万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

休載期間

2015年03月30日 | 万葉短歌

休載期間記事
 
2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
  さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。
 
    =万葉短歌 開肇献詠=
 
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万葉短歌1681 後れ居て1540

2015年03月30日 | 万葉短歌

2015-0330-man1681
万葉短歌1681 後れ居て1540

後れ居て 我が恋ひ居れば 白雲の
たなびく山を 今日か越ゆらむ  後人

1540     万葉短歌1681 ShuE058 2015-0330-man1681

おくれゐて あがこひをれば しらくもの 
  たなびくやまを けふかこゆらむ

後人(のちのひと)=未詳。前歌参照。
【編者注】「後人歌二首」(1680~1681)の第2首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第18首。
【訓注】我が恋ひ居れば(あがこひをれば=吾恋居者)。たなびく山(たなびくやま=棚引山)。越ゆらむ(こゆらむ=越濫)。
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万葉短歌1680 朝もよし1539

2015年03月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌1680 朝もよし1539

朝もよし 紀伊へ行く君が 真土山
越ゆらむ今日ぞ 雨な降りそね  後人

1539     万葉短歌1680 ShuE058 2015-0329-man1680

あさもよし きへゆくきみが まつちやま 
  越ゆらむけふぞ あまなふりそね

○後人(のちのひと)=未詳。(依拠本読み、「こうじん」。)「旅に出ずにあとに残っている人。待つ妻をいう。」依拠本の読み下し、04-0520歌では「のちのひと」。編者、05-0872歌では「○」。
【編者注】題詞は、「後人歌二首」(1680~1681)、その第1首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第17首。
【訓注】紀伊(き=木)。真土山(まつちやま=信土山)[奈良県五條市と和歌山県橋本市の境。吉野川(紀ノ川)北岸]。


万葉短歌1679 紀伊の国に1538

2015年03月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌1679 紀伊の国に1538

紀伊の国に やまず通はむ 妻の社
妻寄しこせに 妻といひながら  

1538     万葉短歌1679 ShuE050 2015-0328-man1679

きのくにに やまずかよはむ つまのもり
  つまよしこせに つまといひながら

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第13首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第16首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第16首。脚注読下しに、「一には<妻賜(たま)はにも 妻といひながら>といふ」と。左注読下しに、「右の一首は、或いは<坂上忌寸(さかのうへのいみき)人長(ひとをさ)が作>といふ。」と。
【訓注】紀伊の国(きのくに=城国)。通はむ(かよはむ=将徃来)。妻の社(つまのもり=妻社)[和歌山県橋本市妻の森神社]。言ひながら(いひながら=言長柄)。


万葉短歌1678 紀伊の国の1537

2015年03月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌1678 紀伊の国の1537

紀伊の国の 昔弓雄の 鳴り矢持ち
鹿猪取り靡べし 坂の上にぞある  

1537     万葉短歌1678 ShuE050 2015-0327-man1678

きのくにの むかしゆみをの なりやもち
  ししとりなべし さかのうへにぞある

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第12首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第15首。
【訓注】紀伊の国(きのくに=木国)[和歌山県]。弓雄(ゆみを)。鳴り矢(なりや=響矢)。鹿猪(しし=鹿)。取り靡べし(とりなべし=取靡)。


万葉短歌1677 大和には1536

2015年03月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌1677 大和には1536

大和には 聞こえも行くか 大我野の
竹葉刈り敷き 廬りせりとは  

1536     万葉短歌1677 ShuE050 2015-0326-man1677

やまとには きこえもゆくか おほがのの
  たかはかりしき いほりせりとは

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第11首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第14首。
【訓注】大和(やまと=山跡)。大我野(おほがの)[和歌山県橋本市西辺か]。竹葉(たかは)。


万葉短歌1676 背の山に1535

2015年03月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌1676 背の山に1535

背の山に 黄葉常敷く 神岳の
山の黄葉は 今日か散るらむ  

1535     万葉短歌1676 ShuE050 2015-0325-man1676

せのやまに もみちつねしく かみをかの
  やまのもみちは けふかちるらむ

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第10首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第13首。
【訓注】背の山(せのやま=勢能山)[和歌山県伊都郡かつらぎ町、紀ノ川右岸。対岸に妹山]。黄葉(もみち[2か所])。神岳(かみをか)[明日香村ミハ山か]。


万葉短歌1675 藤白の1534

2015年03月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌1675 藤白の1534

藤白の 御坂を越ゆと 白栲の
我が衣手は 濡れにけるかも  

1534     万葉短歌1675 ShuE050 2015-0324-man1675

ふじしろの みさかをこゆと しろたへの
  わがころもでは ぬれにけるかも

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第9首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第12首。
【訓注】藤白(ふぢしろ)[和歌山県海南市下津町、下記注参照]。白栲(しろたへ)。我が衣手(わがころもで=我衣手)。
【編者注-藤白峠】JR紀勢線海南駅から宮原駅への間道(熊野古道紀伊路)で、前半に藤白峠、後半に拝の峠(はいのと、-とうげ)と、急坂が続く。青年有間皇子が皇位継承に巻き込まれ謀反罪で殺されて、藤白入り口辺りに有間神社がある。


