のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

だって女の子だもん。

2012年11月28日 00時03分19秒 | 日常生活
会社のフロアに戻ろうとして。
自動ドアに顔面からぶつかりました。

ナゼダー!

何故に自動ドアにぶつかったのか詳細はちっとも思い出せません。
確かにドアは開いていたはずなのに。
勢いよくぶつかりすぎた影響による記憶障害だと思われます。
勢いよくぶつかりすぎて、会社で思わず涙を浮かべました。
久方ぶりに会社で流す涙です。

廊下ですれちがった先輩が驚いて振り返り。
そして爆笑されました。


・・・ナゼダー!

三連休と引き替えたかったもの

2012年11月26日 08時03分14秒 | 日常生活
治りかけの風邪がずるずると長引いていたため
三連休は自宅でおとなーしく過ごしました。
とはいえ、ずっと自宅にいると「世間は三連休だってのに!」と淋しくなるので

東八幡教会のバザーにて、手作りお菓子の大人買いを楽しんだり
化粧品が切れたために補充に出かけた先で出くわした幼なじみとお茶したり
幼なじみのありえないコイバナ(・・・なのか?)にふたりして激怒したり
なっがいことお借りしっぱなしだったDVDをようやく見はじめたところ
うっかりはまってしまい、全11話を1日で見終えてしまったり
甥っ子くんを一日お預かりして、
お母さんがいないのでしょうがなくおばちゃんにまとわりついてくる甥っ子くんにきゅんきゅんしたり
やっぱり私と妹さんて顔とか雰囲気とか色々似てるのかな?と納得したり
それなのに何故、生きていくのに必要な能力はあんなに妹さんのが勝ってるのカシラー!と憤慨したり
そもそも、私の体力では「お母さん」になるのは無理かもしれん・・・とちらりと思ったり
近所のスーパーで隣の部門の課長に遭遇し、
その「休日のパパさん」スタイルの若々しさに感動したり(かっこよかった!)

そんなふうに細々と遊んで過ごした三連休でした。
細々と遊び、ゆっくり休息を取った結果、
治りかけの風邪が悪化しました。

ナンデダー!

やっぱり好き

2012年11月23日 09時16分07秒 | 備忘録
雑誌「ダ・ヴィンチ」にて、大好きな漫画家「あだち充」さんが特集されていました。
まだざっとしか読めていないけれど、
というか、ざっとも読めていなくて、見出ししか流し読めていないけれど、
それでも、それだけでも、
やっぱり好きだなぁ、この方の感性。
としみじみ思ったので自分用のメモです。

----- 巻頭言のようなモノ(本人寄稿)--------

何かを手に入れるためには
何かを手離さなければならない。
指先ひとつで飛び交う情報
省かれた手間、ヒマ

便利さはあっという間にただの日常となって
手離したモノを思い出すのはずっと後になってから・・・

手間、ヒマ、時間をかける事はムダな事ですか??

ま、いいや
本屋さんにでも行って来よっと。


------ お兄様(漫画家さん)が亡くなられた時のコメント --------

漫画家としての才能を使い切る事なく、
でたらめで無茶苦茶なバカ兄貴を演じ切っていただいた事、
かけられた迷惑分をさしひいてここに感謝致します。

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あだちさんの作品に出てくる登場人物たちの
努力を全面に押し出さないところとか
自分の想いを押し付けないところとか
真剣な想いや大事な想いほど
照れくさくてまじめに伝えられないところなんかが大好きです。
口にしない想いが画面からにじみ出る構成も大好きです。

それにしても。
初めてあだちさんのお写真を拝見しましたが
作品内によく登場する「作者」通りの人でびっくりしました。
私の見知っている「あだちさん」通りの人だった!
まったく違和感なくあのキャラクターだった!
初めて会うって感じがしなくて、そこがまた素敵でした。
やっぱり好きだなぁ。

