のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

夜通し歩け!かほ夢運ナイトウォーク

2014年08月26日 23時32分24秒 | 100キロウォーク
※自分でもひくぐらいの長文です!気を付けて!


100キロウォークの練習も兼ねて、かほ夢運ナイトウォークに参加しました。

初めて訪れるかほの見渡す限りのどかな田園が広がる風景に旅気分を満喫し、
(夏休みだー!!とテンションアップしました。)
会場に到着するやいなや、はためく旗で夢運を「ムーン」と呼ぶと知って膝を打ち、
(なるほどね!夜だもんね!「ゆめうん」って呼びにくいなぁ、と思ってました。)
ウォーキング仲間から
「だいぶ恰好がウォーカーらしくなったよね。初めて練習に参加したときとは大違い。」
と言われてフフフン♪と得意げに胸を張り
(初めて練習に参加したときはセーターにポシェットだったっけ。)
受付と同時にバナナやお土産用のライトをもらってお得気分を味わい
(何かをもらうとそれだけで嬉しくなっちゃうのは自分でもどうなのよ?とオモッテマス。)
初めて足を踏み入れる陸上競技場なるものに感慨深さを覚え
(まさかね。まさか文系一筋、運動大嫌いだった私が陸上競技場なるものとご縁をもてようとは。
 ホント、人生何が起こるか分かりません。)
開会式で思いがけず遭遇した地元ラジオのDJ原田ラブ子さんの顔がよく見えないことに憤慨し
(遠すぎました・・・・。でも、やっぱり美声でした。ラブ子さんの声好き。)
そんなこんなしているうちにいよいよ出発!となったのでした。

出発直前。ウォーキングメンバー2名から連続して
「はい!」という掛け声とともに写真をぱちりと撮られ
「この笑顔がね、ゴール直後にどんなふうに変わるのか、楽しみだよね。」
とにやりと笑われたその姿を
似た者同士さんだなー、仲良しさんだなー。
と微笑ましく眺めていたこの頃は、ゴール直後の自分に思いを馳せることすらなかったな。
いつもの練習通り、マイペースに歩いていけばやがてゴールが見えてくると思ってました。

甘かった・・・。と思い知るのはまだまだ先です。
まさかね、ウォーキング後に写真すら撮ることができないぐらい疲れるとは。
おかげで比較対象の写真は存在しません。
よかったような、面白くないような。

というわけで、40キロコースにいざ!出発!
のどかな山道をてくてく歩く人・人・人・人・人・・・。
初めて「大会」というものに参加したので、
いつものウォーキング練習と異なるこの風景を楽しむも初めて。
こんなふうに行列を眺めながら歩くのって、小学校の遠足以来かもしれない・・・
と久々の「非日常」にテンションが上がります。
まだ始まったばかりだけど(まだ始まったばかりだから、か。)なんか楽しいっ。

時刻は19時直前。
かすかに夜が侵食し始めた空のほのかな暗さと夕暮れ時の山道が
ちょっぴり幻想的な風景を作り上げていて、
影絵を楽しむような気持ちでのんびりてくてく歩き続けました。

と、突如、後ろからリュックを引っ張るウォーキング仲間。
な、なにごと?と臨戦態勢で振り返ったところ、
(なんで、すぐに臨戦態勢に切り替わっちゃうんだろう。と自分でも不思議です。
 この瞬発力、もっと他のことに活かせないかしら・・・。)
「お顔が見たい!!」と切望していたラジオDJ、原田ラブ子さんが目の前に。

・・・!!
いつも聞いてます!!
(というか、昔、聞いてました!かな。
 最近はラジオをたまにしか聞けていないので。)
ラブ子さんの声、大好きなのです!

と前のめりでお話し、かわいらしい声を裏切らないほんわか笑顔の
ラブ子さんの姿にますます「ラブ子さん☆☆」とうっとりしました。
やはりラブ子さんのことを大好きな母上に絶対、絶対、自慢してやる!と決意。
名残惜しくラブ子さんと別れました。

このとき、ラブ子さんから
「プロデューサーから『聞いておけ。]と命じられてるんですが
 なんで歩くんですか?」
と聞かれた私は、とっさに
「流れに流されて。・・・なんとなく?」
というひっじょーにかっこ悪い情けない回答しかできなかったのですが
このひっじょーにかっこ悪い情けない回答がラジオにて紹介されていたことを
本日、母上が教えてくれました。
・・・もっとかっこいいこと言っておけばよかった。
「夜のピクニック」という本に感銘を受けて。
とか、今ならもうちょっとましな回答を思いつくのに・・・。

そうこうしているうちに周囲はどんどん暗くなっていきます。
周囲の人たちも次々にランプをつけて、さっきまで見えていた人・人・人の流れが
大小さまざまな大きさの明かりの波に。
そんな中、ひときわ輝く(やや暴力的な)明かりがすぐ近くに。
今回、一緒に参加したウォーキング仲間の明かりです。
バイクが来ているのではないかと見まがうばかりの明かりで
(実際、バイクのライトより明るかったのです。)
その強烈な(いやいや?本当に?そんなに?というほどの)明かりに
後ろから照らされた前の方々がこちらを振り返ります。

・・・ライトでここまで目立つってスゴイ。
と、感嘆しつつ、ウォーキング仲間のライトに私も頼りながら歩いていると
しばらくしてこちらを振り返り
「俺がおらんと寂しくなるやろ?」
というものすごくかっこいい色男ちっくな言葉を残して颯爽と先に進み始めました。
私たちの街灯さんだと思ってたのに。街灯さんに捨てられた・・・。

残された私たちのもとに突如訪れる暗闇。(と静けさ。)
あのやや暴力的な(「予告なしの振り返りは禁止です。」と思わず言い放ったぐらい
強烈な)明かりとそのライト以上に強烈な個性の持ち主がいなくなっただけで、
こんなにさびしくなるなんて。

と、彼らの(彼とライトの)存在感に静かに思いを馳せながら
普段、私たちが過ごしている夜より数段濃い闇の中をてくてく歩きます。

20時過ぎ、第一給水箇所到着。
夜空に広がる花火に歓喜をあげ
今まで食べた中でもっとも美味しい!!と心から思った梨をむさぼり
水分がもたらす幸せをかみしめながら再び歩き始めました。

