のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

締め切り厳守

2007年10月31日 22時45分00秒 | 日常生活
月末です。
本日は、今月から始まった内定者研修の第1回課題締切日でした。

本日のワタクシのお仕事の一部。
 ・内定者から到着した荷物や封筒を受け取る。
 ・受け取った荷物を見苦しくないよう、自分の机の上に
  綺麗に置くために試行錯誤を重ねる。
 ・メールで届いた課題を確認する。
 ・課題遅延連絡メールに返信する。

なにせ、人数が多いため、ちょっとしたやりとりも積もり積もって
結構な時間を取られるのです。
お仕事の「一部」と書きましたが、実は、お仕事の「大部分」です。
・・・てやんでい!こう見えて結構、大変なんだぞ!
色々と気苦労があるんだぞってんでい。

なにせ、ここ数年、内定者はどんどん増えるばかり。
今年はいよいよ内定者から到着する封筒が
ワタクシの机の上だけでは収まらない予感大なのです。
届いた封筒のおき場所にどれだけ頭を使っていることか。
隣の机との境界線を越えないように、
どれだけ神経をすり減らしていることか。

え?!気苦労ってそれ?!と驚きの皆様。
ええ。気苦労ってこんなもんです。
なにせ、ストレスなるものに免疫がまったくないもんで。

ちなみに、現時点で、のりぞうの机の上では
電話をとるたびに、葉書の雪崩が起こっております。

だぁ!!苛々するっ!!

というわけで、明日からは期間限定で赤ペン先生に大変身です。
総務部という部署がら、机の上の整理整頓には厳しいのです。
お客様が訪れたときに見苦しくない姿であるべし。
机の上で雪崩だなんてとんでもない!
机の上の封筒をどんどん開封して、しっかりチェックして、
がつがつ返却して、机の上の空間を取り戻そうキャンペーン開始です。

内定者研修の課題チェックとそれにまつわる内定者とのやりとりは
例年、面白いこととの遭遇率が圧倒的に高く、今からとっても楽しみ。

もっとも今年は封筒のあまりの多さに、
ほんの少しばかり恐れを抱いていますけどね。
本当に終わるのか?・・・・ガンバレ、ワタシ!
まずは、11月の課題が提出されるまでに、
全員分返却し終えることを目標にガンバリマスです。



・・・目標が低いのはいつものことです。

名古屋から生放送! 秋の夜長もさだまさし

2007年10月30日 22時01分45秒 | テレビ鑑賞
■名古屋から生放送! 秋の夜長もさだまさし/NHK

NHKの回し者となりつつあるのりぞうです。
だって好きな番組が多いんだもの!
見ていて落ち着く番組が多いんだもの!
某うたばんぐみのように、もはや歌番組なのかバラエティ番組なのか
見分けがつかない、ということもなく、常に本来の目的を見失わずに
番組を作成していくスタンスが大好きです。

でもって、最近のお気に入りが「さだまさし生放送シリーズ」。
とりあえず「生放送シリーズ」と言っていますが、
タイトルに必ず「生放送」と「さだまさし」が入っている以外は、
規則性のない番組名でうっかり見過ごすこともしばしば。
季節に1回程度、定期的に放送されているのですが
「この日!」と決められておらず、ふと気がつくと放送されてます。
また、見事に見過ごしがちな深夜にひっそりと放送されているのです。

第一回目の放送は昨年の元旦。
紅白が終わって、いつものように「行く年来る年」を見ながら
初詣の支度をしていると、突如始まったのが
『新春いきなり生放送!!「年の初めはさだまさし」』でした。
番組のコンセプトは「低予算」。
 ・まっさん(さだまさし)が歌うタイトルも人物紹介のテロップも
  全てスタッフの手書き。しかもその場で走り書き!
 ・ホワイトボード活用。
  必要事項や連絡事項はその都度、書き込んでいきます。
 ・視聴者からの「葉書の」お便り主体。
  たまーに、まっさんが歌ってくれます。一応、歌番組。
 ・さりげなく「受信料」をアピール。
  ホワイトボードの片隅に書かれていたり、何かの拍子にまっさんが
  「受信料」と書いているあたりを指差したり・・・。

