近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

兵庫県多可町の東山古墳群とは!そのⅡ

2009年05月23日 | 歴史
東山古墳群の見所について、更に続けます。
先ず、巨大石材をどのように運んだのか、考えてみてください!



写真は、東山古墳群から運ばれた、3.7tと3.1tほどの巨大石材。

これらの巨大石材をどのように運んだのか、当時の土木技術の高さには目を見張る。

兵庫県下でも最大の横穴式石室を持つ古墳や、巨石を用いた石室の古墳が多く、6~7世紀当時、多可・西脇地域を治めた豪族の力が窺え、東山1号墳は県下でも最大級規模。







写真は上から東山10号墳、石室内部及び出土した須恵器や土師器。

直径20mほどの東山10号墳は円墳で、古墳時代後期のもの。
墳丘を黒い土と黄色い土で交互に積み上げることによって、土が流失することを防ぐ工夫がなされていると云う。

史跡公園として整備されており、「那珂ふれあい館」には、くわしい説明や出土品が展示されている。

本10号墳からは、写真の通り、ミニチュアの須恵器・土師器など土器のほか、刀装具、鉄鏃・斧状鉄製品・辻金具・革金具など鉄製品などが出土している。







写真は上から、東山12号墳から出土した陶棺で、正面及び上方からの特殊な形。

本墳は、天井石が落下したため石室の奥部が全く荒らされていない状態で残っており、長さ約140cm・幅約45cmで12本の脚と切妻風の屋根を模した蓋がある、家型陶棺が原形をとどめた状態で出土した。

この陶棺は組合せ式家形の「須恵質切妻家形陶棺」と呼ばれるもので、身や蓋に突帯がめぐり、全体にずんぐりとした形態を持つ。

陶棺は畿内の奈良・大阪・京都府等に分布しているが、兵庫県下では30例程を数える程度で数少なく、又全体の形が明らかになる例は極めて少ないこともあり、横穴式石室に安置された陶棺の出土自体稀だと云われている。






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