しばらく歩き、田舎道の中、誘導に従って角を曲がると
そこは山道の入り口で今まで見たこともないような濃い暗闇が広がっていました。
さっきまでだって十分に「普段、私たちが過ごしている夜より数段濃い闇の中」だったのに
その闇がさらに濃く濃く大きく広がっています。
大きく広がる闇の中ではライトの光はあまりにも心許なくてちょっぴり怖くて
今回、私はひたすらに女性陣(プラス今更、女性陣を見捨てられなくなったらしい保護者の殿方1名)と歩き続けました。

ウォーキング練習第一回目から
「全然、人と歩調を合わせられない。協調性がなさすぎる。」
「誰かと共にウォーキングを楽しむっていうことができていない。」
と反省してばかりだったこの私が!
最初から最後までみんなでウォーキングを楽しみましたよー!!
と、世界中に触れて回りたい気分です。(実際、世界に向けて発信しているわけですが。)

でも、まあ、みんなでウォーキングを楽しんだ動機が
「暗闇が怖かったから」というあまりに自分本位なもの、というあたりが
いかにも私仕様のワガママっぷりなのですが。

とにかく今まで経験したことのない大きな闇に度肝を抜かれたかほナイトウォーキングでした。
そして、暗闇の中ではすごく素直になる自分を今回も思い知ったナイトウォーキングでした。
暗さを認識すると、あっという間に眠たくなる・・・。
まして、今回、周囲に広がるのは今まで見たこともないような闇なのです。
目を閉じているときと変わらないような闇なので、
次第に自分が目を開けているのか閉じているのか分からなくなる始末。
(まあ、そういうときは十中八九、閉じてました。蛇行しながら歩いてました。)

前を向いても後ろを振り返っても広がる闇に呑みこまれそうになりながら
そして、その闇と共に襲い来る睡魔に必死で立ち向かいながら歩いていると
どんどんどんどん孤独な、そして投げやりな気持ちになるのです。
固まって歩いていたはずの女性陣も少しずつ少しずつ前後2グループに分かれ
今自分がどこにいるのか、スタートからどのくらい歩いたのか、
ゴールまであとどのくらい歩けばいいのか、目印にあるものがまったくない中
歩き続ける孤独さときたら!

危うく孤独に押しつぶされそうになったまさにその時、
漆黒の闇の中、「ピクニックしてます☆」という雰囲気の一群が目の前に。
よくよく見ると見知った顔・・・。
いつのまにか前後に分かれてしまったジョシたちです!
奇跡ってあるんだ!と、心から思いました。
(とはいえ、「ピクニックしてます☆」という和やかな雰囲気からは想像もつきませんでしたが
 なんと1名に軽い熱中症のような症状が出たため、緊急避難していたんだとか。
 大事に至らなくて本当によかった!!
 そして、そんな切迫した事情でも明るさや和やかさを失わないジョシってすごいなぁ、と
 またもや心から尊敬しました。)

ふたたびジョシ全員(プラス、今更今更、女性陣を見捨てられなくなったらしい保護者の殿方1名)が
一堂に会し、いざ!ゴールへ!

第3チェックポイントを過ぎたあたりで、
はるか先を行ったウォーキング仲間の男性たちが続々とゴールに到着している
という勇気づけられる報告を聞きました。嬉しい報告にみんなも笑顔になります。
(それを奥様に嬉しそうに(←私の妄想)電話報告する殿方にほっこりしました。)

ゆっくりゆっくり。
一歩、一歩。進んでいくと、確かにゴールが近づいている。
・・・ような気がしないでもない。ような。

そうこうするうちに、最後の給水箇所到着!
ここさえくれば残り2キロなのです。やったー!!
と、大喜びで情報を伝えたところ、
「あ・・・。まだ2キロもあるんだ・・・。」
とひきつった笑顔を見せられました。
喜ばせるつもりだったのに。し慣れないことなどするもんじゃないぜ。

残り1キロの地点でウォーキング仲間から電話を着信。
「今どこ?あとどれぐらい?」という確認です。

あと残り1キロ!
ねえ、残り1キロってどのくらい?

とものすごい面倒くさいじゃれつき方を披露しました。
(そして、ものすごくめんどくさそうに「あと少し。」と言われました。
 でも、結局は丁寧に解説してくれる友人。ありがたやー。)

残り0.5キロ地点ではウォーキング仲間数名が笑顔で待ち構えてくれていました。
そして、ゴールでも。
ウォーキング仲間が満面の笑みとハイタッチで出迎えてくれました。

やったー!!ゴールーーーーーーー!!

と歓喜。
しましたが。実はまだゴールではありませんでした。
ゴールはまだその先。受付のようなところです。
危うくね。ゴールしたつもりで「完歩せず。」の結果が残されるところでしたよっと。
ゴール直前のハイタッチ、ちょう危険。
(その夜、行われた決起集会では
 「いつもみんなが笑顔で出迎えてすごい元気をくれるから、
  今回はどうしてもみんなを俺が迎えたかった。」
 と伺い、危うくライトを5回点滅(※)させそうになりました。危険・・・。)

そんなこんなでようやく(本当の)ゴール。
あまりに疲れていたため、ゴール直後の豚汁はほとんど楽しめませんでした。
でも、あったかい汁はすごーーーーーーーーーく美味しく身体の隅々にまで染み渡りました。

それにしても本当に!本当に本当に疲れた!

とりあえず横になりたい!という願望が強すぎて、気が付けばリュックを枕に横になっていました。
下はアスファルトだったけれど、極上の羽根布団じゃないかしら?!と
思わんばかりの気持ちよさでした。
人生で3本の指に入るぐらいの気持ちよさだったなー。

はてさて。
10月の本番までいよいよ1か月半を切りました。
今のところ、ゴールできる気はこれっぽっちもしていません。
でも、とりあえずは1歩1歩。前に前に足を踏み出すしかないのです。

がんばれ、わたし。

※意味がわからないちびっこは、『未来予想図Ⅱ』というドリカムの名曲をお聴きください。

甥っ子君、ばんがる。

2014年08月23日 14時22分40秒 | 日常生活
甥っ子君に付き合ってもらって病院へ行ってきました。
いつも大盛況の病院なので、甥っ子君が退屈せずに待っていられるかがとても心配だったのですが
思っていた以上に(予想の3倍ぐらい)おとなしく過ごしてくれてました。

なんだ!やればできるじゃん!!