でもって、それ以外は何でもあり。
NHKですが、まっさんが丁寧に裏番組の紹介をしてくれたり
うっかり商品名や企業名を言ってしまったり、
うっかり言ってしまわないように、スタッフが一生懸命、
言葉を考えたりする場面もしっかりと放送されています。
深夜だから?まっさんだから?やりたい放題です。
でも、そこがオモシロイ。
普段、羽目を外さないNHKがまっさんで自由奔放に番組を作り
しかしながら、NHKらしく羽目を外しすぎることなく
品のある番組に仕上げています。

オモシロイ話だけで終わるのではなく、
毎回、「平和について」「長崎市長銃撃戦について」
「NHKの体質について」など、さださんが気になっていることを
しっかりと自分の言葉で伝えてもくれます。
説得力のある言葉に深く頷かされたり、
自分だったら、と自分自身を省みることを促されたり。

今回は「ルールを守ること」について、言及されてました。
「日本がおかしくなったのは、どこからか?
 それは信号を守らない人が増えてきたあたりじゃないか。
 これぐらい、いいや、という気持ちがどんどん自分を
 甘やかしていく。きっと今、起こっている企業の不祥事も
 国技やボクシングの選手の問題も、きっと最初は
 「これぐらい、まあいいか。」というところから
 始まったんだと思う。ルールは守らなきゃだめ。
 まずは信号を守ろう。」
と明るく、軽く、でもマジメな口調で訴えてました。
なるほど・・・。

毎回、毎回、深夜1時頃開始なので、録画をし忘れたら終わりなのですが
好評なのでしょうか?今回は番組の最後に次回の予告がありました。
次回は、またもお正月!3度目のお正月です。
2008年1月1日深夜。録画し忘れないようにしないと!
でもって、まっさんの歌声で新年を迎えます。



ちなみに今回は若者からのお葉書を集中して読むコーナーがありました。
小学生、中学生、高校生のさださんファンからの数々のお手紙に
なんとなく親近感。一度、語り合いたいわー。

殿方が恋しくなるとき

2007年10月28日 23時15分41秒 | 日常生活
今現在、確実にこの部屋の中に
やや大きめの飛べる虫がいるのです。
入ってくるところは目撃したのですが
その後の消息が分かりません。

このまま眠っていいのやら。
顔に落ちてこないこととベッドに入ってこないことを祈るばかり。

神様。本日のワタクシの祈りは
どうぞ真剣に聞いてくださいませ。

似たもの同士?

2007年10月28日 22時49分40秒 | 日常生活
来週は、おっと、もう今週だ。
今週土曜日は教会のバザーです。
今日はバザーの準備のため、礼拝後も
教会を上に下に駆けずり回って大忙しの一日でした。
・・・嘘です。上に下に駆けずり回ってなんかいられません。
一箇所にどっしりと座り込んで、値段をつける作業に専念。
動き回る作業は若者がしておくれ。

・・・と、思ったのですが、
うちの教会には若者が少なく、人手不足必至。
奥の手で、バザー当日は妹と妹の彼氏を呼びつけました。
ふふふ。未来の義姉のお願いなんて、断れまい。
「そんなん、来るわけないやん。
 妹は来るかもしれんけど。彼氏はよほどの物好きやないと無理やろ。」
と周囲から言われる中、一か八か、というよりは半ば無理矢理呼びつけ
無事に人手を確保しておりました。

が、今朝になって、妹から電話。嫌な予感がします。
「ねえちゃん。今週のバザーなんやけどさ。
 彼氏の会社の飲み会が入ってしまってね。」

・・・やっぱり。
そうだよね。何の縁もない、
というか今まで全く縁がなかったに違いない
教会のバザーでのお手伝いなんて、ちょっと気鬱だよね。
まして、知ってる人も全くいない状況だもんね。
いいよ、いいよ。彼氏は来なくてもいい。
せめて、あんたは来なさいな。

