これは したり ~笹木 砂希~

面白いこと、妙なこと、不思議なことは、み~んな私に近寄ってきます。

マスクの新しい使い道

2017年02月19日 21時39分42秒 | エッセイ
 決して暇人ではないが、週2回はジムに行くことを目標にしている。スカッシュで汗を流し、スパでリラックスするのが至福のひとときなのだ。
 仕事帰りに寄ることもある。前の日に持ち物を準備するが、一度、トレパンを忘れてしまった。更衣室で着替えの最中に気づいたものだから、「今日はやめよう」という気になれなかった。
「今日はチノパンを履いてきたから、これでやればいいんじゃない?」
 かくして、Tシャツにチノパンを組み合わせた、いい加減な格好の女がスカッシュコートに立ったというわけだ。裏起毛だから暑かったこと、暑かったこと。
 今日はトレパンこそ忘れなかったものの、髪をまとめるゴムが見当たらなかった。
「あれっ、昨日はあったのに。どこに行ったんだろう」
 おそらく、ロッカーに置き忘れたのだ。これには参った。ゴムがないと、髪が邪魔で球が見えない。卓球の愛ちゃんも美誠ちゃんも、「これでもか、これでもか」というくらい黒ピンで前髪をとめているのは、視界を最高の状態に保つためと思われる。スポーツ刈りにする気はないが、ときに髪は疎ましい存在となる。
「うーん、何かないかなぁ」
 バッグの中を探してみた。輪ゴムの一つくらい見つからないものか。
「ややっ、これはどうだ?」
 使い捨てのプリーツマスクが目に入った。感染症を防ぐため、満員電車でつけるようにしているが、ジムのあとは自転車で帰るだけ。役に立ちそうな気がした。
「えーと、ゴムのところを切り取って……」
 耳にかけるソフトなゴムを引っ張ると、少々抵抗されたあとに「ベリッ」と剥がれた。反対側も同じようにしてもぎ取る。これを輪にしてみたら、髪くらいとめられるのではないか。



「おっ、大丈夫、大丈夫」
 グルグル巻きにし、髪をまとめてコートに向かった。またもや変な女の登場である。だが、40分間動き回っても、ゴムはびくともしなかった。ボールを追って、運動不足の体が右に左に動く。髪が邪魔だとこうはいかない。急場をしのぐにはいい判断だったと思う。
 残された可哀想なマスク……。



 マスクは、感染症やアレルギーの予防という本来の目的以外に、いろいろな使い道がある。防寒、すっぴん隠し、照れ隠し……。
 女子生徒の皆さん。
 体育の時間に、髪をゆわくゴムを忘れたときには、ぜひ思い出してくださいね。


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ひんやり「秩父氷柱アート」

2017年02月16日 20時59分10秒 | エッセイ
 冬は寒い。だが、その寒さが観光資源になることもある。
「わっ、なにこれ。つららだって」
 ネットサーフィンをしていたら、「秩父三大氷柱」というフレーズに出会った。私は埼玉県出身なので、秩父には何度か行ったことがある。山があって、夏は暑く冬は寒い場所だ。だが、その寒さを逆手にとって、氷柱で観光客を集めることができるとは。アッタマい~い!
「よしっ、面白そうだ。行ってみよう」
 チャチャッとバスツアーに申し込む。土曜のライトアップコースはすでに満員だったが、日曜の平常コースには空きがあった。ウホウホ、間に合った。
 集合は午前11時に西武秩父線の芦ヶ久保だ。ここからすぐの場所に、あしがくぼの氷柱がある。観光の目玉として人工的に作っていると聞いたが、果たしてどのようなものか。
「へええ」



 鍾乳洞の石筍が雪に代わったような盛り上がり方だ。



 ぷくぷくしていてラブリー。クラゲに見えないこともない。
 ここの氷柱は、始めてから4年目というから、この先洗練されることだろう。斜面の頂上では甘酒や紅茶をふるまっていた。紅茶をいただきながら、陽光に反射するクラゲたちを鑑賞した。
 すぐにお昼の時間になる。バスツアーには、昼食と温泉がついていてウレシイ。
「えっ、豪華」



 参加費用は7000円である。昼食代だけで結構いっちゃうのでは? と感じるメニューだった。糖質がやや過剰であるものの、アツアツの切り込みうどんで体が温まる。
 美味し!



 昼食後は尾ノ内の氷柱を見に行く。ここも人工的に作られたものであるが、道路が渋滞していて、予想以上に時間がかかった。
 渓谷にかかった吊り橋が、歩くたびに揺れるので、高所恐怖症の方には無理だろう。



 ポストカードの写真と比べてみると、今年は基準の5割程度の氷柱しかないとわかる。日中が暖かいので、氷が溶けてしまうのだとか。



 ちなみに、暖冬だった去年は、もっと少なかったそうだ。
 でも、光の加減で、「氷柱の国のアリス」みたいな写真が撮れたから満足だ。









 ライトアップ時のポストカード。これが見られる時間帯は、駐車場が2時間待ちというから凄まじい。



 ラストは三十槌(みそつち)の氷柱である。
「ここには天然の氷柱と、人工の氷柱があります。天然の方はつらら、人工のほうはひょうちゅうと呼んでいます。比較してどうぞお楽しみください」
 バスガイドの説明に、うんうんと頷いた。



 これは天然ゾーンであるが、たしかにつらら……。



 繊細な姿が水に映り、自然の生み出した芸術にうっとり見とれた。



 私はここが一番好きだ。



 まあ、糸のようなつららが春雨に見えないこともないが……。
 人工ゾーンは、先の氷柱と大差ないので割愛しちゃおっと。
 秩父のシンボル、武甲山。



 最後に、武甲温泉で汗が出るまで温まり、18:40頃芦ヶ久保で解散した。
 コスパもよく、退屈しなかったバスツアーに感謝する。
 今度は、凍死しそうなくらい寒い年に参加したい。