とはいえ、やはり途中でちょっぴり退屈モード。

「まだー?早く病院に行って、たろくんの好きなもの買って帰ろー。」
と、ぐずぐず言い始めました。
なにせ、彼は本日、妹さんから
「病院でおとなしく待ってられたら、帰りにスーパーでおかし買っておいで。」
と、お金を渡されたのです。
自分のお金で(って、お母さんからもらったお金だけど)お買いもの!
と、テンションが高まっている様子。

うんうん。
もう少しだからね。
もう病院には来てるの。
病院には来てるけど、お名前呼ばれて返事してからじゃないと帰れないのよ。

と中途半端な説明をする伯母(=わたし)。

そうだ!お名前呼ばれた時、お返事しなきゃいけないのよ。
ねえね、先生が恐くてお返事できないかもしれないからたろくんがお返事してね。
できる?練習しとこっか?
『やまだ(仮名)さーん!』

と、呼びかけると、なにやら急によそ行きモードになり
『はーい。』
と小声で返事をする甥っ子君。ものすごく照れくさそうです。

あれ?さっきまであんなにおっきな声でお話してたのに?
どうしたのかな?
『やまださーん!』

「はーい。」
やっぱり小声。とても照れくさそうです。

と、次の瞬間。
診察室のドアが開き、看護士さんが「渡辺さーん。」と患者さんの名前を呼びました。
きゃっきゃ笑いながら通常営業のちと大きめの声で
「ちがったねー!!ねえね、呼ばれんかった!」
と喜ぶ甥っ子君。

なんだ。おっきな声もまだ出せるやん。
『やまださーん。』

「はーい。」と、やはり小声で返事をする甥っ子君。
彼をよそ行きモードにするスイッチがどうやら名前呼びにあるらしいことが分かりました。
このスイッチがいついかなるときも有効だといいんだけど・・・。

そして、いよいよ!
看護士さんが「やまだ(仮名)さーん。」と呼ぶときがやってきたのです。
さあ!甥っ子君!
とうとう練習の成果を見せるとき!!

「・・・・。」
照れくさそうに、でも名前を呼ばれて嬉しそうににこにこくねくねする甥っ子君。

・・・だめじゃん!!
彼は本番に弱い男の子なのです。

診察室に入ると同時に、甥っ子君が大きな声で(既によそ行きモードは解けました。)言いました。
「ねえね!たろくん、ずっとしずかにしとったけん、たろくんの好きなお菓子、買いにいこ!」



・・・うん。
ねえねが悪かった。
ねえねが「名前を呼ばれて返事をしたら帰れる」って言っちゃったもんね。
そんな中途半端な説明をしたねえねが悪い!
でもね、たろくん。
今がまさに静かにしておかなきゃいけないときだから!
ちょっと待って。

と、くすくす笑う看護士さんや先生の前でこんこんと説明をする伯母。
くっそう。事前にちゃんと正しく伝えておくべきだったぜ。

とはいえ、とてもお行儀よく静かに過ごすことができました。
「静かに」の比較対象が通常営業の甥っ子君なので世間一般的に静かにおとなしくできていたのかは
これっぽっちもわかりませんが、いつもの甥っ子君からしたら、天使みたいにお行儀が良かったよ!

診察終了後、診療費を払いに受付に行くと
甥っ子君が大事そうにお小遣いが入っているポシェットを抱え
「ねえね。それはねえねが払ってね。
 これは、たろくんがたろくんの好きな食べるものを買うお金だから。」
と言いました。

・・・分かってるよ!
いくらなんでも3歳児に病院代をねだったりしないよ!

男気があるのかないのかよく分からない甥っ子君です。
いや、たぶんないな。

眠り姫になりたい。

2014年08月21日 08時00分10秒 | 日常生活
前日に引き続き、帰宅途中、猛烈な睡魔に襲われたため
(小倉駅の真ん中で2回ほど、人らしきものにぶつかりました。傍迷惑。)
前日の教訓を胸に、帰宅と同時にシャワーを浴びました。
マンションに帰り着いてから自分の部屋にたどりつくまでの記憶がまったくないため、
正確には「帰宅してることに気が付くと同時」のシャワーです。
もっと正確に言うならば、「ふと目が覚めて、自室の床に倒れ込んで寝ていた自分に気が付き、しばらく動揺した後、すぐに。」シャワーを浴びたわけですが。
「直後」とか「すぐ」とか「同時」の考え方ってば人それぞれ。十人十色です。


なんにせよ。
顔!顔だけは洗わないと!化粧だけは落とさないと!
という使命感から速やかにお風呂場へ向かいました。
とはいえ、シャワー中も意識朦朧。
シャンプー後、さあ!次はトリートメント!と意気込んでたはずなのに
気が付くと、またもシャンプーを泡立てている自分に気付く、というループを体験。
わたし、ずっとしゃんぷーしてるきがする・・・
と、うとうとしながら考えたその次の記憶は下着を選んでいる場面なので、
昨日の私が結局、どうやってあのループを抜け出したのか、
ループを抜け出した後にちゃんとトリートメントできたのか、がてんで分かりません。

ただ、肝心要の顔は洗い忘れてた!
鏡を見て「化粧落としてないよ!」と驚愕し、大急ぎで洗顔フォームを手に出し、泡立て始めました。
丁寧に丁寧に泡立て・・・てるのに、これっぽっちも泡立たない。
しかも、何やら手がすうすうする・・・。なんだなんだ??
と手元を覗き込み、懸命に歯磨き粉を泡立てている自分に気が付いたのでした。
・・・あほすぎる。

という話を朝食時、母上にしたところ、
「ちょっと!歯磨き粉無駄遣いせんでくれん?」
と注意を受けました。


・・・えぇっと。注意すべきはそこ??
と、戸惑いを隠せません。

どうせなら、の欲張り根性

2014年08月20日 08時25分10秒 | 日常生活
夏休みだ!と浮かれて遊び過ぎたせいか、どうやら疲れがたまっているらしく、
飲み会帰り、猛烈な眠気に襲われました。
あまりにも眠いため、自己防衛本能が働き、電車では座らず立って過ごします。
座ったら確実に終点まで行っちゃう!