万葉短歌1674 我が背子が1533

2015年03月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌1674 我が背子が1533

我が背子が 使来むかと 出立の
この松原を 今日か過ぎなむ  

1533     万葉短歌1674 ShuE037 2015-0323-man1674

わがせこが つかひこむかと いでたちの
  このまつばらを けふかすぎなむ

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第8首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第11首。
【訓注】我が背子が(わがせこが=我背児我)。今日か過ぎなむ(けふかすぎなむ=今日香過南)。


万葉短歌1673 風莫の1532

2015年03月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌1673 風莫の1532

風莫の 浜の白波 いたづらに
ここに寄せ来る 見る人なしに  

1532     万葉短歌1673 ShuE037 2015-0322-man1673

かざなしの はまのしらなみ いたづらに
  ここによせくる みるひとなしに

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第7首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第10首。脚注読下しに、「一には<ここに寄せ来(く)も>といふ」と。左注には、右の一首は、山上憶良の類聚(るいじう)歌林には、長忌寸意吉麻呂(01-0057歌参照)が詔に応えてこの歌を作ったという、と。
【訓注】風莫(かざなし)。白波(しらなみ=白浪)。いたづらに(徒)。ここに寄せ来る(ここによせくる=於斯依久流)。


万葉短歌1672 黒牛潟1531

2015年03月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌1672 黒牛潟1531

黒牛潟 潮干の浦を 紅の
玉裳裾引き 行くは誰が妻  

1531     万葉短歌1672 ShuE037 2015-0321-man1672

くろうしがた しほひのうらを くれなゐの
  たまもすそひき ゆくはたがつま

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第6首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第9首。
【訓注】黒牛潟(くろうしがた=黒牛方)[和歌山県海南市黒江、海南湾(黒江湾)。07-1218(黒牛乃海)、09-1799(玉津島)、-1798(古家丹)]。玉裳裾(たまもすそ=玉裙須蘇) [玉の(美称)裳裾]。


万葉短歌1671 由良の崎1530

2015年03月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌1671 由良の崎1530

由良の崎 潮干にけらし 白神の
磯の浦みを あへて漕ぐなり  

1530     万葉短歌1671 ShuE037 2015-0320-man1671

ゆらのさき しほひにけらし しらかみの
  いそのうらみを あへてこぐなり

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第5首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第8首。
【訓注】由良の崎(ゆらのさき=湯羅乃前)[09-1668歌参照]。潮干(しほひ=塩乾)。白神(しらかみ)[所在不詳]。浦み(うらみ=浦箕)[回(み)る]。


万葉短歌1670 朝開き1529

2015年03月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌1670 朝開き1529

朝開き 漕ぎ出て我れは 由良の崎
釣りする海人を 見て帰り来む  

1529     万葉短歌1670 ShuE037 2015-0319-man1670

あさびらき こぎでてわれは ゆらのさき
  つりするあまを みてかへりこむ

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第4首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第7首。
【訓注】朝開き(あさびらき=朝開)。漕ぎ出て我れは(こぎでてわれは=滂出而我者)。由良の崎(ゆらのさき=湯羅前)[09-1668歌参照]。


万葉短歌1669 南部の浦1528

2015年03月18日 | 万葉短歌

万葉短歌1669 南部の浦1528
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万葉短歌1669 南部の浦1528

南部の浦 潮な満ちそね 鹿島にある
釣りする海人を 見て帰り来む  

1528     万葉短歌1669 ShuE036 2015-0318-man1669

みなべのうら しほなみちそね かしまにある
  つりするあまを みてかへりこむ

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第3首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第6首。
【訓注】南部の浦(みなべのうら=三名部乃浦)[和歌山県日高郡みなべ町南部湾]。潮(しほ=塩)。鹿島(かしま)[南部湾内に双子のように並ぶ無人島]。海人(あま)。


万葉短歌1668 白崎は1527

2015年03月17日 | 万葉短歌

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万葉短歌1668 白崎は1527

白崎は 幸くあり待て 大船に
真楫しじ貫き また帰り見む  

1527     万葉短歌1668 ShuE036 2015-0317-man1668

しらさきは さきくありて おほぶねに
  まかぢしじぬき またかへりみむ

=未詳。
【編者注】「大宝元年辛丑冬十月太上天皇大行天皇幸紀伊国時歌十三首」(1667~1679)の第2首。「雑歌(09-1664~1765 一〇二首)」の第5首。
【訓注】白崎(しらさき=白埼)[和歌山県日高郡由良町の石灰岩岬。下記注]。大船(おほぶね)。真楫(まかぢ=真梶)。しじ貫き(しじぬき=繁貫)。また帰り見む(またかへりみむ=又将顧)。
【編者注-由良町】岬・港を歌った作品は、07-1220(為妹)、09-1668(白埼者)、-1670(朝開)、-1671(湯羅乃前)。