これは したり ~笹木 砂希~

面白いこと、妙なこと、不思議なことは、み~んな私に近寄ってきます。

プラスチックの罪

2016年08月28日 21時17分22秒 | エッセイ
「ドキュメンタリー 海の怪物 プラスチック https://www.youtube.com/watch?v=rPfB4lHFhL4 」という映像をご覧になったことがおありだろうか。
 生協の学習会でプラスチックが人体に与える害を学び、知らなかったとはいえ、これまで何の疑問も持たずにペット飲料を買い、個包装された菓子を選んでいた自分を恥じた。
「なにそれ?」という方には、ぜひご覧になっていただきたい。今や、カリフォルニア州では小売店でレジ袋の提供が禁止され、サンフランシスコ市ではペットボトル入り飲料の販売を禁止するなど、海外では熱心にプラスチックを削減しようという動きがある。その理由を理解してほしい。
 プラスチックはなぜ悪なのか。理由は2つある。
 1つ目は永遠に自然分解されないこと。缶でさえ、450年経てば自然分解されるというが、プラスチックにはそれがない。劣化すれば細かく砕けるけれど、決してなくなることはない。洗顔料に含まれるマイクロビーズ(スクラブ)もプラスチックである。石油産出量の8%に相当する、年間3億トンのプラスチックが世界各地で生産され、どんどんどんどん増え続けている。
 2つ目は毒性が強いこと。素材や添加物にノニルフェノールやビスフェノールAなどの環境ホルモンが含まれることはもちろん、海に漂う有害化学物質を吸い寄せるという性質を持っている。たとえば、使用禁止となったDDTやHCHなどの農薬、殺虫剤は、この世から消えたわけでなく、ごくごく薄い濃度で海洋中を漂っている。ところが、プラスチックはこれらの有害物質を粘着テープのように拾い集めてしまう性質があるのだ。波間に揺られてあっちへこっちへ流れるうちに、人体に危害を及ぼす物質がベタベタとへばり付けばどうなるか。海水中の濃度に比べて、プラスチックに付着するDDTやHCHなどの濃度は、実に10万倍から100万倍に達する数値に上ることが判明している。
 今、地球規模で問題になっているのは、5mm以下のサイズの「マイクロプラスチック」である。どんなに小さくなっても、プラスチックは自然分解されないため、有害化学物質の衣を何重にもまといながら、海中を浮遊している。魚はプランクトンと一緒に、このプラスチック片を食べてしまうのだ。発がん性があり、造血障害を引き起こし、肝腫瘍を作り出す恐れのある、毒入りの破片を。
 魚にも食物連鎖がある。小さな魚は大きな魚、大きな魚はさらに大きな魚に食べられ、汚染物質が濃縮されていく。そして、連鎖の頂点に立つのは人間だ。人間は汚染された魚を食べている。自らの手で作り出し、放棄したはずの毒を食べている。
 魚だけではない。海鳥、貝、ウミガメ、クジラの体内からもマイクロプラスチックが検出され、環境ホルモンのダメージとともに、有害化学物質からの打撃を受けている。人類がプラスチックを生み出した罪は、こんなにも大きいのだと気づき、苦しくて何も言えなくなった。
 生協の学習会で、講師の東京農工大学教授、高田秀重教授がおっしゃった言葉が浮かんでくる。
「マイクロプラスチックは、主にポイ捨てされたゴミが原因です。レジ袋などが路上に落ちていますよね」
「ペットボトル、レジ袋など、使い捨てプラスチックを減らしましょう」
「プラスチックのリサイクル費用は自治体の負担となっています。私たちの税金をもっと有効に使うには、はじめから使わないのが一番です」
「我々は地球という惑星に住む場所を借りているだけなので、キレイにして返すのが普通です」
 絶望感に打ちのめされている場合ではない。
 私たちができるのは、まずプラスチック製品を買わないこと。
 ブログで危機的状況を発信すること。
 教員という立場を生かし、生徒たちにプラスチックの脅威を伝えること。
 できることから、脱プラスチック生活を始めていこう。


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ホワイトベース実物大キャプテンシート

2016年08月25日 22時00分04秒 | エッセイ
 台風9号とともに、私の大きな仕事も去った。
 少し息抜きをしようと、大学2年の娘に話しかけてみる。
「3日くらい休めるよ。どこか行きたいところある?」
「わーい、遊園地に行きたい!」
「としまえんでいい?」
「やだよ。那須ハイランドパークはどう? コースターがたくさんあるって」
 早速ホームページにアクセスすると、コースターよりも楽しそうなイベントが画面に飛び出した。
「えっ、ガンダムワールド? ホワイトベース実物大キャプテンシート初公開だって。ここいいね」
 娘はコースター目当て、私はガンダム目当てで新幹線に乗り、那須まで駆けつけた。



「雷が鳴ったら、すべての乗り物の運転を中止しますので、ご了承ください」
「はい」
 チケット売り場のお姉さんに念を押され、ドキドキしながら入園する。このところ、大気の状態が不安定で雷雨が続いているようだが、セブンイレブンでガンダムワールドの撮影券つき一日券を買った手前、「今日ばかりは勘弁してくれ~」と祈るしかない。
「お母さん、天気が崩れる前にコースターだよ」
「うん、わかってる」
 ここは家族連れやカップルをターゲットにしているようで、ソフトな乗り物ばかりだ。富士急ハイランドを贔屓にしてる身には物足りないものの、外を歩いていても暑くない点では二重丸。夏は避暑地のレジャー施設が一番と実感した。
 青いレールのビッグバーンコースターは気に入ったので2回乗った。



 しかし、トイレに寄ったとき、鏡を見て重大な失敗に気づかされた。
「ああっ、髪がグチャグチャになってる! まだガンダムで写真撮ってないのに、ひいい~」
 晴れているうちにコースターに乗ることしか考えておらず、ガンダムワールドを後回しにしたツケだ。
「くくくっ、しょうがないよ」
 写真を撮らない娘は笑っていた。もしや、諮られたのかもしれない。
 昼食後、ようやくガンダムワールドに行く。



