万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌2239 秋山の2070

2016年09月30日 | 万葉短歌

-- 巻十 秋相聞(10-2239~2311、七十三首) --

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万葉短歌2239 秋山の2070

秋山の したひが下に 鳴く鳥の
声だに聞かば 何か嘆かむ  

2070     万葉短歌2239 ShuE634 2016-0930-man2239

あきやまの したひがしもに なくとりの
 こゑだにきかば なにかなげかむ
=柿本人麻呂之歌集。
【編者注】秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第1首。女歌。第2243歌左注により、以下7首は柿本人麻呂之歌集所収歌。
【訓注】したひが下に(したひがしもに=舌日下)[赤く色づく、黄葉。02-0217(長歌)秋山下部留妹(あきやまのしたへるいも)、09-1792(長歌)下桧山(したひやま)]。声(こゑ=音)。


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万葉短歌2238 天飛ぶや2069

2016年09月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌2238 天飛ぶや2069

天飛ぶや 雁の翼の 覆ひ羽の
いづく漏りてか 霜の降りけむ  

2069     万葉短歌2238 ShuE632 2016-0929-man2238

あまとぶや かりのつばさの おほひばの
 いづくもりてか しものふりけむ
=未詳。
【編者注】題詞は「詠霜」。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第243首。
【訓注】天(あま)。雁の翼(かりのつばさ=鴈之翅)。覆ひ羽(おほひば=覆羽)。いづく(何処)。

-- 巻十 秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)終 --


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万葉短歌2237 黄葉を2068

2016年09月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌2237 黄葉を2068

黄葉を 散らすしぐれの 降るなへに
夜さへぞ寒き ひとりし寝れば  

2068     万葉短歌2237 ShuE630 2016-0928-man2237

もみちばを ちらすしぐれの ふるなへに
 よさへぞさむき ひとりしぬれば
=未詳。
【編者注】「詠雨」(2234~2237、四首)の第4首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第242首。
【訓注】黄葉(もみちば)。しぐれ(四具礼)。降るなへに(ふるなへに=零苗尓)。夜さへぞ(よさへぞ=夜副衣)。ひとりし寝れば(ひとりしぬれば=一之宿者)。


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万葉短歌2236 玉たすき2067

2016年09月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌2236 玉たすき2067

玉たすき 懸けぬ時なく 我が恋ふる
しぐれし降らば 濡れつつも行かむ  

2067     万葉短歌2236 ShuE630 2016-0927-man2236

たまたすき かけぬときなく あがこふる
 しぐれしふらば ぬれつつもゆかむ
=未詳。
【編者注】「詠雨」(2234~2237、四首)の第3首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第241首。
【訓注】玉たすき(たまたすき=玉手次)[「神聖な襷を懸けて儀礼を行なう意らしい」。02-0199(長歌)玉手次懸而将偲(たまたすきかけてしのはむ)、-0207玉手次(たまたすき)]。我が恋ふる(あがこふる=吾恋)。しぐれ(此具礼)。


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万葉短歌2235 秋田刈る2066

2016年09月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌2235 秋田刈る2066

秋田刈る 旅の廬りに しぐれ降り
我が袖濡れぬ 干す人なしに  

2066     万葉短歌2235 ShuE630 2016-0926-man2235

あきたかる たびのいほりに しぐれふり
 わがそでぬれぬ ほすひとなしに
=未詳。
【編者注】「詠雨」(2234~2237、四首)の第2首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第240首。
【訓注】旅の廬り(たびのいほり=客乃廬入)。しぐれ降り(しぐれふり=四具礼零)。我が袖濡れぬ(わがそでぬれぬ=我袖沾)。


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万葉短歌2234 一日には2065

2016年09月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌2234 一日には2065

一日には 千重しくしくに 我が恋ふる
妹があたりに しぐれ降る見ゆ  

2065     万葉短歌2234 ShuE628 2016-0925-man2234

ひとひには ちへしくしくに あがこふる
 いもがあたりに しぐれふるみゆ
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】題詞は、「詠雨」(2234~2237、四首)、その第1首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第239首。左注に、「右一首柿本朝臣人麻呂之歌集出」。
【訓注】一日には(ひとひには=一日)。しくしくに(敷布)。我が恋ふる(あがこふる=吾恋)。しぐれ降る(しぐれふる=為暮所)[為暮=しぐれ対応はここだけ]。


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万葉短歌2233 高松の2064

2016年09月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌2233 高松の2064

高松の この嶺も狭に 笠立てて
満ち盛りたる 秋の香のよさ  

2064     万葉短歌2233 ShuE626 2016-0924-man2233

たかまつの このみねもせに かさたてて
 みちさかりたる あきのかのよさ
=未詳。
【編者注】題詞は、「詠芳(か)」。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第238首。
【訓注】高松(たかまつ)[奈良県高松山。10-2191参照]。笠(かさ)[松茸]。秋の香のよさ(あきのかのよさ=秋香乃吉者)。芳(か)[「風に漂う芳香」]。


