これは したり ~笹木 砂希~

面白いこと、妙なこと、不思議なことは、み~んな私に近寄ってきます。

ワタシの朝活

2016年09月25日 21時11分40秒 | 過剰エッセイ
 9月に入ってから、新たな朝活が加わった。
 起床は5時。まずはタオルを水に浸し、ビニール袋に入れてレンジで40秒温める。ホッカホカのタオルを顔にあてている間、おへその周りを時計回りにマッサージ。これで便秘も解消だ。
 お腹のマッサージが終わるころには、蒸しタオルも完了。両目も温まったところで、目のマッサージをする。この方法は、『目は1分でよくなる』に載っている。



 実際に視力がよくなったかというと……。
 たしかに、目の凝りをほぐした直後はよく見える。しかし、出勤する頃には元に戻っている気がする。継続してやってみないと何ともいえない。
 でも、これを試してから「目が疲れてツラい」と思わなくなった。朝から心地よい気分になれるので、視力はさておき、日課に取り入れている。ちなみに、寝る前も同じように凝りをほぐしてから布団に入る。
 夢もクリアに見えるかもしれない。
 次に『旅行読売』なる雑誌を取り出し、ページを開く。



 これは年間購読している雑誌だが、名水の記事を読んでいるとき、「ここの水はこういう味で、このくらい美味しい」という表現に惹きつけられた。ライターは何人もいる。それぞれに個性があり、さらりとした水をいろいろな角度から見て描写されているので、文章表現の勉強になる。
 これは書き写さなくては!
 私も定年後は、日本各地を旅行して、「ここのこれが美味しい、そこのそれが見ごろ」などと紹介できるライターになりたいものだ。そのためには、もっともっと文章力を磨かなければならない。
 書き写す作業は時間がかかる。読み流しているときには気づかなかったことにも目が向く。たとえば、「麓という漢字はこうやって書くのか」とか、「ここに店主の表情を入れることで、情景が見えるような文になるのか」などという発見だ。
 時間にして5~8分ほどだが、自分にはとても書けない名文に触れると、実に得した気分になれる。
 それから弁当を作り、娘がフタを開けたときに喜んでくれるように盛り付ける。ついでに、自分の弁当箱にも詰める。料理は好きだ。キャラ弁はできないけれど、好物の入った昼食があると思えば、面倒な仕事も頑張れる。
 ラジオのニュースを聞いて朝食を作り、世の中の出来事を頭に入れる。ラジオ体操のあとは身支度。7時になったら出発する。
「そんなことしてる暇があったら、私は寝るわ。なんの役に立つの?」
 そう言う人もいるが、ちゃんと役に立っている。心が安定するし、お昼の心配をしなくていいし、健康も維持できるのだから、それで十分だ。一日のスタートで充実感があると、イライラせず寛容な気持ちになれるから、周りの人にとってもプラスになるのではないだろうか。
 問題は睡眠時間。
 寝不足にならないように、SNSはほどほどにしようっと。


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三世代女子会忘れ物

2016年09月22日 21時02分35秒 | エッセイ
 秋分の日の今日は、あいにくの雨だった。
 恒例となりつつある三世代女子会墓参りは、日程の都合で17日にすませている。曇り空だったが、雨に降られることもなく、この日を選んで正解だったと思う。
 しかし、母も私も忘れ物が多かった。
「あっ、雑巾忘れちゃったよ。砂希は持ってきた?」
「ごめーん、私も忘れた……」
 二人して、墓石を磨くための雑巾を忘れるとは何たるこっちゃ。
「あっ、お供え。何も持ってこなかったよ。お母さんは?」
「……アタシもすっかり忘れてた」
 そんなやりとりを見て、呆れた娘が説教をする。
「もう、お母さんもお祖母ちゃんも何やってんの。どうせ、温泉のことばっか考えてたんでしょ」
「へへへ、バレたか」
 そう、はるばる高尾まで来たのだから、ちょっと遊んで帰ろうと計画を立てていた。
 高尾山口駅には、2015年10月27日にオープンした温泉施設がある。なぜ、こんな細かいことをおぼえているのかというと、私は去年のオープン前日に高尾山に登ったのだ。
「あっ、極楽湯だって! いいな~。オープンは明日? キイッ、悔しい!」
 そんな経緯もあり、リベンジのチャンスをうかがっていたのである。
「高尾山口の極楽湯に行かない?」
「温泉なの? いいね」
 母も娘も乗り気でよかった。タオルやターバンなどに気を取られ、雑巾もお供えも吹っ飛んでしまったことは計算外だったが、墓参りが終わったあとのお楽しみだ。



 入館料は1人1000円。すでに、ハイカーたちが何人も来ていた。
 ちゃちゃっと昼食をすませ、足早に風呂に向かう。ここで男がいると別行動になるが、女ばかりなので、どこまでも一緒である。ロッカーでも、湯船でも、3人揃って移動できるから便利だ。
「順番に入っていこうね」
 お風呂が何種類もあってウレシイ。湯音はまずまず。私も母も、熱いお湯が苦手である。
「ミキはサウナがいい」
 娘はサウナが好きだけれども、私と母はそっぽを向く。暑い場所も苦手なのだ。
 母が気に入ったのは、檜風呂であった。


(ホームページから)

 私はぬるいお湯が好きだ。37度の露天炭酸石張り風呂に長いこと浸かっていた。


(ホームページから)

 この風呂は、炭酸という名の通り、体中に細かい泡がまとわりついてくる。血行や新陳代謝を促進し、美容にもいいらしい。気泡のプチプチ感が何とも心地よく、あわただしい毎日から現実逃避できる。
 ただし、女湯ならではの長い髪の毛が浮いていて、ときおり腕に絡みつくところがいただけない。みんなが気持ちよく入れるように、髪はしっかり上げましょう!
 母の「もう出る」という言葉を合図にロッカーに戻る。お肌もツルツルだし、肩こりや目の疲れが取れて十分リラックスできた。
「ソフトクリームでも食べようか」
「食べよう」
 だが、食事処でビックリした。昼食時とは比較にならないくらい、大勢のハイカーが押し寄せていたからだ。
「席あるかな?」
「奥の座敷が空いているよ」
 かろうじて席を確保し、冷たいデザートにありついた。
 4時頃には退館したが、ハイカーたちはこれからが本番なのかもしれない。夕方の混雑はあなどれない気がした。
 次回は11月。義父の命日に合わせて墓参りをする。
 今度は、雑巾を忘れないように。
 お供えは、今回の穴埋めで2倍の量を用意しようっと。


