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〆切

8本、6本、8本、7本、10本、・・・。

手帳に原稿の〆切予定を赤字で書き込んで、書き終わると青字か黒字で消す、という原始的なタスク管理をしているので、手帳を開くと、いつ何本原稿を書いたかが大体分かる。

冒頭の数字は、今週から遡った毎週の〆切本数だ。月に30本強くらいのペースなので、「毎日のお勤め」あるいは「一日一善」の気分で原稿を書けば、そう苦しくないはずなのだが、これに単行本の校正などの作業が加わって、ここ3、4日は何だか息苦しかった。

もちろん毎日1本ずつ〆切があるわけではないし、計画的に仕事量を調節している訳でもないので、原稿や校正など期限のある作業が、集中する時には集中する。

こうした時に起こりがちなことは、短い原稿や、テーマの決まっている原稿など、手の付けやすい仕事から手を付けて、後に大物が残ってしまうことだ。

また、それでも単行本の校正のように期限があると、何とかこれを終わらせることになるが、これから原稿を書こうかというような本にはなかなか手が付かない。また、少々先だと、大物ではない原稿依頼を断り切れずに入れてしまうことが多い。かくして、自分で企画する単行本のような仕事は、気持ちの上のやる気や掛け声だけがあって、実施時期がどんどん先に延びてしまう。(これでは、小泉政権の構造改革を嗤えないではないか!)

ところで、この息苦しい日々に、多少の現実逃避もあって、「ドラッカーの遺言」という本を読んだのだが(日曜日に)、彼は、良い経営者の習慣として、第一に「やりたいことから始めない」ことを挙げている。「やりたいこと」「できること」ではなく、「やるべきこと」を明確に認識して忘れないことが大切なのだ。

この次に、彼が挙げる大事な習慣は「自分の仕事は何か問う」ことだ。このアドバイスも、ともすれば目的を忘れがちな、山崎元商店の経営者には耳が痛い。そもそも、自分の目的をもっとはっきり定義すべきなのだろう。ちなみに、目下の目的は「正しくて、面白いことを、できるだけ多くの人に伝える」ということなのだが、これでは漠然としすぎている。「社酒」なんてものばかり決めて喜んでいる場合ではない。

最後に(三つ目に)ドラッカーが挙げるのは、「不得手なことは、決して自ら手掛けない」ことだという。言うは易く、行うは難し。もう少し良い仕事をするためには、他人ともっと深く関わらないと難しいのかも知れない。
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