2012年9月の読書

2012年11月17日 23時45分19秒 | 読書歴
そっか。この辺りからか。読書ペースが落ちたのは。
と、思いいたりました。
1ヶ月で6冊!全然読めてない!
基本的に本(文字)に触れない日はないというのに、
こんなにも読書量が少ないのは、
1日に2、3行ずつしか読み進めることができなかったからです。
文字を見ると眠たくなる不思議。

95.塩の街/有川浩
◆ストーリ
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を様々な人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の仲は何かが変わり始めていた。

◆感想 ☆☆☆☆☆
図書館から借りていた本を返却できていなかったために、また読み返してました。飽きもせず。本当に飽きもせず。
基本的に気に入った本は何度読んでも飽きずに読み返せます。マンガだと余計に何度でも読み返せる。
本と音楽に関してはコストパフォーマンスが大変よい体質なのです。

96.楽園(上)(下)/宮部みゆき
◆ストーリ
「模倣犯」事件から9年が経った。事件のショックから立ち直れずにいるフリーライター、前畑滋子のもとに、荻谷敏子という女性が現れる。12歳で死んだ息子に関する、不思議な依頼だった。少年は16年前に殺された少女の遺体が発見される前に、彼女が殺されている光景を絵に描いていたというのだ。はたして少年は超能力を持つものなのか。

◆感想 ☆☆☆
宮部さんらしく、ひとりひとりの人物描写がとても丁寧で、だからこそ読み終えてやるせない気持ちになりました。自分の「欲望」にとても忠実で、「欲しい」「手に入れたい」「自分だけ損するのはいやだ」「自分だけでいいから得したい」「周囲の人たちよりいい思いをしたい」そう願う人種がいる。どんなに言葉を尽くしても分かり合えない気もするし、でも、そういった欲望は私の心の中にもあるもののような気もする。その欲望をなんとしてでもかなえようとしてしまったのがこの小説の登場人物のひとりで、私は、単にその思いをかなえようと願うその熱量が足りないだけのような気がする。そういったことをぐるぐると考えさせられる小説でした。崩壊してしまった家族のその後を思うと、本当に心底やりきれなくなります。

98.天地明察(上)(下)/冲方 丁
◆ストーリ
徳川四代将軍家綱の治世にあるプロジェクトが立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く。

◆感想 ☆☆☆*
人生を賭けて「天命」と向き合う主人公の姿が清々しく爽快な小説でした。大きな仕事になればなるほど、一朝一夕で成し遂げられるわけなどないし、「天」との勝負であっても、必ず「人」が絡む。「人」が絡む以上、自分の思惑だけで動けるわけもなく、自分の思う通りに進めるためには、回り道に見えても通さなければならない筋というものが生じてしまう。混沌とした現代に読むからこそ、胸を打つ部分、「こうありたい」「こうあってほしい」と強く願わずにはいられない部分の多い小説でした。短略的に「すぐに」目に見える結果を求めてはいけない。自分に言い聞かせようと思います。

100.悪いうさぎ/若竹七海
◆ストーリ
女探偵・葉村晶は家出中の女子高校生ミチルを連れ戻す仕事を請け負う。簡単な仕事に見えたが、事故に巻き込まれた結果、ひと月の安静をやむなく過ごした彼女は、復帰直後に今度は、ミチルの友人、美和を探すことになった。やがて見えてくる高校生たちの危うい生態。親への猛烈な不信、ピュアな感覚と刃物のような残酷さ、その秘めた心にゆっくり近づく晶は、打ち解けては反発するミチルやナイスなゲイの大家、光浦たちとともに行方不明の同級生を追う。

◆感想 ☆☆☆☆
またもや再読もの。読み終えた後になんとも言えない後味の悪さが残ります。このダークな後味が好きで、ついつい定期的に読み返してしまいます。偽悪的で、周囲の人に甘えることなく独立独歩を貫こうとしているヒロインなのに、頼ってくる人に最後まで付き合ってあげる。不言実行の優しさが魅力的で、なおかつオトコマエなヒロインでした。