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三度目の正直 赤坂迎賓館和風別館

2017年02月12日 22時37分32秒 | エッセイ
 めでたく、迎賓館和風別館の参観証が送られてきた。3度目にしてようやくである。「やりぃ~」と大きな音で指パッチンをしたくなった。
 いつも留守番ばかりの夫も誘い、家族3人で出かけることにした。
 和風別館の定員は20名。しかし、数えてみると13人しかいない。7人はキャンセルということなのだろうか。どうしても見たい人だけが申し込めばいいのに。
 係員の男性がスタンバイして見学が始まった。
「おや、今日は子どもがいますね。中学生かな」
「大学生ですっ!」
 娘が子ども扱いされたことに怒り、目を吊り上げていたが、そもそも若い人がいない。文化財には興味がないのか。それは残念なことである。
 和風別館は昭和49年に建てられたもので、エリザベス女王が最初の客だったとか。
「女王自ら植えた木がこれです」



 イギリス勢としては、サッチャー首相やダイアナ妃も滞在したそうだ。ちなみに、ゴルビーことゴルバチョフ大統領も植樹をしたという。
 木の隣に生えている、キノコのようなものは外灯か?



 何でこんな形にしたのかしらと笑いがこみ上げてきた。
 細い道を抜けると、別館が見えてくる。



 空も青くて何より。派手さはないが、落ち着いた佇まいに、日本らしいおもてなしの姿勢が感じられる。
 庭の池には鯉が93匹いるそうだ。



 別館公開前は、人の出入りがないのをいいことに、稚魚を狙った鳥が飛んできては食べ放題をしていたらしい。だから、自然繁殖することはなかった。
 だが、一般公開されるようになって、狩場に人間という邪魔者が入り込んでくる。鳥たちは警戒し、池に来る回数が減ったものだから、子どもの鯉が育つようになったのだとか。何が幸いするのかわからない。
「皆さま、こちらにお進みください」
 最初は靴を履いたまま、黒い床に敷かれた赤いカーペットの上を歩く。
「賓客が来るときは、このカーペットを取りますが、皆さまはカーペットの上をお歩きください」
 見学者が、賓客と同じ場所を歩かないように工夫をしているのだろう。夫は説明の意図が十分理解できなかったようで、靴のつま先がカーペットからはみ出していた。すかさず、係員がそれを指摘する。
「あのう、カーペットの上でお願いします」
 手のかかるオヤジで申し訳ない……。
 次に入口で靴を脱ぎ、館内に上がる。
「皆さま、スリッパに履き替えてください」
 ここでもやはり、見学者とVIPは区別される。賓客はスリッパを履かないが、見学者はスリッパを履くから、水虫持ちであろうが、足の臭い人であろうが、床を汚す心配はない。一国の指導者やその家族を招待する場所では、細部まで気配りをしないといけないのだろう。
 主和室は、18人までが食事をとれる部屋である。
「あれが通訳の椅子です。賓客は食事をしながら話しますが、通訳に席はありません。彼らは食事もせずに2時間話しっぱなしです。実にハードなお仕事ですね」
 ごちそうを前にして、自分の分はなしというのは哀しい。そうか、通訳にならなくてよかった。というか、なりたくてもなれなかったけど。
 このあと、食堂や茶室なども見て、見学は45分程度で終了した。
 少人数で説明つきのツアーは楽しい。家族3人、満足して本館に向かった。
 係員が「京都迎賓館はもっと広くて豪華です」と説明したことを思い出す。
「じゃあ、次は京都まで行かなくちゃ」と新たな目標ができたことがうれしい。


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食い逃げ御免

2017年02月09日 22時08分03秒 | エッセイ
 ちょっとした用事で、某大企業に行った。
「お昼は社員食堂で召し上がりませんか? 皇居が見えてキレイなんですよ」
 この会社からはペニンシュラが近い。たまには、落ち着く場所で贅沢なランチをと思ったが、すぐに考え直す。ペニンシュラにはいつでも行かれるが、この機を逃したら、社員食堂にはもう行かれないだろう。希少価値では勝負にならない。
「どのメニューも、だいたい500円くらいです」
「じゃあ、ぜひお願いします」
 そんなわけで、女性社員に連れられて昼時の食堂に入り込んだ。
「学食と同じスタイルです。麺類はあちら、一品料理はこちら、定食は左手にあります」
「わあ、どれにしようかしら」
 私は基本的に定食が好きだ。鶏の照り焼きがメインになっているセットを選んだ。ご飯は大盛り、普通、少なめがある。少なめは70円と書かれているのが目についた。
 それにしても、人の多いこと、多いこと。席数も多いが、ときには満席になることもあるらしい。どの社員も慣れた手つきでお料理を取り、トレイを持ってスイスイ歩いていく。
「あれ? 箸……」
 初めての場所は勝手がわからない。周りを見ると、みんな箸や水を載せているのだが、一体どこにあったのだろう。
「大丈夫ですか?」
 さきほどの社員が戻ってきてくれた。彼女は蕎麦にしたので、場所が離れていたのだ。
「お箸はここです。お茶もありますよ。取りましょうか」
「ありがとうございます」
 彼女に手伝ってもらい、窓際の席に移動する。