「ううん。彼氏も行くよ。会社の飲み会は夜やけん。
 ただ、夕方16時ぐらいには帰らないかんけん、
 打ち上げには行かれんと、っち言いたかったんよ。」

・・・・え?!
打ち上げにはいかれん?!
心配するところは打ち上げ?!
あんたたち、どこまで人懐っこいのさ?
ほぼ初対面のメンバーの中で一日を過ごすだけでも疲れるだろうに
既に、夜まで一緒に過ごす気まんまん?!

あのね。その日はみんな一日、働きっぱなしでお疲れモードなのよ。
打ち上げどころのテンションじゃないのよ。
翌日も礼拝があるし、打ち上げは多分ないから安心して。

・・・というかね。
教会の方々はね、いきなりお手伝いに呼びつけられて
即効で「行く、行く」って返事をくれたことにも驚いてたのよ。
みんなと夜ご飯までご一緒してくれるつもりだったなんて聞いたら
驚きを通り越して、大喜びだよ。
今後、何かの行事があったら、
デフォルトでメンバの中に入れられること間違いなしだよ。

思いがけなく、妹のすばらしく人懐っこい性格を再確認しました。
つーか、彼氏もかよ!
本当にお似合いのカップルみたいで何よりです。

ハチ公の最後の恋人/吉本ばなな

2007年10月28日 22時39分25秒 | 読書歴
■ハチ公の最後の恋人/吉本ばなな
■ストーリ
 霊能者の祖母が遺した予言通りに、インドから来た青年「ハチ」と
 巡り会った私は、彼の「最後の恋人」になった。運命に導かれて出会い
 別れの予感の中で過ごす二人だけの時間。
 求め合う魂の邂逅を描く愛の物語。
■感想 ☆☆☆☆
 久々に読み返すばなな作品。
 読み返して、私は彼女の紡ぎだす物語も好きだけれど
 それ以上に彼女の紡ぐ文章が好きだったことを思い出した。
 常日頃、私も抱いているけれど、はっきりとつかめずにいる
 曖昧模糊とした想いをしっかりと自分の下に引き寄せて
 見事に言葉にしている。その感性を羨ましく思いながら、
 そしてそういった言葉を文章で読めることを嬉しく思いながら
 読みふけった。

 特に共感した部分は日本という国、そして文化について
 書いている部分。普段、私がふとした瞬間に「だから日本が
 好きなんだな」としみじみ思うことを見事に文章にしていて
 読みながら嬉しくなった。

 ハチ公の最後の恋人、というタイトル通り、マオとハチに
 別れは訪れる。お互いに嫌いになったわけではないけれど
 住む世界、住みたいと思う世界や目指すところがが異なってしまい、
 訪れる別れ。それはきっと私達にもごく普通に起こる
 出来事なんだと思う。好きだから別れは辛い。
 けれど、一緒に過ごすことができない。別れの後に苦しんで
 苦しんで寂しい気持ちを味わって、マオは気付く。
 「死んだわけじゃない。生きているんだ。
  この瞬間も、どこかの空の下で。」
 そのことを泣けるほど嬉しいと思える出会いと、想いの深さを
 気付かせた別れが切なくて泣きそうになった。

 いろんな出会いがあって、別れがあって、そういったたくさんの
 出会いと別れを繰り返して、私達は自分自身を形成していく。
 どんなに大好きな人でも、どんなに大切な人でも、私達は別れて
 時が経つと「忘れないが、忘れるだろう。」
 そのことを「悲しいが、すばらしいことだ。そう思う。」という
 言葉で綴ることができるのは、すばらしい出会いだった証拠だと思う。
 
