のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

[ドラマ]トットチャンネル

2016年06月23日 20時18分24秒 | テレビ鑑賞
■ドラマ:トットチャンネル
■土曜20時15分NHK

■感想 ☆☆☆☆☆
30分×7回=210分。
3時間半のこのドラマに喜怒哀楽(の怒以外)の感情をすべて揺さぶられました。何回泣かされたか分かりません。祝福と喜び、孤独と切なさがたくさん詰まった密度の濃いドラマでした。そして、長生きをすることの喜びや切なさ、寂寥感を追体験できたドラマでした。

テレビの黄金期を祝祭的な雰囲気で描き出した前半4回とテレビの黄金期を共に支え続けた仲間たちとの別れを淡々と描いた後半3回。まったくテイストは異なるけれど、どちらも湿っぽくなく、説明しすぎることなく、行間を大事に描いてくれていて、画面から伝わってくる喜び、おかしみ、哀しみ、孤独に涙腺を刺激されっぱなしの2か月でした。なんでもスタッフはほとんど「あまちゃん」制作陣なんだそうです。道理で感情の押し付けがまったくない展開だったはずだ!と納得しました。

テレビ草創期の「面白いテレビを作ってやるんだ!」という熱量の大きさと、その熱量に技術がまったく追いついていないドタバタした毎日、そして、その伴っていない技術を出演者とスタッフが一致団結してカバーしていく一体感。「もっともっと面白いテレビが作れるはず。作ってやる。」という気概を持ちながらも、気負いすぎずにただただ無邪気に「テレビ」というものを楽しむスタッフと出演者たち。みんながテレビを作るためにドタバタしていて、でもそのドタバタを心から楽しんでいる。それらすべてが羨ましいぐらいに幸せそうでした。テレビ草創期を彩ってきたスターたちも、セリフを覚えられなかったり、そもそもセリフを覚える気すらなかったり、忙し過ぎて生放送中に寝てしまったり、決して演技が上手というわけではなかったり、どこか欠陥がある困ったところのある人たちばかりで、でも、その「困ったところ」を「欠陥」として咎めるのではなく、文句を言いつつも、その人たちの個性、その人ならではの「味わい」として周囲がまるごとおおらかに受け止めていて、見ている私まで幸せな気持ちにさせてもらえました。無邪気に明日を信じるスターたちの笑顔で胸がいっぱいになりました。

勿論、「あの頃はよかった」だけではすまされない問題もたくさんあったわけだし、今には今の良さがちゃんとある、今の方が良いところもたくさんたくさんある!とも思うのだけれど、でも、やっぱりあのおおらかな時代の空気はどこまでも羨ましいものでした。そして、私たちはどこかで便利さとか技術の向上と引き換えに何か大切なものを失ってしまったんじゃないのかな、と思わずにいられませんでした。

後半3回はテレビの黄金期を支えた向田邦子さん、渥美清さん、森繁久弥さんとのお別れにフォーカスを絞り込むことで、「戦後」という華やかで右肩上がりに生活が良くなっていくと信じられた時代の終焉も描いてくれていたように思います。30分という短い時間の中に彼らとの幸せな思い出をぎゅっと濃縮させて描き出し、一方で彼らとの別れを直接的な映像表現ではなく、行間にしまいこんでみせる演出に泣かされっぱなしでした。
3人それぞれがトットちゃんと信頼し合い、尊敬しあい、親愛の情を抱き続けた「家族のように特別な仲」だったにも関わらず、互いに寄りかからず、もたれ合わず、でも全てをさらけ出すことはせず、適度な距離を保ち続けて誇り高く生きていて、その関係の潔さと気品にも時代を感じました。長生きをするということは孤独と向き合う時間が増えるということ、果たせない約束が増えるということ、大好きな人たちとの別れをしっかり受け止めるということなんだな、と改めて実感させられたドラマでした。

いつも明るく無邪気で、そしてどこまでも鈍感なトットちゃんが大好きな人たち、尊敬する人たちの死をじっと受け止める姿、涙を流すことなく「泣いてたまるもんか」「おもしろいおばあちゃんになってやる」と決意する姿に胸がいっぱいになりました。
また、老いて難しいことを考えたり喋ったりすることが面倒になった森繁さんの歌う「知床旅情」にトットちゃんや王さんが感情を揺さぶられる姿に「時代を超えて歌い継がれてきた歌」「多くの人に愛された歌」の持つ力の大きさを見た気がします。よぼよぼになって、老人ホーム仲間の輪の中に入ろうとしなかった王さんが森繁さんがささやくように歌う「知床旅情」を喜び、みんなと共に大声で歌いだす場面も、今まで大切な人たちを亡くしても決して泣かずにじっと目を見開いてこらえていたトットちゃんがくしゃくしゃに泣き出す場面も、どちらも森繁さんの魅力をそっと表していて素敵でした。