それでも通常営業

2012年11月17日 11時22分30秒 | 日常生活
◆本日のダイジェスト
 つけてみましたよ。これでどうだ!
 でも、依然として本文は長いですよ。の巻。 

昼休み、会社の先輩二人組と再会を果たしました。
同じ会社の先輩だというのに、三人揃って出くわすなんてウン年ぶりだっけ?!
というぐらいの出来事で、昼休みに思いがけずテンションをあげてしまいました。
なんか嬉しかったなー。

「お。のりぞうさんや。
 大阪行ったのりぞうさんや。」
「階段から落ちたのりぞうさんや。」
「酒呑んで酔っ払ったのりぞうさんや。」

そうですよ。
大阪行って、酒呑んで酔いつぶれたり、暴れたり、暴言はいたり
階段からおちたりしているのりぞうさんですよ。
・・・ろくでもない大人だな。

と、片方の先輩が突然、謝りはじめました。
「ごめん。ホントごめん。
 アナタのブログ、心の余裕があるときは読みよるんよ。
 でも、余裕ないときは読めんのよ。
 読んでないのに読んだふりしてボタンクリックしとるときもあるんよ。」

いやいや!いいんです。いいんですよ。
そんな一生懸命に謝ってくれなくても。
忙しいさなかに読むようなものじゃないんです。
お気づきだと思いますけど、(長いわりに)中身は一切ないんです。
華麗にスルーしちゃってください。まして読んだふりなんて!

と、こちらも恐縮しているともう片方の先輩がしみじみと呟きました。

「確かに長いよねぇ。」

「ダイジェストとかつけてくれんかいな。
 読みたい気持ちはあるけん。
 時間ない時はダイジェストだけ読むわ。」

お気持ち、すっごくありがたいんです。
すっっっっっっごくありがたいんですけど!でも!
私のブログの文章にダイジェストなんてつけた日には、ほぼ毎回
「今日も特になにもなし。」とか
「何かあったふうに書いてますけど、結局、何もなかったんですよー。」
なんて文章になるわけです。

・・・なんか無駄にそこはかとなく寂しい気持ちを味わっている気がしないでもない。
とにもかくにも、久々に遭遇できてうれしゅうございました。

2012年8月の読書

2012年11月17日 11時22分22秒 | 読書歴
11月に入って、まったくもって本が読めてません。
下旬に入ったというのに、ようやく3冊ぐらい。
ここ数年で一番のスローペース。8月はそこそこ読んでるのにな。
「塩の街」なんて立て続けに4回読み返しました。
・・・そういえば、この月は「しなくてはならないこと」があって、
それから逃げてたんだよなー。読書は現実逃避に最適です。
なおのこと、今月はなんで読めてないんだろ、という疑問がわきあがります。

80.青い棘/三浦綾子
◆ストーリ
夕起子は心の片隅で大学教授の舅に理想の男を描いていた。そして舅は夕起子の中に、戦中の青春をかけて愛した、亡き先妻の面影を重ねていた。危機を孕む人間同士、夫婦、嫁舅それぞれの心の奥にひそむ棘を鋭く衝く問題作。
◆感想 ☆☆☆*
愛の形、結婚の形、そして戦争に対する人間の業が読みやすい文体で描かれていました。30年以上前に書かれた作品のため、愛や結婚についての登場人物の意見やスタンスには時代を感じさせられる部分がありましたが、「戦後」になって、「あの戦争」が遠いものになっていく焦りや焦燥感は今に通じる描写ばかりでした。30年以上前だというのに、すでに「あの戦争」が過去のものとなりつつあることに危機感を抱いていた三浦さんが、今もまだ生きていたとしたら、この世の中を一体、どのような想いで見るんだろう、と思いました。