「おお~」
 言われた通り、窓の外にはいい景色が広がっている。
 私が選んだ定食はこんな感じであった。



「いただきま~す」
 見た目は質素だが味はいい。欲をいえば、鶏肉はもうちょい小さく切ったほうが食べやすい。みそ汁も無難な仕上がりだ。好みで小鉢などを追加して、もっと豪華にすることもできる。
「ん? そういえば……」
 ワタシ、お金を払ったかしら? 払ってないよ。
 血の気が引くようだった。まさか、レジに気づかなかったのだろうか。いくら初めての場所だからといってレジをスルー? それって無銭飲食でしょ。犯罪だよ、マズい!
「そちらの学級数はいくつあるんですか?」
 私の焦りに気づくこともなく、女性社員はにこやかに話しかけてくる。すっかり、うわの空で返事をした。情けないけれど、こうなったら彼女に相談して、レジまでお金を払いに行こう。
「〇〇ちゃん、ここいい?」
「いいよ、空いてるから」
 間の悪いことに、女性の同僚が隣に座ってしまった。とても相談できる雰囲気ではない。困った。
 無銭飲食が、こんなに居心地の悪いものとは知らなかった。今では、定食の味もわからないくらい動揺している。世の犯罪者たちは、相当頑丈な心臓を持っているのだろう。私には無理だ。
 一気に口数が少なくなってしまった。女性も隣の同僚も食べ終わり、席を立つ。
「出口で清算しますので、現金のご用意をお願いします」
 彼女の視線の先を見ると、レジが3つ並んでいた。
「なるほど、食後に支払いをするシステムなんですね」
「はいそうです」
 こういう情報はもっと早く教えてほしかった。犯罪者にならなかったことは嬉しいが、そんなこんなでお昼を食べた気がしない。
「460円です」
 清算後は、やたらとすがすがしかった。使用済みの容器とトレイは、ベルトコンベアーに載せる。洗い場につながっているのだろう。なんと合理的な。前払い制度しかないと思いこんでた自分が恥ずかしい。
 まあ、これも社会勉強だ。
 懲りずに、他の社員食堂にも行ってみたい。


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開かずの踏切

2017年02月05日 21時35分00秒 | エッセイ
 9月からスポーツクラブに入会したので、今月で5カ月目になる。
 最初の頃は、スカッシュの前に準備体操をして、スカッシュのあとはプールに入ったり、自転車こぎやジョーバなどのマシンにまたがったりしていた。しかし、今では何の準備もせずにスカッシュを始め、終わったらスパで温まって終わり。筋肉痛を防ぐため、多少はマッサージをしてごまかす。手抜きしている自覚は十分あった。
 今日は娘がいないため一人で出かけた。雨が降りそうな雲行きだったが、自転車で行った。一人だと、スカッシュは20分で汗だくになる。あとは汗を流してスパにドボン。1時間以内に戻ってこられるところが魅力だ。
 着替えてクラブを出る。自転車のサドルは濡れているが、雨はやんでいる。ラッキー!
 また降り出さないうちに帰らねば。家に帰るには、私鉄の踏切を越えなければならない。踏切が開いているときと、閉まっているときの確率は五分五分だ。今日はどうかなと自転車を走らせ、異変に気づいた。
「カーンカーンカーン」
 踏切は閉まっていたのだが、通過するはずの場所で、なぜか電車が止まっている。上り電車が通り過ぎるための警報なのに、それが駅でもない場所で立ち往生するとは尋常でない。事故か?


 (写真は本文と関係ありません)
 私は迂回路を探した。右に細い路地があるから、そこに入って別の踏切を探そう。ここから多少離れれば、開いている踏切があるはずだ。だが、周りの歩行者や自転車を見ると、Uターンするのは私しかいない。
 マジ?
 明らかに異常事態が起きているのに、なぜ、この人たちは黙って待つことができるのか。5分待っても踏切が開く保証はない。10分なのか30分なのか、復旧作業が終わる時間はわからない。
 若いカップルが、ニヤニヤしながら遮断機をくぐり抜けてきた。小学生が母親に「危ないからいけないんだよね」と言いつけている。気持ちはわからなくもないが、私は真似しない。渡れる踏切を探せばいいだけの話だ。
 走ってからわかったことだが、すでに電車は上りも下りも運転を見合わせていたらしい。あちこちに電車が止まり、すべての踏切が騒がしくシャットアウトされていた。
 クソ~、踏切がダメなら立体交差まで走る!
 ここは地元だ。どこに何があるかはわかっている。何が何でも雨が降る前に帰る。ペダルをこぐ速度を上げ、立体交差にたどり着いた。線路の下を走り抜ける。上りがキツかったけれど、「これで家に帰れる」という安心感が勢いを取り戻した。
 15分遅れで家に到着した。強制的に、自転車こぎの運動をさせられたから、コートの中には熱気がこもっている。こんなときに限ってフリースを着ていた。暑い暑い、汗だくだ。
「今日はついていなかった」などとは思わない。
 サボりがちの運動ができたし、エッセイのネタもゲットした。雨にも濡れなかった。
 夕飯は麻婆豆腐。さあ、ハイネケンで乾杯しよう。


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歳三愛

2017年02月02日 21時43分52秒 | エッセイ
 30代で浅田次郎の『壬生義士伝』を読み、大泣きした。それまで、新選組は単なる人斬り集団に過ぎないと思っていたが、大きく見方が変わった。
 40代で司馬遼太郎の『燃えよ剣』を読んだ。名前しか知らない土方歳三に興味を持ち、どんな人だったのかと検索してみたら……



 正直いって、こんな美男だったのかと驚いた。今は「イケメン」という一言で片づけられそうだが、二枚目、色男、美丈夫などの、ちょっとレトロな表現が似合う。
 このときから、私には「歳三愛」が芽生えたようだ。
 東京都日野市は歳三の出身地である。たまたま新聞に「新選組のふるさと歴史館」なる施設が紹介されていたので、「きゃっほ~」とダンスするような足取りで遊びに行ってみた。
 入場料は200円。しかも、有効期限が14日間と長いところが珍しい。
「おおっ」
 エントランスを飾っているのは、東京都立日野高等学校の生徒の作品であった。



 この歳三は、190,800本もの爪楊枝でできている。黒、灰色、白などで色付けした爪楊枝を、一本一本差し込んで、幕末を代表する美男子を作り上げたというわけだ。表情も衣装も、肖像画の歳三を上手に再現できている。きっと、歳三ファンの女子や、伝説の剣豪に憧れる男子が、愛情込めてせっせと差し込んだのだろう。
 近くには、江戸の町並みを背景にしたフォトスポットや



 歳三とのツーショットが楽しめるセットもある。



 うふふふふ~♡

 常設展と特別展の「剣客集団のその後」を見て回り、落ち着いたところで撮影タイムにした。
 この施設は、衣装体験ができるところが素晴らしい。当時の衣装は一枚も残っていないそうだが、資料などを参考にして製作したと聞いた。浅葱色のダンダラ羽織は、背にも「誠」の文字が入っている。