 中では同年代の中高年たちが、チビっ子より熱心に鑑賞していた。



「パパ、こっちにアムロがいるよ」
 未就学児と思しき男児が、父親に展示品を教えていた。



 ファーストガンダムの登場人物を知っているとは頼もしい。きっと親子でDVDを見ていたのだろう。
 展示品は大半がシャア関連である。ファンの好みをよく分析していると感心し、何枚も写真を撮った。





 終盤は、一番の目玉であるホワイトベース実物大キャプテンシートにたどり着いた。
 ここで、チケットについていた撮影券を出す。



 シートの座り心地は悪くなかったし、高いところからの景色はよかったが、背後のシートに連邦軍の制服を着た誰かが座っていたら、より臨場感が楽しめたと思う。



「もう帰ってもいいや~」
 すっかり満足して本音を漏らすと、娘が口を尖らせた。
「は? まだまだでしょ」
 ガンダムが終わったあとも晴天が続いていたので、疲れていたけれど、引き続き乗り物に並んだ。水のかかる「リバーアドベンチャー」や、写真を撮ってくれる「ウォーターコースター」はかなり人気があるらしい。ハードでなくても、水と戯れる乗り物は、動きが予想できなくて面白かった。
 温泉地らしく足湯もある。



 16時を回り、湯を抜くところだったらしく、水位は低かったけれど気持ちよかった。短時間だったのに、一日中歩いた疲れが取れたのは驚きだ。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
 幸い雨は降らなかった。
 ハードな仕事を終えたご褒美をもらった気分になる。
 また明日からしっかり働こうっと。


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日産自動車 横浜工場へ

2016年08月21日 21時21分41秒 | エッセイ
 日産自動車・横浜工場を見学してきた。
 ここで作っているのはボディーではなくエンジン。



 エンジンの部品数は450前後あるらしいが、ほとんどは購入し、自前で作っているのはわずか5個だというから驚いた。



 2階講義室の近くに、たくさんのミニカーが飾られている。
「あ、Zがある」
 フェアレディZは何度見てもカッコいい。



「うちの車もある」



 そう、わが家の愛車はエルグランドなのである。
 1階には、1936年に発売されたダットサンも飾られていた。



「サラリーマンの平均月収が70円だった時代に、この車は販売されました。いくらだと思いますか」
 案内のお姉さんからクイズが出された。近くにいた、どこぞのお父さんが答える。
「10000円」
「もっと安いです」
 今度は、お父さんの息子がボーイソプラノで答える
「1000円」
「もうちょっと高いです」
 答えは、1750円という値段だった。家が1500円だから、車の方が高価だったのだ。
「この車は免許なしで運転できました。ウインカーは飛び出し式で、車の中からレバーを操作して、曲がる方向を知らせたのです」
「へー」
 ちなみに、1959年のダットサンはこれ。



 お次は工場に入れてもらえる。工場内は撮影禁止だが、ファナック製の黄色いロボット2台が、文句も言わずにせっせと働いていた。部品を洗浄するときは終わるまでジッと待ち、洗い終わると嬉しそうにアームを動かし始める。感情はないはずだが、愛嬌があって可愛い。
 人間もたくさんいる。中でも「匠」と呼ばれる熟練職人は、顔写真と名前が掲示されており、職人たちの憧れの的である。
「誰でも匠になれるというわけではありません。何年たっても、なれない人はなれません」
 ……お姉さんの説明は厳しかった。匠の名は、GT-Rのエンジンに刻まれる。「このエンジンは、私が責任を持って作りました」という証なのである。そういう人生も素敵だ。
 エンジンが完成するまで2時間かかるというが、高度に自動化されたラインに圧倒された。これぞ「モノづくりニッポン」という技術だ。約2時間のコースだったのに、驚きの連続で全然長く感じなかった。
「お疲れさまでした。これで終了ですので、おみやげのミニカーをお持ちになってお帰りください」
 ミニカーは好きだ。大勢来ていたちびっ子たちも、そのお父さんたちもニコニコしていた。
 さすがに工場だけあって、ミニカーも組み立て式になっている。



 ボディーを自分の手ではめ込み、完成!



「わあい、できたできた~!」
 ここの見学は、かなりハイレベルで満足度が高い。
 新子安は遠かったけれど、行ってよかった。


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介護の合間に

2016年08月18日 20時02分29秒 | エッセイ
 夏休みはもらったが、泊りがけでは出かけられない。
「今日は俺がおばあちゃんの世話をするから、夕飯よろしく」
「はーい」
 義母は要介護状態になって半年ほど経つが、あまり食欲がないらしい。日中は、寝ているかテレビを見ているかである。週に2回は入浴サービスを頼み、お風呂に入れてもらえるようだ。
 昼間は夫の弟たちが介護を担当してくれて、夜になると夫が義母を寝かしつけたり、夜中にベッドから落ちたりしないかを監視する。弟たちが都合の悪い日は、夫が食事も担当する。とてもお出かけどころではない。
「気晴らしに、美味しいものでも食べようか」
「うん」
 たまたま、水道橋に行った。東京ドームホテルの周辺には「後楽園飯店」という中華レストランがあり、「フカヒレの姿煮入り汁そば」なる料理が名物だという。フカヒレといえばコラーゲン。美肌のために昼食にしようと思ったが、一人だけ美味しいものを食べるのは気が引ける。おみやげ用もあるので、家族分を持ち帰って、みんなで食べようと思った。
 少々値は張るが、どこにも出かけないのだから、これくらいはいいだろう。
「ただいまご用意いたしますので、そちらに掛けてお待ちください」
 待ち時間にはウーロン茶も出る。ちょうど喉も渇いており、気の利くことだと感心した。
 介護疲れの夫におみやげを見せる。
「あっ、フカヒレだ! すご~い」
 箱は木製のようだ。



 待ち時間に保冷剤をセットしてくれたらしい。



 1箱2人前。



 うちは3人家族なので、2箱買ってきた。
 作り方は簡単だ。フカヒレを湯煎にかけ温める。液体スープを丼に移し、300ccのお湯でとく。麺を1分20秒茹でたら丼に入れ、フカヒレを載せてできあがり。
 茹でた青梗菜も入れてみた。