81.岩に立つ/三浦綾子
◆ストーリ
お袋の貧乏と苦労を見て育ちましたでしょう。女郎さんたちは叩き売られた可哀そうな女たちだ。とても遊ぶ気にはなれませんでしたよ。
一本気で、無法者にも膝を屈しない。信念と信仰にささえられた腕で建てる家は、誰もが褒める。人間らしく生きるひとりの棟梁、その逞しい半生が感動をこめて綴られる。
◆感想 ☆☆☆☆*
三浦さんが実際に自宅を建てた際にお世話になった大工の棟梁の実話を基にしたお話だそうです。一本気で人間味あふれる主人公が清々しい作品でした。私はすごくひねくれた人間で、自分大好きな人とか、まっすぐに生きているふうに見える人を見ると、ついつい「けっ」と思ってしまいがちなのですが、でも、やはり、まっすぐに生きる人、明るい日のあたる場所で希望を見据えて生きる人の話は、清々しく元気を与えてくれる。そう思えた作品でした。

82.別冊・図書館戦争/有川浩
◆ストーリ
図書館戦争シリーズ本編ラストの「図書館革命」最終章からエピローグまでの空白を埋めるスピンオフ作品。郁の告白から始まった堂上とのお付き合いから結婚に至るまで、亀の歩みのようなじれったい恋物語。
◆感想 ☆☆☆☆☆
ひっさびさにシリーズ作品を読み返したくなって図書館に出向いたところ、残っていたのはこの1冊のみでした。後はすべて借り出されていたため、この一冊を読み返し、おなかいっぱいになりました。うん!満足!この甘ったるさこそ、このシリーズの醍醐味!あまりに甘すぎて図書館の中で人目もはばからずに本気でじたばたしましたけど。もだえ死ぬかと思いました。かわいい!でも、恥ずかしい!
なんでも発売当初の帯には「恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください」との注意書きがあったそうで。うん。看板に偽りなし!
図書館戦争本編の映画化が決まり、登場人物たちの「外れなし」なキャスティングにきゃっきゃ大喜びしていたら、なんとロケ地が愛する故郷北九州市小倉北区にある図書館でした。すてき。既に図書館前にはセットが組まれていてテンションは高まる一方です。すんごい楽しみなんですけど!絶対、見に行く!

83.RDG4レッドデータガール 世界遺産の少女/荻原 規子、酒井 駒子(イラスト)
◆ストーリ
夏休みも終わり学園に戻った泉水子は、正門でふと違和感を覚えるが、生徒会執行部として学園祭の準備に追われ、すぐに忘れてしまう。今年のテーマは戦国学園祭。衣装の着付け講習会で急遽、モデルを務めることになった泉水子に対し、姫神の出現を恐れる深行。果たして会終了後、制服に着替えた泉水子はやはり本人ではなく・・・。
◆感想 ☆☆☆
ようやく4巻!内向的な少女がヒロインだけあって、ストーリの進み方が非常にゆっくりでじれったくなりますが、4巻で話の流れががらっと動き始めました。ラストが待ち遠しい。と思っていたら、なんと6巻が近日発売予定リストに入っていました。しかも6巻がシリーズ最終作。楽しみです。ぜひ、もう一度1巻から読み返したい。

84.木かげの家小の小人たち/いぬいとみこ
◆ストーリ
森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、かならず毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし、日本は大きな戦争に突入し、ミルク運びは次第に困難になっていきます。
◆感想 ☆☆☆*
ファンタジー物語の背景に見え隠れする戦争の不穏な影が印象的な作品。できれば子供のうちに出会って、そして大人になってから再会したかったな、と思いました。戦争の描写は直接、描かれていはいないけれど、戦争が子供たち小人たちの生活に落とす暗い影はしっかりと書き込まれていて、やわかもん後半、読み続けるのが少し苦しくなりました。

85.クジラの彼/有川浩
◆ストーリ
「沈む」んじゃなくて「潜る」。潜水艦とクジラと同じだから。
人数あわせのために合コンに呼ばれた聡子。そこで出会った冬原は潜水艦乗りだった。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。そんな彼とのレンアイには、いつも大きな海が横たわる。
◆感想 ☆☆☆☆
「別冊・図書館戦争」を読み返し、有川さんの作品、やっぱり面白いわー、と手に取った作品。連作作品集なので、いろんな場所で手軽に読み返しやすいところも大好き。自衛隊三部作の中から「空の中」「海の底」のその後が描かれている作品が3つエントリー。自衛隊員の不器用な恋がどれもほほえましい作品集でした。