 鉢巻きにも「誠」の文字があり、ギュッと額に締めて、歳三の隣でパチリ。



 着付けは館内のスタッフが手伝ってくれた。感謝感激。タートルネックを着ていたものだから、隠すのに一苦労した。
 ちなみに、歳三と同じ黒の洋装も着ることができる。双子のように、おそろの衣装を着て並んで写るもよし。
 みやげに歳三の一筆箋を買う。クリアファイルもあり、どちらにしようかと悩んだ。
 私の入場券は、2月11日までが有効期限となっている。
 日に日に膨らんでくるのは、「洋装も着たかったな」という想い。
 爪楊枝アートや、歳三とのツーショットを目当てに、また行っちゃうかもしれない。


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デュラン・デュランを知っていますか

2017年01月29日 21時21分32秒 | エッセイ
 休日にはスーパーに行く。
 2階のレジ付近には、陶器や掃除用品、防災用品などが月代わりで陳列されている。今月は、中高年の好きそうなCDやDVDに変わっていた。
「美空ひばりに藤山一郎、ちょっと古すぎるなぁ」
 邦楽だけではなく、ビートルズやカーペンターズ、ビーチボーイズなどもある。ピアノやクラシックなども揃っていて、興味を惹かれた。
「あっ」
 デュラン・デュランもあった!



「これは買うしかないでしょ」
 高校生のときから、私は彼らのファンである。雑誌やレコード、写真集なども集めていたのに、いつの間にかなくなっていた。引っ越しのときに捨てたのかもしれないが、まったく記憶がない。
 お値段も手ごろだ。



 高校生のときに買った写真集は、たしか1500円くらいしたと思う。デフレで安くなったのか、彼らの価値が下がって安くなったのか、深くは考えないことにしよう。
 フィルムを剥がすと、意外なことにハングル文字が登場した。



 韓国製か?
 これで、デュラン・デュランと読むらしい。



 再生したら、世界中の女性をノックダウンしたフェロモンが、そのまま飛び出してきて嬉しかった。
「何見てるの?」
 娘が不思議そうに近づいてきた。
「お母さんが昔好きだったミュージシャンのDVD」
 彼女は、ケースの写真を見て「カッコいい」と驚いていた。
「左から2番目の人が一番美形だね」
「それはニック。ナルシストなのか、自分にそっくりな女性と結婚したんだよ」
「一番右の人もいい」
「それはジョン。顔はいいけど、ヌードモデルとつき合ったりして頭は悪いと思う」
「真ん中の人は?」
「サイモン。ヴォーカルだけど、太りやすい体質で、すぐデブになる」
「……さっきからけなしてばかりで、本当にファンなの?!」
「ファンだよ」
 いいところだけではなく、欠点も含めて好きだったのだが、わかってもらえるだろうか。
 彼らを見ていると、高校時代の体力が戻ってくるような気がする。
 骨董品をお買い得価格で手に入れ、とても気分がいい。


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白い落とし物

2017年01月26日 20時56分28秒 | エッセイ
 職場が駅から離れた場所にあるため、バスを利用することが多い。通勤通学のピーク時は、3分に1本くらいの間隔なのに、東京の人間は待つことが嫌いだ。バスが遠くに見えた途端、何とか乗ろうとして走る。急いでいなくても走る。車内にすべり込むと、宝くじの6等が当たったくらいの喜びがある。ささやかではあるが「得した~」と思うのだ。
 その日は帰りが遅かった。時計を見ると、20時半になるところではないか。ちょうどバスのシルエットが見えてきたところだし、ダッシュ、ダッシュ。腕を振り、腿を上げて、地面を蹴ると全身運動になる。デスクワークでなまった体がほぐれ、冷たい北風も心地よく感じられる。
 私の方が先に停留所に着いた。開いた前扉からステップを上がると、料金箱の前で運転手に制止される。
「お客さん、大丈夫ですか」
 へ? 何が大丈夫なんだろう。運転手はさらに続けて言った。
「さっき、交差点で何か落とされませんでしたか。白いものが足元に落ちたように見えたんです」
「えー、白いもの?」
 バッグをのぞくとタオルがない。さては、走ったからか。
「じゃあ、戻ってみます」
「そうですか。お気をつけて」
 私は回れ右をしてステップを下りた。せっかく間に合ったのに残念だ。扉の閉まるを背中から聞き、空しくなったが仕方ない。タオルはなくても惜しくないが、ゴミを散らかしてはいけない。
 ところが、交差点に着くと、タオルどころか葉っぱさえも落ちていない。「どういうことだよ」と首を傾げた。さては運転手の見間違えか。そうこうしているうちに、次のバスが私の横を通り過ぎていった。
「ああっ!」
 停留所までは50m。運悪く、乗降客がいなかったらしく、バスは無言のまま走り去り見えなくなった。
「くうう~!」
 1台どころか2台に乗り損ね、私は呆然とした。待つのは嫌いなのに何たることか。
 頭の中に浮かんだことわざが、ニコニコ動画のコメントのように流れてくる。「急いてはことを仕損じる」「急がば回れ」「慌てる乞食は貰いが少ない」……。まったく、急ぐとろくなことがない。せかせかせずに、もっとゆとりを持って行動しよう。次の次のバスを待てばいいだけのこと、と自分に言い聞かせた。
 翌日。
 出勤すると、いすのひじ掛けに白いタオルが置きっぱなしになっていた。バッグのなかった理由は、落としたからではなく、入れ忘れたからだ。
「バッカだなぁ」と苦笑しつつも、タオルに再会できたことが、ちょっぴりうれしかったりして……。


