万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌0520 ひさかたの0460

2012年02月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌0520 ひさかたの0460

ひさかたの 雨も降らぬか 雨障み
君にたぐひて この日暮らさむ  後人

0460     万葉短歌0520 ShuB426 2012-0220-man0520

□ひさかたの あめもふらぬか あまつつみ
 きみにたぐひて このひはくらさむ
○後人(のちのひと)=未詳。「万葉で<後の人>という場合、前の人と時間の上でそう大佐のないのが普通。」「和した人は男で、存外、大伴家持その人だったのではないか。」
【編者注】題詞原文は「後人追同歌一首」とする。
【訓注】雨(あめ=雨)[2句]。雨(あま=雨)[3句]。たぐひて(副而)。


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万葉短歌0519 雨障み0459

2012年02月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌0519 雨障み0459

雨障み 常する君は ひさかたの
きぞの夜の雨に 懲りにけむかも  大伴郎女

0459     万葉短歌0519 ShuB425 2012-0219-man0519

□あまつつみ つねするきみは ひさかたの
 きぞのよのあめに こりにけむかも
○大伴郎女(おほともの いらつめ)=未詳。<8-1472 の左注に記される大伴旅人の妻(家持の継母)「大伴郎女」と同一人と見る説がある(…)。ただし、この女性を大伴坂上郎女かとする(略)説もある(…)。>
【編者注】題詞脚注によると、作者の子今城王(いまきの おほきみ)は、のちに大原真人(おほはらの まひと)の氏を受けた。
【訓注】きぞの夜の(きぞのよの=昨夜)。


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万葉短歌0518 春日野の0458

2012年02月18日 | 万葉短歌

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万葉短歌0518 春日野の0458

春日野の 山辺の道を 恐りなく
通ひし君が 見えぬころかも  石川郎女

0458     万葉短歌0518 ShuB423 2012-0218-man0518

□かすがのの やまへのみちを おそりなく
 かよひしきみが みえぬころかも
○石川郎女(いしかはの いらつめ)=題詞脚注原文には、さらに「即佐保大伴大刀自」。第97歌参照。
【訓注】恐り(おそり=於曽理)。


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万葉短歌0517 神木にも0457

2012年02月17日 | 万葉短歌

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万葉短歌0517 神木にも0457

神木にも 手は触るといふを うつたへに
人妻といへば 触れぬものかも  大伴安麻呂

0457     万葉短歌0517 ShuB422 2012-0217-man0517

□かむきにも てはふるといふを うつたへに
 ひとづまといへば ふれぬものかも
○大伴安麻呂(おほともの やすまろ)=題詞原文には「大納言兼大将軍大伴卿」。第101歌参照。
【訓注】神木(かむき=神樹)。うつたへに(打細丹)。人妻(ひとづま=人妻)。


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万葉短歌0516 我が持てる0456

2012年02月16日 | 万葉短歌

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万葉短歌0516 我が持てる0456

我が持てる 三相に搓れる 糸もちて
付けてましもの 今ぞ悔しき  阿倍女郎

0456     万葉短歌0516 ShuB420 2012-0216-man0516

□わがもてる みつあひによれる いともちて
 つけてましもの いまぞくやしき
○阿倍女郎(あへの いらつめ)=第269歌参照。
【訓注】我が(わが=吾)。


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万葉短歌0515 ひとり寝て0455

2012年02月15日 | 万葉短歌

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万葉短歌0515 ひとり寝て0455

ひとり寝て 絶えにし紐を ゆゆしみと
為むすべ知らに 音のみしぞ泣く  中臣東人

0455     万葉短歌0515 ShuB420 2012-0215-man0515

□ひとりねて たえにしひもを ゆゆしみと
 せむすべしらに ねのみしぞなく
○中臣東人(なかとみの あづまひと)=題詞原文には、「中臣朝臣東人」(なかとみの あそみ あづまひと)。「意美麻呂(おみまろ)の子。母は藤原鎌足の娘、斗売娘(とめのいらつめ)。巻十五後半歌群の主役、中臣朝臣宅守(やかもり)の父。和銅四年(711)従五位下。式部少輔、右中弁、兵部大輔を歴任、刑部卿従四位下で終わった。」この一首だけ。東人は「あづまと」とも。
【訓注】ゆゆしみ(忌耳)。音(ね=哭)。泣く(なく=泣)。


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万葉短歌0514 我が背子が0454

2012年02月14日 | 万葉短歌

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万葉短歌0514 我が背子が0454

我が背子が 着せる衣の 針目おちず
入りにけらしも 我が心さへ  阿倍女郎

0454     万葉短歌0514 ShuB418 2012-0214-man0514

□わがせこが けせるころもの はりめおちず
 いりにけらしも あがこころさへ
○阿倍女郎(あへの いらつめ)=第269歌参照。
【訓注】我が(わが=吾)[初句]。我が(あが=我)[結句]。


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万葉短歌0513 大原の0453

2012年02月13日 | 万葉短歌

2012-0213-man0513
万葉短歌0513 大原の0453

大原の このいち柴の いつしかと
我が思ふ妹に 今夜逢へるかも  志貴皇子

0453     万葉短歌0513 ShuB417 2012-0213-man0513

□おほはらの このいちしばの いつしかと
 あがおもふいもに こよひあへるかも
○志貴皇子(しきの みこ)=第51歌参照。
【訓注】我が(あが=吾)。思ふ(おもふ=念)。逢へる(あへる=相有)。