86.シアター/有川浩
◆ストーリ
劇団「シアターフラッグ」ファンも多いが、お金がないため、解散の危機が迫っていた。その負債額なんと300万円!悩んだ主宰者、春川巧は、兄の司に泣きつく。司は巧にお金を貸す代わり「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」という厳しい条件を出した。プロの声優、羽田千歳が加わって、一癖も二癖もある劇団員は十名に。鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされたが・・・。
◆感想 ☆☆☆☆☆
妹に貸していた本作品。戻ってきたのを見かけた瞬間、再読し始めていました。大好き!!早く3部作の最終作を手に取りたいのです。痛切に待ち望んでします。

87.フィッシュストーリー/伊坂幸太郎
◆ストーリ
「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?届けよ!誰かに!」売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を越えて奇蹟を起こす。
◆感想 ☆☆☆☆☆
これまた再読もの。8月は図書館行けてなかったらしく(既に記憶がうろ覚え)我が家にある本を読み返す日々でした。(読み返してたみたい。・・・大丈夫かな。私の記憶力。)フィッシュストーリーは何度読んでも、毎回、胸が熱くなります。ついでに目頭も熱くなる。「大丈夫。世界に奇跡はちゃんとある。私たちの力はほんのわずかかもしれないけれど、そのほんのわずかな力が大きな奇跡をもたらすことだってきっとある」そういう前向きな気持ちになれる本です。
ずっと表題作が一番好きだと思っていたけれど、今回、読み返してみて「ぽてち」にも感動しました。映画、見てみたいな。

88.朝霧/北村薫
◆ストーリ
卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。新たな抒情詩を奏でていく中で、巡りあわせの妙に打たれ暫し呆然とする「私」。社会人となり、大人の世界を歩む「私」の日々。
◆感想 ☆☆☆☆☆
これまた再読もの。大好きな円紫師匠と「私」のシリーズです。いまや一大ジャンルとなりつつある「日常の謎」の先駆者的シリーズ。
社会人となった「私」の日々はこれまでの作品よりも時間の進み方が早く、大人になってしまった「私」をうかがい知れます。大学4年間を通して、あまり恋愛に縁のなかった「私」が恋に向かって走りだしそうな予感を漂わせる(表現が回りくどい。でも、主人公の恋愛は、このぐらい回りくどいのです。)ラストの作品が大好きです。

89.絶句!(上)(下)/新井素子
◆ストーリ
あたし、新井素子。19歳のSF作家志望の女の子。新人賞のために『絶句』ってタイトルの原稿を書いている。読者が絶句するほどおもしろい話になるはずが、なぜか突然、小説のキャラクターたちが実体化してしまって・・・。滅法強いヒーローやマッド・サイエンティスト、超能力者の美少女風男子や素子に瓜二つの人猫が、それぞれ現実世界で生活を始めちゃったから大変なことに。
◆感想 ☆☆☆*
ひっさびさに再読。思いっきり懐かしかった!ちょう懐かしかった!一時期大好きだったのです。新井素子さん。私の文章は、かなり新井さんに影響を受けていると思うのです。というか、新井さんの文章を読んでいると、ついつい影響を受けてしまうんだと思うのです。私の脳内が新井さんの口調に何度染められたことか。
時代を感じさせる作品です。文体も設定も何もかも。でも、面白い。だからこそ、かもしれません。時代を感じさせられる設定だからこそ、面白い。でも、ちょっぴり恥ずかしい気持ちもあって。それは、新井さんの作品を夢中になって読みふけっていた中学時代のあの頃の私を思い出すからなんだろうな、と思いました。

91.塩の街/有川浩
◆ストーリ
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を様々な人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の仲は何かが変わり始めていた。
◆感想 ☆☆☆☆☆
これまた再読。でも、これは図書館で借りました。ゆっくりと読み返したくなって。そして、案の定、4回ほど読み返しました。久々に読んだら、おもいっきりはまちゃったじゃないか。ふたりの恋の進み方がちょうどいい感じで好きでした。口数少なくて、恋愛不器用に見えるけれど、秋庭さんは大事なところを絶対に外さない恋愛巧者じゃないか、と読み返して思いました。

