名取市が最終処分場を2市2町で担当することになっています。相互台団地の南側に建設を考えていましたが、その候補地が揺らいでいるのです。地元住民との協議に入れない状態です。
処分場の規模は70,000?と決して大きいものではありません。なぜ、地元協議は行われないのですか。もしかしたら、地元から最終処分場に悪いイメージがあるのでは。
最終処分場と言っても、昔の最終処分場を思い出す方がいるのかも知れません。昔とはそんな昔ではありません。約30年前迄は今のような処分場ではありませんでした。
生ゴミや産業廃棄物をそのまま棄てたのです。岩沼の場合は六角沼、今の南小学校の場所です。昭和16年に起きた台風の影響で、阿武隈川の堤防が決壊し六角沼なる大きな水たまりが出来たのです。
昔は各家庭で生ゴミなどを処理していた時代であり、現在のように家庭ごみが大量に収集されなかったため、大きな問題ではありませんでした。しかし、仙台市などの大都市では大きな問題です。
森郷最終処分場が利府町にあるのをご存じですか。仙台市等が昔、生ゴミ等をそのまま廃棄していた施設です。その影響で埋め立てたものを掘り起こし処理などをし、今でも稼働しています。
現在の最終処分場は焼却施設から搬入されるものが多く、焼却灰で廃棄するものと、スラグで廃棄するものなど安全な施設と言っても過言ではありません。なぜなら、
環境省の法令により厳しい基準の下、現在(平成18年11月改定)ではあのダイオキシンでさえ分解して川などに放流することになっているのです。
最終処分場は安心安全な施設です。
最終処分場には管理(オープン)型と遮断(クローズ)型があります。どちらも地下に廃水が漏れない構造になっており、浸出液処理設備なる水処理をします。管理型は屋根のないもので遮断型は屋根付と考えて下さい。
管理型は主に焼却灰をそのまま埋め立てる方式であり、広大な土地に露天掘りみたいなものです。焼却灰と覆土で何層にも埋め立てていくのです。
遮断型は大きな体育館みたいなもので屋根がついた施設です。雨水が入らない構造にしてスラグなどをそのまま埋めていくのです。それでも水処理施設は必要で維持管理費は掛かります。
従来型の管理型と比較し、遮断型は水処理が長く年月で稼働するみたいです。
ごみ焼却場と最終処分場を費用面から比較した場合、ごみ焼却場はスラグを作る溶融施設を導入したら1年間で約2億円の差が生じます。対して最終処分場では管理型と遮断型があるものの、水処理施設的は1~2千万円の差額です。
施設完成後、15~20年差額は負担になります。(続く)