万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌0399 妹が家に0350

2011年10月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌0399 妹が家に0350

妹が家に 咲きたる花の 梅の花
実にしなりなば かもかくもせむ  藤原八束

0350     万葉短歌0399 ShuB250 2011-1030-man0399

□いもがいへに さきたるはなの うめのはな
 みにしなりなば かもかくもせむ 
○藤原八束(ふぢはらの やつか)=第398歌参照。
【編者注】藤原朝臣八束梅歌二首の第二首。


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万葉短歌0398 妹が家に0349

2011年10月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌0398 妹が家に0349

妹が家に 咲きたる梅の いつもいつも
なりなむ時に 事は定めむ  藤原八束

0349     万葉短歌0398 ShuB250 2011-1029-man0398

□いもがいへに さきたるうめの いつもいつも
 なりなむときに ことはさだめむ 
○藤原八束(ふぢはらの やつか)=原文題詞には「藤原朝臣(あそみ)八束」。同脚注から後の名は真楯(またて)で、藤原房前(ふささき)の第三子(依拠本補正)。「天平十二年(740)従五位下。治部卿、参議、大宰帥などを経て、天平神護二年(766)。大納言兼式部卿で没。五十二歳。『続日本紀』に、度量弘深、廉直明敏の人と評されている。」
【編者注】題詞に「藤原朝臣八束梅歌二首」。その第一首。


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万葉短歌0397 奥山の0348

2011年10月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌0397 奥山の0348

奥山の 岩本菅を 根深めて
結びし心 忘れかねつも  笠女郎

0348     万葉短歌0397 ShuB247 2011-1028-man0397

□おくやまの いはもとすげを ねふかめて
 むすびしこころ わすれかねつも 
○笠女郎(かさの いらつめ)=03-0395歌参照。
【編者注】笠女郎贈大伴宿祢家持歌三首の第三首。


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万葉短歌0396 陸奥の0347

2011年10月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌0396 陸奥の0347

陸奥の 真野の草原 遠けども
面影にして 見ゆといふものを  笠女郎

0347     万葉短歌0396 ShuB247 2011-1027-man0396

□みちのくの まののかやはら とほけども
 おもかげにして みゆといふものを 
○笠女郎(かさの いらつめ)=03-0395歌参照。
【編者注】笠女郎贈大伴宿祢家持歌三首の第二首。


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万葉短歌0395 託馬野に0346

2011年10月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌0395 託馬野に0346

託馬野に 生ふる紫草 衣に染め
いまだ着ずして 色に出でにけり  笠女郎

0346     万葉短歌0395 ShuB247 2011-1026-man0395

□つくまのに おふるむらさき きぬにそめ
 いまだきずして いろにいでにけり 
○笠女郎(かさの いらつめ)=「家持と交渉のあった女流歌人。力量の持ち主であった。」『万葉集事典』には、「天平五(733)年頃から家持に恋の歌を贈る。」
【編者注】原文題詞に、「笠女郎贈大伴宿祢家持歌三首」。その第一首。家持については、ここに初出、第403歌以下多数。また、『万葉集』最終歌(第4516歌)の作者。


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万葉短歌0394 標結ひて0345

2011年10月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌0394 標結ひて0345

標結ひて 我が定めてし 住吉の
浜の小松は 後も我が松  余明軍

0345     万葉短歌0394 ShuB245 2011-1025-man0394

□しめゆひて わがさだめてし すみのえの
 はまのこまつは のちもわがまつ 
○余明軍(よの みゃうぐん)=「百済の王孫系の人。大宰帥大伴旅人の資人(しじん)(従者)であった。…時代も近く名の似る人に、養老七年(723)正月従五位下になった余仁軍がいる。」
【編者注】「養老七年(723)一の余仁軍か(…)。」(『万葉集事典』)


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万葉短歌0393 見えずとも0344

2011年10月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌0393 見えずとも0344

見えずとも 誰れ恋ひずあらめ 山の端に
いさよふ月を 外に見てしか  満誓

0344     万葉短歌0393 ShuB244 2011-1024-man0393

□みえずとも たれこひずあらめ やまのはに
 いさよふつきを よそにみてしか 
○満誓(まんせい)=原文題詞は「沙弥満誓」(さみ まんせい)。第336歌参照。


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万葉短歌0392 ぬばたまの0343

2011年10月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌0392 ぬばたまの0343

ぬばたまの その夜の梅を た忘れて
折らず来にけり 思ひしものを  大伴百代

0343     万葉短歌0392 ShuB243 2011-1023-man0392

□ぬばたまの そのよのうめを たわすれて
 をらずきにけり おもひしものを 
○大伴百代(おほともの ももよ)=原文題詞は、「大宰大監大伴宿祢百代」(だざいの だいげん おほともの すくね ももよ)。「旅人が大宰帥であった天平二年(730)頃大宰大監。天平十年外従五位下兵部少輔となり、美作(みまさか)守、鎮西副将軍、豊前守などを歴任。」
【編者注】大宰大監は、大宰府の訴訟担当の三等官。