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長崎タウンで遊ぶ

2017年01月22日 19時54分33秒 | エッセイ
 長崎は坂の街である。



「ふうふう、バスに乗りたい……」
 脂肪肝を抱える夫は、上り坂でも下り坂でも苦しそうだ。
「大した距離じゃないんだから歩きなよ」
「そうそう、いい運動だよ」
「ひいい」
 妻と娘に追い立てられ、夫はいやいや歩いていた。原爆資料館から南へ南へと進んでいく。
「えーと、ひいらぎカフェ……あそこだ」
 昼食のピークは過ぎていたが、店内は7割方、座席が埋まっていた。なかなかの人気店らしい。明るすぎない照明が、落ち着いたムードを醸し出している。まあ、写真を撮るには、もうちょっと明るいほうがありがたいが。
「おや」
 壁の一点で目が止まる。いかにも長崎らしい絵が飾ってあったからだ。



「聖ミカエル」と書いてあるが、モンサンミッシェルにミカエル像とはあまりにも違う。



 同じ大天使を描いたものであろうが、和のテイストで味付けすると、このような風貌になるらしい。長崎代表という存在感で、大いに気に入った。
「お待たせしました。開運チーズオムライスです」



 この店ではオムライスが人気だという。ライスに載った玉子をサッと切り開き、ジュワーッという音が響くと幸運がやって来そうだ。ライスに入った肉も、しっかりした味がついていて美味しい。
 食後のデザートには、シフォンケーキをおススメする。



 ふわふわのスポンジになめらかな生クリーム。なにより、この「どデカ感」が素晴らしい。
 ちなみに、翌日の昼食はグラバー園近くの中華料理屋に入った。



 定番のちゃんぽん、皿うどんに加えてチャーハンも頼んだら、どれも3人分の取り皿をつけてくれた。親切だったし、満足のいく味を堪能して非常に得した気分になった。
 シフォンケーキを胃袋に収めてお腹いっぱいになったあとは、市内をふらふらする。
「眼鏡橋に行ってみたい!」
 娘が地図を指さし叫ぶと、夫が「よし!」と頷き道案内をした。この辺りには坂がないので、元気が出てきたようだ。天気に恵まれて何よりだった。この日は、キレイな眼鏡になっている。



 川辺に下りて遊ぶ若者もいたが、さすがに50歳間近のオバさんが同じことをするわけにはいかない。我慢我慢。おっと、「コスプレやったじゃない」というツッコミはなしにしていただこう。
 出島にも立ち寄り、タイムスリップ感を味わう。





 すっかり暗くなってから、空港行のバスに乗るため長崎駅に向かった。
「あ、ツリーだ。キレイ~!」
「ホントだね」



 たくさん遊び、食べ、学び、のんびり過ごせた旅行だった。
 東京にいると、家事に仕事に趣味にと追われ、ゆっくり休める時間がない。でも、それは「怠けていない自分が好き」という理由だったり、「やることがないと生きている感じがしない」という思い込みのせいではないか。
 長崎では、注文してから料理が出てくるまでの待ち時間が長かった。路面電車もバスも、待ち時間が多少はあったが、何も考えずにボーッと過ごすことがイヤではなかった。
 東京に戻った今も、なるべく心と頭を休ませる時間をとるようにしている。
 航空機内で娘が撮った、とっておきの一枚。



 休息のお供にどうぞ。


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稲佐山ノボレ

2017年01月19日 21時31分43秒 | エッセイ
 何とかと煙は高いところに上るというが、私はロープウェイが好きである。
「あっ、稲佐山展望台に行かれるロープウェイがあるよ。ここ行こう」
 類は友を呼ぶから、夫も娘も異論はない。
「いいよ~」
 長崎市はコンパクトにまとまっている。市街地からブラブラ歩くと、20分ほどで乗り場に着いた。時間は午後3時。夜景がウリの場所だから、陽が高いうちは空いているようだ。貸し切り状態で山頂に着いた。展望台に上ると長崎が一望できる。
「おお~」
 見晴らしはいい。



 360度ぐるっと楽しめる景色を、どうやってカメラに収めようかと考えていた。
「そうだ」
 カメラの取扱説明書を見たら、私のミラーレスでもパノラマ写真が撮れると書いてあった。ここで練習してはどうだろう。
「えーと、スタート地点でシャッターを押し、ゆっくり右にカメラを動かしてください、か」
 カシャッ。
 そのままカメラを動かしたら、メッセージが出てきた。
「撮影できませんでした。ゆっくりカメラを動かしてください」
「うーむ」
 ちと早かったようだ。再チャレンジしたら、今度は上手くいった。



「おーし」
 しかし、このアングルはひどい。ワイドに写っているだけの風景写真だ。どこに美があるのかわからない。
「やっぱり、長崎港を入れなくちゃね。さあ、もう一度」
 気を取り直して被写体を変える。さっきは速くて失敗したから、今度はもっと遅く動かさないと。
 しかし、またもやメッセージが表れた。
「撮影できませんでした。もっと早くカメラを動かしてください」
 どっちなんだよッ!
 心の中でクソッと呟きながら、やり直す。できた!



「むううう」
 今度は港だけしか入っていない変な写真になってしまった。どうも、カメラの動きに気を取られ、肝心の被写体がおろそかになるらしい。もっと空に近づけてみよう。



 これも、インパクトがなくて間の抜けた写真になっている。撮影中、何度も「もっと早く」とか「もっとゆっくり」などと罵られた。めげずにトライしてみたが、バッテリーの無駄づかいはご法度だ。「もういいや」とあきらめ、普通の写真を撮り始めた。



 山頂には30分ほどいただろうか。気が済んだところで下りのロープウェイに乗り、ふもとまで下りてきた。
「あっ、あそこで写真を撮ろう」
 撮影スポットがあったので、夫にシャッターを押してもらう。



 この写真は妙に気に入った。看板を作った人に拍手~!
 ホテルに戻り、娘がアイフォンで撮ったパノラマ写真を見せてもらった。





「くうう、私より上手に撮れてる……」
「当たり前じゃん、写真部だもん」
 最初は上手に撮れなくて当たり前か。
 またどこかに上って、しつこくしつこく頑張らなければ。