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万葉短歌2232 秋山の2063

2016年09月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌2232 秋山の2063

秋山の 木の葉もいまだ もみたねば
今朝吹く風は 霜も置きぬべく  

2063     万葉短歌2232 ShuE624 2016-0923-man2232

あきやまの このはもいまだ もみたねば
 けさふくかぜは しももおきぬべく
=未詳。
【編者注】「詠風」(10-2230~2232、三首)の第3首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第237首。
【訓注】今朝(けさ=今旦)。


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万葉短歌2231 萩の花2062

2016年09月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌2231 萩の花2062

萩の花 咲きたる野辺に ひぐらしの
鳴くなるなへに 秋の風吹く  

2062     万葉短歌2231 ShuE624 2016-0922-man2231

はぎのはな さきたるのへに ひぐらしの
 なくなるなへに あきのかぜふく
=未詳。
【編者注】「詠風」(10-2230~2232、三首)の第2首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第236首。
【訓注】萩の花(はぎのはな=芽子花)。咲きたる野辺に(さきたるのへに=咲有野辺)。ひぐらしの(日晩之乃)。なへに(共)。


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万葉短歌2230 恋ひつつも2061

2016年09月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌2230 恋ひつつも2061

恋ひつつも 稲葉かき別け 家居れば
乏しくもあらず 秋の夕風  

2061     万葉短歌2230 ShuE624 2016-0921-man2230

こひつつも いなばかきわけ いへをれば
 ともしくもあらず あきのゆふかぜ
=未詳。
【編者注】題詞は、「詠風」(10-2230~2232、三首)、その第1首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第235首。
【訓注】かき別け(かきわけ=掻別)。乏しくも(ともしくも=乏)。秋の夕風(あきのゆふかぜ=秋之暮風)。


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万葉短歌2229 白露を2060

2016年09月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌2229 白露を2060

白露を 玉になしたる 九月の
有明の月夜 見れど飽かぬかも  

2060     万葉短歌2229 ShuE621 2016-0920-man2229

しらつゆを たまになしたる ながつきの
 ありあけのつくよ みれどあかぬかも
=未詳。
【編者注】「詠月」(10-2223~2229、七首)の第7首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第234首。
【訓注】玉になしたる(たまになしたる=玉作有)。九月の(ながつきの=九月)。有明の月夜(ありあけのつくよ=在明之月夜)。


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万葉短歌2228 萩の花2059

2016年09月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌2228 萩の花2059

萩の花 咲きのををりを 見よとかも
月夜の清き 恋まさらくに  

2059     万葉短歌2228 ShuE621 2016-0919-man2228

はぎのはな さきのををりを みよとかも
 つくよのきよき こひまさらくに
=未詳。
【編者注】「詠月」(10-2223~2229、七首)の第6首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第233首。
【訓注】萩(はぎ=芽子)。咲きのををりを(さきのををりを=開乃乎再入緒)[02-0196(長歌)生乎為礼流(おひををれる)]。


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万葉短歌2227 思はぬに2058

2016年09月18日 | 万葉短歌

2016-0918-man2227
万葉短歌2227 思はぬに2058

思はぬに しぐれの雨は 降りたれど
天雲晴れて 月夜さやけし  

2058     万葉短歌2227 ShuE621 2016-0918-man2227

おもはぬに しぐれのあめは ふりたれど
 あまくもはれて つくよさやけし
=未詳。
【編者注】「詠月」(10-2223~2229、七首)の第5首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第232首。
【訓注】しぐれの雨(しぐれのあめ=四具礼乃雨)。天雲晴れて(あまくもはれて=天雲霽而)。月夜さやけし(つくよさやけし=月夜清焉)。


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万葉短歌2226 心なき2057

2016年09月17日 | 万葉短歌

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万葉短歌2226 心なき2057

心なき 秋の月夜の 物思ふと
寐の寝らえぬに 照りつつもとな  

2057     万葉短歌2226 ShuE620 2016-0917-man2226

こころなき あきのつくよの ものもふと
 いのねらえぬに てりつつもとな
=未詳。
【編者注】「詠月」(10-2223~2229、七首)の第4首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第231首。
【訓注】心なき(こころなき=無心)。月夜(つくよ)。物思ふ(ものもふ=物念)。寐の寝らえぬに(いのねらえぬに=寐不所宿)。


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万葉短歌2225 我が背子が2056

2016年09月16日 | 万葉短歌

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万葉短歌2225 我が背子が2056

我が背子が かざしの萩に 置く露を
さやかに見よと 月は照るらし  

2056     万葉短歌2225 ShuE620 2016-0916-man2225

わがせこが かざしのはぎに おくつゆを
 さやかにみよと つきはてるらし
=未詳。
【編者注】「詠月」(10-2223~2229、七首)の第3首。秋雑歌(10-1996~2238、二百四十三首)の第230首。
【訓注】我が背子(わがせこ=吾背子)。萩(はぎ=芽子)。


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