 以下、大好きだった文章の抜粋。
 何度も読み返してしまった。
 -------------------------------------------------------------
 ハチ。ささやかな日本の自然もいいものだよ、と私は思った。
 庭がなくたって、みんなプランターで小さな自然を生み出している。
 ごちゃごちゃとあたたかく暮らしている。四季があるこの島で
 単なる生活を芸術にまで持っていった、アジアのはじっこの日本人だよ。
 この、虫の声でさえ泣けてくるような、かすかな心の揺れ。
 万物に音楽を聴き取る耳。ほんの小さいところをじっと見つめて
 そのなかから美の配列や宇宙の秘密や、神の意志まで想像してしまう
 感受性。かげろうみたいにはかない生命の繊細な息吹が、空気に
 みずみずしく含まれている。
 私はずっとここが好きだから、できることならハチもここを愛して
 その思い出を忘れないで大切にしてほしい。

OLはお稽古事がお好き

2007年10月28日 22時38分27秒 | 日常生活
本日、礼拝後に教会友達から
「今日はバザーの準備があるけん、帰ったらいかんよ。」
と脅されました。

・・・え?
今日、夕方から用事があるんだけど。
何時ごろ解散予定?

「そんなん準備が終わるまでに決まっとうやん!」

・・・ハイ。がんばります。
でも、16時には帰ります。
16時までしっかり働くけん許して。
と、おずおずとお伝えしたところ
「何があると?」
と、尋ねられました。

今日は、お友達が誘ってくれた・・・あれ?なんだっけ?
お友達がお勧めしてくれた講座に行くのですが、
その講座名をうっかり忘れてしまいました。
えっと。確か「健康教育」みたいなやつ。
違う。違う。「健康体操」?なんか体操やった。
講座名ってなんだっけ?

「・・・・ねえ。
 会社のOLさんたちの中では、そういうのが流行りなん?
 ヨガでもピラティスでもなくて健康体操?」

・・・・うん。
なんか名前が渋いのは認める。
もっと若者チックな名前だった気はする。
だけどね。ヨガやピラティスだって、
突き詰めていけば「健康体操」だからね。
巷では「健康体操」が大流行なのよ。

ちなみに到着した会場でまたもや講座名をど忘れしてしまい
「えっと。今日、ある講座に来たんですけど。
 なんか体操のようなものだった気が・・・・」
と、ものすごく頭弱い人のような切り出し方をしてしまいました。

・・・そろそろ、本当に痛いから改めよう。
と、ここニ、三年は本気で反省しております。

椿山課長の七日間/浅田次郎

2007年10月27日 20時31分02秒 | 読書歴
■椿山課長の七日間/浅田次郎
■ストーリ
 働き盛りの46歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを
 告げるために、美女の肉体を借りて七日間だけ現世に舞い戻った。
 親子の絆、捧げ尽くす無償の愛、人と人との縁など、「死後の
 世界」を涙と笑いで描いて、朝日新聞夕刊連載中から大反響を
 呼んだ作品。

■感想 ☆☆☆☆*
 さくさく読める軽いエンターテイメント作品だなと思いながら
 楽しんで読んでいた。話の展開に惹き付けられ、合間合間に
 登場人物たちがつぶやく言葉に深く頷きながら読んでいたところ
 最後の最後にやられた。感動してしまった。心が揺さぶられた。

 タイトルは「椿山課長の七日間」だが、彼だけが主人公ではない。
 彼と同じ日に殺し屋に人間違いで殺されてしまったヤクザの親分、
 武田と、たった7歳で交通事故にあってしまった男の子、蓮。
 彼らはそれぞれ、現世に戻り、心残りをなくすために行動するうちに
 お互いの行動範囲が重なり始める。
 特に蓮と深く関わりあうことになる椿山課長の父親の言葉には
 重みがあり、人間的魅力にあふれている。
 何より、彼は言葉だけではなく、自分の生き様で、行動で
 私達に「生きること」「悔いなく過ごすこと」を教えてくれる。
 彼が最後に啖呵を切る場面に胸も目頭も熱くなった。