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長崎で一番大事な場所

2017年01月15日 21時18分34秒 | エッセイ
 美味しい長崎、楽しい長崎。
 それだけで終わってはいけない。長崎に来た理由のひとつは、原爆投下後の惨状を、娘に伝えなければいけないと思っていたからだ。
「原爆? 中学のときに、社会科見学で第五福竜丸を見に行って、核兵器の怖さは勉強したよ。あんな感じかな」
「亡くなった人の数がけた違いに多いから、またちょっと違うけどね」
「ふーん」
 まずは平和公園。



 日本人よりも、外国人のほうが多いかもしれない。これからも、世界中からたくさんの人が見に来てくれればいいのだが。



 公園の奥には有名な像が鎮座する。高く上げた右手は原爆の脅威を、水平に伸ばした左手は世界の平和を示し、静かに閉じた両目は戦争犠牲者の冥福を祈っている。



 次は原爆資料館。



 入口付近に2匹の子猫がちょこんと座っており、入館者に構ってもらいたいようだった。



「お腹すいた」
「終わったらね」
 ちょうど昼時ということもあり、娘が空腹を訴えてきたが、一時間ほどで終わるだろうと見込んで中に入る。一番見てほしい場所なのに、こちらは外国人が少ないのが残念だ。
 冒頭は、原爆投下前の長崎と、投下後の長崎の比較である。黒くすすけた鉄骨が、不自然な場所から曲がり、爆心地に近い浦上天主堂は屋根や壁まで吹き飛ばされていた。首のないキリスト像が痛々しくて、思わず目をそらす。
 娘は私以上に驚いていた。
「何これ。何でこんなになっちゃうの。あの写真、真っ黒になった人間じゃない? 手とか足があるよ」
 答えは次の展示室でわかる。原爆は地上500メートルの高さで爆発し、建物をメチャクチャに破壊する爆風、2500度もの高温となる熱風、がんや白内障、白血病などを引き起こす放射線がさく裂した。爆心地から1km以内では、致死率100%といった恐ろしい数字が心に突き刺さる。
 高温で泡立つ瓦、溶けて固まった瓶、黒焦げになった弁当箱など、通常では考えられない惨状の証拠物件が残っていた。
「ひどいねぇ、信じられないよ。そりゃ、たくさん人が死ぬわけだわ」
 娘がときおり話しかけてくるが、予想を遥かに超えた衝撃に、上手く言葉にならないようだ。原爆での死者は、投下後の12月までで73884人、負傷者は74909人もいたそうだ。当時の人口が約24万人だから、無事な人の方が少ない。
 火傷で耳を失い、穴だけが残った少年や、荷車の下敷きになって息絶えた馬の写真には、ことさら胸が苦しくなった。たった一発の爆弾が、多くの人生を狂わせたのだ。
 出口付近には、核兵器廃絶に向けた展示があった。兵器だけでなく、私は原発も必要ないと思う。経済の発展や生活の利便性よりも、安全に暮らすことのほうがずっとずっと大事だ。
 結局、2時間近くいただろうか。
「お腹は、もうどうでもよくなった……」
 娘がフラフラと、出口に向かって歩き始めた。こちらの肌までピリピリするような悲惨さを、しっかりと受け止めてくれたようだ。若い世代にこそ、知っておいてもらいたい。
 最後に爆心地へ向かう。



 ここには、浦上天主堂の柱が残されていた。



 投下後の写真は、無残極まりない姿である。



 心の拠り所が突然破壊され、信者の方々はさぞ心細い思いをされたことだろう。
 今は、ただただ、世界の平和を祈るばかり……。


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また泊まりたい長崎の宿

2017年01月12日 21時33分05秒 | エッセイ
 長崎に行こうと決めたとき、一番の難問はホテルだった。
 わが家は3人家族なので、ツインの部屋だとエキストラベッドを入れることになる。だったら、なるべく広い部屋がいい。和室や和洋室は便利だが、修学旅行用の殺風景な部屋は御免だ。
「わっ、ここ、53平米って書いてある。広ッ!」
 28平米、32平米などといった部屋が多い中、そのホテルは光っていた。もちろん、それなりのお値段ではあるが、年に片手で足りる回数の旅行をケチることもない。夫に旅行会社のパンフレットを見せると、うんうんと頷いた。
 ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート。



 私たちが泊まった部屋は、一番スタンダードなガーデンスイートというタイプである。別館には、追加料金が必要な、さらにグレードの高い部屋があるらしい。
「えっ、この部屋で十分じゃない。何も問題ないよね」
「ないない」
 フロントと宿泊棟が別なので、ゴルフカートで客室まで送ってもらう。ユニークな発想だと感心した。
 3つめのベッドが入っても、予想通り、きゅうくつな感じがしない。



 洗面台が2つあるところも嬉しい。



 朝は、私と娘で取り合いになるからだ。
 バスタブは意外に大きくて、楽々足が伸ばせる。



 入口付近には机があり、本を読んだり、インターネットをしたりするのに便利だ。ちなみに、パソコンは無料で貸してくれる。



 ミニバー。



 一番気に入ったのは、部屋から長崎港の夜景が見られるテラスである。



 わざわざ、稲佐山に登らなくても、ここから十分夜景観賞ができてありがたい。



 でも、写真が上手く撮れなかった……。
 夕食はついていない。ホテル内のレストランで、フレンチをいただいた。



 ホネホネの鱧(はも)だけ不満だったが、あとは美味しくいただけた。
 部屋に戻り、柔らかすぎないベッドに横になると、すぐ眠りに落ちた。
 朝食が、バイキングではないところも気に入った。
「俺は和定食」
「アタシはエッグベネディクト」
「ミキも~」
 海の見える席でいただく朝食は、海外旅行を思い出させる。味付けは全体的に薄めだが、胡麻ドレッシングは濃いめで好きだった。



 飲み物は長崎ならではの「びわジュース」にした。



 アラカルトで壱岐牛のミニステーキを頼んだら、甘みがあって、しつこくないお肉が出てきた。



 長崎は、肉も魚も果物もイケるし、海も山も夜景もある。
 残念だったのは、雲仙に行かれなかったことだ。
 次回は、雲仙でちゃぷんと温泉に浸かりたい。宿はもう決めてある。