なにせ立って過ごしているのに目が開かず、うとうとがくがくしているのです。
こつんこつんと窓に額をぶつけては目を覚ます、というサイクルを
自宅最寄駅まで4、5回繰り返していたところ、電車を降りた私を見知らぬ親切な青年が追っかけてくれました。
「大丈夫ですか?今日もかなりお疲れみたいですけど・・・。
 家までひとりで帰れますか?」


・・・見知らぬ青年じゃありませんでした。
一週間前、やはり急激な眠気に襲われた結果、手に持っていた荷物を電車にぶちまけてしまった私を親切にも助けてくれた顔見知りの青年でした。
あのときもすごく心配してくれたっけ。
なんなの?!天使なの?!

と、いうか、このシチュエーション・・・。
私ってば毎週のように呑んだくれて酔っ払ってはうとうとしてる人、と思われる可能性が山のごとく高いのでは?

違うのに!
先週も今週もビール1杯きりしか呑んでないんですよー!
酔っ払ってこんな状態になってるわけじゃないですからねー!

と、訴えたいけれど、なにせとても親切なだけの見知らぬ(でも、もう顔見知りの)青年なのです。
仕方なく(珍しくも)気弱に笑い
「大丈夫ですから・・・。」
と答え、駅でお別れしたのでした。



全然、大丈夫じゃなかった。。。

昨日はどうしたことか(って、確実に遊び過ぎが原因。)
電車を降りても眠くて眠くて。
うとうとしながら歩いた結果、電信柱にぶつかり、ようやく目が覚め、
目が覚めたはずなのに、エレベーターでまたも眠気に襲われ、
そこから先はうっすらと残っている記憶によると、
玄関で崩れ落ちるように気持ち良く眠ったような、
でも化粧だけは落とさなきゃ!歯も磨かなきゃ!と渾身の気力を振り絞ったような、
顔を洗いながら気力が尽きかけ、鏡で頭をぶつけたような、
歯を磨いている途中で完全に気力が尽き、またも崩れ落ちたような、
でも寒くて布団に潜り込んだような
そんな場面がいくつか他人事のように残るばかり。
まるで映画の回想シーンみたい。

崩れ落ちるように眠りにつき、ぐっすり眠ったせいか、今朝はすっきり気持ち良く目が覚めました。
やっぱり睡眠て、すごくすごーく大切!

しっかし、帰り着いた瞬間、玄関で寝るって・・・。
サザエさんの中でしか見たことないよ!
ビール1杯しか飲んでないのにぐでんぐでんに酔っ払った波平さんと行動レベルが同じだなんて、
そっちのほうが大問題だよ!と、朝から自責の念にかられたのでした。

せっかく倒れるんだったら、ビール1杯以上楽めばよかった。
次はビール以外も楽しみます。

夏の終わりに向けての目標

2014年08月17日 23時14分29秒 | 日常生活
お盆休みも本日で終わりを迎え、明日からは通常営業。
私の「夏休みだから!」気分もそろそろ終わりを迎えようとしています。
やり残してしまったことも色々あるけれど、総じて大満足の夏でした。

■嬉しかったこと
・親族37名が今年も無事に集まれました。
 残念ながらお留守番に回ってくれた伯母たちとはゆっくりお話できなかったけれど
 そして、37名もいると、全員とゆっくり話すっていうのは難しいけれど
 でも、37人の親戚がわいわいと笑い合っている姿を見るのはすごくすごく幸せでした。
 37人もいたので点呼を取るだけで一騒動。5回ぐらい数えなおして、そのたびに人数が違って
 「一体、誰を数えきれてないのー!てか、数え終わるまでみんなじっとしててー!」
 という収集のつかない状態で、それすらすごくすごく幸せでした。
 甥っ子君がお姉ちゃんたちにすんごくなついていて、ひよこみたいに後をついていく姿もかわいかったな。

・高校時代の先輩方と夏の会合を楽しめました。
 1年半ぶりに会えた先輩からは、会った瞬間、地下鉄の改札口にて
 「OLみたいな恰好しとる!きもっ!!」と大音量で叫ばれましたが。
 思わず「えーい!うるさいっ!」と叫び返しましたが。
 そんなふうに、遠慮なくわいわい言い合える関係でいられていることがオモシロイな、と思いました。
 高校時代はこんなふうに18年後も先輩方と会って、
 呑んだり語り合ったり近況報告をし合ったりし続けているなんて思ってもいなかったな。
 会った瞬間、「きもっ!」と叫んだ先輩から、1時間半後に
 「のりぞうはキレイになった!数年前はまだ『かわいい』って感じだったけど、
  今は『キレイ』ってかんじやもんね。」と言われたこともすごーーーーーーーく嬉しかった!
 思わず「もっと!もっと褒め言葉プリーズ!ですよ!」と催促しましたが
 「ごめん。これ以上はもう出らんわ。」と断られました。
 まあね、この褒め言葉すらお酒の力によるリップサービス的割合が大きいのです。
 でも、私は100%本心だったと信じ続けます。信じて心の日記帳に刻み付けます。(←根暗すぎる・・・。)
 次に会えるのはお正月かなー。

・高校時代の友人たちと久しぶりの旅行を楽しみました。
 高校時代の友人たちと角島へ。のんびりゆっくり島での時間を楽しみました。
 生憎の天気でハラハラしっぱなしでしたが、それでもちゃーんと青くキラキラ光る海を見れたし
 夜にかっこよく美しく光を放つ灯台を間近で見れたし、久々に水着を着てプールで本気のバタ足を披露したし
 浮袋に座ってぷかぷか浮かびながら、ボート遊びをする、というおよそ36歳の大人の女性が
 本気でするとは思えない水遊びをちびっこしかいないプールで思う存分満喫したし
 すごくすごくおいしい海鮮をお腹いっぱい食したし、夜は4人で頭を突き合わせて巨大漢字ナンクロを楽しんだし
 本当に「楽しい」と「居心地がいい」がいっぱいいっぱい詰まった旅行でした。
 ジョシが4人も集まっているのに、じっくり語り合うようなことは特になく、ずっと一緒に過ごすわけでもなく
 なんとなく一緒にいて、なんとなく笑い合って、
 なんとなく近くの空間にはいるけれど、そこでひとりのひとときを楽しんで、
 そんな「マイペース」を楽しめる旅行でした。本当に居心地がよかったな。
 あと緑のこい山陰地方の風景が「夏休みだよ!」という気持ちを盛り上げてくれました。
 すごーーーーーーーーーーーーく好きな風景がそこかしこに広がっていて幸せな気持ちになりました。


