2011-0220-man0126
万葉短歌0126 風流士と0110
風流士と 我れは聞けるを やど貸さず
我れを帰せり おその風流士 石川郎女
万葉短歌0126 Shu1305 2011-0220-man0126
□みやびとと われはきけるを やどかさず
われをかえせり おそのみやびと
○石川郎女(いしかはの いらつめ)=第108歌参照。
2011-0220-man0126
万葉短歌0126 風流士と0110
風流士と 我れは聞けるを やど貸さず
我れを帰せり おその風流士 石川郎女
万葉短歌0126 Shu1305 2011-0220-man0126
□みやびとと われはきけるを やどかさず
われをかえせり おそのみやびと
○石川郎女(いしかはの いらつめ)=第108歌参照。
2011-0219-man0125
万葉短歌0125 橘の0109
橘の 陰踏む道の 八衢に
物をぞ思ふ 妹に逢はずして 三方沙弥
万葉短歌0125 Shu1302 2011-0219-man0125
□たちばなの かげふむみちの やちまたに
ものをぞおもふ いもにあはずして
○三方沙弥(みかたの さみ)=第123歌参照。
2011-0218-man0124
万葉短歌0124 人皆は0108
人皆は 今は長しと たけと言へど
君が見し髪 乱れたりとも 三方沙弥
万葉短歌0124 Shu1302 2011-0218-man0124
□ひとみなは いまはながしと たけといへど
きみがみしかみ みだれたりとも
○三方沙弥(みかたの さみ)=第123歌参照。
2011-0217-man0123
万葉短歌0123 たけばぬれ0107
たけばぬれ たかねば長き 妹が髪
このころ見ぬに 掻き入れつらむか 三方沙弥
万葉短歌0123 Shu1302 2011-0217-man0123
□たけばぬれ たかねばながき いもがかみ
このころみぬに かきいれつらむか
○三方沙弥(みかたの さみ)=未詳。「<三方>は氏の名らしい。<沙弥>は入門したばかりの僧の称。ここは呼び名かもしれない。」
2011-0216-man0122
万葉短歌0122 大船の0106
大船の 泊つる泊りの たゆたひに
もの思ひ痩せぬ 人の子ゆゑに 弓削皇子
万葉短歌0122 Shu1298 2011-0216-man0122
□おほぶねの はつるとまりの たゆたひに
ものもひやせぬ ひとのこゆゑに
○弓削皇子(ゆげの みこ)=第111歌参照。
2011-0215-man0121
万葉短歌0121 夕さらば0105
夕さらば 潮満ち来なむ 住吉の
浅香の浦に 玉藻かりてな 弓削皇子
万葉短歌0121 Shu1298 2011-0215-man0121
□ゆふさらば しほみちきなむ すみのゑの
あさかのうらに たまもかりてな
○弓削皇子(ゆげの みこ)=第111歌参照。
2011-0214-man0120
万葉短歌0120 我妹子に0104
我妹子に 恋ひつつあらずは 秋萩の
咲きて散りぬる 花にあらましを 弓削皇子
万葉短歌0120 Shu1298 2011-0214-man0120
□わぎもこに こひつつあらずは あきはぎの
さきてちりぬる はなにあらましを
○弓削皇子(ゆげの みこ)=第111歌参照。
2011-0213-man0119
万葉短歌0119 吉野川0103
吉野川 行く瀬の早み しましくも
淀むことなく ありこせぬかも 弓削皇子
万葉短歌0119 Shu1298 2011-0213-man0119
□よしのがは ゆくせのはやみ しましくも
よどむことなく ありこせぬかも
○弓削皇子(ゆげの みこ)=第111歌参照。
【編者注】原文題詞は、「弓削皇女思紀皇女御歌四首」。以下第122歌まで。紀皇女(きの ひめみこ)については、第390歌参照。
