なんとかなるもんだよZUYAさん! ( Hey, ZUYA. You Can Do It! ) 

『なんてこったいZUYAさん!!』をVersion Up.“崖っぷちブルーズマン”ZUYA(ずうや)の悲喜交々を綴る。

崖っぷちブルースマン、テレキャスを語るの巻

2017年12月18日 | Music

先日マブダチに付き合い久々に楽器屋を巡った。何本も試した結果、彼はZUYAさんの推薦する82年製の Fender USA Telecaster を購入。新品でもなくいわゆるヴィンテージでもないのに何故に推薦?と思われる方も多いであろう。今日はその辺りをマニアックに語ろうと思う




Fender の人気シリーズである『 Fender American Vintage Reissue 』 。その登場は1982年であり、84年頃まで作られた初期型は完全に別格なのである(ちなみにこの後数年間はレフトオーバー(=残った)のパーツで組み込まれた製品もあるとか)

伝統ある Fender のギターの質を完全に落としてしまったいわゆるCBS時代(中には人気商品もあるのだが...)。その後期にヤマハUSAからヘッドハンティングでビル・シュルツ氏がやって来て、色々と再興に向けて模索し始める。その中の一つにもう一度原点に戻ってギターを作ろうと一発入魂のシリーズが 『 Vintage Reissue 』 となるわけだ 

発売当時のギターのラインナップは 『 '52 Telecater 』 、 『 '57 stratocaster 』 、 『 '62 stratocaster 』の3種類。一説によると各名称の頭に付く“年”はその年代の物が優れているとかではなく、アメリカに住む世間一般の人々に“あなたはどの時代が好きでしたか?”と聞き取り調査をした結果、上位に挙がった年から名づけられたらしい

さて(一般的に)悪名高い CBS が85年に楽器部門から撤退したのを機に正式に Fender 社が再興されるわけだ。と同時に工場はコロナに移転するのだが、この82年から84年までVintage reissue が作られていたのがフラートン工場となるわけだ

このフラートン工場でのギター制作のやる気は当時は半端ではなかったようで、まさしくフェンダーギターを愛する人達の最高傑作なのである。このギター制作に携わった職人たちが後の 『 Fender Custom shop 』 設立メンバーになるわけだ


フラートン工場で作られたピックアップに 『 グレイボビン 』 と言うものがある。テレキャスターは通常はブラックボビンなのだが、Vintage Reissue の僅か数割にこのグレーボビンがマウントされている

音の違いはグレーの方が低域から高域まで幅広いレンジを持ち、ブラックの物は中・低域が豊かだと言われているが、それはあくまでも本当のビンテージのものであり、この 『 Vintage Riessue 』 のピックアップがそこまで意識されて作られたかは不明

ZUYAさんのシリアルナンバー・1416にはグレーボビンがマウントされており、マブダチが買った物はブラックボビンのピックアップ、その内機会をみて弾き比べてみるかもしれない


こちらはマブダチくんのギターです


しかしこの初期型 Vintage Reissue だが、いわゆる“ミント・コンディション(ほぼ新品)”だと5,000ドルから10,000ドル(日本円で約50万から100万円)もするらしい。そうもう“セミ・ヴィンテージ”だ


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