吉田一氣の熊本霊ライン 神霊界の世界とその源流

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大祓祝詞の中の風の神について補足考察

2023-12-14 00:09:29 | 神霊界考察
前回の記事の『神道大祓祝詞 一万遍詠唱記念』で大祓祝詞の
御神霊について考察した。
ここで登場する人物・神霊・神を紹介しているが
以前より想定はしているが断定しきれていない部分について
前回は説明を省いていたので仮の考察をしておきたい。

筆者は父方の祖父母の血統的には阿蘇神社と国造神社にかかわりが深い。
この阿蘇谷(高森などの南郷谷の事は存じ上げていませんが)において
風の神様といえば風宮神社の志那都比古神、志那都比女神となる。
※志那都比古神=級長津彦命 志那都比女神=級長戸辺命 (辺=女)

さて大祓祝詞の中に【科戸之風の天之八重雲を吹放つ事の如く】という文言が出てくる。
この科戸とは神格(人格)を持つ単語であるのか、
それとも単なる地名や場所を意味する固有名詞なのかという疑問がある。
科戸風を検索すると
『風の異称。 特に、いっさいの罪やけがれを吹き払う風の意に用いられる。』とある。
ただ祓戸四柱の大神の中での風の神は気吹戸に坐す気吹戸主となっており
級長戸辺命ではない。
つまり本来は気吹戸と科戸とは風の種類が違う事になる。

海辺に住むと気づくのだが昼は海風、夕方は陸風が吹く。
大祓祝詞にも「朝の御霧 夕の御霧を朝風夕風の吹き払ふ事の如く」とある。



この海風が気吹戸で陸風山風が科戸であろうと筆者は判断している。
ところが混乱を招く事になるのが日本武尊伝説の近江の伊吹山の話である。
伊吹山の神を祀る米原市の伊夫岐神社の祭神は伊吹大明神となっている。
この伊吹大明神は『古事記』では「牛のような大きな白猪」とされ
『日本書紀』では「大蛇」とされていて八岐大蛇を連想させる。
山に居られる伊吹大明神を気吹戸主神であるとする説があり
これが混乱を招いたようである。

四大エレメントの一つとしての風の神は
科戸神≒気吹戸主神としても良いと判断したい。
こう考えてくると祓戸四柱の大神は
佐久那太理(音がする急流)を司る瀬織津姫という神
水戸(みなと)=潮流の女神で塩と潮を司る速秋津姫という神
海原の風(航海に必要な風)を司るのが気吹戸主という神
根の国底の国を司る大地母神が速佐須良姫という神
というようになっているが
科戸辺神=気吹戸姫神・瀬織津姫神・速秋津姫神・速佐須良姫が原型ではないのか
という気がしてくる。
つまり四柱が一男三姫神なのか四姫神なのかという事であるが
この浄化作用が全て女性性であることに軍配をあげたい。








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2 コメント

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海風 陸風 (さくら)
2023-12-14 19:00:54
風の神の考察有難うございます。

龍田大社(生駒郡)の風の神
龍田大社(奈良県生駒郡)の祭神は天御柱命・国御柱命であるが、社伝や祝詞では天御柱命は志那都比古神、国御柱命は志那都比売神(しなつひめのかみ)のこととしている。志那都比古神は男神、志那都比売神は女神である。
※天の柱、国の柱と名付けられた仕組みが分かりました。
風の種類があるのですね。
目では見えないのですが、感応者は柱として考えられたのですね。脳内の視覚的には、柱に撒きついている龍の姿が思い浮かびます。

米原の伊吹山の伝説は大猪オンリーだと思っていたのですが、八岐大蛇と書かれていますね。
藤原不比等の創建した御上神社。
http://www.mikami-jinja.jp/company.html
ミカミで、、同じ音韻の「御髪神社・ミカミ」とフリガナがしてあり、鎌足の子孫になっていましたから。敢えて指摘はしなかったのですが。
当時の中央政権からの指摘で、祭神の入れ替えがあったのだろうと思います。
返信する
米原の息長氏 (さくら)
2023-12-20 18:24:47
米原の息長氏を検索していて、
息長川=朝妻川=天の川であることを知り
国防祈願2022年1月末に霊仙山の麓、息長丹生真人氏の古墳に出向いた後、朝妻と地名になっている場所に行ってみました。
そこは、琵琶湖とは思えない風景で、淡水(湖)なのに海のような海岸で波が荒れていました。
その近くの道の駅は「近江母の郷」近江町は古くから優れた女性たちを輩出してきたのですが、まず古代では豪族出身の “神功皇后” がいて、この人が実は “卑弥呼” ではないか、という説があります。
そこで、私は初めて神功皇后=卑弥呼説を目にしました。
続々・邪馬台国は近江にあった?Yagiken様説より
http://yagiken.cocolog-nifty.com/yagiken_web_site/2012/09/post-f99e.html
※私は邪馬台国は九州説になります。
科長神社が宮崎の都城市にあります。
https://www.m-shinsei.jp/m_shrine/%E7%A7%91%E9%95%B7%E7%A5%9E%E7%A4%BE%EF%BC%88%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%81%98%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%83%EF%BC%89/
ここに、志和池の北原氏と名前が出ています。
馬関田の天神を志和池へとしていますね。
霊仙山では北原・きとら龍神に祈願していますので、琵琶湖に来る前は馬関田なのかもしれないです。
丁度、宮崎旅のときにこの辺りの水辺に行ったのです。
関の尾瀧
上流に広がる世界一の甌穴群
「関之尾甌穴群」と呼ばれるもの。“甌穴”とは河底や河岸の岩石面上にできる円形の穴のことで、34万年前の加久藤(かくとう)火砕流でできた溶結凝灰岩層に霧島山地から清流が流れ込み、長い年月をかけて小さな石や岩石の破片が回転することによって関之尾甌穴群は形成されました。

ゴツゴツとした岩が集まったようにも思えますが、実はすべて繋がった1枚の岩盤。最大幅は80m、長さは600m、甌穴群としての規模は世界一といわれています。
気が遠くなるほどの長い年月をかけて作られた、大自然のパワーを感じる場所です。
※穴の水・甌穴を観に行ったのでした。
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