92.異譚・千早振る/鯨統一郎
◆ストーリ
粗忽長屋の熊さん八つぁんをはじめ、一本抜けたところがある面々が、知らず知らずのうちに、江戸幕府転覆のカギを握っていた!?おなじみの古典落語の名作から長屋噺をひとひねりふたひねりしたユーモア時代ミステリー。湯屋番、長屋の花見、道具屋、まんじゅう怖い、時そば、目黒のさんまなど8編収録。
◆感想 ☆
・・・うーん。話についていけませんでした。面白い古典落語なんだけどな。素材そのものの味をもっと大事にしてあげてほしかったな、と思いました。元ネタの古典落語を読み返したくなりました。

93.クリストファーの魔法の旅/ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
◆ストーリ
クリストファーは幼いころから不思議な夢を見ていた。岩場を抜けてさまざまな谷におりていくと、谷ごとにちがう世界がある夢。クリストファーが別世界へ旅することのできる強い魔力を持っていると気づいた伯父の魔術師ラルフは、クリストファーをだまして、利用しはじめる。
でも、目覚めているときのクリストファーは、いっこうに魔法が使えなかった。心配した父親に探知能力者ポーソン博士のところへつれていかれたクリストファーは、意外なことを聞かされる。おまえは命が九つある特別な大魔法使いで、次代のクレストマンシーになる身なのだと。
◆感想 ☆☆☆*
大魔法使いクレストマンシーシリーズの一冊。シリーズを通してクレストマンシー(魔法使いの役職)に就いているクリストファーの幼き頃の物語。反抗期まっさかりという感じでつんけんしているクリストファーがかわいくてなりませんでした。誰一人知っている人がいないところで孤独を感じながら頑張っているから、ついついつんけんしてしまうというか、つんけんしていないと心が折れそうなぐらい寂しさを感じてしまう。そんなクリストファーがかわいらしい作品でした。

94.メルストーン館の不思議な窓/ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
◆ストーリ
祖父が亡くなり、メルストーン館を遺されたアンドルー。不機嫌でがみがみやの家政婦、巨大な野菜作りに血道をあげる横暴な庭師と、ふたりの暴君にはさまれて、メルストーン館でそこそこ平和に暮らしていけるかに思われた。だが、遺産はそれだけではなかった。祖父は魔術師で、魔術師につきもののあれやこれやがちょっとした手違いから、よくわからぬままアンドルーに引き継がれることになったのだ。どたばたのさなか、突然祖父を頼ってひとりの少年があらわれた。唯一の身寄りだった祖母が亡くなって以来、へんてこな姿をしたやつらに追い回されているのだという。
◆感想 ☆☆☆*
不思議な空気感漂うファンタジー作品。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品は、最後の最後に話の筋がすっきり収束していき、爽快感を感じるのですが、今回はその爽快感が少なめ。少し不思議な雰囲気の作品でした。きっと海外の人たちだったら、もっと身近に感じるんだろうな、というような昔話の登場人物がたくさん出てきて、最後の最後まで不思議にごちゃごちゃした、ひっくり返したおもちゃ箱のような空気感が漂う作品でした。

風が吹けば桶屋が儲かる理論は大好きです

2012年11月16日 08時22分12秒 | 日常生活
仕事の終わりがてんで見えないまま迎えた金曜日。
普段はバスを2、3本見送って座席を確保し、
がっつり睡眠を取っている通勤時間ですが、
今日は、座ることを諦めて、早めに会社に行こうと思い立ちました。
ま、「早めに」と言っても所詮は10分程度。
何ができるのさ!っていう気もしますが。

されど10分。
普段はてこでも働かないでいる始業時間までの30分を合わせたら40分。
なんらかの可能性を感じさせる時間になる気がしないでもない。
などと考えながら、最寄駅に向かっているさなか、
携帯を家に忘れたことに気が付きました。

