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スペインを行く20 トレド大聖堂の後陣の天井には明かり取りの開口があるなど、独特のつくりである

2016年04月15日 | 旅行

スペインを行く20 2015年ツアー5日目 コロ トランスパレンテ マサパン サント・トメ教会 「オルガス伯の埋葬」 サン・マルティン橋 /2016.4記

 トレド大聖堂では、主祭壇に向かい合う形で聖歌隊席コロが聖堂のほぼ中央に配置されている。
 ここは聖職者が祈祷する場所で共唱祈祷席とも呼ばれ、三方には聖職者が座る木製のイスが並んでいる。
 15世紀にゴシック様式でつくられていて、600年?も使われてきたせいか素材のクルミの木が風格を帯びた色合いになっていた。
 イスの背にはレコンキスタ最期となるグラナダ奪回(1492年)の54のエピソードが浮き彫りになっているそうだが、古色蒼然のためどんなシーンかははっきり分からなかった。
 上部は16世紀にルネサンス様式でつくられた雪花石膏アラバスターの浮き彫りで、聖書に登場する人物がさまざまなポーズで見下ろしている。
 中央の一段高い彫刻はイエス・キリストの変容だそうだ。
 その上に、V字型にパイプが伸び出している。パイプオルガンだそうだ。水平にパイプが伸び出したオルガンはスペイン特有らしい。

 主祭壇の後をぐるりと回る周歩廊ヒロラに向かった。
 周歩廊は2列になっていて、後陣には礼拝室が設けられている。
 主祭壇の背面に当たるところには、聖母像を始めとした精巧な彫刻を飾ったトランスパレンテ祭壇が設けられている。
 周歩廊が広く、後陣が礼拝室のため光が入らないので、トランスパレンテ祭壇に光が射し込むよう、天井に明かり取りがつくられている。
 トランスパレンテは明かり取りといった意味で、周歩廊の祭壇を明るくするため天井に明かり取りトランスパレンテを設けるのもスペイン教会建築の特徴のようだ。

 スペインの教会堂は、聖堂の中ほどにコロが配置されたり、パイプを水平に伸ばしたパイプオルガンだったり、後陣の天井にトランスパレンテ明かり取りの開口を設けたり、つくりが独特である。

 このあと、サント・トメ教会でエル・グレコの傑作「オルガス伯の埋葬」を見た。
 ランチは、トレド名物うずら肉赤ワイン煮だった。

コメント
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