【編者注-しまし、しましく、しましくは、しましくも、しましは】対応原文の全出現個所は、次のとおり。02-0119須臾毛(しましくも)、-0137須臾者(しましくは)、-0667須臾羽蟻待(しましはありまて)、04-0753須臾恋者(しましもこひは)、05-0904(長歌)須臾毛(しましくも)、06-0969須臾(しましくも)、09-1740(長歌)須臾者(しましくは)、-1747(長歌)須臾者(しましくは)、10-1871片時者不咲(しましはさかず)、10-2046蹔(しましくは)、-2088須臾者有待(しましはありまて)、-2299須臾不見者(しましもみねば)、11-2397蹔(しましくも)、-2423蹔(しましくも)、-2438蹔吾妹(しましぞわぎも)、12-0908蹔毛(しましくも)、-2921須臾(しましくも)、13-3256蹔文吾者(しましくもあれは)、15-3601之麻思久母(しましくも)、-3634思末志久母(しましくも)、-3731之末思久毛(しましくも)、-3785安比太之麻思於家(あひだしましおけ)、18-4032布祢之麻志可勢(ふねしましかせ)、19-4206馬之末時停息(うましましとめ)、-4279之麻之久母(しましくも)。この項後日追記。
2011-0212-man0118
万葉短歌0118 嘆きつつ0102
嘆きつつ ますらをのこの 恋ふれこそ
我が結ふ髪の 漬ちてぬれけれ 舎人娘子
万葉短歌0118 Shu1293 2011-0212-man0118
□なげきつつ ますらをのこの こふれこそ
わがゆふかみの ひちてぬれけれ
○舎人娘子(とねりの をとめ)=第61歌参照。
2011-0211-man0117
万葉短歌0117 ますらをや0101
ますらをや 片恋せむと 嘆けども
醜のますらを なほ恋ひにけり 舎人皇子
万葉短歌0117 Shu1293 2011-0211-man0117
□ますらをや かたこひせむと なげけども
しこのますらを なほこひにけり
○舎人皇子(とねりの みこ)=「天武天皇の六番目の皇子。母は天智天皇の娘新田部皇女(にいたべの ひめみこ)。同じ皇女腹の異母弟長皇子弓削皇子と親交が厚かったらしい。」なお61歌・80歌参照。
2011-0210-man0116
万葉短歌0116 人言を0100
人言を 繁み言痛み おのが世に
いまだ渡らぬ 朝川渡る 但馬皇女
万葉短歌0116 Shu1286 2011-0210-man0116
□ひとごとを しげみこちたみ おのがよに
いまだわたらぬ あさかはわたる
○但馬皇女(たぢまの ひめみこ)=第114歌参照。
2011-0209-man0115
万葉短歌0115 後れ居て0099
後れ居て 恋ひつつあらずは 追ひ及かむ
道の隈みに 標結へ我が背 但馬皇女
万葉短歌0115 Shu1286 2011-0209-man0115
□おくれゐて こひつつあらずは おひしかむ
みちのくまみに しめゆへわがせ
○但馬皇女(たぢまの ひめみこ)=第98歌参照。
2011-0208-man0114
万葉短歌0114 秋の田の0098
秋の田の 穂向きの寄れる 片寄りに
君に寄りなな 言痛くありとも 但馬皇女
万葉短歌0114 Shu1286 2011-0208-man0114
□あきのたの ほむきのよれる かたよりに
きみによりなな こちたくありとも
○但馬皇女(たぢまの ひめみこ)=「天武天皇の皇女。母は藤原鎌足の娘氷上娘(ひかみの いらつめ)。」 第104歌関連。
2011-0207-man0113
万葉短歌0113 み吉野の0097
み吉野の 玉松が枝は はしきかも
君が御言を 持ちて通はく 額田王
万葉短歌0113 Shu1280 2011-0207-man0113
□みよしのの たままつがえは はしきかも
きみがみことを もちてかよはく
○額田王(ぬかたの おほきみ)=第7歌参照。
2011-0206-man0112
万葉短歌0112 いにしへに0096
いにしへに 恋ふらむ鳥は ほととぎす
けだしや鳴きし 我が思へるごと 額田王
万葉短歌0112 Shu1280 2011-0206-man0112
□いにしへに こふらむとりは ほととぎす
けだしやなきし あがおもへるごと
○額田王(ぬかたの おほきみ)=第7歌参照。