 そこかしこに出てくる登場人物たちの単純で深遠な言葉の数々にも
 心を揺さぶられる。文庫本を購入して、読み返したい本の一冊だ。

  ・子どもを大切にするというのは、猫や犬みたいに可愛がることじゃ
   あるまい。未来を大切にすることだよ。だからいたずらに子ども
   扱いしてはいけないんだ。このごろでは親たちに子どもと猫の
   区別がつかなくなったね。おかげで生意気な子やおませな子が
   いなくなった。若者たちまでがみんな子どものように幼い。
  ・「もし死なずに大人になれたら、ぼくら二人で世の中を
    変えられただろうな。きっと、すばらしい日本を作ったよ。」
   (略)
   「むずかしいよ、そんなの。」
   「かんたんさ。ウソをつかなけりゃいいんだから。」
  ・役所というものは、住民を管理するための機関ではないのだよ。
   (略)そうではなくって、よりよい生活の便宜をはかることが
   役所のつとめなのだよ。
  ・貴様らも役人ならば、弱き者は救え。
   法を曲げても正義を掲げる勇気を持て!
  ・規則と礼儀は似たもの同士の大違いで、ともに守ることは
   あんがい難しい。

ライオンハート/恩田陸

2007年10月27日 19時46分06秒 | 読書歴
■ライオンハート/恩田陸
■ストーリ
 離れた瞬間から会う瞬間を待ち続けている。生まれる前も、
 死んだあとも。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、
 20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、
 いくつもの時代を必死に生き、細胞に刻まれた想いを頼りに、
 束の間出会い別れていく男と女。求め合う二人の感情を描く連作集。

■感想 ☆☆☆
 「メロドラマを書きたいと思っていた。メロドラマと言えば
  すれ違いであるが、きょうびすれ違いをやるのは難しく、成立する
  のはSFしかないと思っていた。」
 後書きの恩田さんの言葉だ。

 今の時代では、こんなに男女がすれ違うことも、こんなにも男女が
 お互いを恋焦がれることはないだろう。少なくとも、私にはない。
 私の人生には、こういう運命的な出会いも別れもない。そもそも
 そういったものを求めていない。私の求めるものは劇的な出会いでも
 強い愛情でもなく、穏やかな思いやりの日々だから。お互いが正面から
 向き合い、ぶつかりあって関係を築きあうような関係ではなく、隣に
 座り、同じ夕日を見て同じときを過ごすような関係に憧れているから。

 だから、エドワードとエリザベスの運命にはちっとも羨ましさを感じない。
 絶対に幸せになれない出会いや叶わない想いならば、
 初めからない方がいい。しかし、それでもふたりは出逢うたびに
 一瞬で恋に落ち、お互いを愛して、そして別れの痛みを味わいつつも
 笑顔で言うのだ。
 「幸せだ。こんなに幸せだったことはない。」
 「こんなに幸せだったことってないくらいなの。」
 「あなたにあった瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ。」
 命をかけられる想い、出会いに圧倒される。

 そして、ふたりがこういった運命のいたずらに翻弄されるようになった
 始まりのキーワードを持つ女王エリザベス。彼女自身は、歴史に
 翻弄されたために人を信じることができずにいる。だからこそ、
 求めるものが「完璧な魂の結合」だということにも、そんなものが
 この世界ではありえないことにも納得できた。人間の愛情は出会い、
 別れるからこそ、「離れているからこそ純粋でいられる」のだ。
 人間の魂の結合が持つ輝きは、ほんの一瞬だ。
 エリザベスはそういったことを幼い頃からの経験で学んだ。だから
 愛した人がいずれ変わることもお互いが築く暖かい関係がなくなって
 しまうことも怖かったのだろう。なくならない、変わらないと
 信じられるような経験をしたことがない孤独な女王。

 けれど、恩田さんは最後の最後に暖かい結末を用意してくれている。
 時間軸を追うことに躍起になったり、ちょっとした部分に矛盾を
 感じたりすることもあるが、この暖かい希望にほっとした気持ちで
 本を閉じることができた。