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お若い振袖

2017年01月10日 19時51分37秒 | エッセイ
 冬休み中の3連休は、新学期を前にして最後にくつろげる日だと思っていた。
 しかし、今年は違う。娘が成人式を迎えるからだ。
「お母さん、美容院は7時半だから、6時半に朝ごはん用意してよ。いつも遅いんだから」
「ひいい~」
 6時半に朝食ならば、5時50分に起きなければ間に合わない。
「写真館が10時15分。帰ったらお昼を食べて、12時に待ち合わせだよ」
「ぐえええ~」
 美容院が終わったら、荷物の受け取りをしなくてはならないし、写真館ではポーズの決定や代金の支払いなどを手伝わなければ。その間に食材を買い、食事の支度をするとなると、かなりの重労働だ。
「ミートパイ食べたい」
 これまた、手のかかるものを……。
 しかし、一生に一度のイベントだから、やれることはやってやりたい。翌日から仕事だが、本業のほうが楽かもしれないと、腕を組んで考えた。
 午前9時。街中には、すでに振袖姿の新成人が歩いている。
 ちなみに、娘の振袖はこれ。



 ピンクが映える色彩だが、これはかなりの年代ものである。何しろ、私の姉が成人する際に新調した振袖なのだから。すでに30ウン年経過しており、私も妹もお世話になった。
 これを着た三姉妹は、白髪が増えたり、シミとシワに悩まされたりと、確実に年をとっている。しかし、振袖は「今年でき上がりました」と言われても疑問を持たないくらい、くたびれていない。
 振袖だけではない。帯もピカピカのままだ。



「着付けをしてくれた美容師さんが、しっかりした帯で結べるのが嬉しいって言ってたよ」
 娘の言葉に、おそらくはレンタル品であろうペラペラの帯を想像する。姉が成人する頃は、レンタル業はわずかしかなく、買わなければ振袖は着られなかった。だから、「たった1日のために大枚はたくのはもったいない。私はスーツでいい」という人もいたわけだ。同時期に買われた着物は、まだ現役で頑張っているのだろうか。
 調べてみたら、正絹の和服は保存状態がよければ、3代に渡って使えるという。親から子に受け継ぐだけなら、まだ2代。孫の代まで着てもらえるとは驚きだ。日本の伝統工芸の技術力を思い知らされた。
「すごいですね、とても30年前の着物とは思えません」
 SNSに写真をアップすると、ブロ友たちも揃ってビックリしていた。使い捨て文化に慣れた現代人は、いいものを長く使う経験をすべきである。
「そういえば……」
 結婚して間もなく、義母から帯をもらったことを思い出した。大正14年生まれの義母が使った帯ならば、70~80年前のものなのではないか。元気でいるかしらと気になり、タンスを開けて確認してみた。



 全然問題なーし!
 やはり、高度な技術が光っている。訪問着を着る機会があったら、ぜひ使ってみたい。
「ふう、疲れた……」
 娘が脱ぎ散らかした振袖や襦袢、草履に小物類を片づけていたら、強い疲労感をおぼえた。
 今日は早く寝て、保存状態の向上に努めます!


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グラバー園の貴婦人

2017年01月07日 22時52分27秒 | エッセイ
 新年早々、ブログの更新をサボってばかりいる。
 実は、長崎まで家族で旅行していた。留守中の部屋はほこりだらけだし、膨大な洗濯物と写真の整理に追われ、ちょっとダラダラしていたところである。
 長崎には修学旅行の引率で一度行ったが、いかんせん仕事だから、自分のペースで観光地を回ることができない。今回はプライベート。雲仙や佐世保は遠いからパスして、市内を好き勝手に巡ることにした。
「グラバー園でレトロなドレスをレンタルできるって。行こうよ」
「ええ~、ドレス? 別に着なくたっていいんだけど」
 コスプレ大好きの私は思い切り食いついたが、大学2年の娘はさほど乗り気ではない。しかし、気づかなかったことにして、路面電車にギュギュっと押し込んだ。
 グラバー園の前に大浦天主堂を見る。



 ステンドグラスが美しい。荘厳な雰囲気に気持ちが洗われ、献金をして祈る。決して、「年末ジャンボは残念でしたが、サマージャンボはぜひ」などという内容ではない。
「あ、ここからグラバー園に行かれるよ。近道だ」
 祈りが終わり、ぞろぞろと移動を始めた。動く歩道に乗ると、レトロ写真館はすぐそこだ。
「いらっしゃいませ。こちらにお名前、住所、ご利用人数を書いてください」
 写真館は3名ほどで切り盛りしているようだ。利用客は圧倒的に女性が多く、時間帯によっては待ち時間が長い。私が受付簿に記名している間にも、カップルが1組、母親と女児が1組、着替えて外出するところだった。
 問題は夫だ。おとなしく待っていられるかどうか……。
「あのう、男性用の衣装はあるんですか?」
「はい。龍馬の着流しのみですが、あります」
 女性用のドレスは50着あると聞いた。差がありすぎるとはいえ、需要がないのだから妥当なところか。
「俺はいいよ。着ない」
 夫は漢方薬を飲んだような顔をして、首をブンブンと横に振った。何というノリの悪いヤツ。
 料金は30分600円。新作ドレスは1000円だったり、1500円だったりするけれど、かなり安い。
 しかし、予想外の問題があった。サイズである。50着のうち7割くらいがMなのだが、私はSである。しかも背が低いので、ワンピースではなくツーピースタイプでないと引きずってしまうらしい。赤系を着たいと思っていたが、やむを得ず緑のドレスにした。クソッ。
「えー、どれにしよう」
 幸い娘はMサイズなので、種類が豊富なはずだが、たくさんあるから決められないでいる。
「これがいいんじゃない。さっき、お母さんが着ようと思ったけど、大きくてやめた」
「ふーん。じゃあ、これでいいや」
 ドレスが決まれば話が早い。更衣室に案内され、大きく広がるペチコート、スカート、上衣の順に着つけてもらうだけだ。スカートの下にはズボンをはいている。見えないからといって、こんなに手抜きをしていいものだろうか。
「じゃあ、12時5分までです。ごゆっくりどうぞ」
「はーい」
 貴重品とカメラは、専用の袋を借りて持ち歩く。居眠りしながら待ちくたびれていた夫を呼び、カメラマンを頼む。まずは、グラバー邸前で撮った。