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キャベツとアフタヌーンティー

2016年09月18日 23時08分16秒 | エッセイ
 血糖値が気になり、甘いものをとらなくなってひと月以上経った。体重は激減というわけでもないが、便秘をしなくなったし、ウエスト周りがスッキリした。これは、来月の健康診断が楽しみである。
 普段は、すりおろした山芋を白飯にたっぷりかけ、血糖値があがらないようにしている。でも、週に1~2回はパンを食べる。丼物も食べる。山芋の出番がないときは、食前にキャベツの千切りをとることで、食物繊維が糖の吸収を抑え、血糖値の急激な上昇や下降を防止してくれるらしい。気づいたら体重が47kgを超えていたという悪夢はなくなったし、腹部の膨張感もどこへやら。まったく、キャベツ様様である。
「てことは、キャベツを忘れなければ、アフタヌーンティーもオーケーかな?」
 メルボルンのイギリス式庭園でアフタヌーンティーをいただいて以来、すっかり気に入ってしまった。
 日本橋三越のフォートナム&メイソンのアフタヌーンティー。



 池袋東武のサロン・ド・テ シェ松尾のアフタヌーンティー。



 どちらも、上手に撮れなかったのが残念だ……。
 パレスホテルのアフタヌーンティーなら、重箱入りだから、キレイに写る気がする。今度試してみよう。
 ちなみに、コンラッド東京では、ハロウィンのアフタヌーンティー開催中で、大皿にとても可愛らしいチョコレートや焼き菓子が並んでいた。こちらも被写体としては、そそられるものがある。
 今月の職場の福利厚生誌には、帝国ホテルのアフタヌーンティーが載っていた。



「なにっ、4752円が2800円に!?」
 アフタヌーンティーはサンドイッチやケーキ、スコーンなどにプラスして、コーヒー・紅茶が飲み放題となっていることが多いが、値が張るという問題がある。だが、今月号では、41%引きの2800円で飲み食いできる割引券が当たるというのだ。これは応募するしかない。
「えーと、ミキと行くから2枚でいいかな」
 希望枚数を入力する画面で、私は娘の顔を思い浮かべた。どうしたことか、そのあとに夫がお腹をすかせたときの顔も浮かんできた。
「どうする、3枚にしてみる?」
 夫は出不精だ。日比谷の帝国ホテルまで行く気になるかどうか。
「でもアイツ、くじ運いいんだよね。もしやもしや」
 実のところ、映画やエステの割引券などで、福利厚生誌の抽選には何度も応募しているが、一度たりとも当たったためしがない。職員数は全体で16万人を超えているから、全員が応募するわけでないとしても、わずか500枚の割引券が当たる確率は、目やに程度の微々たるものであろう。深く考えずに応募してみた。
 ところが、先日、「当選しました」の連絡メールを受信したものだから、「うっそぉ」と叫んでしまいそうなくらい驚いた。福引に行けば、生活雑貨を当てて帰ってくる夫の幸運にあやかったのかもしれない。3枚にしておいてよかった。
 届いた割引券を眺めてニンマリ。



「ねえ、帝国ホテルのアフタヌーンティーの割引券が当たったの。3人で行く?」
 写真を片手に、夫に話しかけると、「うん、行く」との返事が返ってきた。
「すごいね。美味しそうだ」
「でしょ」
 これからも、夫の分もプラスして応募しようと誓った瞬間であった。
 健康診断が終わったら、帝国ホテルの予約を取らなくちゃ。
 出かける前にはもちろん、山盛りモリモリのキャベツを食べていくわよ!


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池袋にあるパリ

2016年09月15日 22時30分02秒 | エッセイ
 昨日、池袋西武に行った。用事があるのは8階だったが、ふと7階の催事場をのぞいてみようかと思いつく。
 いわゆる「嗅覚」である。
 何か掘り出し物があるかしら、と小さな期待を抱いて、下りエスカレーターに乗った。
「パリで味わう美食街道」
 これが今回の催し物のテーマであった。その日はたまたま初日だったが、結構な人出ではないか。フランスパンやクロワッサンを販売しているショーケースの前には何人もの客が並び、活気が渦を巻いている。
 フラッと歩いてみると、ワインありシャンパンあり、デリカテッセンにシュークリーム、チーズ、クレープ、チョコレートなどなど、欲しいものがいくつも並んでいて驚いた。パリの街並みには程遠いけれど、祭りの屋台の高級版といった感じで、賑やかさが心を浮き立たせる。
「ちょっと待って、案内図、案内図」
 これは全体像を確認した方がいいようだ。チラシと会場案内図をゲットし、座れる場所を探す。
「ワイン&シャンパンバー」
 キラリと目が光った。決してダイヤモンドではなく、割れた牛乳瓶の破片のような輝きであったが、ここらで作戦タイムを取った方がよさそうだ。600円で飲めるグラスシャンパンを頼み、じっくりチラシを眺めた。
「今回はトリュフに焦点を当てているのか。トリュフオムレツにトリュフスープ。美味しそうだな」
 次に、いつ、これを食べようかと画策する。展示は19日まで。時間がたつにつれて混みそうな雰囲気だから、連休の前がよさそうだ。
 というわけで、今日は夫と娘を連れて、催事場で夕飯をすませることにした。
「ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブションだって!『フォアグラとパルメザンチーズのリゾット トリュフとともに』ってヤツは外せないね」



 3人でチラシの写真に顔を寄せる。これが一番美味しそうだ。
「でも、このトリュフオムレツも美味しそうだから、先にこっちを食べて、次にフォアグラでいいんじゃない」
「そうだね、そうしよう」
 待つこと十分。アルチザン・ド・ラ・トリュフの「トリュフオムレツ」がお目見えした。



