前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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参議院問責決議で混迷

2012年08月29日 | Weblog

 本日は、禁則でした。禁則とは、参議院本会議が何時開かれてもいいように国会に15分以内に駆けつけることができるところに待機するようにという民主党国会対策委員長の指示です。このような禁則が発せられるのは、予算採決や問責決議等重要法案の採決があり、そのための本会議の立て方等を巡り与野党が角を突き合わせている緊張した場面です。

 今日の禁則は、野田総理大臣に対する問責決議案が2本出ており、その採決を巡ってです。2本の問責決議案が野党より出されることは異例中の異例ですが、その提出者と提出理由が違っていることはさらに異例です。一本は、民、自、公の3党合意による消費税に反対する問責決議が少数野党7党より出されました。もう一本は、自民、公明による野田政権の国会運営等に対するものです。この二本の問責決議は、今週沖縄地方に襲来した二つの台風のようにお互いに影響して、異様な展開になりました。

 最終的には、3党合意による消費税反対するための野田総理への問責決議が、少数野党7党と自民党により可決されることになりました。しかし自民党が、自分たちも進めた3党合意と消費税を非難する問責決議に賛成したことは、驚きでありました。衆議院解散のためには手段を選ばないのでしょうか。一方自民党の問責賛成で「近いうち解散」の約束が反故になって解散が遠のいたという観測もあります。さすがに公明党は、この決議に棄権し、良識を示しました。

 この問責決議の採決は、もめにもめた末、最終的には午後7時過ぎに行われました。今日一日を振り返ると、朝から国会に待機して事態を見守っていましたが、議会の非効率的側面を十分経験した一日でした。野田総理への問責決議が成立して、明日から国会の審議は全面的にストップです。これも非効率的側面です。

 しかし与党議員の場合には、予算編成や税制改正の作業があり、各種委員会が動いていなくてもかなり忙しく動いていることも、給料泥棒といわれないように伝えたいと思います。勿論、野党議員もそれぞれの党務等で忙しくしているということを名誉のために伝えたいと思います。