のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

地声が大きいと・・・

2010年03月23日 23時19分14秒 | 日常生活
連休明けの本日、会社では講演が開かれました。
部長から部員全員に対して
「もし時間に余裕があるなら、ぜひ聞いてみて。」
とご案内メールをいただき、そういえばセミナーというものから
随分と遠ざかってるなぁ、たまには刺激を受けなきゃなぁ、と
軽い気持ちで参加申し込みを送っていたのが2週間前。

開始時刻が近づいてきたので、先輩方に
「部長から案内されていたセミナ、申し込みましたよね?
 もうそろそろ、行きます?」
と話しかけたところ、先輩方はみな欠席でした。
「あのセミナ、参加者見た?
 ほとんど全員が幹部社員やったやろ?
 しかも部長とか経営層とかばっかりやったけん
 こりゃ、違うな、と思って申し込まんかったんよ。」
と申し訳なさそうにおっしゃる先輩。

・・・え?参加者ほとんど幹部社員?
・・・え?部長クラス以上?
・・・え?ほんとーに?
もちろん、参加者名簿を確認することもなかったワタクシは
初めて知る事実ばかりで、急に気後れを感じましたが
申し込んでしまったものは仕方がないのです。
それに久しぶりの研修にわくわくしてもいたのです。

えーい!行ったれ、行ったれ!
講演を聞くだけなんだから、幹部社員ばかりだって
恐れることは何もないやいっ!

と、会場に足を踏み入れると、意外にも満員盛況。
こそこそと後ろの席に座ります。
講師紹介の後に始まった講演は、テーマを聞いて予想していたとおり
非常に面白く、豊富な具体例のおかげでとても聞きやすいものでした。
ワタクシには珍しく、集中力が途切れることなく
身を乗り出して講演を聴き続けます。

と、講師の方がワタクシたち参加者へ突如、呼びかけました。
「この中に、31歳の人いますか?」

・・・ジャストミート。
ワタクシ、ピッタシカンカンの(って古いなー。)31歳です。
31歳ですよー。

・・・でも。
でも、この中で「はい!」と手を挙げる自身がまったくありません。
別に反応しなくたっていいよね。
そんなに重要な質問ではナイモノネ。
次の具体例についての掴みみたいなものだと思うし。

しかしながら。
しーんと静まり返る会場で、なぜか講師の方はなおも言い募ります。
「31歳ちょうどはさすがにいませんかねぇ。
 じゃあ、29歳ぐらいから30代前半ぐらいの方でもいいですよ。
 いませんか?」

と、周囲に座っていた方々の視線がワタクシのほうへ。
見られてます!見られてますよー!
見られているどころか、
「のりぞうくん、そのぐらいの年やろうもん!」だの
「ほら、名乗りでらんと!」だの話しかけられてますよー。
指までさされてますよー。

なんとなく。
なんとなく覚悟を決めざるを得ないような気持ちになってきました。
はいはい。ワタクシ、31歳ですよ。
別に隠してはいませんよー。
素直に名乗り出ますとも!と自分を鼓舞し、手を挙げて叫びました。

「はいっ!31歳ですっ!!」



・・・しまった!
覚悟を決めた分、勢いがつきすぎました。
叫ぶ必要なんてまったくありませんでした。
思いがけなくでかい声に自分でびっくり。

そんなワタクシのびっくりには微塵たりとも気にせず
「そうですか。
 実はこの方も・・・。」
と、講演を進める講師の方。
ほら!ほら、やっぱり!予想通り!
ワタクシの決死の覚悟の告白も、
次の具体例に入る前の軽い軽い掴みのひとつでした。


・・・別にいらなかったんじゃね?
という疑問がちらりと胸をよぎったような、よぎらなかったような。
よぎってません。よぎってませんてばっ!
周囲の方はワタクシのトンチンカンな力み具合を
なま暖かく笑ってくださったのでヨイのです。
どんな温度であろうと、笑ってもらえさえすれば万事OKなのです。

講演後、エレベーターで出会った先輩方は
大笑いしながらおっしゃいました。
「正直すぎるやろ。
 31歳ってことまで告白せんでもよかろうもん。」


そのとーり。返す言葉もありません。
が。
ワタクシの正直者っぷりは分かっていただけたのではないかと思うのです。
と、自分を慰めてやんなきゃ、やってらんないやい。