■残念だったこと
・なんと今年は浴衣を着る機会を持てませんでした。
 無念・・・・。これはまた来年の課題。

・なんと今年はまだ手持ち花火を楽しめていないのです。
 無念・・・・。でも、これはもしかして、まだどこかでする機会があるんじゃないの?と狙ってます。
 まだあきらめないっ。

・なんと今年は盆踊りに参加できませんでした。
 無念すぎる・・・。私が身体を動かすことの中で唯一「得意!」と思えるものなのに。
 来年は必ず!と今から心に誓っています。

・マイペース従兄弟と意思疎通がきちんと取れず、ゆっくりお話できませんでした。
 無理矢理「遊びにおいでよ。」と誘っておきながら、私が家を留守にしていたのが悪いんだけど。
 それでも、ほんの少し一緒に過ごせたのでヨシとします。
 どうやら秋から海外に飛び立つ可能性が濃厚でお正月には会えない可能性大なのです。寂しすぎる・・・。
 春の再会を楽しみに待ち望みます。

・久々のボウリングのスコアが散々でした。
 地元友達に「私、130ぐらい出しますよ!」と豪語していただけに無念すぎました。
 ボウリングをしている途中に私が覚えていた130というスコアは、ハンデ込のスコアだったことを思い出しました。
 けれど、一体、いくつハンデをもらっていたのかそこをてんで思い出せません。
 どんだけ都合のいい記憶だけを残してるんだっつー話です。

夏休みもそろそろ終わりが見えてきているけれど。
でも、まだ「熊本旅行」や「帰省してきた先輩とおいしいものを食べる!」という大きめのイベントが残っているのです。
「ふと気が付いたら、すっかり秋!」ということにならないように気を付けて過ごしたいと思います。

がんばって最後まで遊び倒します。(再決意)

満喫せよ!異世界の皿倉山頂!

2014年08月12日 23時40分41秒 | 100キロウォーク
いつもお世話になっているウォーキンググループのキャップが「個人練習するぜ!」とおっしゃるので、
「私も!私もー!」とご一緒させていただきました。
もっとも、キャップとその仲間たちはご自宅から皿倉山の麓まで12キロほど走り、
それから皿倉山を一往復、その後、またご自宅まで走って帰る、という
「どこの強豪高校のスパルタ教育ですか?!」と問いただしたくなる練習メニューですが
走ると聞いただけでおびえて震え上がる私は、皿倉山の麓からの飛び入り参加です。
皆さんの練習メニュー全体の3分の1を(しかも一番苦手な部分はがっつりよけて)
ふふふん♪と楽しませてもらうズルイ感じの飛び入り参加です。

集合場所となっている皿倉山のふもとにあるケーブルカー乗り場の駐車場までは
最寄駅の八幡駅から歩いて30分程度。
いつもは車で連れて行っていただいているため、歩いていくのは初めてです。
なんとなくの方角は分かっているし、皿倉山と言えば、今やキタキューシューの誇る
観光スポットなので(のはず。)分かりやすく道順が提示されているはずだと思い(込み)
例によって例のごとく、下調べなしで
「行ける行ける。」と根拠のない自信だけを携えて電車に乗り込みました。

が、やはりちょっぴり不安になる大人の私もきちんと存在するのです。
「行けるの?ホントに?」
と執拗に囁く大人の私があまりにうるさいので
(なら、下調べしなさいよ、という実にまっとうなアドバイスには聞こえないふりをしつつ)
八幡駅で駅員さんにケーブルカー乗り場の場所を確認しました。
「とりあえずは、この道をまっすぐに進めば到着しますよね?」
というざっくりとした質問におどおどと答えてくれる駅員さん。

「えっと。到着するのはするんですけど・・・結構、時間かかりますよ?
 遠いですよ?」

なんと?!歩いて30分程度って聞いたんですけど。
まだ遠いですか?待ち合わせ時間に間に合うかしら??

とドキドキしながら再確認すると、目に見えてほっとした駅員さんはにっこり笑い
なおかつ、知ってて歩くの?!という驚きもほのかににじませつつ
「あ。知ってるんならいいんです。」
とおっしゃったのでした。
心の動きが素直に表情に出るかわいい駅員さんだったなー。

とりあえず「まっすぐ進んでいけばたどりつく」という情報に誤りはなさそうだったため
自信を持ってまっすぐ進み、まっすぐ進んだ結果、他人様のお庭にたどりつき
え?ホントにここで合ってるの?と不安になるような小道を進み、
大好きな映画「耳をすませば」に出てくるような狭い狭い路地をうろうろしていると
何がどうなってそうなったのかさっぱり分からぬまま、無事に目指す集合場所
皿倉山の麓にたどり着いたのでした。
なにはともあれ、私の方向感覚に誤りはなかった!

そんなこんなでウォーキングに出発!
台風の影響による雨がとても心配だったのですが、出発時点ではとりあえず曇り。
むしろ直射日光が出ていない分、とても過ごしやすい山道です。
しかし、3合目あたりからは、山道自体が雲の中に突入したらしく
道のそこここに幻想的な白いもやが出没。
もやの中を通ると、天然のミストで肌がしっとり湿り
女子的には「潤ってる!」という気分にさせられるステキな道でした。
4合目、5合目と登り進めるともやはますます濃くなっていき、
目に映る風景がとても幻想的なものに。
いつも見ている山の風景が白いもやでうっすらと消えていくさまは
まるで異世界への入り口みたいな光景で、大好きな作品「ナルニア国物語」を思い出しました。
水分が多いせいか、山道の苔や木々の緑がいつもより色濃く輝いています。
静かなのに、なぜか
うっすら漂う白いもやと緑のコントラストがとても美しい山道でした。

