万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌0705 はねかづら0640

2012年08月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌0705 はねかづら0640

はねかづら 今する妹を 夢に見て
心のうちに 恋ひわたるかも  大伴家持

0640     万葉短歌0705 ShuB623 2012-0830-man0705

□はねかづら いまするいもを いめにみて
 こころのうちに こひわたるかも
○大伴家持(おほともの やかもち)=題詞原文には、「大伴宿祢家持」。第403歌参照。
【編者注】題詞原文は、「大伴宿祢家持贈童女歌一首」。「童女(どうぢょ)」については、次歌参照。
【訓注】はねかづら(葉根蘰)。夢(いめ)。心(こころ=情)。恋ひわたるかも(こひわたるかも=恋度鴨)。


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万葉短歌0704 栲縄の0639

2012年08月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌0704 栲縄の0639

栲縄の 長き命を 欲りしくは
絶えずて人を 見まく欲りこそ  巫部麻蘇娘子

0639     万葉短歌0704 ShuB621 2012-0829-man0704

□たくなはの ながきいのちを ほりしくは
 たえずてひとを みまくほりこそ
○巫部麻蘇娘子(かむなぎべの まそをとめ)=第703歌参照。
【編者注】「巫部麻蘇娘子歌二首」の第二首。
【訓注】栲縄(たくなは)。長き命(ながきいのち=永命)。


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万葉短歌0703 我が背子を0638

2012年08月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌0703 我が背子を0638

我が背子を 相見しその日 今日までに
我が衣手は 干る時もなし  巫部麻蘇娘子

0638     万葉短歌0703 ShuB621 2012-0828-man0703

□わがせこを あひみしそのひ けふまでに
 あがころもでは ふるときもなし
○巫部麻蘇娘子(かむなぎべの まそをとめ)=未詳。「<巫部宿祢><巫部連>という氏があった。<巫部>は氏名か。<麻蘇>は<真麻(まそ)>で字(あざな)であろう。女嬬などで宮廷に仕えていた人か。」 全4首の初出歌。
【編者注】題詞原文は、「巫部麻蘇娘子歌二首」。その第一首。
【訓注】我が(わが=吾)[初句]。我が(あが=吾)[第四句]。干る(ふる=乾)。


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万葉短歌0702 ぬばたまの0637

2012年08月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌0702 ぬばたまの0637

ぬばたまの その夜の月夜 今日までに
我れは忘れず 間なくし思へば  河内百枝

0637     万葉短歌0702 ShuB619 2012-0827-man0702

□ぬばたまの そのよのつくよ けふまでに
 われはわすれず まなくしおもへば
○河内百枝(かふちの ももえ)=第701歌参照。
【編者注】河内百枝が大伴家持に贈った歌二首、の第二首。
【訓注】ぬばたまの(夜干玉之)。月夜(つくよ)。我れ(われ=吾)。


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万葉短歌0701 はつはつに0636

2012年08月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌0701 はつはつに0636

はつはつに 人を相見て いかにあらむ
いづれの日にか また外に見む  河内百枝

0636     万葉短歌0701 ShuB619 2012-0826-man0701

□はつはつに ひとをあひみて いかにあらむ
 いづれのひにか またよそにみむ
○河内百枝(かふちの ももえ)=題詞原文では「河内百枝娘子」(-をとめ)。未詳。「<河内>は娘子の出身国名か、または氏の名か。<百枝>は字(あざな)らしい。」
【編者注】題詞は、河内百枝が大伴家持に贈った歌二首。その第一首。
【訓注】はつはつに(波都波都尓)。いづれの日にか(いづれのひにか=何日二箇)。外(よそ)。


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万葉短歌0700 かくしてや0635

2012年08月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌0700 かくしてや0635

かくしてや なほや罷らむ 近からぬ
道の間を なづみ参ゐ来て  大伴家持

0635     万葉短歌0700 ShuB618 2012-0825-man0700

□かくしてや なほやまからむ ちかからぬ
 みちのあひだを なづみまゐきて
○大伴家持(おほともの やかもち)=題詞原文には、「大伴宿祢家持」。第403歌参照。
【編者注】題詞は、大伴家持が娘子の(家の)門まで来て作った歌一首。娘子(をとめ)は「架空の女性」、と依拠本。
【訓注】かくしてや(如此為而哉)。罷らむ(まからむ=将退)。なづみ(煩)。


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万葉短歌0699 一瀬には0634

2012年08月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌0699 一瀬には0634

一瀬には 千たび障らひ 行く水の
後にも逢はむ 今にあらずとも  大伴像見

0634     万葉短歌0699 ShuB616 2012-0824-man0699

□ひとせには ちたびさはらひ ゆくみづの
 のちにもあはむ いまにあらずとも
○大伴像見(おほともの かたみ)=第664歌参照。
【編者注】「大伴宿祢像見歌三首」の第三首。
【訓注】一瀬(ひとせ)。行く水(ゆくみづ=逝水)。とも(十方)。


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万葉短歌0698 春日野に0633

2012年08月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌0698 春日野に0633

春日野に 朝居る雲の しくしくに
我れは恋ひ増す 月に日に異に  大伴像見

0633     万葉短歌0698 ShuB616 2012-0823-man0698

□かすがのに あさゐるくもの しくしくに
 あれはこひます つきにひにけに
○大伴像見(おほともの かたみ)=第664歌参照。
【編者注】「大伴宿祢像見歌三首」の第二首。
【訓注】しくしく(敷布)。我れ(あれ=吾)。増す(ます=益)。異(け)。