ラストは亡くなった人たちも全員再登場で、みんなで歌う「はじまりのうた」。
「昔はよかった」ではなく、「これから」を信じて、「明日」を信じて笑顔で歌う3人のトットちゃんの姿に泣きながら元気をもらいました。本当に本当に素敵なドラマでした。何度思い返しても胸がいっぱいになる。そんな幸せなドラマでした。

【ドラマ】ラブソング

2016年06月20日 17時40分44秒 | テレビ鑑賞
■ラブソング
■2016年度春クールドラマ
■フジテレビ月曜21時
■出演
 福山雅治、藤原さくら、水野美紀、菅田将暉、夏帆、駿河太郎、山口紗弥加、田中哲司、宇崎竜童

■感想 ☆
主役の藤原さんが福岡市出身と聞いて興味がわき、鑑賞。決して美人さん!というわけではないけれど、味のある表情や声質が素敵な女の子でした。
とはいえ、私は完全にヒロインの幼馴染で児童養護施設仲間のふたり、菅田さんと夏帆さんを「主役」と思っていた節があります。ものすごく魅力的なふたりでした。若いのに芸達者な二人だなーと感嘆しながら見届けました。ドラマ自体はどんどんどんどん展開が乱暴になっていっていたし、いろんなキャラクターが大味な感じで「こういうストーリーにしておこうか!」みたいな投げやりな雰囲気を感じさせる残念なところが多々あったのですが、それでも二人はそんな中で二人の役を嘘くさくなく、演技臭くなく、演じてくれていた気がします。もう完全に空一目線で見ていたために最終回の流れも私の中では「完全なるハッピーエンド」です。空一、よくがんばった!ヒロインへの思いを貫き通した空一にスタンディングオベーションをしそうになりました。

でも、実際、さくらの神代さん(福山さん)への想いって「恋」だったのかな?と私には思えて。頼りになる大人の男性が自分のコンプレックス克服のために親身になって相談に乗ってくれる。そういった状況では大人の男性である福山さんに恋愛めいた気持ちを持ってしまう、というのはわかる気がします。私だって前川清さんが親切に相談に乗ってくれて、私のために歌を歌ってくれたら完全に「好きです!」と告白してしまうもの。(でも、前川さんは絶対に親身に相談に乗ってくれない気がします。「わかんないよー。おれ、自分のことで精いっぱいだもん。」とかにこにこ人懐っこく笑いながら冷たくあしらわれる気がする。そこが清さんの素敵なところなんですが。大好き!)
頼りになる大人の男性(しかもかっこいい男性!)を意識してしまう気持ちはわかるけれど、それは本当に「ずっと一緒に生きていきたい」という気持ちだったのかな?と疑問に思っていました。なんとなく現実味が伴わない感じ。ずっと遠慮がある感じ。一緒に生きて、一緒に笑って、一緒に泣いて、遠慮なく怒って笑える空一とのほうが断然、お似合いだな、と思いました。

それにしても。脇役さんたちの無駄遣いが甚だしかった・・・。意味ありげに出てきた春乃さん(福山さんのなくなった恋人)とか、ほっとんどエピソードに絡んでいない気がします。もっと何かあると思ってましたですよ。あと、りょうさんとかリリーさんとか田中哲司さんとか・・・もったいないにもほどがあるですよー!

新たな趣味

2016年06月18日 16時37分58秒 | 日常生活
結婚式を無事に終えた昨年9月。
新婚旅行から帰りついた翌々日に高熱を出して倒れ、入院しました。
病名は腎盂腎炎。なんでも疲れやストレスからなりやすいんだとか。もともと女性がなりやすい病気みたいで
「腎盂腎炎で入院したんですよ。」
と報告すると、方々の諸先輩方から「私もしたことある!」という報告を受けました。併せて
「再発しやすいから気を付けてね。」
というアドバイスもいただいていましたが、幸いなことに再発の兆しはなく、元気に楽しく新婚生活を送っていました。

腎盂腎炎になったことすらいい思い出となりつつあった先月、半年ぶりに発熱。その症状があまりに前回入院時の症状と似ているため、珍しくすぐさま病院に診ていただいたところ(基本的には病院に行かず、薬も飲まず、寝て治そうとがんばるタイプです。)、その日のうちに「入院」となったのでした。