「うま~い! 家でこんな料理が食べられるんだね」
 夫も娘も大喜びだ。フカヒレのプリプリした食感と、マイルドなあんかけ、コシのある麺の組み合わせが素晴らしい。
「デザートに種なしピオーネを買ったのよ」
「へー」
 ブドウでは、巨峰やピオーネ、マスカットなどが好き。たまたまスーパーで、粒が揃ってキレイなピオーネがあったので購入してきた。房の下のほうから実をとると、甘いものが食べられると聞いたが本当だろうか。
 1つ、2つ実をとって気がついた。
「あっ、ハート型の実があるよ」
「えっ」



 今まで、ハート型のマッシュルームやイチゴは見たが、ピオーネは初めて。
 何かいいことありそうな気がする。
「きっと、幸福のピオーネだね」
「あはは」
 夫には、さっそく幸運が舞い込んだ。
「おそばが1食余るから、パパにあげるよ」
「うほ~」
 雄叫びを上げて、夫が盛大に喜んでいた。
 介護生活の中にも、楽しみを見つけなくちゃね。


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私がスイーツをやめたワケ

2016年08月14日 21時27分29秒 | エッセイ
 メンタルは強いほうだ。困難にはファイティングポーズで立ち向かい、逃げたら負けの気がする。
 しかし、そうではない人も多い。すぐに傷つき、気力を失って立ち直れなくなる友人を知っている。
 何が違うのだろう。
「これか~!?」
 ヒントをくれたのは、この本である。



『心療内科に行く前に食事を変えなさい』
 そっか、食事ね。
 これは人づきあいの参考になる予感がする。早速ゲットした。
 筆者はマスコミに露出度の高い医師のようだが、私はテレビを見ないので全然知らない。語り口から、率直で「困った人たちを助けたい」という気持ちが伝わってくる。信頼できそうだ。
 読んでいるうちに、「おや?」と注意を引く症状を見つけた。
「当てはまるものをチェックしましょう。寝起きが悪い、湿疹や肌荒れ・あごのニキビに悩んでいる、手足が冷えやすい・冷え性だ、立ちくらみやめまいがする」
 んん? これって私のことでは……。
 それは、貧血の箇所だった。検査の数値上、私は軽度の貧血に分類されているが、筆者の診断によると女性の8割が貧血だという。
「湿疹ができやすい、鼻水が止まらない、便秘になりやすいなどの不調に悩まされている人は、鉄不足から皮膚や粘膜が弱くなっている証拠」
 実は、5月末から鼻水がグズグズと続いている。かかりつけ医からはアレルギーと言われ、2種類の錠剤を服用しているがすでに3カ月。いつになったら治るのだろうと思っていた。
「口の周りのポツポツもなくならないし、油断すると便秘になるし、絶対鉄不足だよ」
 この本は、タイプ別の食べ物や食べ方を教えてくれるところがいい。
「まず、ヘム鉄(肉・魚)をとろう」
 これにも心当たりがある。ちょうど3年前に『長生きしたけりゃ肉は食うな』という本に刺激を受け、肉を減らしたせいなのではないか。
「やーめた。肉よ肉。今日から肉をたくさん食べようっと」
 実際に、肉をたくさん食べるようにしたら、肌がキレイになり、薬なしでも鼻がすっきりしている。
 もう一つ、図星を指された箇所があった。
「キレやすい、低血糖タイプ」
「甘いものが食べたくて仕方ない、音がうるさく感じることがある、ランチ後1~2時間すると眠くなってやる気が出ない」
 私はスイーツをこよなく愛している。血糖値が気になるため、空腹時には食べないけれど、お弁当のあとにデザートでバウムクーヘンやプリンをパクリ、くらいならいいよねと思っていた。しかし、このタイプにも当てはまるものが多く、心配になってきた。
「ランチにご飯やスイーツなどの糖質を多くとると、血糖値は急激にグンと上がります。そうなると、膵臓は急いで血糖値を下げようとして、大量にインスリンを分泌します。すると血糖値は急降下。脳に糖分が行かなくなり、急激な眠気や集中力の低下、だるさなどを感じることになります」
 うん、まさにこれである。
 ときどき、仕事中に抗いがたい睡魔に襲われることがある。会議中だろうと、面談中だろうと、お構いなしだ。体がだんだん重くなり、やがて身動きがとれなくなる。椅子に座っているのに、ぬかるみにはまってしまったような状態だ。心は幽体離脱し、夢の中をさまよい始める。人の話し声が遠くなり、まったく頭に入ってこない。
 この「泥沼地獄」を何とかしなくては、と思っていたところだった。
「ベストなおやつは、インスリンを分泌せず、かつ脳の働きを高めるタンパク質や脂質の食品です。チーズ、ナッツ、牛乳や豆乳、するめや小魚スナックなど」
 ふむふむ、なるほど。
 今までに、スイーツの功罪を、こんなにわかりやすく教えてくれた人はいなかった。
 糖尿病予備軍と診断されてから、甘いものはかなり控えてきたが、まだまだ手ぬるかったようだ。これを機に、スイーツは記念日やお祝いなどの特別な日だけにしよう。泥沼地獄はもうたくさんである。
 日常的なおやつはこれ。



 比較的塩分の少ないナチュラルチーズ、とりわけカマンベールチーズが私の好みだ。トロリとした食感がたまらない。
「食後のスイーツだけでそうなるの? 多分、インスリンの分泌量が少ないんですよ。僕もだから」
 糖尿病を患う同僚からは、こんなアドバイスももらい、さらに気が引きしまる。
 友人の顔を思い浮かべて買った本だが、結局は自分のためになった。


