前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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一体改革法案、衆議院通過と与党民主党

2012年06月26日 | Weblog

  昨日社会保障税一体改革関連法案が、衆議院本会議を可決通過し、参議院に送られました。法案に反対57、棄権・欠席16ということで、民主党にとり大変な痛手となりましたが、与党の責任を何とか果たすことができたというのが私の率直な思いです。政治家になり、これまで親しくしていた人の何人かが、この法案に反対して最終的に離党をすることになるとすれば大変辛いことです。

  しかし私は、金融界、特に国際金融の世界に長くいて、欧州危機は日本にとり決して対岸の火事ですませることは出来ないと痛感しています。今回消費税法案を否決することにより、財政規律を放棄し放漫財政を容認する方向へ方針転換をすれば、ギリシャやイタリア、スペインよりGDP債務残高が大きく、かつ少子高齢化・人口減少が急速に進んでいる日本は、将来より大きな国家債務危機に直面することになると思います。勿論直ちに危機が迫ってくるとは思いませんが、数年後にイザ危機が迫った場合には、国債の金利の上昇に止まらず、年金社会保障等の切り下げ、医療・介護等の自己負担の引上げなど国民生活に直結する負担が押し寄せてくるはずです。福祉国家である「現代の国家債務危機」の最大の被害者は、生活弱者であることを忘れてはいけません。

 この一体改革法案は、これから参議院特別委員会で審議されることになります。おそらく100時間近くの審議時間が必要となると思います。加えて24年度予算を執行するのに不可欠である公債特例法案の審議を財政金融委員会で審議する必要があります。そのため7月から8月のお盆前までは、これからほぼ毎日委員会で缶詰状態になり、これらの重要法案を審議することになりそうです。衆議院で行われた審議を精査して、抜けている視点、より深い観点で議論を尽くして、最終的には法案の可決、成立に向けて全力を尽くしたいと思います。