 すでに先客がいたのに、ドレスを着ていたら場所を空けてくれた。もしや、「変なヤツが来た」とか「関わり合いになりたくない」などと思われたのかもしれないが、非常にありがたい。
「お母さん、この服、寒い~」
「えっ、そう?」
「あっ、そのドレス、襟が詰まっているじゃないか。だから寒くないんだな」
「そうかも」
「謀られた」
 そんな基準で選んだわけではないけれど、内心「あっちじゃなくてよかった」と安堵する気持ちもあり、オニババぶりを自覚した。
 ドレスを着て、いくつかわかったことがある。まず、グラマーでないと似合わない。私はSでも胸元がブカブカで貧相だった。逆に、ふくよかな人はよく似合っていて羨ましかった。
 それから、つばのある帽子は撮影場所を考えなければならない。日差しの下だと、顔が影になってしまうからだ。夫は、イヤイヤ撮っていたので何も言わなかったが、でき上がった写真は目元が暗くてガッカリした。自分で、帽子の位置をずらしてもいいだろう。
 最後に、ドレスを着たままレストハウスに行くといい。ここには、プリクラ機があるからだ。500円と強気の価格設定であるが、記念になるに違いない。残念なことに、私はドレスを返却してからそのことに気づいた。
「ねえ、お母さん。ミキは結構似合ってない?」
 ぽっちゃり型の娘は、ドレス姿の自分に満足したようだ。スマホを取り出し、何枚も何枚も自撮りしている。
 たしかに似合っている。
「振袖より似合うかもよ。成人式の写真、こっちにしたら?」
「おかしいだろっ」
「あはは」
 わずか15分ほどでドレスを返却したが、2時間くらい歩き続けたような疲労感が待っていた。コスプレは体力のいるイベントなのである。
「カステラ食べたい」
 待ちくたびれた夫にせがまれ、カフェに行く。



 温かいカフェオレが、疲れた体を駆けめぐる。


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おせち組織論

2017年01月02日 21時18分50秒 | エッセイ
 あけましておめでとうございます。
 みなさまは、どのようなお正月をお迎えでしょうか。
 
 去年、人形町今半ですき焼きを注文したせいか、年末におせちのダイレクトメールが来ました。伊勢海老や鮑、ローストビーフなどが気に入り、即断即決で注文。大晦日に届きました。



 お箸も素敵でしょ。



 重箱のフタを開けると、華やかに彩られたお料理が顔を出します。



 さすがに一の重は、主役級の役者が揃っています。



 煮鮑は柔らかくて濃すぎない味がよかったのですが、伊勢海老は中身がほんのわずかで期待外れ。飾りだと思った方がいいかもしれません。地味な外見に寄らず美味しかったのが、伊勢海老の上に詰められた鶏松風です。人も料理も、見かけで判断してはいけないという教訓でしょうか。
 二の重は、ローストビーフが光っています。適度な脂が載っていて、牛肉本来の味が楽しめました。タレもビーフにマッチしていて、市販のものとは違いました。



 脇役ではありますが、私が目をつけたのは、金箔で飾られた黒豆と



 金柑の甘露煮でした。



 黒豆は薄味で飽きの来ない味です。金箔は私がいただきました。また、母は金柑を煮たことがなかったので、「どんな味がするんだろう」と興味津々です。皮ごといただき、かすかな酸味と邪魔にならない甘味を楽しみました。
 三の重には、普通のおせちが入っています。



 八つ頭の切り方が直方体となっており、感心しました。切り口は、ていねいに面取りしてあります。手の込んだ仕事ぶりに、私も見習わなければと気を引き締めました。
 こんなに美しく、食べごたえのあるおせちを用意したというのに、大学2年の娘がいませんでした。大晦日の夜に、成田山新勝寺まで初詣に行くと言って出かけたきりなのです。昼近くになり、ようやく帰ってきましたが、新勝寺はお詣りまで2時間待ちと言われたため、諦めて屋台で食べ物を買って帰り、都内の神社に戻って初詣をしたと聞きました。一体何をしに行ったのか、理解に苦しみます。しかも、「千葉は遠かったから交通費をくれ」などとほざく始末で呆れました。何が何でも、成田山で順番待ちをしてほしかったです。

 おせちを食べながら、考えたことがあります。重箱の中には、たくさんの食材が入っていますが、すべてが脚光を浴びるわけではありません。これは、職場の組織に通じるものがあると思います。
 田作りのように、派手さはないけれど、しっかりとした歯ごたえを楽しませてくれるような人、高野豆腐のように、柔軟で周りの食材に合わせられる人、栗金団のように、独特な味わいで気持ちを和ませてくれる人など、目立たなくても重要な役割を果たしている人に気づかなければなりません。
 私も一応は、組織の上で人をまとめる立場にいます。成果を上げる人、結果を出す人ばかりに目を奪われることなく、ゆっくりでも着実に他人をサポートする人、声は上げなくても全体を見て行動できる人を正当に評価し、全員がファインプレーをする組織を作りたいです。
 現代人は、ストレスにさらされ生きています。仕事は重労働ですが、「みんなでやれば早く終わる」という意識を高め、「この前は〇〇さんに手伝ってもらったから、今度は私が手伝ってあげよう」という具合に、協力しあって和やかにできないものでしょうか。
 おせちの料理たちは、足りない味を補い合って、全体として完成度の高いものになっていました。
 私はせいぜい、見かけ倒しの伊勢海老です。
 2017年は、他のメンバーに気持ちよく仕事をしてもらえるよう、采配をふるっていければと思います。
 公私ともに、今年もよろしくお願いいたします。


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