ただ、妊娠しているためにレントゲンが取れず、尿検査と触診、およびエコー検査のみでの診察のため、「その可能性が高い」ものの厳密には断定できないみたいで「尿路感染症」というざっくりとした診断名となりました。なんでも妊娠すると子宮が大きくなり、腎臓を圧迫するため、妊婦さんは尿路感染症になりやすいんだそうです。前回と同じく一週間入院し、抗生物質を点滴で流してもらい、無事に退院。

・・・したものの、一か月も経たないうちにまたもや再発したのが先週でした。
さすがに私も症状に慣れ親しみを覚えるようになってしまい、「もしや、この症状は・・・」と発熱する前に受診したため、今回は入院とならず、一週間の投薬治療でよいと言われました。万歳!いつもは少し症状が回復すると、途端に薬をきちんと飲むことをすっかり忘れてしまうのですが、今回ばかりは妊婦期間ということもあって、おとなしくいただいた薬をすべて飲み続けました。だれか私を褒めてほしい・・・・。

きちんと薬を飲み終えたものの、すっきり回復した感じではなく(当社比。普段、あまり体調を崩さないために、今一つ「体調がよくない」状況がよくわからない状態ではありました。)少々不安な日々を送っていたら、案の定、痛みのあまり、歩いて帰るのもきついかも・・・という症状に襲われたのが今週木曜日の出来事でした。夫さんにヘルプのメールを出し、最寄り駅まで徒歩10分という近距離にも関わらず、車でお迎えに来てもらったところ、
「もうついでだから、診てもらえるんだったら、病院に寄って帰ったほうがいいんじゃない?」
と言ってくれたため、そのまま病院に行ったところ
「やっぱり投薬じゃ完治は難しかったかな。点滴にしましょうか。・・・うん、入院ね。」
と診断されてしまったのでした。

あまりのショックにしばし痛みを忘れました。
これっぽっちのショックで痛みを忘れられるんだったら、今日、受診しなくてもよかったんじゃ?と後悔するぐらい潔い痛みの忘れっぷりでしたが、尿検査の結果などはやはり芳しくなく、早めに入院しておいてよかったのかな、と自分を慰めながら点滴を受けたのでした。

結婚して1年未満で入院3回って!
どうなのよ?!
と、自分でも思わずにはいられません。
年に一度、どころか2、3年に一度の海外旅行を「趣味」と言えるのであれば、1年未満で3回の入院はもはや「趣味」と言っても過言ではないレベル。しかも前回、前々回と妊婦ゆえに産科のない総合病院では受け入れてもらえず、産婦人科に入院となったため、食事も美味しく個室でのんびり、テレビも見放題、本も読み放題でまさに「のんびり一人旅」といった感じ。お見舞いに来た甥っ子君と姪っ子ちゃんは夕食を見るたびに
「食べたい・・・。」
と半べそをかき、妹さんに怒られていました。面目ない・・・。随分とお兄ちゃんになった甥っ子君は聞き分けもよくなり、ママに怒られた瞬間からおねだりの言葉を口にしなくなりましたが(あっぱれ!)、それでもぽつりと
「たろくんもここに入院したいな・・・。」
と叶わぬ願望を口にしていました。・・・変にうらやましい思いをさせてしまって、本当に申し訳ないっす。

というわけで、方々に迷惑をかけ通しの妊婦期間をすごしています。
でも、今回は入院期間3日で退院できました!入院期間7日間と思って家族や会社や教会、遊ぶ約束をしていた友人に連絡してしまっただけに、やや恥ずかしいぐらいのスピーディーな退院っぷりです。こんなことなら、こっそり入院しておけばよかった!約束も取りやめる必要なんかなかったんじゃ・・・。会社にも早々に連絡しちゃったけど、「風邪で休みます」ぐらいの連絡でまったくもって問題ないぐらいの入院期間でした。大騒ぎしすぎの連絡で、なんて恥ずかしい・・・。とシュンとしています。

とはいえ、再発に次ぐ再発で、産休までの残り2か月間は非常に不安。先生にも
「何に気を付ければいいんでしょうか?」
と尋ねてみましたが、
「ないね。ない。これはもう体質だから。」
とほれぼれするぐらいきっぱりと男らしく宣言されました。