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残暑お見舞い申し上げます

2016年08月11日 21時26分31秒 | エッセイ
 たしか、今月に入ってすぐだったと思う。
 出勤すると、私宛ての郵便物に3月に卒業した女子生徒からのハガキが入っていた。
「暑中お見舞い申し上げます」
 自宅の住所がわからず、学校あてに送ったのだろう。気の利くことだ。
「私は短大の課題とレポートに追われ、毎日ヘトヘトですが、楽しく過ごしております」
 ほおお。
 楽しいか、それはよかった。
 この子は真面目で善良な人柄なのだが、係や委員会のメンバーを決めるときなど、誰かを誘って「一緒にやろうよ」と言えないタイプである。いつも最後に一人だけ余ってしまい、人づきあいが上手とはいえない。
 新しい環境で上手くやっていけるか心配していたけれど、充実した毎日を送っているようで安心した。
「先生もお体にお気をつけてお過ごしください」
 はいはい。
 クーラーに浸かって生活しているせいか、夏バテとは無縁である。「夏は食欲が落ちるのよね」と嘆く友人とは対照的に、3食では足りずにおやつまで食べている。強いていうなら、冷房で首や腰が凝るくらいで、他はすこぶる健康だ。
 早速返信を出そうと思ったが、家には官製ハガキすらなかった。切手はあるので、「今度書けばいいや」と思っているうちに立秋が過ぎる。まずい、もう11日になってしまった。
 今日は山の日。今年から新しく増えた祝日だが、「何も夏休みにしなくたっていいのに」と生徒はみんなブーブー言っている。会社勤めの方も、お盆休みとかぶるかもしれない。でも、買い物に行く時間がとれたという点ではよかった。今日こそは、のびのびになっていたポストカードを探さなくては。
 目指すは地元の書店。本だけでなく、バースデーカードやポストカードも売っているのだ。夏らしくて元気が出るような絵柄はないかと、カードラックを回した。
「あっ」
 すぐに、ピンとくるデザインが見つかった。



 裏返すと「みなとみらいの花火」というタイトルがついている。
 作者は「HIROKO KANOU」となっていた。知らない名前だけど、この絵はいい。夜空に開く大輪の花が集合写真のように整列し、イラストならではの豪華さである。フリーハンドの線に温かみがあり、買おうと即決した。
 隣にも、同じタッチのポストカードが並ぶ。



 こちらのタイトルは「港の花火」となっている。空が明るいところを見ると、日没直後の19時頃か。この船は「ロイヤルウイング」という名前だった気がする。花火の配置はこちらのほうが賑やか。まるでチョコレートの詰め合わせのような楽しさがある。
「よし、これも」
 こちらは那須の両親に宛てて送るか。花火なんぞ見られないだろうから、きっと喜ぶだろう。
「さーて、書くぞ」
 書き始めは、もちろん「残暑お見舞い申し上げます」。
 皆様も、暑さに負けずご自愛ください。


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ペットボトルの赤ちゃん

2016年08月07日 21時27分34秒 | エッセイ
 コカ・コーラ イースト ジャパン多摩工場の見学に行ってきた。



 清涼飲料水はめったに飲まないが、母は無類のコーラ好きである。パーティー当日には必ずビッグサイズのボトルを用意しておくのが常だ。コーラの作り方にはかなり興味があった。
「ようこそ、お越しくださいました」
 通された大部屋で、早速コーラの瓶が配られる。



 2度まで冷やした瓶コーラが一番美味しく感じるのだとか。子どもの頃は、ペットボトルがなかったから、もっぱらこれだった。固いキャップを外すため、栓抜きは必需品だったが、今はまったく存在感がない。
 まずは映像学習から。この工場では、ペットボトル、缶、瓶飲料の生産をしているが、思わず「へえ~」と感心する内容も多い。
 たとえば、ペットボトルは赤ちゃんのまま運ばれてくる。



 左側の「コレ」と書かれたチビちゃんならば、運搬に必要なトラックが少なくてすむから、排気ガスやガソリンなどを抑えることができる。この赤ちゃんを工場内で100度の熱と風を加えて膨らませ、「ソレ」にするのだ。あとは、飲み物を入れてフタをし、ラベルを着せれば商品のでき上がり、でき上がり。
 映像が終わると室内での自由時間がある。
 コカ・コーラ営業担当者のユニフォームを着ることができるが、半分仕事だったので遠慮しておいた。



 反対側には工場のユニフォームも用意されている。



 工場の方にはポケットがない。これは、ポケットから製品に異物が混入することを防ぐためらしい。
 コーラの中身もわかりやすく説明されている。



 あの褐色の色は、カラメルがなせる業だったのか。
 この日は、アクエリアスとジンジャーエールを生産していると書いてあった。



「はい、それでは工場内の見学に参ります。みなさま、ロビーまでお進みください」
 自由時間が終わると、実際に稼働している機械を見に行くのだが、ここからは撮影禁止なので写真はない。
 工場の生産は自動化されているから、ものすごい速さでアクエリアスが続々と完成していく。完成品は段ボールに詰め込まれ、これまた自動で封がされる。おびただしい数の商品に仰天し、「あと1年くらいは作らなくていいんじゃないかしら」という気がした。
 缶飲料の機械は稼働していなかったが、映像で生産の様子を見せてくれる。こちらはさらに生産性が高く、1分間に1500缶もの数量を作ることができるという。
「てことは、1時間に9万缶、8時間で72万缶……」
 うーん、気が遠くなりそうだ。
 最後に、瓶飲料の機械を見た。こちらは1本1本にキャップを打刻する手間がかかるが、それでも1分間に600本生産できるという。キャップの向きを揃えるのも、一つずつ瓶に打ち込むのも、すべて自動でできる。近未来をイメージさせる技術に、ただただ唸るばかりだった。
「本日はありがとうございました」
「ありがとうございました」
 係のお姉さんと挨拶を交わし、工場をあとにする。
 この日はたくさんの小学生や未就学児が、保護者たちと来ていた。
 子どもたちにこそ見てほしい。普段、何気なく飲んでいる飲料が、高い技術力を持った機械から作られていることを。
 大人になったとき、もっと進んだ技術を発明する子がいるかもしれないし。


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ポケットの中には

2016年08月04日 20時00分50秒 | エッセイ
 子どもの頃から「ふしぎなポケット」という歌が好き。
 ポケットを叩くと中のビスケットが増えるなんて、食べ盛りのチビっ子たちの夢だ。私の服にも、そんなポケットがついていればいいのに。
 教員という仕事には、医師の着る白衣が便利。