なおかつ、合間合間に見える山の下の光景もいつもとまったく異なる幻想的なもので
地上を見下ろせるスポットを通りかかるたびにテンション高く
「いつもと全然違うー!!」と叫びたくなりました。
いつもははるか下にキタキューシュの街並みを見下ろせるスポットから見えるのは
見渡す限り白、白、白、の真っ白なもや。
こんなにもくっきりと濃い真っ白な風景を見るのは生まれて初めてです。
これはきっと頂上からの風景も今までに見たことないようなものに違いない。
むしろ貴重な光景のはず!と俄然、盛り上がるウォーキングメンバー。(ポジティブ集団です。)

9合目の後、最後の最後に現れるいやらしい階段を
ランニングメンバーは颯爽と走って駆け上りました。

・・・そういえば。
私が今回もっとも驚嘆したのは、参加したメンバーがみんな(私以外)
山道だろうが登り道だろうがまったく息切れすることなく、よどみなく元気に会話を楽しんでいたことでした。
ずーーーーーーーーーーーーーっと元気に
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと楽しそうに
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと平然と話してた!
私なんて、登り道の間中、
「そ、そうなんですね。ハアハア。」
「いえ、ソウ・・・だと、おもいます・・・。ハアハア。」
と、活字にすると、どこぞの痴漢なんじゃなかろうかと勘違いされそうな息切れっぷりだったのに。
みんなの肺活量ってどうなってるんだろう、と感嘆しつつ
後ろから聞こえる元気な話し声に励まされながら山道を登り、
最後の階段はひとりでえっちらおっちらと息も絶え絶えに上ったのでした。
階段は自分の歩幅で進めない上、なぜか自分の体の重さを認識させられるので苦手なのです。
(でもって、降りるときは上からの眺めが怖くて苦手なのです。階段め。)
というわけで、ようやっと山頂に到着!

・・・えっと。
ここ、いずこ?
そこには、つい一か月前に訪れた時とまったく異なる風景が広がっていました。
というか、何の風景も広がっていませんでした。
数メートル先にいるはずのメンバーすら影も形も見えない状態で
わずか数メートル先にあるはずの自動販売機は勿論のこと、普段はくっきりと見える鉄塔も
数歩先にあるはずの展望台も、何もかもが姿をまるっと消していました。すべてもやの中。

頂上から広がる(いや、まったく広がらないであろう)山の下の風景(というか、見晴らしの悪さ)が楽しみ!
と思っていたけれど、まさか山の上のすぐ近くのものすらまったく何も見えないなんて!
なんたる非日常!大満足!!

しばらく山頂の「すぐ傍にあるはずのものが何にも見えない」風景と
山頂からの「これっぽっちも何も見えない!」眼下の風景を楽しんだのでした。

でも、しばらく風景を楽しんでいると、じっとしているだけにすっかり汗がひいてしまうわけです。
汗が引いてしまうと、ただでさえ、体温を奪われてしまうのに
本日と来たら、太陽の姿なんてどこにも見えない天候の悪さなのです。
あたりにはひんやりとした冷気が漂っているのです。・・・寒いっ!

というわけで、しばし風景を楽しみ、山を下りました。
下りはやはり上りと比べて随分と楽ちんなので、私もみんなと会話を楽しみながら歩くことができました。
キャップにいたっては「くだりは休憩やけんね。」と言い出す始末。
色々とお世話になっているキャップの言葉ではありますが、
それはちょっと納得がいかないっていうか、全面的に異議を唱えたいっていうか、
下りには下りのきつさがあるんだよってこんこんとお伝えしたいっていうか・・・。
とりあえず「えーーーーーーーーーーーーーー!?」っと盛大に叫んだのでした。

今回もたのしいウォーキングでした。
でも、本日のハイライトを一場面選ぶとするならば、山を下った直後。
キャップから「お誕生日のお祝いに。」と買ってもらったアイスを食べている時。です。
すごーくおいしかった!
山登り後の身体は疲れのせいか、糖分をとても欲していたらしく、
いつも以上に美味しくアイスを味わうことができました。
みんなから「おめでとう」と祝福の言葉をもらえたことも
ものすごーく遠慮がちに「い、いくつになると?」と聞かれたことも、どれもこれも嬉しかったな。

めでたく36歳になりました。
元気に、健康的に36歳を迎えることができました。

[映画]るろうに剣心/2012年日本

2014年08月06日 22時55分01秒 | 映画鑑賞
■るろうに剣心/2012年公開

■監督:大友啓史
■脚本:藤井清美、大友啓史
■原作:和月伸宏『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』
■出演:
佐藤健、武井咲、吉川晃司、蒼井優、青木崇高、綾野剛
須藤元気、田中偉登、奥田瑛二、江口洋介、香川照之

■感想 ☆☆☆☆
中学生の頃、友人に借りて読んでいた漫画「るろうに剣心」が実写化。
たいていの漫画作品の実写化には「えー!?なんで?なんで実写化?」と眉をひそめるのですが、この作品に対してはそこまでのマイナス感情はなく、平かな気持ちで作品を見ることができました。実写版でここまでキャストに違和感がないってある意味すごいのでは?と思うのです。

アクションシーンの秀逸さについての評価を色々と聞いていましたが、そして、もちろん、私もアクションシーンのスピーディな動き、リズミカルな店舗すら感じる美しい動き、そしてその迫力には目を見張ったのですが、それでもこの作品で最も胸を打ったのは、剣心と恵が抱える痛み、哀しみでした。
国のため、自分の信じる人たちのために汚れ役をかって出て、人斬りをしていた剣心。すべてはよりよい明日のため、と信じて行っていたことなのに、自分が斬った人間にも愛する人がいて、愛してくれる人がいることに気付いてしまう。亡くなった彼のために嘆き続ける奥さんの姿を見て、自分がしたことは「国のため」ではあったけれど、結局はただの人殺しだったと気付いてしまう。信じて行った人斬り稼業を「間違っていた」と思って、自分のその行動を「人殺し」だと認識してしまった上で生き続ける彼のその後を思うと、胸がつぶれそうでした。
そして、生きていくためには、心を殺すしかなかった恵の哀しみ。自分が作った大麻で多くの人が心と身体を狂わせていく。その現実を知りながら、それでも自分が生きていくためには、大麻を作るしかなかったし、目の前で壊れていく人たちを認識するわけにはいかなかった。人を人と思ってしまったら生きていけない。そういった中で生きてきた壮絶さを蒼井さんはセリフではなく、表情で伝えてくれていました。
日本は、明治、大正、昭和と、そのときどきでこういった逡巡を抱える人たちをたくさん生み、その人たちの逡巡や後悔、哀しみに支えられて、今の(束の間かもしれないけれど)平和を手に入れたのだということを改めて突き付けられた映画でした。