ふーむ。どうしたものか・・・。
とりあえずは「自宅療養期間」を少しいただいたので、ゆっくり休みます。

夫唱婦随してみました

2016年06月11日 07時32分09秒 | 日常生活
巨人ファン歴ウン十年の夫さんと共に巨人対ソフトバンクの交流戦を見に行きました。
1か月前まではドームのすぐ近くに会社があったため、年に一度ぐらいはドームで試合を楽しんでいましたが、すべてがっつり地元球団の応援組と行っているわけで、「ソフトバンクがんばれー!」というモチベーションでしか野球応援をしたことがありません。勿論、私も地元球団ゆえにソフトバンクへの思い入れは強く、「ソフトバンクがんばれー!」という気持ち強め。とはいえ、スポーツというものに関心が薄いため、ものすごーくライトなソフトバンクファンです。どちらかというと「ビール飲むぞー!」とか「ケンチキ食べるぞー!」というモチベーションのほうががっつり強め。要するに「お祭り騒ぎ」を楽しむ感じでの野球観戦を楽しんできたのでした。

今回はがっつり巨人ファン、かつ「野球」そのものが好きな夫さんとの観戦。
試合開始前からドームに到着し、試合前の練習から、本日のメンバー発表を夫さんの解説付きでしっかり見て、いよいよ試合開始!
球速や打率、防御率、ピッチャーやキャッチャーの駆け引きや選手の動きなど、いろいろと教えてもらいながら試合を見ることができたため、今まで以上に野球そのものを楽しむことができました。そして、今のソフトバンクの強さと内川のカッコよさを再認識することができました。内川が・・・ホントにものすごーーーーーーーーーーーーーーくかっこよかった!(今まで「顔があまり好みじゃないな・・・。」とか思っていました。本当にごめんなさいっ!かつての私!正座して謝れ!)バッターボックスに立った時の安心感、安定感が大きくて、観客の私まで「内川なら打つ!」という気持ちにさせてもらえました。でもって、その内川の安心感、安定感にものすごーーーーーーーーーーくハラハラさせられました。

そうなのです。巨人ファンの夫さんの解説をじっくりと聞きながら野球観戦をした結果、なぜかすっかり巨人ファン目線での野球観戦となってしまい、内川がバッターに立つたびに「来るぞ・・・。内川なら打っちゃいますぞ。」と危機感を抱く羽目に。ソフトバンクの攻撃でアウトが積み重なる度に「よし!」と拍手をして巨人の投手を称え、そこそこヒットを打っているにも関わらずつながらならい巨人打線に「なんで!もう!」と地団太を踏み、こてんぱんに打たれてしまった投手さんを変えようとしない吉伸監督に「お願いだから、もうそろそろ変えてあげてー!私なら心折れちゃいますよー!」と懇願し、巨人に不利な判定をした審判に「なんで!今のはアウトでしょうよ!!」と叫んだのでした。


・・・どんだけ影響を受けやすいんだ、私は。夫さんは野球の試合は勿論のこと、「ツマが巨人を懸命に応援している」という状態も面白かったようで「巨人の応援しよるし。」とニヤニヤされました。

すごいなー。巨人目線の解説の威力。
そして、巨人目線の解説を聞きながらにしても揺らがなかった内川選手のかっこよさ!
私、内川選手の安心感、安定感だけでなく、ボールのとらえ方とか打ち方のフォーム、身体の使い方も好きだなー、とほれぼれしながら観戦しました。一塁側の席だったため、すぐ近くでずっと内川選手を見守ることができたのも大きかったのかも。(・・・つまるところ、これも「影響を受けやすい」性格の副作用、という気もします。もしくは「情が移りやすい」とも言うのかもしれません。)

試合のほうは、「私が応援をすると、必ず応援したチームのほうが負ける」という法則がしっかりと適用されて、今回もソフトバンクが快勝でした。今まで野球の試合を見に行って、ソフトバンクの勝ち試合なんて見たことなかったのになー。いつも負け試合ばかり見てきてたのに。
もっとも夫さんの解説を聞く限り、勿論、わたくしごときのジンクスなんて全く関係があるわけもなく、今のこの選手層であれば、ソフトバンクさん圧勝もやむを得ないかな、という感じではありました。ソフトバンクさんって今、黄金期なんだろうなー。
体調も考慮して、試合を最後まで見ることなく、「ほぼこの流れで決定かな。」というところまで見て、ドームを早々と後にしましたが、それでも楽しかった!自分でもこんなに野球の試合を楽しめるとは思ってもいませんでした。