 これのおかげで服は汚れないし、左右の大きなポケットが収納力を発揮する。
 高校生なら、相当数がLINEに熱中している。我慢できずに、授業中にコソコソ操作する者も多い。そんなことでは勉強に集中できないから、勤務校では取り上げて放課後まで返さない。
 ある先生が、英語の授業中に男子生徒からスマホを預かった。これを教卓に置いたまま授業を続けていたら、いつのまにか消えていた。周りの生徒に聞いても「知りません」と言うばかり。そのうち、「取り上げたものをなくすなんて、どういうことですか」「弁償、弁償!」と総攻撃を受け、本当に参ったと嘆いていた。
 こういうときこそ白衣の出番!
 ポケットには、取り上げたスマホがスッポリ収まるからありがたい。
「はい、その携帯は預かります」スポッ。
「ピアスを取りなさい」スポッ。
「ネックレスを外しなさい」スポッ。
 ポケットというより肌密着型手さげ袋だ。これなら生徒もあきらめがつくようで、今のところ取り返されたことはない。
 ポケットにはまだまだ入る。そのうち、資料についていた付箋紙もスポッ、教室掲示の座席表もはがしてスポッ。何でも放り込む癖がつき、いつの間にやら、移動式ゴミ袋と化していた。
 ビスケットの増えるポケットが欲しかったのに、ゴミの増えるポケットになっていたなんて!
 これではいけない。
 モヤモヤした気分から救ってくれたのは、気のいい女子生徒。
「先生、これ、ディズニーのおみやげ!」
 笑顔とともに個包装されたミッキーのクッキーをもらった。
「ありがとう」とポケットにしまおうとして手が止まる。まずは余分なゴミを捨ててからだ。あれもこれも放り出して、ポケットを空にする。
 きれいにリセットしてから、可愛いクッキーをスポッ。
 叩いても増えないが、「おすそ分けもらってウレシイ」気持ちが大きく膨らんだ。


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貴婦人になりたい

2016年07月31日 20時49分10秒 | エッセイ
 ボーナスが出たはいいが、まだ何にも使っていない。
 7月最後の週末である。デパートまで出かけることにした。
「えっと、長袖のブラウスはどこだ?」
 ナラ・カミーチェというブランドが好きなので、手ぶらで帰るまいという覚悟で店に行ったが、商品の半分は半袖である。欲しいものは見つからなかった。
 買い物は、理屈ではないと思っている。「ピピッ」とくる商品があれば買うし、なければ買わない。今すぐ必要、というものでない限り、妥協することはない。早々にブラウスをあきらめ、秋になったらまた来ようと決めた。
 次にやってきたのは靴売り場。さすがにサンダル類が幅を利かせているが、それぞれに個性があって面白い。宝探しのつもりで、素敵な商品はないかと目を走らせていた。
「ん?」
 アナスイの棚で目が止まる。フェミニンで、ヨーロッパの雰囲気をまとったサンダルがあったからだ。アンティーク調の装飾と、貴婦人のような佇まいに「ピピッ」どころか「ピピピピピピッ」ときた。
 好きなカテゴリーのど真ん中に、直球を投げ込まれた感覚である。さっそく足を入れると、ちょっとキツい。でも履ける。若い子用の商品らしいが、このサイズなら大学2年の娘にも合うだろう。共用にすればいいやと考えて、買うことにした。
 欲しいものが買えると、帰り道も足取りが軽い。ドトールでお茶を飲んだあと、元気いっぱいで家に着いた。
「ジャジャーン」
 玄関でアナスイの箱を開けてみると、先ほどの貴婦人が顔を出した。



 ヒールがオシャレ。



 ロココ調? ちょっと細いけれど、華奢なデザインに惹かれる。



 後姿の優雅なことといったらない。
 しかし、途中でお茶を飲んだのがいけなかったのか、家に着いたら足が入らない。
「うそっ、何で?」
 ストッキングを履けば入らないこともないが、きゅうくつで息苦しい。これでは長時間歩くことは無理だろう。幅広の足は、貴婦人に拒否されたのかもしれない。
「……いいや、ミキにあげよう」
 残念ながら、娘へのプレゼントとなってしまった。ガクッ。
 しょんぼりしてサンダルを箱に収納していたら、目の前を大きな蚊が通って行った。叩こうとしたが逃げられ見失う。そのうち、左手の肘の近くがかゆくなってきた。
「わっ、刺された~!」
 貴婦人に夢中になっているところに、やぶ蚊が忍び寄っていたようだ。卑怯なヤツめ。ムカムカしながら、プクリと赤く盛り上がった部分にムヒを塗る。
 泣きっ面に蜂ではなく、泣きっ面にやぶ蚊である。
 いいことは何もなかった。
 まあ、そんな日もあるさ。


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終業30分前のマジック

2016年07月28日 22時19分15秒 | エッセイ
 主任と呼ばれる立場になって、何年経っただろう。
 今はベテランと呼ばれる年齢であるが、30代半ばで、周りがみんな年上だったときの主任はツラかった。
「今日は9時から○○、10時から××の予定です。資料の準備をお願いします」
 打ち合わせ一つするにも、言葉に気をつかう。
「じゃあ、それは□□ってことですね」
「今やっちゃいますよ。どうせ時間あるし」
 年配の男性はまずまず協力的だったが、8歳上の女性がいけない。
「えっ今ですか? 私はイヤだな」
 よく言えばマイペース、悪く言えばワガママで、納得しないと動かないタイプだ。職員の間でも相当評判がよくない。でも、すべてに非協力的というわけでもなく、やるときはやる。じゃあ、これもお願いしようと調子に乗ると、返り討ちにあう。
 そんなやりとりを繰り返していると、徐々に彼女の行動パターンが読めてきた。
 朝は悪い人。口をへの字に結び、青白い顔でギリギリの時間に飛び込んでくる。瘦せ型の体型から低血圧なのではと察した。自分が準備をすることしか考えていないから、ここで仕事を振ると逆ギレする可能性が高い。出勤時は挨拶程度にとどめておくのがいいようだ。
 昼は普通の人。血圧が正常値となり、おしゃべりを楽しむ余裕も出てくるらしい。こちらから話しかければ、笑いながら返事が返ってくる。でも、電話の受け答えはぶっきらぼうである。
 終業前の30分だけはいい人。「もうすぐ帰れる」という喜びが心を広くさせるのだろう。自分から積極的に話しかけてくるし、机の上を整理したり雑事を片付けたりと、こまめに体を動かしている。

 仕事を振るなら今だ!

