吉田一氣の熊本霊ライン 神霊界の世界とその源流

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「唐國に往き足らはして帰り来む大夫武雄に御酒たてまつる」の歌の考察 No371

2014-03-02 17:10:24 | 神霊界考察
愛国百人一首という選があるが、掲題の歌はその一首である。
多治比鷹主が天平勝宝四年(752)閏三月に衛門督大伴古慈斐の家で
入唐副使の大伴古麻呂宿禰を餞する宴に参席した際に読んだ歌だそうだ。

唐國に往き足らはして帰り来む大夫武雄に御酒たてまつる

この当時の船舶航行技術はまだ未熟であり
ちょうどこの頃の鑑真大和尚が5回も渡航失敗している話は
皆が知るところだ。
歌の意味は遣唐使として唐国にて無事任務を果たすであろうあなた様に
謹んで御酒を献上させていただきます。
無事にご帰郷くださいませ。というようなところだ。

この中で大夫武雄とはますらたけおと読まれている。
どうも「ますらお」=益荒男=丈夫という意味らしい。
偉丈夫という言葉は確かによく聞くし益荒男といえば
たくましい武人 兵士を指す。
大夫は丈夫の間違いという事だろうか?

ただ大夫は領地を持った貴族のことで
調べてみると日本では五位以上の男性官吏を指す称号らしい。
入唐副使の大伴古麻呂を表わすのに適切に思えるが
益荒男=丈夫=ますらお=たくましい武人 兵士というのには違和感がある。

どうも御酒たてまつるといえば
『少彦名神考察 名前に隠された秘密についての考察 No369』でも記載しているように
酒の神であり水の神でもある少彦名神が思い起こされる。
私には武雄とは屋主忍男武雄心命=少名日子名建猪心命=少御神に御酒たてまつる
という別の意味を裏に含ませているように思えてならない。
少彦名神は海の神でもあったはずである。
無事帰国できることを大伴古麻呂宿禰は少彦名神に祈ったのではないだろうか?

残念な事に今のところ空想の域を出ない話ではある。

コメント
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