・・・なんで気がついちゃったかなあ。
気付いてしまった以上、取りに行かんなならん気がする。
と、きびすを返した時点で、電車1本乗り過ごし決定。

やっぱりね。
やっぱり慣れないやる気なんか間違えて引き出すもんじゃありません。
引き出せてないのに。
引き出そうとしただけで、このザマです。

やっぱり普段通りが一番だよね。
という結論を抱えて、次にやって来た電車に乗ったところ、
降りた駅には見慣れない風景が広がっていました。


・・・ここ、どこ?
どうやら降りる駅を一駅間違えたらしく。
確かに見慣れない風景だけど、知らない風景じゃないよ!
一駅早いだけだよ!
今降りた電車に引き返して、次の駅で降りればいいだけだよ!
と気付いたのは、駅前の風景を確かめたときでした。

時、既に遅し。
てんで遅し。

私を乗せてきた電車は、勿論、旅立っており。
・・・もう会社休んじゃおうかな。
という気持ちに襲われました。
だって、既に電車一本乗り遅れちゃってるし。
次の電車待ってたら、確実に遅刻だし。
残る手段は、大人の力を総動員させる「タクシー」しか思い付かないし。
こんなところで、朝から大人の力を振り絞りたくないし。
と、逡巡に逡巡を重ね、(迷っている間に動けよ、とも言う。)
ありったけの力を振り絞って、自宅へのUターンという誘惑から逃れました。


危うい。
ホント、うっかりやる気スイッチなんか押そうとするもんじゃありません。
危うく会社を休むところでした。

うん。私、がんばった!
無事に誘惑回避して、おかげで気持ち良く週末を迎えられました。

願わくば。
この気持ちのまま、今日が終われますように。

ご褒美尽くし

2012年11月05日 23時12分37秒 | 日常生活
教会バザーが終わりました。
今年は準備にほとんど携われなかったけれど、前日はまるまるっとバザー準備に参加でき、
夜中まで残ってわたわたと準備(したり遊んだりおやつを食べたり)したおかげで
今年も文化祭気分を堪能できました。

当日は父上に母上、妹さんに甥っ子君、親戚ご一同様に
父上の仕事仲間で遊びに来てくれて、非常に賑やかな一日に。
たまたま担当したコーナーが教会全体をまるっと見渡せる位置にあり、
なおかつ、そんなにお客様が殺到するコーナーではなかったおかげで
バザーの様子をひたすらに楽しく眺めて過ごせました。
一日ずーーーーーーーーーーーーっと笑って過ごしてた気がする。
バザー開始直後なんて、お客様殺到で、売り場もレジも大混乱なのに。
私はそんなお客さま方を楽しく眺めておりました。(←迷惑。)
いくらよその売り場が忙しそうにしていたって、
私は私の売り場を離れるわけにはいかないもんねー。
と協調性のかけらもないことを思いながら
(・・・というよりは、何も考えずに)楽しくバザーを眺めて過ごしました。
私は気が利かない人間なのです。(きっぱり!)

それにしても楽しかった。そして美味しかった!
一日ずーーーーーーーーーーーっと美味しいものを食べて過ごしました。
担当コーナーはここ数年、ずっと喫茶なので
甘いものはもちろん、吟味の上でがっつりと買い込むのですが
その他にもカレー、焼きそば、おでんにカルピス、と
出されたものすべてを食べつくしました。美味しかったー。
今年は特に焼きそばが出色の出来でした。
ソースって、なんであんなにんまいかなー。

そんなこんなで朝から晩までフル回転で楽しんだ週末。
楽しかったけど、疲れ果てました。
土曜日曜共に夜にはぐったり。
今朝はまったく起きられず。
通勤時間もがっつりと睡眠に充てました。
・・・朝一番で上司との面談が入っていて、その面談までに
資料を仕上げておかなければいけないというのに。

自分でも半信半疑ながら、
一応、資料作成に必要な材料はすべて週末、家に持ち帰ってはいたのです。
けれど、案の定、資料は家で1秒たりとも手に取られることなどなく。
むしろ、鞄から取り出されることすらなく。
月曜日が来ちゃったよ。どうすればいいんだよ。でも、眠いんだよ。
とうつらうつらしながら出社したところ、
なんと体調不良で休みを取らせてほしい、という連絡が上司から入りました。

いいともー!