 ひらめいて、先の予定を話題にしてみる。
「○日までに、××をすませたいと思っているんですよ」
「ああ××ですか。明日、みんなで手分けしてやれば、そんなに時間はかかりませんよね」
 よかった、断られなかった。これからもこの手でいこう。
 帰る30分前に先の仕事を頼む作戦が功を奏して、気まずい雰囲気になる回数が減った。その分会話が増えて仲良くなり、16年経った今でも、彼女とは年賀状のやりとりを続けている。

 タイミングって大事だな。

 ベテランになった今でも、面倒くさい仕事は人に頼まず自分でやるなど、気をつかうことが多い。
 今日は、18時過ぎまで誰かが職場で電話番をしなければならなかった。当番は今年定年を迎える紳士である。彼は、朝には強いが早く帰りたがるタイプ。21時くらいに寝るのかもしれない。文句は言わないけれど、不満を抱え込んでしまいそうだから、代わってあげたほうがいいだろう。
「今日は何も予定がないから、私が残りますよ。定時になったら上がってください」
「えっ、いいんですか。じゃあお言葉に甘えて」
 紳士は左手を曲げて、うれしそうに腕時計をのぞき込む。もしや、ストレスになっていたのかもしれない。終業30分前には、いそいそと帰り支度を始めていた。
「あ、そうだ」
 紳士は何かを思い出したように、冷蔵庫まで歩いて行った。
「じゃあ、大好きなバウムクーヘンをどうぞ」
「わぁっ♪」
 前に、焼き菓子ではバウムクーヘンが一番好き、と発言したことをおぼえていたらしい。休憩時間にわざわざコンビニまで買いに行き、差し入れをしてくれるとは感激である。
 終業30分前は、不思議なことが起きやすい?


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脱プラスチック生活

2016年07月24日 21時24分28秒 | エッセイ
 先日、生協主催の有害化学物質削減連続学習会「環境ホルモン・プラスチック容器・ダイオキシン」というイベントに参加してきた。
 一時はマスコミでも繰り返し取り上げられた内容だが、解決したわけでもないのに、今では話題にのぼってこない。どうなっているのか知りたくて申し込んだ。
「プラスチックは有害化学物質の曝露源です」
 講師は東京農工大学の高田秀重教授である。2時間もの長丁場で、まったく退屈しなかったのは、教授の話が相当ショッキングだったからかもしれない。
 以下、わかったことをまとめてみた。
●ノニルフェノールやビスフェノールAといった物質は、女性ホルモンと非常が似ているため、細胞が勘違いして反応を起こす。
●男性は精子数が減少し、生殖器が萎縮する。
●女性は子宮内膜症や乳がんなどが増加する。
●プラスチック容器に含まれるノニルフェノールは、脂っこい食品や加熱によって溶け出し、人体に侵入してくる。
●プラスチック容器のままレンジでチンするのは危険。必ず陶器に移すなどして加熱する。
●アイスクリーム、ラップで握ったおにぎり、使い捨てプラスチックコップ、食品用保存袋、使い捨て手袋、お弁当箱などからノニルフェノールが検出されている。
●炭酸飲料のペットボトルは蓋にノニルフェノールが添加されている。
 などなど。
 
 プラスチックのあるところ、環境ホルモンもありというわけだ。人類の繁殖を妨げる大問題だし、私も娘もがんになりたくない。ひとまず、できるところから解決しなくては。
 まず、余ったご飯の処理方法だ。わが家では、ラップに包んでご飯を冷まし、冷凍保存をしている。



 食べるときは、このままレンジでチーンとなるが、これではまずいらしい。
 プラスチックではなく、耐熱ガラスの容器を購入し、ここに入れて保存することにした。



「そもそも、余るほどご飯を炊かなければいいんだよね」
「そうそう」
 この件に関しては、夫も素直に耳を傾ける。
 それから、食品用保存袋に入れたタマネギ氷。



 健康を目指して作ったものが、環境ホルモンに汚染されていたら話にならない。
 こちらも環境ホルモンゼロの安全な容器を購入した。



 ここに収納すれば安心だ。



 パーティーで余った料理を持ち帰る容器や、プラコップなども、もう使う気になれない。



 廃棄処分決定!
 アイスクリームは、ジャイアントコーンのように紙で包装されていれば大丈夫なのだろうか。少なくとも、プラスチック製品に入っているものは避けよう。
 この話には続きがあって、次回は8月に開催される。ぜひ聞きたいが、人数が多いと抽選になるからドキドキしながら待つしかない。
 高田教授は最後にこんな発言をした。
「この話を周りの人に伝えてください。なかなかマスコミには取り上げてもらえません」
 なるほど。
 あなたも、脱プラスチック生活を始めませんか。


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魔法のグラス

2016年07月21日 23時54分50秒 | エッセイ
 毎日暑い。
 しかも、7月は繁忙期。連日、帰りが9時、10時になるときた。
 バテないよう食事に気をつかい、平日はお酒も飲まない。
「今日はいいよね」
 一週間頑張ったご褒美として、金曜の夜から日曜日まではアルコール解禁となる。
 缶ビールだったら「プシュッ」という音が、景気よく響くだろうが、私はスパークリングワインかシャンパンだ。ボトルからコルクが吹き飛ぶ瞬間の「ボンッ」という音に安心感をおぼえ、コルクの抜けた穴から立ち上る水煙にワクワクする。グラスに注げば、シュワシュワと弾ける炭酸がバカンス気分を演出して、雑多な日常から解放される。
 夫はよく私のグラスを割る。わざとではないけれど、手を滑らせるのだ。
 渡りに舟か。先月開催された「有田の魅力」展で出会ったシャンパングラスに魅せられ、予算オーバーだったけれども買ってしまった。



