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【現代ビジネス】小泉進次郎氏らが提案する「こども保険」に気乗りしない理由

 現代ビジネス「ニュースの深層」(隔週連載)に「小泉進次郎氏らが提案する「こども保険」に気乗りしない理由」というタイトルで記事を書きました。

 自民党の小泉進次郎・農林部会長らの若手議員が作る「2020年以降の経済財政構想小委員会」が、保育や幼児教育を実質的に無償にするための「こども保険」創設の構想を発表しました。
 未就学児も含めて、国が教育費を補助することには概ね賛成ですが、幾つかの点で、「こども保険」の仕組みには気乗りがしません。
 年金保険料を納めている世代に保険料負担を集中させるより、子どもへの支出は社会全体の投資として、一般的な税を財源とするのがいいのではないでしょうか。
 また、管轄や保険料徴収の仕組みが複雑になる点も問題です。厚労省系組織である日本年金機構が徴収業務を行い教育費の所管まで担うのか、あるいは独立行政法人が新設されるのか、詳細は不明ですが、何れにせよ、税金と差し引き計算されるか、別途給付金を支払うかの形で、税務当局によって扱う方が、仕組みがシンプルで効率的ではないでしょうか。
 さらに、最大の心配として、既に自民党内にあった「教育国債」を発行する構想への対案の形で登場したことから、こども保険を提案している自民党の若手議員の間に、国債を発行することについて、経済状況に関係無くそれ自体として問題視する見方があるように見えることがあります。
 名前はどうでも、結局は「赤字国債」ではないか、という意見はその通りでしょう。しかし、それでは今、赤字国債の発行は悪いのかという点まで考えてみてもいいのではないでしょうか。
 自民党の若手議員達が、マクロ経済の状況を無視して、いつでも均一に財政再建を目指すことが良いことだと考えるような、いわば「財務省的洗脳」の下にあるのだとすると、それこそ2020年以降の日本経済は大いに心配です。
 支出が適切であれば、状況に応じて柔軟にファイナンスの手段を考えたらいいだけのことです。当面は、堂々と赤字国債を発行すればよく、特に若手の政治家は(若手でない政治家も)、硬直的な予算の慣行に縛られた発想を行わない方がよいでしょう。
 財政は、もっと自由に考えたいものです。
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