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万葉短歌0512 秋の田の0452

2012年02月12日 | 万葉短歌

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万葉短歌0512 秋の田の0452

秋の田の 穂田の刈りばか か寄りあはば
そこもか人の 我を言成さむ  草嬢

0452     万葉短歌0512 ShuB416 2012-0212-man0512

□あきのたの ほだのかりばか かよりあはば
 そこもかひとの わをことなさむ
○草嬢(くさの をとめ)=依拠本の記述は、「未詳。田舎娘の漢語的表現か。カヤノヲトメと読み、カヤを氏の名と見る説もある。(略)ほかに、ウカレメ・ヰナカヲトメ・サウヂヤウなどと訓む説もある。」講談社版『万葉集事典』は見出し語を「草嬢(かやのをとめ))」へ送り、「舒明妃蚊屋娘のこと。吉備国賀夜出身の采女で、蚊屋皇子を生む(…)。」など詳述。
【編者注】草嬢はこの一首だけ。
【訓注】我(わ=吾)。


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万葉短歌0511 我が背子は0451

2012年02月11日 | 万葉短歌

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万葉短歌0511 我が背子は0451

我が背子は いづく行くらむ 沖つ藻の
名張の山を 今日か越ゆらむ  当麻麻呂妻

0451     万葉短歌0511 ShuB415 2012-0211-man0511

□わがせこは いづくゆくらむ おきつもの
 なばりのやまを けふかこゆらむ
○当麻麻呂妻(たぎまのまろが め)=題詞原文には、「当麻麻呂大夫妻」。第43歌参照。
【編者注】第43歌の重出歌。
【編者注-重出】万葉集での重出歌は、過誤によるものはなく、すべて巻立ての意図による。それも次の三首だけである。
   43歌≒ 511歌; 4881606; 4891607。
 第 43歌原文=吾勢枯波 何所行良武 已津物 隠乃山乎 今日香越等六
 第511歌原文=吾背子者 何処将行  已津物 隠之山乎 今日歟超良武
【訓注】我が(わが=吾)。当麻麻呂大夫妻(たぎまの まろの まへつきみが め)。


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万葉短歌0510 白栲の0450

2012年02月10日 | 万葉短歌

2012-0210-man0510
万葉短歌0510 白栲の0450

白栲の 袖解き交へて 帰り来む
月日を数みて 行きて来ましを  丹比真人笠麻呂

0450     万葉短歌0510 ShuB411 2012-0210-man0510

□しろたへの そでときかへて かへりこむ
 つきひをよみて ゆきてこましを
○丹比真人笠麻呂(たぢひの まひと かさまろ)=第226歌、285歌参照。
【編者注】第509歌(長歌)への反歌。長歌の題詞原文は、「丹比真人笠麻呂下筑紫国時作歌一首并短歌」。ただしこの510歌の題詞は「反歌」。
【訓注】白栲(しろたへ=白妙)。交へて(かへて=更而)。数みて(よみて=数而)。


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万葉短歌0508 衣手の0449

2012年02月09日 | 万葉短歌

2012-0209-man0508
万葉短歌0508 衣手の0449

衣手の 別くる今夜ゆ 妹も我れも
いたく恋ひむな 逢ふよしをなみ  三方沙弥

0449     万葉短歌0508 ShuB409 2012-0209-man0508

□ころもでの わくるこよひゆ いももあれも
 いたくこひむな あふよしをなみ
○三方沙弥(みかたの さみ)=第123歌参照。
【訓注】我れ(あれ=吾)。


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万葉短歌0507 敷栲の0448

2012年02月08日 | 万葉短歌

2012-0208-man0507
万葉短歌0507 敷栲の0448

敷栲の 枕ゆくくる 涙にぞ
浮寝をしける 恋の繁きに  駿河采女

0448     万葉短歌0507 ShuB408 2012-0208-man0507

□しきたへの まくらゆくくる なみだにぞ
 うきねをしける こひのしげきに
○駿河采女(するがの うねめ)=「駿河の国駿河郡出身の采女。」「[依拠本08-1420条注釈]采女は後宮で天皇の食膳などに奉仕した女官。郡の次官以上の姉妹、子女で、容姿端麗な者の中から選んで奉られた。」
【編者注】題詞原文は、「駿河婇女歌一首」。原文の「婇女」は、訓読文では「采女」。
【訓注】敷栲(しきたへ=敷細)。涙(なみだ=涙)。恋(こひ=恋)。


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万葉短歌0506 我が背子は0447

2012年02月07日 | 万葉短歌

2012-0207-man0506
万葉短歌0506 我が背子は0447

我が背子は 物な思ひそ 事しあらば
火にも水にも 我がなけなくに  安倍女郎

0447     万葉短歌0506 ShuB406 2012-0207-man0506

□わがせこは ものなおもひそ ことしあらば
 ひにもみづにも わがなけなくに
○安倍女郎(あへの いらつめ)=第269歌参照。
【編者注】「安倍女郎歌二首」の第二首。
【訓注】我が(わが=吾)[2か所とも]。


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万葉短歌0505 今さらに0446

2012年02月06日 | 万葉短歌

2012-0206-man0505
万葉短歌0505 今さらに0446

今さらに 何をか思はむ うち靡き
心は君に 寄りにしものを  安倍女郎

0446     万葉短歌0505 ShuB406 2012-0206-man0505

□いまさらに なにをかおもはむ うちなびき 
 こころはきみに よりにしものを
○安倍女郎(あへの いらつめ)=未詳。第269歌の作者阿部女郎と同一人。第269歌参照。
【編者注】題詞原文は、「安倍女郎歌二首」。その第一首。
【訓注】心(こころ=情)。


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