走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

嫌われることの大切さ

2009年09月14日 21時30分01秒 | つぶやき
 今日、行政改革担当の後輩と久しぶりに会った。
 次のような簡単な会話を交わす。
 
 「どう、新しい職場?大変やろ?」
 「ええ、なんとか。」
 「(仲間に)嫌われる職場やから大変やと思う。」
 「でも、前の職場(財政課)で慣れていますから。」
 「前の職場は、最終的にお金がつくから(救われる)。
  今の職場は切るだけやから本当に嫌われる。大変よ。」

 ここで別れた。

 私も、行政改革を担当していた頃、たくさんの仲間から嫌われた。
 市民のことを思うと、仲間に嫌われることを進んでしなければならなくなる。
 心の中で「わかって欲しい」と叫びながら、クールに削減案を提示する。
 怒りをあらわにされ、罵声を浴びたことも何度もある。

 よくよく考えたら、その時の私の立場は「係長」。
 えらそうに課長さんと喧嘩していたような気がする。
 課長さんたちは、組織防衛に走る。
 当然である。
 課長が組織を守らなければ誰が守るかのか、課長になってよくわかる。
 生意気であった。

 今の教育長とも確か、喧嘩したことがあり、いまだに「あの時は、お前は
 何も耳を傾けず、『だめです』しか言わんかったのう。」と言われる。
 相当、腹が立ったのであろう。
 14~15年も前の話なのに...

 あの時ほど庁内をさ迷い歩いたことはない。
 現場をみておくことが大事だと思い、暇さえあったら庁舎内をウロウロした。
 ある人などは、「お前が傍に来たら損をするから、傍に寄るな。」と言われた。
 「お見事」としか言いようがないくらい、嫌われた。

 でも、少しづつであるが理解者が増えてきた。
 「ちょっと相談があるんやが、来てくれんか。」と声がかかるようになる。

 ある時、かなり大きな組織を作ることとなり、ノウハウがないために
 職員を借りようということになった。
 担当局長は、我慢強い人で調整能力の高い人であった。
 その人が、声を荒げて電話をしてきた。
 「すぐ来てや。」
 何事かと駆けつける。
 「もう我慢できん。借りるのを辞めて、すべて新規採用職員で対応させてくれ。」
 相当に腹が立ったのであろう。
 平素、温和で取り乱すことのない人である。

 どうしたものか考えた。
 そして、ゆっくりと
 「そうですよね。すべて新規採用職員の方がやりやすいですよね。」
 「そうやろ。君ならわかってくれると思った。」
 「でも、専門職の職員ですから将来配置される部署は限られますよね。
  そしたら、例えばですよ、同じ専門職の職員を5人採用したとします。
  その人たちが、係長、課長と上がっていった時に、すべてがその役職に
  つけれますかねぇ?」

  しばし無言・・・

 「わかった。前言を撤回する」

 理解ある先輩たちに恵まれた。
 そのおかげで、中核市になるとき、類似市の中で一番コンパクトな
 組織体制と最も少ない職員数を実現できた。

 嫌われることを厭(いと)わない。
 そんな職員になってください。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。