のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

日頃の苦労が偲ばれます

2010年03月27日 23時26分41秒 | 日常生活
福岡の教会友達が2月、ずっと寝込んでいたワタクシに
精をつけるため、元気にするため、日帰りツアーを企画してくれました。

行き先はひなまつりシーズンで賑わっている日田。
旅のテーマは「のびのび」。
お目当ては、鰻のお店とビール工場。
そこで美味しくて評判のひつまぶしと出来立てほやほやの新鮮なビールを楽しむ。
密度の濃い日帰り旅行にわくわくします。

計画通り、朝9時に福岡で落ち合い、日田へゴー!
この一週間、雨が続いていた福岡ですが、本日快晴!
絶好のドライブ日和です。

車の中で近況報告をしつつ、笑ったり笑ったり笑ったりしていると
あっというまに日田到着。
福岡市から車で約1.5時間。
たったそれだけなのに、空が広く、緑が濃い自然。
どこか懐かしい感じのする町に到着です。

さっそくひつまぶしを食べ、日田の町を散策し、
旅に出るとなぜか必ず買いたくなるお土産を物色し、と旅気分を満喫しました。
ひつまぶし、ならぬ日田まぶしがとにかく美味しく大満足。
おいしい鰻とゆったりとした町の空気と広い広い空がすぐ近くにある開放感
それらすべてが作用し、体の中から元気になっている自分を実感します。

日田を散策し、お土産を手に入れた後は、
いよいよ第二のメイン、ビール工場へ!
工場見学をした後、できたての生ビールを飲むことができるのです!
できたてなんて飲んだことがないけれど、美味しいに違いないっ。
鼻息荒く、ビール工場へ向かいます。

試飲を楽しみにはしていたものの、
工場見学については特に期待していなかったのですが
工場見学も思いのほか、面白く初めて知ることの連続に感心しっぱなし。
頭を使った(ような気持ちになった)後は、いよいよ試飲です。
別室に連れて行かれ、15分の試飲タイム開始。
ポテトチップスやクラッカーといったおつまみも用意されていて
至れり尽くせりです。

連れてきてくれた友人に謝りつつも
自分だけビールを楽しみます。
悪いと思ってはいるんだけれど、おいしそうでおいしそうで。
我慢できませんっ。

よく冷えた生ビールは、渇いた喉に気持ちよく入ります。
くぴーっ!と美味しく喉を鳴らしていると、
斜め前に座っていたおじ様がおっしゃいました。

「早く飲まんな!20分しかないんよ?
 時間との戦いなんやけんね。」

・・・は、はい。
ワタクシ、そこまで気合を入れることができていませんでした。
確かに20分という限られた時間を有効に使いたい。
早く飲み干して2杯目に進まなければっ。

と、めらめらやる気を出してみましたが、
それでもまだまだ手ぬるいらしく、おじ様は更にせきたてます。

「ほら!早く飲まんと!
 おじちゃん、怒るよー?
 ちゃんとたくさん飲み。美味しいやろうが。
 黒ビールもあるんやけんね。これも飲んでみらんと!」

は、はい。
怒られる前に1杯目を飲み尽くしますっ。
2杯目を取りに行きますっ。
黒ビールを試しますっ。

初めて飲む黒ビールは、ビールとまったく違う味で
どうせ同じビールやろうもん、と見くびっていたワタクシを
驚かせてくれました。
おいしい。おいしいけど、飲み慣れない味で何だか変な違和感が。
慣れてないだけ、だとは思うのですが
やはり普通のビールのほうが美味しいような。
うーん。でも、この味も新鮮で美味しいような。
甲乙つけがたいなぁ・・・、と2杯目を味わっていると
ワタクシに貴重なアドバイスをしてくださったおじ様が
ようやく満足そうに頷いてくださいました。

「おいしかろうが。
 でも、おいちゃんは普通のビールのほうが好きやねぇ。
 飲みなれとうけん。」

どうやら、おじ様は黒ビールより、普通のビールのほうがお好みのよう。
こればかりは人それぞれ、好き好きです。

と。
おじ様が明るく笑いながらおっしゃいました。
「違った。一番飲み慣れとうのは、第三のビールやった。
 おいちゃん、最近はずっと第三のビールばっかりやったけんねえ。」