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万葉短歌0697 我が聞に0632

2012年08月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌0697 我が聞に0632

我が聞に 懸けてな言ひそ 刈り薦の
乱れて思ふ 君が直香ぞ  大伴像見

0632     万葉短歌0697 ShuB616 2012-0822-man0697

□わがききに かけてないひそ かりこもの
 みだれておもふ きみがただかぞ
○大伴像見(おほともの かたみ)=題詞原文では、「大伴宿祢像見」。第664歌参照。
【編者注】題詞原文は、「大伴宿祢像見歌三首」。その第一首。
【訓注】我が(わが=吾)。聞(きき)。懸けて(かけて=繋)。薦(こも)。思ふ(おもふ=念)。直香(ただか)。


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万葉短歌0696 家人に0631

2012年08月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌0696 家人に0631

家人に 恋ひ過ぎめやも かはづ鳴く
泉の里に 年の経ぬれば  石川広成

0631     万葉短歌0696 ShuB614 2012-0821-man0696

□いへびとに こひすぎめやも かはづなく
 いづみのさとに としのへぬれば
○石川広成(いしかはの ひろなり)=題詞原文では「石川朝臣広成」。同脚注に、のちに姓高円朝臣の氏を賜わる、と。「天平宝字二年(758)従五位下。のちに高円朝臣広世(ひろよ)と改名した人らしく、摂津亮(せっつのすけ)その他諸国の国守を歴任した。」 全3歌の初出歌。
【編者注】題詞原文は、「石川朝臣広成歌一首」。
【訓注】高円(たかまと)。家人(いへびと)。恋ひ過ぎめやも(こひすぎめやも=恋過目八方)。かはづ(川津)[河鹿]。泉の里(いづみのさと=泉之里)[久邇京・木津川]。


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万葉短歌0695 恋は今は0630

2012年08月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌0695 恋は今は0630

恋は今は あらじと我れは 思へるを
いづくの恋ぞ つかみかかれる  広河女王

0630     万葉短歌0695 ShuB612 2012-0820-man0695

□こひはいまは あらじとあれは おもへるを
 いづくのこひぞ つかみかかれる
○広河女王(ひろかはの おほきみ)=第695歌参照。
【編者注】「広河女王歌二首」の第二首。
【訓注】我れ(あれ=吾)。思へる(おもへる=念)。いづく(何処)。つかみかかれる(付見繋有)。


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万葉短歌0694 恋草を0629

2012年08月19日 | 万葉短歌

2012-0819-man0694
万葉短歌0694 恋草を0629

恋草を 力車に 七車
積みて恋ふらく 我が心から  広河女王

0629     万葉短歌0694 ShuB612 2012-0819-man0694

□こひくさを ちからくるまに ななくるま
 つみてこふらく わがこころから
○広河女王(ひろかはの おほきみ)=題詞脚注に、「穂積皇子之孫女上道王之女也」。「天平宝字七年(763)正月、無位から従五位下になったことが知られている(…)。」 この二首だけ。
【編者注】題詞原文は、「広河女王歌二首」。その第一首。
【訓注】上道王(かみつみちの おほきみ)。恋草(こひくさ)。七車(ななくるま)。我が心(わがこころ=吾心)。


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万葉短歌0693 かくのみし0628

2012年08月18日 | 万葉短歌

2012-0818-man0693
万葉短歌0693 かくのみし0628

かくのみし 恋ひやわたらむ 秋津野に
たなびく雲の 過ぐとはなしに  大伴千室

0628     万葉短歌0693 ShuB611 2012-0818-man0693

□かくのみし こひやわたらむ あきづのに
 たなびくくもの すぐとはなしに
○大伴千室(おほともの ちむろ)=原文では「大伴宿祢千室」。未詳。「天平勝宝六年(754)正月、家持の宅で催された一族の宴に参加して、歌を詠んでいる(20-4298)。時に従五位上相当官である左兵衛督。」
【編者注】題詞原文は、「大伴宿祢千室歌一首」。
【訓注】たなびく雲(たなびくくも=多奈引雲)。


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万葉短歌0692 うはへなき0627

2012年08月17日 | 万葉短歌

2012-0817-man0692
万葉短歌0692 うはへなき0627

うはへなき 妹にもあるかも かくばかり
人の心を 尽さく思へば  大伴家持

0627     万葉短歌0692 ShuB608 2012-0817-man0692

□うはへなき いもにもあるかも かくばかり
 ひとのこころを つくさくおもへば
○大伴家持(おほともの やかもち)=原文では「大伴宿祢家持」。第403歌参照。
【編者注】「大伴宿祢家持贈娘子歌二首」の第二首。
【訓注】うはへ(得羽重)。人の心(ひとのこころ=人情)。尽さく(つくさく=令尽)。


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万葉短歌0691 ももしきの0626

2012年08月16日 | 万葉短歌

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万葉短歌0691 ももしきの0626

ももしきの 大宮人は さはにあれど
心に乗りて 思ほゆる妹  大伴家持

0626     万葉短歌0691 ShuB608 2012-0816-man0691

□ももしきの おほみやひとは さはにあれど
 こころにのりて おもほゆるいも
○大伴家持(おほともの やかもち)=原文では「大伴宿祢家持」。第403歌参照。
【編者注】題詞原文は、「大伴宿祢家持贈娘子歌二首」。その第一首。「娘子」について、依拠本は「(坂上大嬢と妻妾を下地にした)架空の女性らしい」とする。
【訓注】娘子(をとめ)。ももしきの(百礒城之)。さはにあれど(雖多有)。心(こころ=情)。思ほゆる(おもほゆる=所念)。


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