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【DOL】ヤフーも導入「通年採用」が社員と人事にもたらすプラス効果

 ダイヤモンド・オンライン『山崎元のマルチスコープ』に、「ヤフーも導入「通年採用」が社員と人事にもたらすプラス効果」と題する記事を書きました。

 大手企業のヤフーが、「通年採用」の仕組みを導入することを発表しました。
 今年に入って、経済同友会や世耕経産相も、通年採用への切り替えや一括採用の見直しについて公に言及するなど、通年採用には好ましい面があることが理解されつつある一方で、現実には、今ひとつ拡がりを見せていません。

 確かに、人事担当者の負担増やコスト面の問題はあるでしょう。更に、通常時の就活で内定を得られなかった学生が「通年採用」の後半に混じることによる、応募者の質の低下の懸念など、不安要素はいくつか挙げられます。

 しかし、今回のヤフーのように、対象年齢を18歳以上30歳未満と大きく拡げることで、例えば他社からの転職や、海外からの帰国者、さらには、超優秀な学生の青田買いの可能性など、企業側にも求職者側にもメリットが生じる組み合わせが新たに生じる可能性はあります。

 加えて、企業は、人事制度を根本的に作り替える契機として、通年採用の導入を考えてもいいのではないでしょうか。
 「年次」ベースの輪切り型の人材管理では、無駄や不足或いは評価に対する不満が発生します。何よりも、手持ちの社員の能力を最大限に発揮させる上で、既存の人事管理システムには限界があります。

 実際、私自身は、通年採用がきっかけとなって進むはずの、人事システムの進化の方により期待しています。
 若い頃から、年次や給与テーブルといった形式化された基準に関係なく働き、報酬や次の地位・仕事などを貰う関係に慣れるなら、仕事に向いた力のある社員は大いにやり甲斐を見いだすでしょう。一方、マネージャーの側では、部下の使い方と報酬について、人材を最大限に活用する努力が必要になるはずです。
 通年採用には、人事管理制度を、ビジネスの実態に合った社員の能力をより効率的に発揮させるものに変える上でのきっかけになり得る積極的意味があるでしょう。
 通年採用の普及拡大と、これが日本の人事システムを改善するきっかけになることを大いに期待しています。
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