「わあっ、すごい! いい香り」
 香りだけではない。濃厚なマッシュルームソースがオムレツに絡み、トリュフと並走しているのだ。二人三脚の美味しさで、あっというまに平らげた。
 夫は足りなかったらしく、トリュフピッツァも注文していた。



 こちらは、ピザ生地にも価値がある。サクサクで見事な仕上がりなのだ。
「でもさあ、何でパリなのにピザなの?」
「知らん」
 それから、本命のフォアグラをいただく計画だったが、予定外のことが起きた。
「えっ、SOLD OUTだって」
「うっそ~」
 何と、一番食べたかった料理はすでに売り切れていた。これでは腹の虫が収まらず、胃袋の隙間に詰め込むものはないかと、スリのような目つきで会場内を探して回った。
「ここはどう?」
 ブイヤベースカレーなるものを見つけ、「ウホウホ♪」と店内に乱入した。



 魚介類のうまみが凝縮されたようなカレーであった。味は相当上のランクであるが、見た目が寂しい。ボイルしたエビでも載せて、もっと盛ればいいと思うのだが。
 夫はピザでお腹いっぱいになり、ここではアイス最中を頼んでいた。



 人のものを見て、自分も欲しくなる。母からはよく「見るもの乞食」と言われたが、今でも変わらないようだ。冷たいデザートなら、ユーゴ・アンド・ヴィクトールの「チョコレートソフトクリーム」がいいだろう。



 ビターで甘さ控えめのチョコが、口の中で香ばしく広がり、「食べたっ」と実感する味に仕上がっている。無言で食べた。
「あー、満足満足」
 3人して、重たくなったお腹を抱え、家に向かってえっちらおっちら歩き始めた。
 普段からすれ違いの多い家族だが、食べ物が絡むと急に仲良くなる。
 さて、次は何のイベントが待っているのかな。


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名探偵? 笹木砂希

2016年09月11日 21時46分14秒 | エッセイ
 学校勤めのメリットは、図書室でベストセラーが読めることである。アドラー心理学やビブリア古書堂シリーズ、火花、教場、半沢直樹シリーズなどなど、手当たり次第に読破した。
 たしか、8月の終わりだったはずだ。読みかけの本が終わってしまい、私は「何か」を求めて図書室に行った。運よく、伊坂幸太郎の本が人気本の棚に、仰向けになって寝そべっている。バカンスを楽しんでいるところだったかもしれないが、右手でひょいとつかみ「貸し出し、お願いします」と司書さんに声をかけた。
 そこからなぜか記憶がない。
 やっと時間ができて「さあ、伊坂本を読もう」と探した。しかし、職場の机にも、自宅にも見当たらない。「借りたと思ったのは記憶違いだったかしら」と図書室に行った。
「えっと、8月26日に『死神の浮力』という本を借りていらっしゃいますね。9月12日までです」
「ああそうでしたか。やっぱり借りているんですね」
 実のところ、著者名はおぼえているが、本のタイトルを忘れていた。だが、いよいよ本腰を入れて探すときが来たようだ。借りた本をなくすなど、もってのほかである。
「どこかに置き忘れたのかも……」
 ものをなくす原因として、それを一時的にどこかに置いて、忘れてしまうことが挙げられる。まずは、机の周りを探してみた。
「笹木さん、何か探しているの?」
 隣の席のじいさん先生が話しかけてきた。
「図書室で借りた本がどこか行っちゃって。もしかして、席に紛れ込んでいません?」
 じいさん先生は国語科だ。本は大好きなはず。しかも、机の上は教科書や問題集、プリントやらがうず高く積みあがっている。もしや、この中に紛れていないだろうか。
「え、伊坂幸太郎? どこかで見たなぁ。面白そうだと思ったんだけど、僕は取っていないはず」
 どうやらじいさん先生は潔白のようだ。では、彼はどこでそれを見たのか。
「何ていう題名ですか」
 じいさん先生の隣の女性も話に加わってきた。こういうときは、なるべくたくさんの人を巻き込んだほうがいいと、過去の経験から知っている。
「えっと、死神の……死神の……何だっけ」
 さっき、聞いたばかりのタイトルが思い出せない。
「調べてみます。伊坂幸太郎、死神」
 彼女はパソコンを操作して、本を検索しているようだ。
「表紙は何色でしたか」
「青だったと思います」
「青だと、『死神の精度』ですかね。もうひとつ、『死神の浮力』っていうのもありますけど」
「あ、それそれ。『死神の浮力』のほうです」
「表紙は青じゃないですよ」
 彼女はパソコンの画面をこちらに向け、本の画像を見せた。そこには見たこともない本が映っていた。



「オレンジだ~」
 タイトルも表紙の色もおぼえていないとは情けない。対照的に、彼女の記憶は冴えていた。
「たしかこれ、副校長の前の空席に置いてありました」
 そこで、ようやくピンと来た。たしか、その席に座って休暇簿に記入したおぼえがある。おそらく、図書室から本を持って席に着き、端に置いたままにしたのだろう。
「じゃあ、僕、取ってきてあげるよ」
 じいさん先生が立ち上がった。意外とフットワークが軽いのだ。
 本を受け取ると、私は彼に礼を言い、返却期限のページを開いた。
「28.9.12」
 司書さんの言葉通りだ。間違いない。
 かくして、どうにかこうにか、本が戻ってきた。
 ワタクシ、名探偵になれるかしら!?


