのですが、居心地の良いお部屋の持ち主がお友達にとても多いのです。
つくづく恵まれてるなぁ。