 これは自分で洗うことにする。
 台座が有田焼でできているこのグラスは、ガラス部分が割れても再生できるそうだ。
 ロゼのカヴァを注ぎ、娘と乾杯した。
 ところが、娘の反応が悪い。
「なんか、ロゼって美味しくないね」
 白と違って、かすかな苦みや渋みのあるところが、どうにも気に入らないらしい。「そうかなぁ」と私は首を傾げ、結局、一人で2杯飲んだ。
 たくさん飲めないので、カヴァが余る。残りのボトルは、カルディで買った「シャンパンストッパー」で栓をすれば安心だ。次の日も「ボンッ」という威勢のいい音と、シュワシュワ感が健在である。安価な割に、しっかり働いてくれて、コスパが高い。



 せっかくだから、グラスの記念撮影をしようと思った。
 どうやら、この色にはロゼより白が合うらしい。背景はダークカラーがよさそうだ。暗くなりそうな足元にライトを当てると、光が液体に反射して、キラキラと輝いている。浮き上がる炭酸につられて、気分も高揚しそうな気がする。



「うん、美味しい」
 ちょっと辛口だけど、キレがあって飲みやすい。
 ん?
 こういう味は、苦手じゃなかったっけ?
 ふと、そんなことを思い出す。
 もしかして、このグラスで飲むから美味しく感じるのかもしれない。
 魔法のグラスだね。 


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たまには人間ドック

2016年07月17日 22時08分39秒 | エッセイ
 定年退職後、一度も健康診断を受けていない夫に人間ドックを勧めたのは先月のことだ。元々太っていたが、仕事がなくなり、さらに肥えて、今では霜降り牛のような体形になっている。自分でも気にしていたのか、素直に予約をとって出かけていた。
 おととい、帰宅時に郵便受けをのぞいたら、病院からの結果が届いていた。
「これ、検診結果じゃない?」
「そうだね」
 そのときは忙しかったので、夫に封筒を渡しただけで内容までは聞かなかった。が、この3連休は特に予定がない。昨日は夫が出かけていたから、検診結果を勝手に見ることにした。
「どこだろう。……あった、あった」
 一般に、男性はものを隠すのが下手である。すぐに、キッチンの本棚に挟まっている、ピンクの大きな封筒が目についた。
 中を開けてみると、「総合判定 D」の文字が見えた。さらに先を読むと、「脂肪肝」「腹部大動脈石灰化」「要治療」と書かれている。大丈夫だろうか。
 血圧や血糖、尿酸などは正常値だが、コレステロール値は「D」で「肥満」などの判定もある。「食後にウォーキングなどの運動をすることを勧めます」とのアドバイスも幅を利かせていた。
 近所のスーパーですら、常に車で行くような男である。耳の痛い結果であったに違いない。
 少々気になったのが「喫煙歴」だ。夫は20代から40代まで愛煙家であったが、その後はやめている。20年間も吸っていたくせに、ちゃっかり「喫煙歴なし」と申告しているところが図々しい。
 封筒を元に戻し、「脂肪肝」「腹部大動脈石灰化」について調べてみる。うちでは脂っこいものは作らないので、パンやご飯、麺類などの炭水化物が原因と思われる。朝はご飯、昼は麺類で腹を膨らませ、運動もせずに寝転がっているから、消費し切れない炭水化物が中性脂肪となって蓄えられたのだろう。
 加えて、夫はおやつにパンを食べる習慣がある。スーパーでバターロールなどを袋買いし、たっぷりバターを載せて一気に5個ほど平らげるのだ。これでは脂肪肝になっても不思議はない。



 腹部大動脈石灰化については、情報量が少なくてよくわからなかった。しかし、動脈硬化と似たようなものと書いてあったので、危険であることには違いない。
「ただいま」
 夫が帰ってきた。話は、彼が着替えてくつろいでからにしよう。
 私は何食わぬ顔をして、「そういえば、この前の結果はどうだったの?」と切り出した。
「ああ、ほとんど、Aだったよ」
 そのまま、結果良好で押し通すつもりかと思ったら、彼は自分でピンクの封筒を取り出した。私に手渡すと、中を見るように促す。
「総合判定D、要治療って書いてあるじゃない。病院に行かないと」
「でも、Aのほうが多い」
「そういう問題じゃないんだよ。治療が必要なんだって」
「…………行くよ」
 夫はそっぽを向いたまま、近くのかかりつけ医を受診すると約束したが、かなり不本意であったようだ。
 不健康であることを認めるにも勇気がいる。もはや、猶予はないので、本人にも自覚を持ってもらいたい。

 私も、たまには人間ドックを受けたほうがいいのだろうか。
 ホテルニューオータニの宿泊プランを見ていたら、「東都クリニック人間ドック宿泊プラン」なるものがあって驚いた。(詳細はこちらから)
「1泊夕食つきか、むむむ」
 さらに調べてみたら、アムス丸の内パレスビルクリニックという病院では、「1泊コース~選べるホテルプラン」として、パレスホテル、東京ステーションホテル、丸ノ内ホテル、ロイヤルパークホテルと提携してるではないか。(詳細はこちらから)
「すごい! ゴージャス」
 少々値は張るが、検査というよりバカンス感覚で受けられそうな気がする。
 1人より2人のほうが安くなるので、誰かを誘って計画したくなってきた。
 健康管理は大事です!