・・・周囲の影響を受けやすいにもほどがあるだろう。と、ちょっと自分の主体性のなさに不安も抱きましたが。「流れに身を任せる」「逆らわない」をモットーに長年、会社生活を送ってきたツケかしら・・・。
でも、まあ、思う存分、楽しめたのでいいのです。夫唱婦随です、夫唱婦随。(言ってみたいだけです。夫唱婦随なんて、なかなか使う機会のない言葉だし。)

おなかの中のちびっこも楽しかったみたいで、浮かれてがしがし動いてくれていました。
将来、ちびっこを連れて、家族三人で野球観戦ができたらいいなー。
と、気が早すぎることをちらり思いました。

【映画】ゼロ・グラビティ/2013年アメリカ

2016年06月11日 07時19分15秒 | 映画鑑賞
■ゼロ・グラビティ/2013年アメリカ
■監督・脚本:アルフォンソ・キュアロン
■出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー

■あらすじ
地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。

■感想
公開当初から、どうも好みとは異なる映画っぽいなー、と思ってはいましたが、その通りでした。
私はどうやら映画に対して、映像の美しさとかCGのリアリティなんてものを皆目求めていないようです。むしろ、CG比率が高ければ高いほど、興味を失ってしまう傾向にあるような気もします。(おそらく、その技術の高さやすごさを理解できていないのが大きな要因だと思われます。)
私が映画やドラマに求めるものは人と人が関わりあって発生する感情の流れや、思いがけない出来事なんだな・・・ということを改めて思いました。

とはいえ、ジョージ・クルーニー演じる宇宙飛行士、マットはとても魅力的でした!
絶望的な状況の中で理性やライアンへの思いやり、そしてユーモアを失うことなく、冷静に冷静にあろうとしていた姿は「いろんな体験をしてきたベテラン宇宙飛行士だからこそ」という感じで、すごく頼りがいがありました。それだけに彼が状況を冷静に判断し、下す決断はきつかったなぁ・・・。
私は映画にどうしても「ご都合主義」を求めてしまうため、最後までふたりでがんばってほしかったな、と思いました。

我ながら深みのない映画感想だなー、と思います。つまるところ、私はこの映画にまったく入り込めなかったのです。寂しいことに。

【映画】海街diary/2015年日本

2016年06月08日 21時43分38秒 | 映画鑑賞
■海街diary/2015年日本
■監督・脚本:是枝裕和
■原作:吉田秋生
■出演
 綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、樹木希林、リリー・フランキー、風吹ジュン、大竹しのぶ、

■感想 ☆☆☆*
長澤さん目的で録画し、視聴。
前評判通り、お色気担当の長澤さんはのびのびと健康的なエロスを振りまいていました。キュートな色気を振りまく長澤さんが大好きです。
長澤さん目的で見ていたものの、四姉妹それぞれに個性的で、しかもその個性がとても魅力的で四人の生活を楽しく羨ましく見届けました。

綾瀬さん演じる不器用でかたくなな感じの長女、幸。その長女に対してコンプレックスと反発心を抱きながらも一番の理解者となる次女、佳乃。姉ふたりとバランスよく要領よく距離を取るかつての末っ子、千佳。そして、彼女たちの異母姉妹となり、彼女たちから父親との生活を奪ってしまったという負い目がどこかにある末っ子、すず。それぞれがそれぞれを思いやりあいながらも、距離が近すぎてぶつかったり、遠慮が過ぎて距離をとりあぐねたりする様子がいかにも「女姉妹」という感じで、なぜか親近感を抱いてしまいました。特に長女と次女の関係がほほえましくて好きだったな。

実のところ、この映画を見るまではあまりのすずさんフィーバーぶりにややひいていたのですが(天邪鬼なもので・・・・。)、でもこの映画のすずさんはとても印象的で彼女から目が離せなくなる気持ちがすごくよくわかりました。思春期の女子ってそれだけで魅力的だと私は強く思っているのですが、なおかつすずさんはお姉さん三人との複雑な関係に揺れ動く気持ちを丁寧に演じていて、だから放っておけなくなる、かつ目が離せなくなってしまうのかな、と思いました。

そして、そんなすずを静かに見守る夏帆さん演じる三女、千佳の存在がいぶし銀のように光っていたように思います。彼女は四人の中でもっとも目立ったエピソードがなく、地味な存在なのですが、でも、四人の中でもっとも大人だったんじゃないかな、すずのことも一番姉らしく静かに見守り続けてくれていたように見えました。なんだかよくわからないですが、でも彼女のことがとても好きでした。長澤さん演じる次女、佳乃は私にとって憧れの存在、そして夏帆さん演じる三女、千佳ちゃんは、ぜひともお友達になりたい存在、かな。