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赤と黄のボタン

2016年09月08日 21時46分17秒 | エッセイ
 このところ、毎週のように台風がやってくる。
 勤務校では、大雨・洪水・雷などの警報が発令されたら休校となる。休校になっても、教員の勤務はなくならない。しかし、授業がなければ、たまっている仕事を片付けたり、打ち合わせをする時間ができるのでありがたい。出勤前に日本気象協会のホームページにアクセスし、警報を示す赤がないかをチェックするのが習慣だ。
 今朝もいそいそと、台風13号の影響で警報が出たかどうかを見てみた。外は曇り。大雨で洪水が起きそうな気配もなく、黄色の注意報が行儀よく、ボタンのように整列しているだけだった。ガッカリする一方で、水害に苦しめられた地域に思いを馳せる。大きな被害がなかったことを、何よりも喜ぶべきであろう。
 イヤイヤ出勤すると、同じような顔をした教員たちが、シブシブ授業の準備をしていた。
「今日は休校だと思ったから、ろくに準備をしていないんですよ。まいったなぁ」
「私も、これから提出物に目を通さなきゃ」
 休校でないことに失望しながらも、彼らはキビキビと動いていた。空はすでに明るくなり、陽が差している。しかし、いきなり灰色の分厚い雲が駆け足でやってきて、ババババと機関銃のように雨粒を打ち込み、足早に去っていった。



 温帯低気圧に変わったとはいえ、元台風は雨雲大臣だ。
「教室に行ったら、生徒が半分しかいませんでしたよ」
「3年ですか? 1年はもうちょっといたかな。欠席は8人でしたから」
 教員がやる気になっても、生徒はまた別だ。自主休校を選んだ者の多かったこと、多かったこと。
 かくして、台風がこちらに向かってくる時点で、翌日の授業がパァになる。
 実のところ、休校になったらなったで、もっと面倒なことが起きる。ネットで警報を確認せず、普通に登校する生徒がいるからだ。
 たとえば、30人のクラスだったら、5人くらいは何の疑いもなく学校に来てしまう。
「えっ、警報が出てるとダメなんですか? 注意報が自宅学習かと思ってました」
「料金滞納で携帯が止められているから、確認できませんでした」
「休校だなんて、誰も教えてくれませんでした」
 理由は人それぞれだが、荒天で警報が出ている間は学校で待機せねばならない。天気が回復した隙に帰宅させ、家に着いたら必ず電話をさせるなど、生徒の安全確保が大事なのだ。
 ところが、フジオという男子生徒はこれに耐えられなかった。ろくに確認もせず登校したくせに、天気が落ち着くまで待ちなさいと言われたことが不服だったらしい。待機場所の図書室を無断で飛び出し、勝手に家に帰ってしまった。慌てたのは担任だ。様子を見に行くとフジオの姿がないものだから、校内を隅から隅まで探し回り、何度も家に電話をかけてやっと安否が確認できた、なんてこともあった。
 やはり、台風は来ないほうがいい。
 警報の赤も、注意報の黄も、出番がありませんように。


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ビール工場見学の心得

2016年09月04日 22時03分41秒 | エッセイ
 サントリー武蔵野ビール工場を見学してきた。
 ここは南武線分倍河原駅から徒歩圏にある。親切なことに、無料のシャトルバスもあるから、気軽に出かけられていい。
「代表者の方は、こちらで受付をお願いします」
 受付ではいくつかの注意事項を守るよう確認される。見学後、車の運転をする場合の飲酒はできないとか、一度退館したあとのシャトルバス乗車はできないとか、ごく当たり前のことに見えたのだが……。
「係員との写真撮影やセクシャル・ハラスメントはおやめください」
 これには驚いた。
 試飲時にはアルコールが入る。おそらく、過去には酒癖の悪い、けしからぬ客がいたのだろう。最初に釘を刺すことで、大きな効果が期待できるのかもしれない。
 さて、見学では美味しいビールの作り方を教えてくれる。
 まずは水。どこぞのフランス料理店でも言っていたが、同じ食材を使っても、水によって仕上がる味が違うそうだ。サントリーは徹底して水にこだわる姿勢を前面に出している。武蔵野工場の美味しい地下水をくみ上げ、東京ドーム8個分に相当する大きな敷地で、せっせとビールを作っていた。
 その水を温め、砕いた麦芽を加える。



「これが麦芽です。ちょっと食べてみてください」



 おつまみのナッツ類に近い歯ごたえだが、淡白な味がする。これがビールの素となるとは興味深い。
 麦芽中のでんぷんが糖に分解されたら、ホップを加えて煮沸し麦汁を作る。



 ここに麦汁が入っているらしい。



 それから発酵、貯酒、ろ過の工程を経て、黄金色の澄んだビールができるというわけだ。
 見どころは何といってもパッケージングだろう。
 酸化せぬ工夫をして缶にビールを詰める。



 蓋をしてコンベアーで運ばれていく。



 缶を箱に詰める。



 梱包をして、コンベアーの出口に向かっていく。



 製造過程を見学したあとは試飲会だ。



「試飲はお一人様3杯までとさせていただきます」
 時間にして20分くらいだろうか。思ったよりもグラスは大きい。ソフトドリンクをもらっている人もいた。
「最初の一杯はプレミアムモルツを召し上がっていただきますが、2杯目、3杯目は香るエール、マスターズドリームなどの飲み比べもなさってください」
 係のお姉さんが、ひときわ声のボリュームを上げる。ここが一番大事なところと心得ているらしい。



 行列はマスターズドリームに集中した。あの苦さがいいのだろうが、香るエールのフルーティーな味わいも捨てがたい。
 今まで、「ビールはギネスかキリンラガー」と公言してきたが、今後は改めなければいけないと頭をかいた。
「本日はありがとうございました」
 試飲タイムが終わり、帰る時間となったが、迷惑行為をする客はいなかった。やはり、最初に刺した釘は効果抜群のようだ。いい作戦である。
 すっかり満足してお土産を買う。



 プレモル、香るエール、マスターズドリームの飲み比べセットだ。
 これも、買わせる作戦なのだろうが、あえてはまった方が楽しい。


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持たない?暮らし

2016年09月01日 22時17分32秒 | エッセイ
 ミニマリストと呼ばれる人たちが注目を浴びている。
 いわゆる「持たない暮らし」を実践している人々で、公開されている部屋はベッドだけ、ソファーだけといった具合にシンプルだ。対する我が家はモノに占領され、家具や家電がデカい面をして居座っているものだから、ヒトが窮屈な思いをしている。何という違いであろう。
 さすがに冷蔵庫は必要だし、クーラーもパソコンも手放せないが、広々とした空間には憧れる。定年退職したら、少しずつモノを手放していきたい。

 先週の今頃は、那須の両親の家にいた。
 5年ぶりなのに、近所のゴルフクラブの名前が変わったくらいで、以前と同じく緑だらけの景色が広がっていた。



 視線を右に動かすと、舗装されていない砂利道が見えてくる。昨日の雨で水たまりができたようだ。



 私はこの景色が好きだ。
 最寄駅まで歩いて20分かかるし、ゴミの収集車が来ないくらい辺ぴな場所だけど、ミュートボタンを押したように静かで落ち着くところがいい。
 都内には建物が多すぎる。色も高さも揃っていない住宅が乱立し、ところどころに、のっぽのビルがニョキッと生えている。決して美しくない。
 余分な建物を引っこ抜いてスッキリさせ、アスファルトを引っぺがし、植物を植えたら、こんな感じになるだろうに。
 そこまで考えたところでつながった。
「ああ、これもミニマリストの発想なのかも……」
 仕事に追われる今は、便利な道具が手放せず、ミニマムな生活は無理だ。
 持たない暮らしを実践するのは難しい。
 モテない暮らしなら、得意かも?


