2022-0510-man4354
万葉短歌4354 立ち鴨の4030
立ち鴨の 立ちの騒きに 相見てし
妹が心は 忘れせぬかも 丈部与呂麻呂
4030 万葉短歌4354 ShuJ472 2022-0510-man4354
□たちこもの たちのさわきに あひみてし
いもがこころは わすれせぬかも
○丈部与呂麻呂(はせつかべの よろまろ)=左注参照。
【編者注】巻20(4293~4516、二百二十四首)の第62首。左注に、「右一首長狭郡(ながさのこほりの)〔(千葉県鴨川市、安房郡の東北部。ただしこの原稿執筆時現在、安房郡は鋸南町だけで、他は南房総市)〕上丁丈部与呂麻呂」。4359歌第二左注<十三首>の第8首。
【訓注】立ち鴨(たちこも=多知許毛)[「<立つ鴨(かも)>」の訛り]。立ち(〔第2句〕たち=多知)[「防人として出で立つこと」]。