それにしても!
樹木さんとさんと大竹さんの存在感と来たら!画面に出るだけで雰囲気が変わるなー。

みんな違ってみんないい

2016年06月07日 10時16分42秒 | 日常生活
届いた郵便物を見ながら夫さんがぷぷぷっと笑っているので、
なになに?!なにか素敵なお知らせが届きました?
と手元を覗き込んだところ、我が家に届いた8月のウォーキングのお知らせ2通でした。
まだ夫婦ではなかった一昨年の夏に参加したため、夫と妻、それぞれに届いた参加申し込みです。

その封筒を眺めながら、なおもぷぷぷっと笑い
「いやー。性格の違いが如実に表れてるなと思って。」
と、封筒の開け口を指し示す夫さん。

・・・すみませんねぇ。がさつな妻で。
でも!
私だって友達から届くお手紙はすべてペーパーナイフで開けてるもん!
と、抵抗を試みましたが、目の前にある事実は取り消せないわけでして。夫さんはなおも嬉しそうに、なんならみんなに見せびらかすべく、証拠写真を撮りだしました。くっそう・・・・。

向かって左が夫さんの開けた封筒。そして、夫さんがいつも食後の珈琲や紅茶を楽しんでいるカップです。
向かって右が私の開けた封筒。そして、私がいつも食後の珈琲や紅茶(どちらもいただきもののノンカフェインです。買ってくれた夫さんと夫さんのお友達に感謝しながら楽しんでいます。)、ルイボスティ(これまた妹さんと母上からのいただきもの。ありがたやー。)を楽しんでいるカップです。

カップと封筒のセットを見る限り、どちらがツマでどちらが夫なのか分かりかねる感じになっていますが、右がツマで左が夫です。てやんでい!
なんならカップだって夫さんのものは可愛らしく、ツマのものはやや渋い感じのものですが、どちらも本来はツマのものなのです。右はツマが結婚前から愛用しているもの(有田の陶器市で一日かけて探し出しました。地模様に薄ーく白線の縞が入っているところがお気に入りです。)、そして左はツマの好みをよく知る高校時代の友人が「のりちゃん、絶対にこれ好き!!」とお土産に買ってきてくれた大好きな食器メーカー、ノリタケのカップです。私の好みをよく知っている友人だけあって、本当にどんぴしゃで好み!ノリタケらしい柄の中にちょこんと「魔女の宅急便」のジジが顔を覗かせていて、ものすごーくキュート。いただいた瞬間に一目ぼれして喜びました。で、そのカップを夫さんも形、容量、そして柄、すべてにおいて気に入ってしまったらしく、すっかり自分のものとして愛用中です。

もっともツマは(封筒を見てもらえば一目瞭然だとは思いますが)細かいことにこだわらいない性質なので、カップを夫さんが愛用していても暖かく見守っています。えへん。

袖振り合いました

2016年06月04日 22時38分48秒 | 日常生活
祖母が病院から施設に戻れたと聞いて、お見舞いに行きました。
施設に戻ることができただけあって、祖母はとても元気で、私の顔もはっきりと認識したうえで
「遠いのに、わざわざ来てくれたんやね。ありがとう。」
と喜んでくれました。夫さんのこともちゃーんと覚えていて、そのうえで
「赤ちゃんはいつ産まれるんやったっけ?」
と確認してくれて、九月だと答えると
「楽しみやねぇ。早く会いたいねぇ。」
と、未来に対する意欲まで見せてくれました。嬉しい。すごくすごくうれしい。
祖母が私たちの子供を楽しみにしてくれていること、会うつもりでいてくれていること、九月を「もうすぐ」と言ってくれたこと、それらすべてがすごくすごくうれしい出来事でした。よかったー。

とはいえ、まだまだ本調子ではないようで20分ほどお話した時点で満足したらしく
「今日は遠いのに来てくれてありがとね。気を付けて帰るんよ。」
とお別れの挨拶を告げ始めました。
いやいや!せめてお昼ごはんまではいさせてよー。あと20分ほどだし!
と粘り、会話を続けましたが、5分後には3回目の「気を付けて帰りいね。」という言葉で断念しました。