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プラスチックの罪

2016年08月28日 21時17分22秒 | エッセイ
「ドキュメンタリー 海の怪物 プラスチック https://www.youtube.com/watch?v=rPfB4lHFhL4 」という映像をご覧になったことがおありだろうか。
 生協の学習会でプラスチックが人体に与える害を学び、知らなかったとはいえ、これまで何の疑問も持たずにペット飲料を買い、個包装された菓子を選んでいた自分を恥じた。
「なにそれ?」という方には、ぜひご覧になっていただきたい。今や、カリフォルニア州では小売店でレジ袋の提供が禁止され、サンフランシスコ市ではペットボトル入り飲料の販売を禁止するなど、海外では熱心にプラスチックを削減しようという動きがある。その理由を理解してほしい。
 プラスチックはなぜ悪なのか。理由は2つある。
 1つ目は永遠に自然分解されないこと。缶でさえ、450年経てば自然分解されるというが、プラスチックにはそれがない。劣化すれば細かく砕けるけれど、決してなくなることはない。洗顔料に含まれるマイクロビーズ(スクラブ)もプラスチックである。石油産出量の8%に相当する、年間3億トンのプラスチックが世界各地で生産され、どんどんどんどん増え続けている。
 2つ目は毒性が強いこと。素材や添加物にノニルフェノールやビスフェノールAなどの環境ホルモンが含まれることはもちろん、海に漂う有害化学物質を吸い寄せるという性質を持っている。たとえば、使用禁止となったDDTやHCHなどの農薬、殺虫剤は、この世から消えたわけでなく、ごくごく薄い濃度で海洋中を漂っている。ところが、プラスチックはこれらの有害物質を粘着テープのように拾い集めてしまう性質があるのだ。波間に揺られてあっちへこっちへ流れるうちに、人体に危害を及ぼす物質がベタベタとへばり付けばどうなるか。海水中の濃度に比べて、プラスチックに付着するDDTやHCHなどの濃度は、実に10万倍から100万倍に達する数値に上ることが判明している。
 今、地球規模で問題になっているのは、5mm以下のサイズの「マイクロプラスチック」である。どんなに小さくなっても、プラスチックは自然分解されないため、有害化学物質の衣を何重にもまといながら、海中を浮遊している。魚はプランクトンと一緒に、このプラスチック片を食べてしまうのだ。発がん性があり、造血障害を引き起こし、肝腫瘍を作り出す恐れのある、毒入りの破片を。
 魚にも食物連鎖がある。小さな魚は大きな魚、大きな魚はさらに大きな魚に食べられ、汚染物質が濃縮されていく。そして、連鎖の頂点に立つのは人間だ。人間は汚染された魚を食べている。自らの手で作り出し、放棄したはずの毒を食べている。
 魚だけではない。海鳥、貝、ウミガメ、クジラの体内からもマイクロプラスチックが検出され、環境ホルモンのダメージとともに、有害化学物質からの打撃を受けている。人類がプラスチックを生み出した罪は、こんなにも大きいのだと気づき、苦しくて何も言えなくなった。
 生協の学習会で、講師の東京農工大学教授、高田秀重教授がおっしゃった言葉が浮かんでくる。
「マイクロプラスチックは、主にポイ捨てされたゴミが原因です。レジ袋などが路上に落ちていますよね」
「ペットボトル、レジ袋など、使い捨てプラスチックを減らしましょう」
「プラスチックのリサイクル費用は自治体の負担となっています。私たちの税金をもっと有効に使うには、はじめから使わないのが一番です」
「我々は地球という惑星に住む場所を借りているだけなので、キレイにして返すのが普通です」
 絶望感に打ちのめされている場合ではない。
 私たちができるのは、まずプラスチック製品を買わないこと。
 ブログで危機的状況を発信すること。
 教員という立場を生かし、生徒たちにプラスチックの脅威を伝えること。
 できることから、脱プラスチック生活を始めていこう。


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ホワイトベース実物大キャプテンシート

2016年08月25日 22時00分04秒 | エッセイ
 台風9号とともに、私の大きな仕事も去った。
 少し息抜きをしようと、大学2年の娘に話しかけてみる。
「3日くらい休めるよ。どこか行きたいところある?」
「わーい、遊園地に行きたい!」
「としまえんでいい?」
「やだよ。那須ハイランドパークはどう? コースターがたくさんあるって」
 早速ホームページにアクセスすると、コースターよりも楽しそうなイベントが画面に飛び出した。
「えっ、ガンダムワールド? ホワイトベース実物大キャプテンシート初公開だって。ここいいね」
 娘はコースター目当て、私はガンダム目当てで新幹線に乗り、那須まで駆けつけた。



「雷が鳴ったら、すべての乗り物の運転を中止しますので、ご了承ください」
「はい」
 チケット売り場のお姉さんに念を押され、ドキドキしながら入園する。このところ、大気の状態が不安定で雷雨が続いているようだが、セブンイレブンでガンダムワールドの撮影券つき一日券を買った手前、「今日ばかりは勘弁してくれ~」と祈るしかない。
「お母さん、天気が崩れる前にコースターだよ」
「うん、わかってる」
 ここは家族連れやカップルをターゲットにしているようで、ソフトな乗り物ばかりだ。富士急ハイランドを贔屓にしてる身には物足りないものの、外を歩いていても暑くない点では二重丸。夏は避暑地のレジャー施設が一番と実感した。
 青いレールのビッグバーンコースターは気に入ったので2回乗った。