・・・なるほど。
深く深く納得しました。
時代の縮図をまざまざと見せ付けられたような。

ほんの少し。ほんの少しでかまいませんので。
世のお父さんたちが美味しいビールを、
第三のビールではなく、正真正銘ホンモノのビールを
楽しめる世の中になるぐらい。
それぐらいの景気回復を切望します。

ご感想は?と聞かれても。

2010年03月27日 00時30分01秒 | 日常生活
高校時代の友人と久々の再会。
本来ならば2月、一緒に長崎へ一泊旅行をするはずだったのですが
ワタクシがダウンしてしまったため、実に2ヶ月ぶりの再会です。
大好きなチーズフォンデュを食べながら
長崎旅行話を聞いて「行きたかったー!」とうらやましがったり、
数ヶ月前から職場に現れたという困った君の話を聞いて、
思う存分、笑ったり、お互いの近況を話し合ったり
色々色々話して、大満足のディナータイムを過ごしたのでした。

帰り着いたのは、いつもであれば父上も母上も眠りについている時刻。
足をしのばせ、そっと家に上がります。
と同時に。
暗闇の中、母上の声が響き渡りました。

「のりちゃんにご報告があります。」

・・・お、起きてたんだ。

「やまだはなこさん(仮名)が今度、結婚されるそうです。」

小学校からのおさななじみ、はなこちゃん(仮名)が結婚?!
え?!本当に?!本当に?!?!
おさななじみのおめでたい話に思わず歓声を上げるワタクシ。

「だんな様は5歳年下だそうです。」
「結婚後は、栃木に行かれるそうです。」

仕入れた情報を似非アナウンサー口調で、丁寧に伝えてくれる母上。
・・・えっと。
なにゆえに、そんな報告口調なんですか。
なにゆえ、機械的に情報を伝えるんですか?

母上の不自然な話しぶりに、ワタクシの疑問が膨れ上がります。
その疑問を見透かしたかのように母上がおっしゃいました。

「で。
 あなたは、このことに対して、どうお考えですか?」

・・・なるほど。
なんだかよくわかりませんが、なんとなく分かりました。
どうやら母上は、おさななじみのはなちゃんの結婚に思うところがあるようです。
いえ、どちらかというと思うところがあるのは
おさななじみのはなちゃんに対してではなく、
ご自分の不肖のムスメ、のりぞうさんに対してのようですが。
でも、そんなことに気付いてしまってはダメなのです。
母上の「思うところ」や「言いたいこと」がなんとなく伝わってきます。
伝わってきてはいるのですが、ここはあえてスルーしないと。

というわけで、母上の問いかけには、
当たり障りも面白みもない「おめでたいよねぇ。」という回答を返しました。
当たり障りも面白みもありませんが、嘘偽りのない心からの言葉です。
本当におめでたい。
ぜひぜひ、お祝いしたい。
できれば、会って直接、祝福を伝えたい。

そんなワタクシの回答を聞いた母上。
ちょっと納得したようにおっしゃいました。

「うん。おめでたいよね。
 でも、びっくりせんかった?
 一番結婚しそうにない人が一番に嫁くことになるなんてね。
 わたし、はなちゃんが結婚するとは思わんかったー。
 しかも5歳年下よ!?すごいねぇ。
 はなちゃんのお母さんにもそう言ったんよ。」

・・・ストップ!
はなちゃんのお母さんにもそう言った?
え??どうおっしゃったんですか??
まさかとは思うけど。
「一番結婚しそうにない人が一番に嫁くことになるなんてね。」って?

「そうそう。だって、そうやん。」

・・・母上。それは、どうだろう。
その感想はどうだろう。
はなちゃんのお母さんに対して、その言葉ってのはどうだろう。

なるほど。
ワタクシの考えなしの言動は母親譲りか、と深く納得したのでした。
親子の絆を実感した夜です。

ちなみに、母上の弁護として補足させていただくと
母上のこの言葉に他意は微塵もないのです。
お祝いの気持ちがいっぱい詰まった祝福の言葉なのです。
ちょっと伝え方が下手なだけなのです。
思いついたことがすぐさま口から出てきてしまうだけなのです。



ホント、似たもの親子です。