・・・いや、心配ですよ?すごーく心配。
でも、やっぱり体調が悪いときは中途半端に休むのではなく
一日しっかりと休んで、体調をちゃんと元に戻さないと!
ぜひ!しっかりお休みされてくださいませー。
と、電話を切り。
これは、私へのご褒美?なのかしら?
とあらぬことを考えながら(断じて違います。)一日を開始しました。

本日は、本当に最初から最後までそんな感じで。
仲良しの先輩から、私の担当分野についての質問が相次いだり
(その回答をお伝えしに席に行って和気あいあいとプチ講座を開いたり
 そのおかげでシステムについて、私の知識を深められたり。
 理解していなかったのですよ。システムの使い方。担当分野なのに。)
ひっさびさに関東方面に行っている後輩が席を訪ねてきたり
大分の先輩から飲み会に誘われたり
同じフロアの先輩が私の11月の予定を聞きにきたり
(勝手に飲み会のお誘いが来ると信じ込んでいます。)
そんな「嬉しいこと」満載の一日でした。

うん。間違いなく私へのご褒美尽くし。

極めつけは会社帰り。
いつもは通勤時間を読書タイムに充てているものの、
本日は活字を追う集中力もなく、ぼんやりタイム。
そんな私に向って窓の外から手を振る教会友達の姿を発見。
・・・なんて運命的な。
でもって、昨日の今日なのに、なんて颯爽としたお姿。
溌剌と手を振る友人の姿が面白すぎてバスの中と外でふたり大笑いしました。

・・・私、疲れた顔してただろうなー。
楽しそうな友人の笑顔があまりに素敵だったので、
思わず仏頂面の(だったに違いない)自分を反省。
どんなときも口角あげて、ナチュラルスマイルで過ごさないとなー。
そんなことを考えさせられた一日の終わり。
ご褒美尽くしの一日終えて、明日はどんな一日になることやら。

火サスへのオマージュ、あるいは土ワイへの憧憬

2012年11月01日 07時32分28秒 | 日常生活
階段から落ちました。
すってんころりんと。
いやいや、すってんころりんという描写はかわいすぎる。
それぐらい見事な落ちっぷり。

あまりの痛さにしばらく動けず。
思わず「うう・・・。」と呻いてしまいました。
なるほど。
痛いときって、ホントに呻くものなのねー。
んじゃ、悔しいときはやっぱりぎゃふん!て叫んじゃうのかしらー。

と、思わずどうでもいいことに想いを馳せて現実逃避。

だって痛いんだもん!
そして、めっちゃ恥ずかしいんだもの!

まさかね。まさか。
目が覚めてなかったんですよー。
夢うつつで階段下りてたんですよー。
なんて見も知らぬ方々や、親切にも駆け寄ってくださった方々に言えるわけもなく。
「大人の対応」の引き出しから「大丈夫ですからー。」スマイルをかき集めて乗り切りました。



大丈夫ではない。


それにしても。
階段を落ちて初めて知る銀ちゃん(@蒲田行進曲)のすごさ。
不意打ちで、わずか数段しかなくて、あっという間の出来事だったというのに、
それでも「落ちる」のはめっちゃ怖かったのです。
覚悟して落ちてる銀ちゃんの「怖さ」はいかほどか計り知れません。
同様に2時間ドラマで何度も落ちたり落とされたり、崖から突き落とされたりしている人々。
彼らもすごい。
割に同じ顔触れで、ローテーションを組んで落とされてるような気がするのは、そのせいなのかしら。


痛さが増しているので、現実逃避に拍車がかかってます。
・・・帰りたいなあ。