 しかし、トイレに寄ったとき、鏡を見て重大な失敗に気づかされた。
「ああっ、髪がグチャグチャになってる! まだガンダムで写真撮ってないのに、ひいい~」
 晴れているうちにコースターに乗ることしか考えておらず、ガンダムワールドを後回しにしたツケだ。
「くくくっ、しょうがないよ」
 写真を撮らない娘は笑っていた。もしや、諮られたのかもしれない。
 昼食後、ようやくガンダムワールドに行く。



 中では同年代の中高年たちが、チビっ子より熱心に鑑賞していた。



「パパ、こっちにアムロがいるよ」
 未就学児と思しき男児が、父親に展示品を教えていた。



 ファーストガンダムの登場人物を知っているとは頼もしい。きっと親子でDVDを見ていたのだろう。
 展示品は大半がシャア関連である。ファンの好みをよく分析していると感心し、何枚も写真を撮った。





 終盤は、一番の目玉であるホワイトベース実物大キャプテンシートにたどり着いた。
 ここで、チケットについていた撮影券を出す。



 シートの座り心地は悪くなかったし、高いところからの景色はよかったが、背後のシートに連邦軍の制服を着た誰かが座っていたら、より臨場感が楽しめたと思う。



「もう帰ってもいいや~」
 すっかり満足して本音を漏らすと、娘が口を尖らせた。
「は? まだまだでしょ」
 ガンダムが終わったあとも晴天が続いていたので、疲れていたけれど、引き続き乗り物に並んだ。水のかかる「リバーアドベンチャー」や、写真を撮ってくれる「ウォーターコースター」はかなり人気があるらしい。ハードでなくても、水と戯れる乗り物は、動きが予想できなくて面白かった。
 温泉地らしく足湯もある。



 16時を回り、湯を抜くところだったらしく、水位は低かったけれど気持ちよかった。短時間だったのに、一日中歩いた疲れが取れたのは驚きだ。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
 幸い雨は降らなかった。
 ハードな仕事を終えたご褒美をもらった気分になる。
 また明日からしっかり働こうっと。


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日産自動車 横浜工場へ

2016年08月21日 21時21分41秒 | エッセイ
 日産自動車・横浜工場を見学してきた。
 ここで作っているのはボディーではなくエンジン。



 エンジンの部品数は450前後あるらしいが、ほとんどは購入し、自前で作っているのはわずか5個だというから驚いた。



 2階講義室の近くに、たくさんのミニカーが飾られている。
「あ、Zがある」
 フェアレディZは何度見てもカッコいい。



「うちの車もある」



 そう、わが家の愛車はエルグランドなのである。
 1階には、1936年に発売されたダットサンも飾られていた。



「サラリーマンの平均月収が70円だった時代に、この車は販売されました。いくらだと思いますか」
 案内のお姉さんからクイズが出された。近くにいた、どこぞのお父さんが答える。
「10000円」
「もっと安いです」
 今度は、お父さんの息子がボーイソプラノで答える
「1000円」
「もうちょっと高いです」
 答えは、1750円という値段だった。家が1500円だから、車の方が高価だったのだ。
「この車は免許なしで運転できました。ウインカーは飛び出し式で、車の中からレバーを操作して、曲がる方向を知らせたのです」
「へー」
 ちなみに、1959年のダットサンはこれ。



 お次は工場に入れてもらえる。工場内は撮影禁止だが、ファナック製の黄色いロボット2台が、文句も言わずにせっせと働いていた。部品を洗浄するときは終わるまでジッと待ち、洗い終わると嬉しそうにアームを動かし始める。感情はないはずだが、愛嬌があって可愛い。
 人間もたくさんいる。中でも「匠」と呼ばれる熟練職人は、顔写真と名前が掲示されており、職人たちの憧れの的である。
「誰でも匠になれるというわけではありません。何年たっても、なれない人はなれません」
 ……お姉さんの説明は厳しかった。匠の名は、GT-Rのエンジンに刻まれる。「このエンジンは、私が責任を持って作りました」という証なのである。そういう人生も素敵だ。
 エンジンが完成するまで2時間かかるというが、高度に自動化されたラインに圧倒された。これぞ「モノづくりニッポン」という技術だ。約2時間のコースだったのに、驚きの連続で全然長く感じなかった。
「お疲れさまでした。これで終了ですので、おみやげのミニカーをお持ちになってお帰りください」
 ミニカーは好きだ。大勢来ていたちびっ子たちも、そのお父さんたちもニコニコしていた。
 さすがに工場だけあって、ミニカーも組み立て式になっている。



 ボディーを自分の手ではめ込み、完成!



「わあい、できたできた~!」
 ここの見学は、かなりハイレベルで満足度が高い。
 新子安は遠かったけれど、行ってよかった。


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介護の合間に

2016年08月18日 20時02分29秒 | エッセイ
 夏休みはもらったが、泊りがけでは出かけられない。
「今日は俺がおばあちゃんの世話をするから、夕飯よろしく」
「はーい」
 義母は要介護状態になって半年ほど経つが、あまり食欲がないらしい。日中は、寝ているかテレビを見ているかである。週に2回は入浴サービスを頼み、お風呂に入れてもらえるようだ。
 昼間は夫の弟たちが介護を担当してくれて、夜になると夫が義母を寝かしつけたり、夜中にベッドから落ちたりしないかを監視する。弟たちが都合の悪い日は、夫が食事も担当する。とてもお出かけどころではない。
「気晴らしに、美味しいものでも食べようか」
「うん」
 たまたま、水道橋に行った。東京ドームホテルの周辺には「後楽園飯店」という中華レストランがあり、「フカヒレの姿煮入り汁そば」なる料理が名物だという。フカヒレといえばコラーゲン。美肌のために昼食にしようと思ったが、一人だけ美味しいものを食べるのは気が引ける。おみやげ用もあるので、家族分を持ち帰って、みんなで食べようと思った。
 少々値は張るが、どこにも出かけないのだから、これくらいはいいだろう。
「ただいまご用意いたしますので、そちらに掛けてお待ちください」
 待ち時間にはウーロン茶も出る。ちょうど喉も渇いており、気の利くことだと感心した。
 介護疲れの夫におみやげを見せる。
「あっ、フカヒレだ! すご~い」
 箱は木製のようだ。



