森歩き 事務局日誌

森に山に、森林ボランティア活動に、面白い物があれば何でも見に行きます。

そもそも島に進化あり    川上和人著

2016年12月02日 | 書籍紹介
作者自ら言う 読書はギャンブルである。

私も常々そう思っております。だからヒットしたときは、そこら中ぴょんぴょんします。
この本 おもしれ~~え

で、この本読み始めは ・・・だったのですが どんどん面白くなって、すごくいいかも~。

作者は 森林総合研究所に勤務する鳥類学者です。おもに小笠原の鳥類を研究しているらしいのですが 
島の研究家である であるからして この本を読んだ人は 島に興味をもち 島を愛せよ とのこと。 あんたは明恵上人か。

島は小さな小宇宙 海に現れた時から 生き物の進化が始まる。ダーウィン フインチなどは有名な話。
島の生き物の特徴 天敵がいないと 植物は棘がなくなる 鳥は飛ばなくなる、、、のんびりさんになってしまう。
もちろんいろんな例を挙げて そこはきちんと説明されているのだが 書かれている生き物の中に 河童とかキジムナーとか
アニメの登場人物(動物)とかがしれっと出てきて  この手のにはもう慣れたけどね 近頃多いわあ  

で、どうなることやらと読みつつ 「意識はどこから生まれるか」をつまみ食いしてたら

第4章あたりからがぜん面白くなった。 生物多様性と外来種の関係が 具体的な事例をもとに書かれている。
生態系のバランスが とても重要なポイント。 かっては増えすぎた生き物に対して簡単に天敵生物を放して とんでもない結果を
招いた事例がたくさんあることは ご存知のこと。 ここではシカではなく クロヤギさんやらシロヤギさんのヤギの問題。
また特定の生き物が滅んだ(滅ぼされた)結果 バランスが崩れて 生態系がドミノのように 次から次へと変わっていってしまう。

滅んでしまっては 研究ができないと 外来生物対策にも力を注がれているのだが 現実は厳しい。 でもめげずに立ち向かうのだ。カッコイイ!!

島がどこにでもある というくだりは何だかうれしくなりました。 私もそう思っていましたから。  まずは当たりの本です。