アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

世界遺産の街 チェスキー・クルムロフ

2006年05月15日 | 東欧3カ国周遊
オーストリアの国境を越え、チェコの第一歩を世界遺産の街、チェスキー・クルムロフでした。13世紀に銀山として栄えたこじんまりした中世都市です。北海に注ぐエルベ川の支流、モルダウ川のS字型蛇行に囲まれた径250m位の狭い地域に発達した街です。赤瓦の中に林立する尖塔が印象的な、美しく魅力的な街です。

チェスキー・クルムロフ城の建設は13世紀にはじまり、拡張・改修を重ね17世紀に現在の形で完成しました。ボヘミア地方ではプラハ城に次ぐ規模を誇ります。どっしりした頼もしさが街の人達に安心感を与えます。凹地形を跨ぐ渡り廊下のような部分から、街の素晴らしい展望が開けます。この大規模な城を数百年に亘り伝えてきたチェコ国民に私は深甚の敬意を表します。経済大国を標榜する日本には、オリジナルの天守閣がいくつ現存するでしょうか。

モルダウ川の風景も絵葉書を見るようです。玉葱型の尖塔が視線を集め、一幅の絵にしているのです。建築家のしたたかな目論見が見事に効を奏しています。現今の日本と異なり、中世の建築家は経済効率に優先して、街の人達が愛して止まなくなるような建物と、それによって作られる風景を設計しているのです。20~30年でスクラップになる日本の経済効率的ビルより、数百年も使われ続ける中世の建造物の方が、結局経済性は優れているのです。

径250mの旧市街地のほぼ中央にスヴォルノスティ広場があります。様々な建築様式の美しい建物が広場を囲んでいます。ほとんどの建物は今も使われているのです。短い時間でしたが、妻と中世の街を存分に楽しみました。チェコではマリオネット(操り人形劇)が盛んなところです。街の土産屋には箒に乗って空を飛ぶ魔女の人形が展示されていました。この地方の伝説の登場人物なのでしょうか。
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