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好きです、白バイ

2016年07月14日 22時25分43秒 | エッセイ
 去年、私のクラスから警察官採用試験に合格した男子がいる。
 今は警察学校に入っていて、2月に卒業する予定らしい。
「今年も、警察官になりたいっていう生徒さんはいませんかね」
 先月、警視庁からのリクルーターが来校し、仕事の内容や採用試験について熱心に説明してくれた。東京オリンピックを控えて、採用枠を広げているのなら、今がチャンスかもしれない。
「いないこともないのですが、他の職種と迷っているようです」
「そうですか。じゃあ、お近くですから、一度、施設見学にいらしたらどうですか?」
「いいですね」
「できれば先生もご一緒に」
 見学や体験という言葉には弱い。公務員希望の男子に声をかけると、彼らも大いに乗り気だった。
 早速、弾んだ声でリクルーターに電話をかけ、見学の日どりを決める。もちろん、私も引率でついていくことにした。
「お邪魔しまーす」
 男子生徒3人と一緒に庁舎に入り、まずは職務内容のDVDを見る。地域警察官、交通警官、刑事警察、生活安全警察、警備警察などから始まって、一般職としては事務職員、鑑識、電気、自動車運転免許試験管などなど、予想以上に多様な職種があるとわかった。
 警察学校は府中にあり、毎年1500人が入校するという。法学・倫理を学び、取り調べや職務質問のやり方を身につけるのはもっともなことだ。だが、華道、茶道、道徳、伝統文化もカリキュラムに含まれていることは知らなかった。柔道、剣道、合気道などの武道に射撃訓練、応急措置、心肺蘇生法に取り組む様子は、まさに警察官の卵。苦労して迎える卒業式では、涙涙のオンパレードらしい。
「どうですか、仕事についてご理解いただけましたか?」
「はい」
 生徒たちは目をくりくりと動かして答える。自分も、警察官になった気分に浸れたのかもしれない。
「じゃあ、白バイを見に行きましょう」
 リクルーターは現役の白バイ隊員である。青と水色の中間くらいの色で塗られた制服がりりしい。
 一番多いのはホンダ製だというが、ヤマハ製やモトクロス仕様の白バイも見せてくれた。
「それぞれに、スピーカーとサイレンがついていますから、転倒したら修理代が大変なんですよ。みんな慎重に運転しています」
「へー」
 私は白バイをじっくり観察していたが、男の子たちは喜びの余り、落ち着きを失っていた。リクルーターは彼らの心理を十分に理解しているようで、言葉もなく動くと、280kgものバイクを彼らの前まで持ってきた。
「どうです? 乗ってみませんか」
「わあ、いいんですか!」
 ここで断る男の子がいるのだろうか。乗車したところで写真も撮ってくれる。普段は無口な男の子たちだが、この日ばかりははしゃいでいた。
「先生もよかったら」
「はいっ」
 私まで……。調子に乗り過ぎたかもしれない。



 このあと、パトカーにも乗せてもらって、館内を見学したあと出口に向かった。
「ありがとうございました!!」
 到着時と、挨拶のボリュームが違う。普通はできないことをさせてもらって、彼らも満足したようだ。
 警察官になれるかどうかはともかく、警察の仕事を理解することは一市民として必要だと思う。
 さて、本校には、自衛隊のリクルーターもときどきやってくる。
「どうですか、自衛官になりたいという生徒さんはいますか」
「公務員志望は多いので、いるかもしれません。体験や見学はないですか」
「潜水艦に乗る体験はありますが、有料なんですよね」
「えー、警視庁は白バイやパトカーに乗る体験をさせてくれたのに」
「じゃあ、調べておきます……」
 ちょっと図々しい?


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わが家の主権者教育

2016年07月10日 22時20分03秒 | エッセイ
 今日は第24回参院選の投票日である。
 今回から投票権が18歳に引き下げられ、どの高校でも主権者教育に熱を入れている。同僚の公民科教員は、先週、一人で3年生の全クラスを指導したばかりだ。果たして成果はあったのだろうか。
「ミキにも投票のお知らせが来たよ」
 5月に20歳を迎えた娘も、初の選挙を迎える。高校生は学校で選挙の仕組みや歴史を教えてもらえるが、大学生は違う。多少は親が教えてあげなければいけないと気づいた。
「10日は朝から晩までバイトなんだよね」
「お母さんも仕事だから、不在者投票に行こうか」
「そうしよう」
 投票所の緊張感を見せられないのは残念だ。次回の知事選に期待しよう。
 私と娘の都合を合わせ、午後7時に駅前で落ち合うことにした。
「投票する前に、誰に入れるかと、どの政党に入れるかを決めておきなよ」
「2つも?」
「そう。最初に選挙区選で個人の名前を書いて、次に比例選で政党の名前を書くの」
「ふーん」
 十分理解してるとは思えず、少々不安だったが、待ち合わせ時間はやってくる。
「お待たせ。さあ行こう」
 投票所の看板を見て、新たな発見があった。
「きじつぜん、ってフリガナが振ってある。ずっと、きじつまえだと思ってた」
「ミキも」
「音読みで統一するんだね」
 警備員が「こんばんは」と笑顔であいさつしてきた。若者が一緒のせいか愛想がいい。
「ところで、どの候補者にするか決めたの?」
「うん。ずっと演説の動画を見てて、この人いいな~って思った」
「ならいいけど」
 ところが、いざ候補者名を書く段になると、なぜか鉛筆が動かない。
「なんて名前だったかな……。忘れちゃったよ」
「えーっ」
「スマホ見てもいい?」
「禁止だよ。候補者の一覧から選びなさい」
「うーん」
 投票所での会話もご法度だが、どうやら初の選挙であるとわかってもらえたようで、大目に見てくれた。私は心の中で「早く早く」と念じるばかりである。願いが通じたのか、まもなく「あった」という声がして鉛筆が動き始めた。2人そろって投票箱に入れたあと、次は比例選の投票用紙を受け取る。
「政党名または候補者名って書いてある」
「どっちでもいいんだよ」
 こちらはスムーズに記入でき、娘は人生初の投票を終えた。
「これだけ?」
「そう」
「あっけないんだね」
 あとからわかったことだが、娘と私は同じ候補者に投票したようだ。
「ひらがなで書いてあったから、全然見つけられなかった」
「画数の多い名前は誤字の原因になるから、ひらがなにしたんでしょ」
「漢字が間違っていたらどうなるの?」
「無効になる場合もあるらしいよ」
「そうなんだ」
 2人で選んだ候補者が、当選するといいな。


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