 待ち時間に保冷剤をセットしてくれたらしい。



 1箱2人前。



 うちは3人家族なので、2箱買ってきた。
 作り方は簡単だ。フカヒレを湯煎にかけ温める。液体スープを丼に移し、300ccのお湯でとく。麺を1分20秒茹でたら丼に入れ、フカヒレを載せてできあがり。
 茹でた青梗菜も入れてみた。



「うま~い! 家でこんな料理が食べられるんだね」
 夫も娘も大喜びだ。フカヒレのプリプリした食感と、マイルドなあんかけ、コシのある麺の組み合わせが素晴らしい。
「デザートに種なしピオーネを買ったのよ」
「へー」
 ブドウでは、巨峰やピオーネ、マスカットなどが好き。たまたまスーパーで、粒が揃ってキレイなピオーネがあったので購入してきた。房の下のほうから実をとると、甘いものが食べられると聞いたが本当だろうか。
 1つ、2つ実をとって気がついた。
「あっ、ハート型の実があるよ」
「えっ」



 今まで、ハート型のマッシュルームやイチゴは見たが、ピオーネは初めて。
 何かいいことありそうな気がする。
「きっと、幸福のピオーネだね」
「あはは」
 夫には、さっそく幸運が舞い込んだ。
「おそばが1食余るから、パパにあげるよ」
「うほ~」
 雄叫びを上げて、夫が盛大に喜んでいた。
 介護生活の中にも、楽しみを見つけなくちゃね。


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私がスイーツをやめたワケ

2016年08月14日 21時27分29秒 | エッセイ
 メンタルは強いほうだ。困難にはファイティングポーズで立ち向かい、逃げたら負けの気がする。
 しかし、そうではない人も多い。すぐに傷つき、気力を失って立ち直れなくなる友人を知っている。
 何が違うのだろう。
「これか~!?」
 ヒントをくれたのは、この本である。



『心療内科に行く前に食事を変えなさい』
 そっか、食事ね。
 これは人づきあいの参考になる予感がする。早速ゲットした。
 筆者はマスコミに露出度の高い医師のようだが、私はテレビを見ないので全然知らない。語り口から、率直で「困った人たちを助けたい」という気持ちが伝わってくる。信頼できそうだ。
 読んでいるうちに、「おや?」と注意を引く症状を見つけた。
「当てはまるものをチェックしましょう。寝起きが悪い、湿疹や肌荒れ・あごのニキビに悩んでいる、手足が冷えやすい・冷え性だ、立ちくらみやめまいがする」
 んん? これって私のことでは……。
 それは、貧血の箇所だった。検査の数値上、私は軽度の貧血に分類されているが、筆者の診断によると女性の8割が貧血だという。
「湿疹ができやすい、鼻水が止まらない、便秘になりやすいなどの不調に悩まされている人は、鉄不足から皮膚や粘膜が弱くなっている証拠」
 実は、5月末から鼻水がグズグズと続いている。かかりつけ医からはアレルギーと言われ、2種類の錠剤を服用しているがすでに3カ月。いつになったら治るのだろうと思っていた。
「口の周りのポツポツもなくならないし、油断すると便秘になるし、絶対鉄不足だよ」
 この本は、タイプ別の食べ物や食べ方を教えてくれるところがいい。
「まず、ヘム鉄(肉・魚)をとろう」
 これにも心当たりがある。ちょうど3年前に『長生きしたけりゃ肉は食うな』という本に刺激を受け、肉を減らしたせいなのではないか。
「やーめた。肉よ肉。今日から肉をたくさん食べようっと」
 実際に、肉をたくさん食べるようにしたら、肌がキレイになり、薬なしでも鼻がすっきりしている。
 もう一つ、図星を指された箇所があった。
「キレやすい、低血糖タイプ」
「甘いものが食べたくて仕方ない、音がうるさく感じることがある、ランチ後1~2時間すると眠くなってやる気が出ない」
 私はスイーツをこよなく愛している。血糖値が気になるため、空腹時には食べないけれど、お弁当のあとにデザートでバウムクーヘンやプリンをパクリ、くらいならいいよねと思っていた。しかし、このタイプにも当てはまるものが多く、心配になってきた。
「ランチにご飯やスイーツなどの糖質を多くとると、血糖値は急激にグンと上がります。そうなると、膵臓は急いで血糖値を下げようとして、大量にインスリンを分泌します。すると血糖値は急降下。脳に糖分が行かなくなり、急激な眠気や集中力の低下、だるさなどを感じることになります」
 うん、まさにこれである。
 ときどき、仕事中に抗いがたい睡魔に襲われることがある。会議中だろうと、面談中だろうと、お構いなしだ。体がだんだん重くなり、やがて身動きがとれなくなる。椅子に座っているのに、ぬかるみにはまってしまったような状態だ。心は幽体離脱し、夢の中をさまよい始める。人の話し声が遠くなり、まったく頭に入ってこない。
 この「泥沼地獄」を何とかしなくては、と思っていたところだった。
「ベストなおやつは、インスリンを分泌せず、かつ脳の働きを高めるタンパク質や脂質の食品です。チーズ、ナッツ、牛乳や豆乳、するめや小魚スナックなど」
 ふむふむ、なるほど。
 今までに、スイーツの功罪を、こんなにわかりやすく教えてくれた人はいなかった。
 糖尿病予備軍と診断されてから、甘いものはかなり控えてきたが、まだまだ手ぬるかったようだ。これを機に、スイーツは記念日やお祝いなどの特別な日だけにしよう。泥沼地獄はもうたくさんである。
 日常的なおやつはこれ。



 比較的塩分の少ないナチュラルチーズ、とりわけカマンベールチーズが私の好みだ。トロリとした食感がたまらない。
「食後のスイーツだけでそうなるの? 多分、インスリンの分泌量が少ないんですよ。僕もだから」
 糖尿病を患う同僚からは、こんなアドバイスももらい、さらに気が引きしまる。
 友人の顔を思い浮かべて買った本だが、結局は自分のためになった。