なんだろうな。タイミングが良かったのか、悪かったのか。
「自分の信じる未来のため、国のためならば、人殺しなんて悪いと思わない。そういう人たちもいる。
 そもそも人殺しが悪いことだなんて教えられていない人たちもいる。」
という意見を聞いて、大きな衝撃を受けたその日に見ただけに、より一層、胸を打ったのかもしれません。

大義のためだからこそ、時間をかけて世直しなどしていくことはできない。力で世の中を制圧し、上に行き、この国を変えていくしかない。そのためには力が必要なのだ、と信じる齋藤一たち。
大麻を売りさばき、私服をこやそうとしていた武田観柳と異なり、彼らは国のため、みんなのために尽力しています。目指すところは剣心と同じなのに相容れられない。どちらが間違っているわけでもないからこそ、どちらも折り合うことができない。同じ思いを抱えているはずなのに、共に未来を目指せないこの構図が私にはとても悲しく思えました。

それにしても、香川さん!はまり役過ぎました。香川さんがいつもすごく楽しそうに悪役を演じてくれるので、そして「演じる」というよりは乗り移っているかのような怪演ぶりなので、最近はどの作品で香川さんを見ても悪い人にしか見えません・・・。吉川さん演じるニセモノの人斬り抜刀斎もめちゃ怖かった。すんごい迫力でした。そして、セリフがほとんどないだけに、そして彼の殺気がすごいだけに、最後に放ったセリフの重みもすごかった。
「人斬りは所詮、死ぬまで人斬り。他の者には決してなれない。
 おまえがいつまでるろうになどと云っていられるか、地獄の淵で見ていてやるよ。」
そう。人を殺してしまったことは取り返しがつかない。どれだけ大義があろうと、おそらく自分の行為を「人殺し」だと認識してしまった剣心は今後もずっと苦しみながら、後悔し続けながら生きていくんだろうと思うのです。
だからこそ、人を活かす活心流という流派の跡継ぎ娘、薫について剣心が述べた言葉「(剣で人を活かすなんて)自分で手を汚したことのない甘っちょろい意見かもしれない。それでも私は、そちらを選びたい。」は、私にとっては大きな救いでした。

そうそう!武井咲ちゃん。ヒロインなのに、ちょっぴり影が薄かったけれど、すっごくかわいかった。
私、今まで武井さんのかわいらしさをきちんと認識できずにいたのですが、この作品を見て、「武井さんってこんなにかわいいんだ・・・。」とようやく認識できました。演技をするには少し不利な特徴ある声ですが、その声も含めて、すっごくかわいかった!守ってあげたい!守ってあげなきゃ!という気持ちになりました。

でもって、綾野さん。ずっと仮面をかぶって、顔を出し惜しみしていた綾野さんですが、顔を出してからの綾野さんの動きはすごかったなー。なんであんなに細かく早く体を動かせるんだろう。と感嘆しながら見ていました。すんごい迫力。蒼井さんとの場面、もう少しじっくり見たかったな。憂いのある役が似合うふたりなので、彼らの抱えてきた苦しみ、共有してきた過去をもっと彼らの言葉で聞きたかったです。

最後に蒼井さん。私は彼女の演技が大好きなんだな、ということをしみじみと実感しました。あんなに童顔なのに、蓮っ葉な役を演じてもまったく違和感がない。普段は色気とは無縁のナチュラルなイメージなのに、ふとした瞬間ににおい立つような色気を醸し出してくれる気がします。彼女の言葉ではなく、表情と目と間で想いを伝える演技が大好きです。

目指せ!明け方の水巻駅!

2014年08月05日 23時30分43秒 | 100キロウォーク
ウォーキング練習に参加してきました。
今回は「夜の博多駅を出発して水巻を目指そうぜ」というコース。
20時半に博多駅を出発し、約50キロ先の水巻を目指して歩き続けると
あら不思議!到着する頃には朝を迎えている、という摩訶不思議なコースです。

「夜通し歩く」ということは、つまり私がそもそも長距離ウォーキングというものに
興味を持つきっかけとなった作品「夜のピクニック」を再現するというわけで、
あの甘酸っぱい一夜を追体験できちゃうの!?とちょっぴり興奮。
しかけましたが、そもそも、わたくし、夜というものが苦手だったんだわー、と思い至ったのでした。
だめじゃん!
我が家では随一の「夜型派」を誇っている私ですが、
比較対象の父上と母上は、21時頃にはうとうとし始める人たちなのです。
その方々と比べて「随一の夜型派」を誇っているあたり、私の「夜型」の底の浅さが見えるというもの。
実際、徹夜なんてしたことないのです。(というか、できない。)
それなのに、徹夜した上で夜通し歩くなんて!

というわけで、どきどきしながら向かった夜の博多駅。
「博多口で集合」という連絡に「博多口って広いんだけどなー。出会えるかしら?」
と、これまた集合時点でどきどきしていたのですが、なんてことありませんでした。
簡単に見つかっちゃいました。
博多口のど真ん中に「これからまさに運動始めますぜ!」というやる気満々なオーラを醸し出した集団が
ひときわ目立って存在しておりました。
・・・すごいな。日常の中の非日常って目立つもんだな、としばし感嘆。

そんなこんなで、明け方の水巻を目指して出発!
・・・した1時間後にはほんのりと「眠たいかも・・・」モードに襲われ始めます。
まだ22時なのに!
22時なんて、いつもであれば、まだまだ全然、飲み歩いている時間帯です。
(なんなら前日も帰り着いたのは24時過ぎてました。)
それなのに、暗い夜の風景が私に「夜だよ?もう寝る時間だよ?」と認識させるのです。