仁義なき戦い

2007年10月26日 21時43分55秒 | 日常生活
先輩:信じられん!こんなことが許されるとや?!
のり:ちょっと、やり方が汚いですよね?
    もっと周囲のことも考えてもらわないと!!
先輩:いい気になってもらっちゃこまるよな。
    あっちがこういう手になるんだったら、こっちにも考えがある!
    徹底抗戦や!!
のり:お?!気合が入ってますね?やりますか?
先輩:おう。負けてられんけんね。
    こんな勝手な真似がいつまでも許されると思うなよー。


隣の課の先輩とのりぞうによって熱く繰り広げられた会話です。
珍しく、仕事場でテンション高く先輩と語り合いました。
今後の対策について話し合いました。

会話の争点はビルの1階にある会議室の予約について。
新人研修時期のある4月、1階の会議室が
上のフロアの会社によって独占予約されようとしているのです。

ちょっと!!
うちも4月の後半に使いたい日があるんだってば!
そもそも、のりぞうは数年前に、ビル管理室によって
会議室の独占はしちゃいけないことになってるって
聞いたことがありますことよ?
それをこんなふうに好き勝手してもらっちゃ困ります!
仁義は通してもらわないと!!

一緒に怒ってくれた隣の課の先輩ものりぞうと同じように
例年、四月になると会議室を週に数回、使用していたため
いきなりご乱心の他社に怒り心頭です。

ゆるさーんっ!!

というわけで、現在、のりぞうの会社では
毎日朝一番に、会議室の予約争奪戦が行われています。


・・・熱く語り合っている割に、
一生懸命、やっていることがゆるいというか地味というか。
今週も平和な日々を満喫しました。

福家警部補の挨拶/大倉 崇裕

2007年10月26日 21時16分24秒 | 読書歴
■福家警部補の挨拶/大倉 崇裕
■ストーリ
 現場を検分し鑑識の報告を受けて聞き込みを始める頃には、
 事件の真相が見えている?おなじみ刑事コロンボ、古畑任三郎の
 手法で畳みかける4編収録のシリーズ第1弾。福家警部補は今日も
 徹夜で捜査する!

■感想 ☆☆
 忘れてました。
 ワタクシ、古畑さんは大好きなのですが、コロンボは苦手でした。
 このおふたり、どこがどう違うの?似たようなもんじゃないの?
 というぐらいよく似ていますが、でも、人間味あふれているのは
 古畑さんのほうで。コロンボはよく喋るし、愛想がいいし、
 かみさんがいることは分かっているのですが、それ以外は
 ほとんど私生活が見えない刑事さんです。それにひきかえ、
 古畑さんは「素顔」も「趣味」も「好み」も「私生活」も色々と
 見えていて、実に人間くさい。私は人間くさい古畑さんが好きでした。

 けれど、もっと好きだったのは、毎回現れる犯人達。
 本にしても映画にしてもドラマにしても、必ず作品世界の中の誰かに
 同化して、その世界を楽しむ癖のある私にとって、これらの作品では
 犯人が一番、共鳴しやすい登場人物。毎回、毎回、犯人の立場で
 作品を見ていたため、少しずつ追い詰めてくる古畑さんに苛々することも
 しばしばでした。

 そういうわけで、この作品でも、うっかり犯人達に共感して
 福家警部補によからぬ感情を抱きすぎてしまい、あまり楽しめず。
 また、この福家警部補が見事にビジネスライクな方なのです。
 まったく私生活が見えない方なのです。分かっているのは「小柄な
 女性」だということ、笑顔がやわらかくて、刑事としては
 若干、頼りない印象を抱かせがちだと言うこと。これぐらい。

 まったく人間性が書き込まれていないからこそ、
 純粋に事件(謎)を楽しむことができました。
 ただ、読み終わった後に残るのは「事件が解決したすっきり」ではなく
 「つかまってしまった」という犯人の気持ちで、
 ちょっぴり元気を奪われてしまいました。