年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

幕末外国関係文書

2011年10月30日 | 福神漬
大日本古文書 幕末外国関係文書之1東京大学史料編纂所編纂
黒船来航時の史料。
第8号
6月3日 浦賀奉行戸田伊豆守氏栄 書簡
美濃国大垣城主戸田釆女正氏正家来小原二兵衛忠寛へ
異国船渡来の件
○ この文書は私信なれども浦賀当局者の書簡にして、かつ第37号の文書に関係あるのを以ってこれに収む。
異国船4艘蒸気仕掛けにて、只今持ち場に乗り込み候。この段早々御注進申し上げ候。この一件すべからくご助力願い賜り候。急ぎ短文の不備をお許しください。
嘉永6年6月3日 未の中刻
                    伊豆守
二兵衛様(小原鉄心)

第37号
6月4日美濃国大垣城主戸田釆女正氏正 伺い 老中へ
浦賀表へ援兵差し出しの件
私末家戸田定之助分地戸田伊豆守儀、浦賀奉行仰せ付かり候の所、当時彼の地に出張し在任していた所、この度異国船渡来と申し越し御座候 中略
先年、御届け申し上げていた人数のうち鉄砲頭一騎、大目付一騎その他付属の者の
ため援兵を派遣させたくお伺いいたします。
 嘉永6年6月4日 戸田釆女正
牧野備前守より差支えなしと許可が下りた。

この文書のやり取りを見ていると、異国船来航に関して、浦賀では警備の打ち合わせなど、前年にある程度準備していたようである。しかし予測以上の規模の軍備を備えている蒸気船で国書を受け取る様になったようである。
大垣戸田家と戸田氏栄の家族とのこの後も交流があったと思われる。明治自由民権家戸田欽堂は戸田釆女正と側室(高島 嘉右衛門の姉)の子として生まれた。元南町奉行与力原胤昭と戸田欽堂は築地でキリスト教信者となった。福島事件被告人花香恭次郎は戸田氏栄の5男で花香の浮世絵を神田須田町で配布し投獄された原胤昭とこのような縁でつながっている。

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