そっかー。
いつもは居酒屋の煌々と光る明かりが私に元気とやる気と(必要のない)チャレンジ精神を提供してくれてたんだなー。
ということを認識したのでした。

にしても!
暗いってだけで、ここまで眠たくなるなんて・・・私、素直すぎませんか?
いつもはどれだけひっくり返しても見つけられない「素直さ」の引き出しを
こんなところでうっかり目一杯引き出しちまったぜ。
と、頓珍漢に素直さを無駄遣いしている自分に呆れ果てながら、歩き続けたのでした。

そうです。
眠かろうが眠たくなかろうが、歩き続けるしかないのです。
どれだけ歩いてもゴールはまだまだまだまだ先なのです。
明け方だって、まだまだまだまだ先なのです。

22時になり、23時になり、24時になりました。
その度に横を歩いていた友人が
「(途中休憩予定の)マックまであと6時間。」「あと5時間。」「あと4時間。」
と伝えてくれたのですが、思わずきっつい声で「やめて。先を数えないで。」とさえぎる始末。(既に余裕なし。)

もう結構な時間、暗闇の中を歩き続けている気がするのに
まだまだ明け方(ごろに休憩予定のマック)まで6時間もあるなんて。
残りをカウントすることで「ゴールまでまだまだだよ」ということを認識して
かえって元気を吸い取られる気がするよ・・・。

と、憂いながら歩いていた(そして友人に冷たく当り散らしていた)この頃は、
思い返せばまだまだ元気だった。
ということを数時間後の私は知りました。

コンビニ休憩を終え、福岡市も出て
街灯やお店の明かりが一気に少なくなり、ますます暗闇の色が濃くなってきた深夜3時から4時頃。




・・・なんで私、こんな夜中にこんな真っ暗な場所を歩いてるんだっけ?
100キロ?歩けるのかな?
いやいや、歩けるわけないよね。今でさえ、こんなにきついのに。
なんで私、「参加してみたい」なんて思っちゃったのかな。
100キロウォーク当日は、今日よりまだまだまだまだきついんだろうな。










絶望。


先頭集団から遠く離れた最後尾、真夜中の静寂の中、
絶望のあまり、思わず闇のアチラ側へ落ちかける、という貴重な体験を果たしました。
あのまま歩き続けていたら、危うく闇の住民になって、ちびっことか襲うところだった。
(と未だに強く、しかも半ば本気で信じてます。)
アブナイ、アブナイ。コチラ側にとどまれてホントによかった!

闇にのみこまれず、マックを目指し続けられたのは、
どんなときも絶対に変わらないテンション、なおかつ抜群のタイミングで励ましてくれるキャップと
いつ会っても異常に(盛大に尊敬しています。いや、もう本当に!)元気な人生の大先輩のおかげです。
あと、明け方にたどりついたマックのあの見慣れたロゴマーク!
あの見慣れたMのロゴマークにあんなにも励まされる日が訪れようとは。
一年前の私は予想だにしていませんでしたよっと。
キラキラと光り輝く黄色いMのロゴマークに強力に励まされ、ようやっと朝休憩の場所に到着。
持っていたリュックを地面にたたきつけ(会社用の靴が入っているため、重くて重くて。
普段はなんてことない重さの靴が背中にこなきじじいのようにのしかかってくるのです。もってられるかー!)
みんなとの再会を喜び合いました。

もうね、二度とみんなには会えないんじゃないかな、と思ってましたよ。
1時間前の私は。(大真面目)

明け方のマックで束の間の休息。
睡魔マックスだった私は、ことんと落ちました。
「起こしたら、怒るやろ?」と確認してきた地元友達にはごくごく普通のテンションで「当たり前。」と返しました。

普段の私だったらね、も少しね、愛想よく、女子っぽくきゃぴきゃぴっと
「あたりまえじゃないですかー!」とか言ってのけたと思うのですが、そんな余裕一切あらず。

束の間の睡眠を楽しんだ後、ご機嫌で起きた私にいつだって元気いっぱいの大先輩が
「起こそうとしたら、『暴れますから!』って止められた。」ことをにこにこしながら教えてくれたのでした。

・・・そんなに?そんなにさっきの私は余裕がなかったの?

そういえば、休憩場所のマックに到着すること2時間ほど前
私が天使だと信じてやまないウォーキング仲間の先輩からは
「のんちゃん。暴れるかもしれんけ、先に注意しとくけど、右側に見えるマックは休憩場所やないけんね。
 ぬか喜びせんようにね。休憩するマックは左手側やけんね。勝手にぬか喜びして暴れちゃいかんよ!」
と、こんこんと注意されたっけ。

周囲の私に対する認識って・・・、と色々と考えさせられた夜となったのでした。

しっかし、睡眠ってホントに偉大なのです。
束の間の睡眠を楽しんだ私は元気百倍!は言いすぎですが、元気30倍ぐらいは取り戻してました。
その上、休憩場所のマックを出ると、外には明け方が来ていたのです。
さっきまで真っ暗闇だった周囲がうすぼんやりとした明け方の空気に変わっていたこと。
これも私の気持ちに大きな変化を与えてくれた気がします。
周囲が明るいってだけで、こんなにも元気になれるなんて
人間の体って(それとも認識の問題?気持ちの問題?)本当に不思議です。

というわけで、朝が来てからは、比較的穏やかな気持ちでウォーキングを楽しむことができました。
とはいえ、到着時点ではぐったり倒れこみましたけれども。
50キロ(未満!)でこんなにも疲れ果ててしまって、
本番の100キロはどうなることやら・・・と不安でいっぱいです。

が、もうなるようにしかならんのです。
ならんときはならんのです。
後は野となれ、山となれ!

練習は残すところあと2回。
次も夜間ウォーキングなので、どっきどきです。

ちなみに。
ウォーキングから帰り着いたところ、自宅は「今まさに掃除が始まったよ!」という状態で、
母上からは「あ。ちょうどいいところに帰ってきた。」と言われ、掃除要員に組み込まれました。
掃除の後、お昼からは買い物に出たのですが、その際、下駄箱の靴を眺めながら
「今日はどの靴、履く?あ、たまにはこのヒールの高い靴履いたら?」と勧められました。

50キロ歩いて、やっとの思いで帰り着いた娘に7センチヒールを勧めてくるなんて。
・・・なんなの?鬼畜なの?
と、疲れ果てていたムスメは、むしろストレス解消も兼ねてここぞとばかり盛大に責め立てたのでした。