975年の皆既日食で、恩赦が与えられた時期があったと『日本紀略』にあります(ウィキペディア参照)。昨日の『金環日食』なる天体ショーは、お天気に恵まれ震災の宮城でも見ることができました。
地震や津波そして金環日食などは、自然が織りなすものです。犠牲を強いる自然災害より見ていて楽しく、夢が膨らむ天体ショーの方がいいですよね。
過去を振り返れば東北地方は869年に発生した『貞観津波』で大きな被害があり、日食は百年以上後の975年に京都地方で日食(皆既)が記録されています。
昨年発生したマグニチュード9,0の東日本大震災では、死者・行方不明者が約1万9000人に上りました。家屋の流出や倒壊は38万戸以上とのことです。
復興に向けて震災各地は様々な復興策を考えています。まずは津波で家屋を流された被災者の安住の地を確保する集団移転促進事業が第一と考えています。
地域ごとに難問を抱えていますが確実に推進しなければと思っています。安住の地を得ずして希望が見いだせないのでは、復興は見えてきません。しかし、住宅を建てようにもしばらく時間がかかっているようです。
全国から住宅メーカーが宮城に進出し、展示場に今まで無かったメーカーも参入しています。入居日は早いメーカーで来年初め、遅くて来年末だそうです。
また、公共事業における防潮堤や道路の嵩上げで、砂や埋設土が高騰しています。震災前の4~5倍というところもあるようで民間向け住宅メーカーなども戦々恐々の体をなしているようです。
私たちは同じところで『地震津波』と『金環日食』双方の自然を経験しました。さて、昨日の日食は材料高騰で凶をもたらすのか、それとも何をもたらすか?
せめて“吉”がもたらされることを願うばかりです。