yoosanよしなしごとを綴る

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スペインを行く19 トレド大聖堂は中ほどに聖歌隊席を配置する独特の様式、祭壇画は金箔で絢爛

2016年04月14日 | 旅行

スペインを行く19 2015年ツアー5日目 出窓 時計の門 市庁舎 トレド大聖堂 免罪の門 獅子の門 主祭壇 祭壇画 /2016.3記

 2015年10月24日、トレドの見学。道は細く曲がりくねっていて、両側には4~5階の建物が覆い被さるように軒を連ねている。
 細い曲がりくねった道のつくり方は、モロッコやチュニジアのメディナの道を思い出させる。
 建物の上階には木製の出窓がせり出している。こうした出窓もメディナによく見られた。ガイドのVさんによれば、イスラム時代、戒律により既婚の女性は出かけられないので、外の様子を見るために出窓が設けられ、レコンキスタ後もそのまま出窓が温存されたそうだ。
 よく見ていると、2層の出窓があちらこちらにあった。上層が下層よりもせり出している。
 2層の出窓はモロッコ、チュニジアでは見なかったから、これはイスラムの影響を発展させたトレド人の発明かも知れない。

 トレド大聖堂を見る。奥行き120m、間口59m、高さ30m、塔の高さは92mの規模を誇る。
 この大きさはサン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)、聖ポール大聖堂(ロンドン)、セビリア大聖堂(奥行き120m、間口83m、塔96m)に次ぐ規模だそうだ。
 フェルナンド3世により1226年に着工された。しかし、完成はイサベル1世治下の1493年になった。
 手本は12世紀末に着工されたフランス・ゴシック様式のサン・テチェンヌ大聖堂(フランス・ブルージュ)で、トレド大聖堂もフランス・ゴシック様式でデザインされた。
 しかし、完成まで270年もかかっていて、フランス・ゴシック様式を基調としながらもスペイン・ゴシック様式、スペイン特有のムデハル様式、ルネサンス様式なども取り入れられた。
 免罪の門、獅子の門を眺めたあと、堂内に入る。
 平面は中ほどに聖歌隊席コロを配置していて、独特である。
 主祭壇には高さが30mに及ぶ祭壇画が飾られている。
 祭壇画は木彫で、イエスの生涯が5段、20場面で表されている。
 しかし、イエスの生涯よりも、金箔がふんだんに使われ、イエスや登場人物が極彩色で表現されていて、絢爛豪華さに圧倒された。これほどの金箔は、おそらく植民地から手に入れたのであろう。続く

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