のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

小心者のはったり

2010年03月25日 23時28分18秒 | 日常生活
通勤途中に読んでいた林真理子さんの「RURIKO」が
あまりにもおもしろく、会社に到着しても本を閉じることが
できませんでした。
この本、浅丘ルリ子さんの伝記ですが、戦後の日本がもっとも
元気がよかったときのことが生き生きと描かれていて
とにかく面白いのです。
夢中になって、始業時間間際まで読み続けました。

ようやく読み終えて、ページを終えたその瞬間
チャイムがなり始業時間開始です。
グッドタイミング!

と、喜んだのも束の間。
はたと本日の朝礼当番はワタクシだったことを思い出しました。
しまった!昨日まではちゃんと覚えていたはずなのに!
ルリ子の誘惑にあっさりと現実世界を忘れてしまってました。

慌てて、前に行き
「おはようございます!」
と挨拶で本日の朝礼を始めました。


が。
準備を何もしていないのです。
心の準備がまったくできていないのです。
元来、小心者のワタクシはすっかりびびってしまい
スピーチもしどろもどろ。
足はがくがくと震えてしまいました。

足が震えるって!
たかが朝礼ごときに!
なんたる不覚。なんたる情けなさ。
ワタクシの目標は、こういうときにさっと前に立ち
慌てず、騒がず、怖がらず、スマートに話し始める女性なのです。
間違ってもうろたえたり、おびえたり、あせったりする女性ではありません。

なのに、この体たらく。
理想と現実の間に立ちはだかる溝の大きさときたら!
あぁ、もう!できることなら、もう一度朝礼をやり直したい。
あの朝礼はなかったことにしてほしい。
と。
朝礼ごときで、朝からブルーになるワタクシ。

昼過ぎ、そんなワタクシに、廊下ですれ違った
隣の部署の先輩が笑いながら話しかけてくださいました。
「今日、朝礼当番やったやろー?
 こっちまで聞こえてきたよー。」

・・・なんと、こちらまで聞こえてましたか。
あの腑抜けた朝礼が。なんてこったい!

と動揺して、ごにょごにょ呟くワタクシに
先輩はなおもおっしゃいました。

「相変わらず、張り切っとったねぇ。
 相変わらず、声、おっきいねぇ。
 こっちの声がかき消されとったよー。
 内容までは聞こえんかったけどね。
 でも、張り切っとるのりちゃんの様子は伝わってきたよ。」


・・・はい?
張り切って??・・・・る、ように、見えましたか。
そーですか。そーですか。
そう見えてたのなら、幸いです。嬉しいです。

本日の結論。
 準備ができてなくても、大きな声さえ出しておけば
 なんとかなる。

 ・・・ときもある。
 もちろん、なんとかならないときのほうが多いです。