うん・・・。元気なおばあちゃんに会えただけで満足ですよ。またね。また遊びに来るからね。
と、名残り惜しみながら施設を後にし、出産のため、ちょう高級ホテル並みにサービスの整っている病院に入院することになってしまった(なってしまったという言い方も変ですが。でも、なんとなくそんなイメージなのです。私の受け取り方が変なのかな?)友人のお見舞いへ。知り合いが入院してくれなければ、足を踏み入れることすらないような病院なのです。1階正面玄関を入るとグランドピアノがあり、コンシェルジュなるものまでがいて、お見舞い専用の受付の様子はまさにホテル。そんな(私にとっては)異世界感漂う病院のまさか入院用の病室を覗けるなんて!とワクワクしながら向かい、部屋の広さと落ち着いた雰囲気に感嘆しました。すんごいホントにホテルみたい!居心地よさそうな素敵空間だ!
出産まであと一か月ほどあるというので、暇つぶしにわが書庫から選りすぐりの懐かし漫画をピックアップして持参したところ、大いに喜んでくれました。懐かしすぎて本のページの合間から虫が湧き出てきそうな古い漫画なのに・・・。そんなに喜んでくれてありがとう!
なんでも実にタイミングよく「読み返したいなー。」と思っていた漫画なんだとか。(・・・ほんにいい友人や。気遣いが細やかや・・・とほろりとしました。でも、私たちがまだセーラー服を着ていた頃に250万乙女が読み、共に喜んだり泣いたりドキドキしたりした名作なのです。楽しんでもらえるはず。)
居心地のよい病室のため、自分の部屋にいるように我が物顔でのんびりと過ごしていましたが(やや迷惑)なんと友人の夫さんのお母様と叔父様がお見舞いに来てくださったため(これも受付さんから連絡が入りました。ここで本人が許可をしない限り、フロアのドアの鍵が開けられることはないのです。セキュリティもしっかり。)お暇を告げ、病室を辞することに。友人はしきりに申し訳なさそうにしてくれていましたが、こればっかりはね。私の間の悪さの問題だと思うのです。こういうときにうまいタイミングで訪れられたためしがない。(きっぱり。)それにほんの一瞬ではありますが、友人の「嫁」としての顔も見られたのです。大満足ー!

というわけで、思いがけず一日の予定があっという間に終わりましたが、どうせ福岡市まで来たんだから・・・・と結婚式に来てくれた恩師のおうち2軒を突撃訪問してみることにしました。(だからこの時点で事前連絡とかすればいいんじゃ・・・?と自分でも思うわけですが、無事にその2家族のおうちへたどり着けるのかそこから少し疑問だったのです。自分の記憶に確信が持てなさ過ぎて事前連絡すらできない実に情けない大人になりました。)
幸い、私のあいまいな記憶をグーグル大先生が補足してくれて、(便利な時代になりました。そして、夫さんは実に辛抱強く付き合ってくれました。ありがたやー。)無事に2軒とも到着でき、しかも(今度はタイミングよく)お二方ともご在宅でひっさびさにゆっくりと顔を見てお話することができました。

一軒目は高校時代の恩師宅。同じ教会の教会員で日曜の夜はよく夕食をご馳走になっていたため、家族ぐるみのお付き合いをさせていただいていた大恩人でもあります。突然訪れた私を大歓迎してくれて、先週亡くなったお母様とお別れをさせてくださいました。96歳と2日で亡くなり、その前々日まで元気いっぱいに過ごし、食べたいものを食べ、行きたいところへ行き、やりたいようにやって、最後の一日は子供たち、孫たちに囲まれて過ごしたんだとか。最期の話をそこにいるみんなが笑顔で話してくれて、「いい人生だったよね。」と懐かしめる素敵なおばあちゃんでした。
無事に恩師に私の妊娠もお伝えでき、大いに喜んでもらえたので満足して二軒目のお宅へ。

私と妹が教会学校でお世話になり、これまた家族ぐるみのお付き合いをさせてもらっている大恩人夫妻のおうちです。私がクリスチャンでもなかったのに教会から離れずにいたのは間違いなくこのおふたりのおかげです。これまた突然訪れた私を大歓迎してくれました。(でも「言ってから来てよー。化粧もしてないやーん!」とにこにこしながら、ほんわか怒られました。そして旦那さまはゴルフで不在でした。残念。)
やっぱり赤ちゃんのことをすごくすごく喜んでくれて(でも、私が「高齢出産」をすることに対しては「え?高齢?!のりちゃん、もうそんな年なんだっけ?!」と衝撃を受けていました。出会ったのが小学生の頃なので、私が38歳になるという事実がうまくイコールで結びつかないようです。これまたありがたいことです。)今度は絶対に事前に連絡したうえで(これ大事。)母や妹一家も一緒に私の子供の顔を見せに来ます!と約束をしてお別れ。大大大満足の一日となりました。

