森歩き 事務局日誌

森に山に、森林ボランティア活動に、面白い物があれば何でも見に行きます。

ザ・コーヴ THE COVE

2010年09月24日 | 映画
うっかりして 仲秋の名月 見損なってしまいました。とうぜん月見団子も無し。
当日は 曇りでごろごろ雷が光り、 ちょっと怖い夜でした。
で、その夜は 夜遊びしてたんですよ。 映画「ザ・コーヴ」を見てきました。

第82回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー賞をとった イルカ漁と捕鯨の問題を
描く今年最大の問題作   とか 言うの。(パンフにそう書いてあった)

すごく面白く、かつ興味深かったです。
まあ 映画としての内容は 環境保護・・鯨やイルカを守りたいのか
思いこみの激しい変なオジサンの 突撃ルポかよく分からない(焦点のはっきりしない)映画でした。

興味深かったのは 私の知らない事がいくつかあったこと。
 (でもこんな映画のつくりじゃ、事実かどうか疑われてしまうぞ)

 1,和歌山県の太地町では、大量のイルカを捕獲し、世界中の水族館やテーマパークに
   ショーをおこなう商品として売るビジネスをしている。
   ・イルカはショーを行う事によってストレスをためて早死にしてしまう。
   
 2,残りのイルカは撲殺され、鯨肉として市場に出回っている。
   ・鯨は国際捕鯨法によって捕獲量が決まっているがイルカは対象外なので合法

 3,イルカの体内の残留水銀が非常に高いので、妊婦などは食べることに注意が必要
   ・映画では水俣病の映像が流される
   ・映画の最後のコメントに残留水銀量は個体差が激しいのですべてのイルカ肉が
    危険ではないと出る。

イルカのショービジネスについては、世界中で行われていることなので、これが動物虐待かどうかについては、(私は虐待だと考えるが、今までショーを楽しんできた自分がいる)社会的同意が必要だろう。

イルカの肉の食用については、日本のほかの場所でも行われてきているが、ごく一部で
日本の食文化とは言えないだろう。
鯨については、食文化うんぬんという話があってもいいけど、今回の映画はイルカ漁についてでは無かったの? ここんとこ ごっちゃにされて映画の仕上がりがすっきりしない

イルカの体内残留水銀について 
以前「環境ホルモン」という名で「内分泌攪乱物質」が問題になり、野生生物の異常行動がマスコミで報道された。
今も問題は続いている。イルカの体内残留水銀値が高いのであれば、イルカ自身の異常についてはどうなのか? このことについては何も触れられてなかった。海獣たちは海の生態系の頂点にいるのでイルカだけではなく、鯨やシャチ、ジュゴンなどについても同じ問題がおこっている。 この問題については調査しても、解決方法が今のところ無いに等しいので、環境ホルモンの時と同じように、誰も何も言わなくなった。

イルカの保護を言うのなら この点についても知りたかった。

まあ私にとって 新事実を知ったこと、新たに疑問がわいたこと、などといこうことで
面白い映画でした。