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残暑お見舞い申し上げます

2016年08月11日 21時26分31秒 | エッセイ
 たしか、今月に入ってすぐだったと思う。
 出勤すると、私宛ての郵便物に3月に卒業した女子生徒からのハガキが入っていた。
「暑中お見舞い申し上げます」
 自宅の住所がわからず、学校あてに送ったのだろう。気の利くことだ。
「私は短大の課題とレポートに追われ、毎日ヘトヘトですが、楽しく過ごしております」
 ほおお。
 楽しいか、それはよかった。
 この子は真面目で善良な人柄なのだが、係や委員会のメンバーを決めるときなど、誰かを誘って「一緒にやろうよ」と言えないタイプである。いつも最後に一人だけ余ってしまい、人づきあいが上手とはいえない。
 新しい環境で上手くやっていけるか心配していたけれど、充実した毎日を送っているようで安心した。
「先生もお体にお気をつけてお過ごしください」
 はいはい。
 クーラーに浸かって生活しているせいか、夏バテとは無縁である。「夏は食欲が落ちるのよね」と嘆く友人とは対照的に、3食では足りずにおやつまで食べている。強いていうなら、冷房で首や腰が凝るくらいで、他はすこぶる健康だ。
 早速返信を出そうと思ったが、家には官製ハガキすらなかった。切手はあるので、「今度書けばいいや」と思っているうちに立秋が過ぎる。まずい、もう11日になってしまった。
 今日は山の日。今年から新しく増えた祝日だが、「何も夏休みにしなくたっていいのに」と生徒はみんなブーブー言っている。会社勤めの方も、お盆休みとかぶるかもしれない。でも、買い物に行く時間がとれたという点ではよかった。今日こそは、のびのびになっていたポストカードを探さなくては。
 目指すは地元の書店。本だけでなく、バースデーカードやポストカードも売っているのだ。夏らしくて元気が出るような絵柄はないかと、カードラックを回した。
「あっ」
 すぐに、ピンとくるデザインが見つかった。



 裏返すと「みなとみらいの花火」というタイトルがついている。
 作者は「HIROKO KANOU」となっていた。知らない名前だけど、この絵はいい。夜空に開く大輪の花が集合写真のように整列し、イラストならではの豪華さである。フリーハンドの線に温かみがあり、買おうと即決した。
 隣にも、同じタッチのポストカードが並ぶ。



 こちらのタイトルは「港の花火」となっている。空が明るいところを見ると、日没直後の19時頃か。この船は「ロイヤルウイング」という名前だった気がする。花火の配置はこちらのほうが賑やか。まるでチョコレートの詰め合わせのような楽しさがある。
「よし、これも」
 こちらは那須の両親に宛てて送るか。花火なんぞ見られないだろうから、きっと喜ぶだろう。
「さーて、書くぞ」
 書き始めは、もちろん「残暑お見舞い申し上げます」。
 皆様も、暑さに負けずご自愛ください。


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ペットボトルの赤ちゃん

2016年08月07日 21時27分34秒 | エッセイ
 コカ・コーラ イースト ジャパン多摩工場の見学に行ってきた。



 清涼飲料水はめったに飲まないが、母は無類のコーラ好きである。パーティー当日には必ずビッグサイズのボトルを用意しておくのが常だ。コーラの作り方にはかなり興味があった。
「ようこそ、お越しくださいました」
 通された大部屋で、早速コーラの瓶が配られる。



 2度まで冷やした瓶コーラが一番美味しく感じるのだとか。子どもの頃は、ペットボトルがなかったから、もっぱらこれだった。固いキャップを外すため、栓抜きは必需品だったが、今はまったく存在感がない。
 まずは映像学習から。この工場では、ペットボトル、缶、瓶飲料の生産をしているが、思わず「へえ~」と感心する内容も多い。
 たとえば、ペットボトルは赤ちゃんのまま運ばれてくる。



 左側の「コレ」と書かれたチビちゃんならば、運搬に必要なトラックが少なくてすむから、排気ガスやガソリンなどを抑えることができる。この赤ちゃんを工場内で100度の熱と風を加えて膨らませ、「ソレ」にするのだ。あとは、飲み物を入れてフタをし、ラベルを着せれば商品のでき上がり、でき上がり。
 映像が終わると室内での自由時間がある。
 コカ・コーラ営業担当者のユニフォームを着ることができるが、半分仕事だったので遠慮しておいた。



 反対側には工場のユニフォームも用意されている。



 工場の方にはポケットがない。これは、ポケットから製品に異物が混入することを防ぐためらしい。
 コーラの中身もわかりやすく説明されている。



 あの褐色の色は、カラメルがなせる業だったのか。
 この日は、アクエリアスとジンジャーエールを生産していると書いてあった。



「はい、それでは工場内の見学に参ります。みなさま、ロビーまでお進みください」
 自由時間が終わると、実際に稼働している機械を見に行くのだが、ここからは撮影禁止なので写真はない。
 工場の生産は自動化されているから、ものすごい速さでアクエリアスが続々と完成していく。完成品は段ボールに詰め込まれ、これまた自動で封がされる。おびただしい数の商品に仰天し、「あと1年くらいは作らなくていいんじゃないかしら」という気がした。
 缶飲料の機械は稼働していなかったが、映像で生産の様子を見せてくれる。こちらはさらに生産性が高く、1分間に1500缶もの数量を作ることができるという。
「てことは、1時間に9万缶、8時間で72万缶……」
 うーん、気が遠くなりそうだ。
 最後に、瓶飲料の機械を見た。こちらは1本1本にキャップを打刻する手間がかかるが、それでも1分間に600本生産できるという。キャップの向きを揃えるのも、一つずつ瓶に打ち込むのも、すべて自動でできる。近未来をイメージさせる技術に、ただただ唸るばかりだった。
「本日はありがとうございました」
「ありがとうございました」
 係のお姉さんと挨拶を交わし、工場をあとにする。
 この日はたくさんの小学生や未就学児が、保護者たちと来ていた。
 子どもたちにこそ見てほしい。普段、何気なく飲んでいる飲料が、高い技術力を持った機械から作られていることを。
 大人になったとき、もっと進んだ技術を発明する子がいるかもしれないし。


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