一日運転手をしてくれた夫さんはやっぱりくたくたに疲れ果ててしまったようで、夕食を終えると即座にダウン。本当に本当に一日付き合ってくれてありがとう。とツマは感謝をしました。

が、ツマが片づけを終えてそろそろ寝ようかなー、とお布団に入ると同時に「じゃあ、俺はそろそろ起きようかな。」とウキウキ気分で(そう見えました。あながち間違っていないはず。)布団から脱出するとはこれいかに?何?このすれ違いっぷり!感じ悪いですよ!と最終的にはぷんすかしながら眠りについたのでした。
もっとも一日の終わり、ようやく夫さんはひとりでゆっくりとした時間を持てて、とても幸せそうだったので、よしとします。きっとあの時間が夫さんにとっては必要不可欠なひとときだったはず。

すごくすごくよい一日でした。
とても幸せな一日でした。

アピールされているもの

2016年06月03日 18時09分06秒 | 日常生活
夜、そろそろ寝ようかとベッドに入ろうとしたときに何やら第六感が働きました。
も、もしや夫さん、掃除機かけてくれました?
と、確認したところ、
「当たり前やん!掃除機もかけたし、夕食も8割俺が作ったし。」
と胸を張る夫さん。
確かに本日の夕食は野菜を切ったり洗ったり、調味料を揃えてもらったり、下ごしらえのほとんどを夫さんにしていただきました。

ので、誠心誠意心を込めて
「ありがとう。」
とお伝えしたところ、呪文のように
「ブログに書け~。ブログに書け~。」
と唱えられました。

・・・・えっと。このブログに書かれても、宣伝効果なるものはまったくないですよ?
一体、何を期待されてます?

といさめましたが、どうやらウォーキングチーム仲間はこんな地味なブログをたまに覗いてくれているらしく、なおも
「ブログに書け~。ブログに書け~。」
と呪文のように唱え続けられました。

と、いうわけで。
わが夫さん、平日に掃除機というものをかける気力のない妻に業を煮やし、二日に一回は掃除機をかけてくれています。
夕食後の後片付けはもちろんのこと、最近は夕食作りの準備も積極的に手伝ってくれています。
買い物に行ったら、荷物はすべて持ってくれて、運転は毎回、引き受けてくれて。
とても頼りになる旦那様です。(イワサレテマセンヨー。すべて事実ですよー。)

結果、そういった日常の営みにものすごく体力を奪われているらしく
「今日、走りに行こうかな。」
と宣言しておきながら、夕食後に「ちょっとひと休み。」と言って、そのまま朝まで寝てしまう割合が群を抜いて増えました。
休日は特に疲れるらしく、外出後のひと休みは必須です。


・・・どんだけツマとの生活に疲れ果ててるんだろう?
とぐっすり眠る夫の顔を見るたびに不安に思う今日この頃です。

隣の芝生は青い

2016年06月01日 20時44分36秒 | 100キロウォーク
100キロウォークの申し込みが始まりました。
朝、身支度を整えるために寝室へ行くと、いつもはゆっくり起きてくる(というか、私が家を出るまで起きることのない)夫さんが既に起きて、申込みを始めていました。
その並々ならぬ意気込みに「楽しみにしていることがある人生っていいなー。」と思いました。
・・・夫さん、恥ずかしがり屋さんなのか、ヒネクレ者なのか判然としませんが、いかなるときも絶対に絶対に意欲や意気込みや楽しみにしていることなんかを認めたがりません。とはいえ、朝イチで、しかも早起きして申し込みをしてるんだもん。絶対に楽しみにしているはず。

で、そんなに100キロウォークを楽しみにしている様子を隣で見て、なんだか私はすっかり羨ましくなってしまいました。
いいなー。私も参加したかったなー。参加は無理にしても、せめて応援には行きたかったなー。

出産予定は9月中旬。
100キロウォーキングは10月上旬。

「神経質」とか「心配性」とかそういった言葉とは無縁で、たいていのことは「どうにかなるんじゃないかしらー。」と考えている私もさすがにこのスケジュールでは参加も応援も無理っぽい・・・と諦めてはいますが。でも、やっぱり羨ましいなー。
羨ましい、という気持ちを抑えて今年は自宅にて応援です。

・・・・いや、100キロどころじゃないよ!となっている可能性も大きいわけですが。
なんなら、100キロ終わっちゃったの!?となっている可能性もなきにしもあらず、なのです。
正直なところ、10月の自分がどんなかんじの精神状態にあるのか、今の私には皆目検討がつきません。
でも、今は羨ましい気持ちが大きいぞー。