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万葉短歌0391 鳥総立て0342

2011年10月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌0391 鳥総立て0342

鳥総立て 足柄山に 船木伐り
木に伐り行きつ あたら船木を  満誓

0342     万葉短歌0391 ShuB242 2011-1022-man0391

□とぶさたて あしがらやまに ふなぎきり
 きにきりゆきつ あたらふなぎを 
○満誓(まんせい)=原文題詞は「沙弥満誓」(さみ まんせい)。第336歌参照。


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万葉短歌0390 軽の池の0341

2011年10月21日 | 万葉短歌

万葉短歌0390 軽の池の0341

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万葉短歌0390 軽の池の0341

軽の池の 浦み行き回る 鴨すらに
玉藻の上に ひとり寝なくに  紀皇女

0341     万葉短歌0390 ShuB240 2011-1021-man0390

□かるのいけの うらみゆきみる かもすらに
 たまものうへに ひとりねなくに 
○紀皇女(きの ひめみこ)=「天武天皇皇女。  母は蘇我赤兄の娘大蕤娘。穂積皇子と同母妹、弓削皇子と同母兄妹(紀)。高安王に秘かに嫁し、王は伊予守に左降(万)。巻十二は多紀皇女の誤り(…)か。紀皇女を悼む石田王に代わる山前王の作および石田王が藤原京時代に没したと推定できることなどから、養老初年に紀皇女と高安王とが婚姻事件を起すことはない。ただ、紀皇女を一人とは断定できない。」(講談社版『万葉集事典』)。
【編者注】譬喩歌の部立ては、巻三~巻四、巻七に登場し、巻十では雑歌に含まれる。大方は、思いを事物に託した相聞歌だが、集成立事情により扱いが異なる。


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万葉短歌0389 島伝ひ0340

2011年10月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌0389 島伝ひ0340

島伝ひ 駿馬の崎を 漕ぎ回れば
大和恋しく 鶴さはに鳴く  若宮年魚麻呂

0340     万葉短歌0389 ShuB236 2011-1020-man0389

□しまつたひ みぬめのさきを こぎみれば
 やまとこひしく たづさはになく 
○若宮年魚麻呂(わかみやの あゆまろ)=第387歌参照。
【編者注】第388歌(長歌)の題詞「覊旅歌」への反歌。左注に「右歌若宮年魚麻呂誦之但未審作者」とある。


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万葉短歌0387 いにしへに0339

2011年10月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌0387 いにしへに0339

いにしへに 梁打つ人の なかりせば
ここにもあらまし 柘の枝はも  若宮年魚麻呂

0339     万葉短歌0387 ShuB233 2011-1019-man0387

□いにしへに やなうつひとの なかりせば
 ここにもあらまし つみのえだはも 
○若宮年魚麻呂(わかみやの あゆまろ)=原文左注に拠る。未詳。「古歌の誦詠に長(た)けた人であったらしい。」
【編者注】仙柘枝歌三首の第三首。


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万葉短歌0386 この夕0338

2011年10月18日 | 万葉短歌

2011-1018-man0386
万葉短歌0386 この夕0338

この夕 柘のさ枝の 流れ来ば
梁は打たずて 取らずかもあらむ  ○

0338     万葉短歌0386 ShuB233 2011-1018-man0386

□このゆふへ つみのさえだの ながれこば
 やなはうたずて とらずかもあらむ 
○=未詳。原文左注に「右一首」とだけあるのは、「作者に関する注記のあるべきところ。脱落したものか。」
【編者注】仙柘枝歌三首の第二首。


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万葉短歌0385 霰降り0337

2011年10月17日 | 万葉短歌

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万葉短歌0385 霰降り0337

霰降り 吉志美が岳を さがしみと
草取りかなわ 妹が手を取る  味稲

0337     万葉短歌0385 ShuB232 2011-1017-man0385

□あられふり きしみがたけを さがしみと
 くさとりかなわ いもがてをとる 
○味稲(うましね)=「柘枝(つみのえ)伝説に登場。吉野の人。」(講談社版『万葉集事典』) 依拠本は「歌垣から起こった民謡を伝説に利用した歌」として、作者としての味稲には言及しない。
【編者注】以下397までの題詞原文は、「仙柘枝歌三首」。この第385歌原文左注「右一首或云吉野人味稲与柘枝仙媛也」に拠って、この作者をひとまず味稲としておく。
【編者注-仙柘枝】=依拠本は「やまひめ つみのえ」と読み、題詞を「仙女(やまびめ)である柘仙媛(つみのえひめ)に関する歌三首」とする。吉野の漁師味稲が川で拾い上げた柘(つみ。山桑)が実は仙人で、妻になったという伝説に因る。岩波版の題詞訓は「仙(せん)の柘枝(つみのえ)」、小学館版は「仙柘枝(やまびめ つみのえ)」。いずれにしても『懐風藻』との関係が深いので、さらに参照。
【編者注-「かなわ」】第四句「かなわ」の依拠本原文は「可奈和」。ただし諸本諸説、語義も含めていずれも難読・未詳とする。


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万葉短歌0384 我がやどに0336

2011年10月16日 | 万葉短歌

2011-1016-man0384
万葉短歌0384 我がやどに0336

我がやどに 韓藍蒔き生ほし 枯れぬれど
懲りずてまたも 蒔かむとぞ思ふ  山部赤人

0336     万葉短歌0384 ShuB231 2011-1016-man0384

□わがやどに からあゐまきおほし かれぬれど
 こりずてまたも まかむとぞおもふ 
○山部赤人(やまべの あかひと)=原文題詞に「山部宿祢赤人」(やまべの すくね あかひと)。第318歌参照。


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