No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

ブログ一時休止のお知らせ

2023-11-06 | その他


いつも拙ブログを拝見頂き、また沢山の応援クリックを頂きありがとうございます。誠に勝手ながら少しの間、当ブログは休止します。例によって意外と早く復帰するかもしれませんし、もうちょっと長く掛かるかもしれません。しれっと復活した際は(それが明日でも)、生暖かく見てやって下さい。大げさなことを書かなくても、ブログだから更新間隔は自由なので、告知は不要かもしれません。でも「天然松茸だよ!奥さん!」がトップページに居座るのも耐え難いし、「お前いつまで休むんだよ」とのメールも頂きましたので、お知らせします。可能なときは皆さんのブログは閲覧、応援クリックします。その間、皆さまが素敵な写真ライフ、ブログライフを過ごされることを!ではまた。

追伸:このブログは僕の縮図的なところがあるので、更新されなくても「やめる=廃止する」ことはありません。置き土産に「モノクロ猿と半月」という謎のメッセージを残していきます。



天然松茸だよ!奥さん!

2023-11-02 | 街:岩手





岩手県の西和賀町、ほっとゆだ駅近くの商店にて。岩手県では松茸がよく取れる。花巻周辺の「小さな」温泉旅館では、松茸の土瓶蒸しが名物メニューとなっている。何故「小さな」を付けたかというと、どこからか大量に(かつ安定的に)仕入れるような類の食材ではないからだ。宿の親父が一子相伝の秘密の場所を持っているか、地元の松茸名人から買い付けるのである。大江戸温泉的な大型旅館で出すには馴染まない。

今回は神社に参拝するために花巻に行った。行ったからには台温泉に宿を取った。神社に近い土沢の町と、大迫の町を歩いた。途中で何軒か農産物直売所とか道の駅を覗いてみたけど、「松茸」は売っていなかった。もう諦めた帰路、西和賀町で松茸を見つけた。二軒の店が並んでいたが、松茸は一軒の店だけで売っていた。正真正銘の西和賀産の松茸。店主は鼻高々だった。「もちろん西和賀の天然松茸だよ!。奥さん買って行って!」。僕は奥さんではないけど、立派な一本を買って帰った。少しだけ焼いて食べて、残りは松茸ご飯にした。当然ながら、その濃厚な香りを楽しんだ。え?値段ですか?。ふふ(笑)。教えましょう。1800円から2800円くらいのものが殆どで、1〜2本だけ4000円台だった。都会と比べれば嘘のように安い。僕が幾らのものを買ったのかは秘密です。iPhone13PROとの大きさ比較を見て下さい。



土沢AGAIN(終)〜記憶の管財人になりたい

2023-11-01 | 街:岩手










諸条件によって異なるけど、町で写真を撮れば一日あたり大体300〜400枚以上の写真を撮る。土沢の町の写真も累計でいえば軽く千枚以上はあると思う。何のために撮るのか。正直、何のためということはない。ただ好きだから撮る。上原師匠は「可能であれば全部持ち帰りたいけど、それは無理なので写真に撮って持ち帰る」と仰っていた。僕は元々、昆虫採集の延長に写真撮影があると思っていたので、その言葉に激しくうなずいた。網で昆虫を取るように、レンズで写真を撮る。表現の違いはあれど、同じことだと思う。

さて、一つの町で長い期間、写真を撮り続けることが増えた。町の中の特徴的な建物や施設が失くなっていく様もリアルタイムで見てきたし、これからも見ていくだろう。その町を離れた人から、「懐かしい」というコメントやメールを頂くこともある。大抵は何かしらの町のエピソードが添えられる。それが僕にはとても嬉しい。先程のテーマ、何のために写真を撮るのか。恐らく僕はその町の「記憶」の管財人になりたいのかもしれない。そう思えてきた。全ての記憶を網羅することはできないけど、それぞれの人が持つ記憶や思い出、それを喚起するための光景をアーカイブしたいのだと思う。いやアーカイブしたいのではなく、光景と記憶を繋ぐ媒介人になりたいのだ。最近になってそういうイメージが湧いてきた。まだ思いつきの段階ですが・・・。今後の活動に取り入れていこう。

LEICA M10 MONOCHROME / Summicron M35mm ASPH

土沢AGAIN①〜もう一度歩け

2023-10-31 | 街:岩手










AGAINどころか、もう何度目か分からない土沢の町である。実は丹内山神社(2日前に掲載)は、土沢の町から近い場所にあった。距離的には8〜9kmしかなく、クルマで行けば10分と掛からない。田舎の論理でいえば、目と鼻の先、否、同じ場所と言っても良いだろう。そんなわけで当然、帰りに土沢の町も歩いてみた。参拝以外は何もする予定はなかったけど、何だか急に忙しくなった。神様が、「お前はもう一度、土沢の町を歩け。そして町歩きを続けろ」と言ってくれているのかもしれない。

僕は「東北コンプリート」と称し、東北六県の全ての市町村(旧市町村単位)で写真を撮ることを目指している。これまでに実に多くの町を歩いてきた。それぞれの県に、それぞれの特色があり、どの町が良いのかは簡単には言えない。断言できるのは、町の濃度で言えば岩手県の町が圧倒的だということだ(ちなみにインパクトでいえば青森県になる)。そのなかでも、水沢、摺沢、遠野、花巻、土沢、大迫、日詰、といった町が好きだ。その殆どは上原稔師匠に教えて頂いたものだ。何度目になるのか分からないが、土沢は何度歩いても良い。この町で写真を撮るには、ズームレンズも何もいらない。35mmレンズ一本で端から端まで歩けば良い。最近では色さえもいらなくなった(良い色なんですけどね)。足と眼さえあれば楽しめる町。こんな町はなかなか無い。


LEICA M10 MONOCHROME / Summicron M35mm ASPH




秋色の台温泉

2023-10-30 | 街:岩手











花巻の神社に行ったのであれば、当然温泉に立ち寄るべきだ。それが古からの習わしに違いない。花巻には「定宿」と称す鉛温泉があるが、この時期には「しっとり、ひっそり」した台温泉を愛でたくなる。嗚呼、台温泉。川沿いの細い道に何軒もの温泉旅館が軒を並べる。かつて存在した商店も飲食店も閉店し、温泉街には何もない。享楽目当ての観光客もいない。ただ静かな時間が流れる。台温泉のお湯は熱い。それは刺激的な熱さではなく、一度身体を沈めれば馴染む優しい熱さである。川のせせらぎ以外の音は存在せず、まるで胎内に籠もるが如く時間を過ごすことが出来る。この日、温泉街は秋色に染まっていた。

ちなみに台温泉は袋小路状になったどん突きに位置する。その奥には行くことができず、そこに来た人は例外なく来た道を戻っていく。妙に安心するのは何故だろう。

※昨日掲載の神社に導かれた「町」の写真を明日移行掲載します。本来の順序(時系列)と逆になってしまいました。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR