徳山鮓、水無月7：極み、鼈

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■焼すっぽん、肝ソースを引いて、散らし山椒はお好みで

圧巻！ 過去にいただいた鼈の、どれをも凌ぐ、素晴らしい味と食感でした。
肝ソースを合わせて、噛み締めると、蕩けるような旨さ……。
まる鍋には乏しい、艶やかさ、照りの力が、この焼きにはあって。言葉に足りなさを覚えます。

どういう焼きをすると、こうなるのか？
よく見たいのに、気持ちは食べ進めたい、と二律背反(笑)。
食の驚きは、尽きることがありません。幸せな体験でした。


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徳山鮓、水無月6：琵琶鱒に熊の脂

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■琵琶鱒(びわます)の蒸し物

ベースに葱をひき、びわますに熊の脂とオリーブオイルをかけて、蒸しあげた品。

あえかな橙色が嬉しい、びわ鱒。これも湖の恵み。ふっくら、豊かな風味に、何かがほどけていくような、ほっとする気持ち(微笑)になります。
この優しさは、どこから来るのかしらん……。

その旨さを受け取った葱が、とても美味しい♪ 魚と獣、旨さの質が違うからこその贅沢な味わいでした。(ニッコリ)

様々な命の揺り篭……多様な生き物を支える余呉湖。
一周7kmに満たない湖に秘められた、奥深さを思います。
日本中にこんな豊かさが生き延びていてほしいっと、願います。


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徳山鮓、水無月5：うの字、焼物

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■鰻 (二人前)
香りよい、美しい逸品。余呉湖の恵み！
花咲く美しい手皿が、迎えるに相応しい！



実山椒を茹でこぼした品をのせて。



クリスプ！ さくさくっ…。さらりとほぐれて、旨味が拡がる嬉しさ！
脂というよりは、鰻が生きるための力を、私に移し代えてくれるような、ふくよかな甘さがある。命を譲ってもらったのだから、私が健やかに生きなくては申し訳ないと、素直に思います。

凄烈な山椒の香りが、ひと口ごとに口をすすぐよう。

美しい！ よくぞ、ニッポンに生まれけり♪
素直に思い、自然と頭がたれます。

愛国……そんなものは、押し付けるものではなくて。尊い、有り難い、護りたいって思う気持ちが、人を動かすのだと、思うのです。
この里山を守るため、私は自分の体験したことを書き、大事だと思ってくれる人を、増やしたいと思います。
それは、この場所だけではなく、日本のあちこちで、絶やさぬ努力を重ねる方々へのエールと感謝の気持ちです。



お酒は、七本槍、80％精米の純米酒へ。滋賀の食、滋賀の酒です(ニッコリ)。


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徳山鮓、水無月4：手仕事の確かさを盛り込む

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美しい見事な盛り込みに、見惚れます。説明を聞きながら、目移りしている瞬間が楽しいです(笑)。
寄ってみましょう。



中心には、稚鮎の酢の物に発酵ソースを添えて。
その上には、熟成させたじゃがいもを。
その右は、ひかいもろこ、少し育ってきたものを。いたどり、と共に。



山葵漬したワラビと、こごみ。
テリーヌは、熊、猪、鹿。左手の山葵のソースをお好みで。



左手は、猪の生ハム。この美しい朱色！
その上はメロン漬け。グリンリーフとスナップえんどう。



中心の稚鮎の右手、若草色は山椒のソース。どれに合わせても、日本の里山を思わせる…すがしい風味。

美しい、胸踊る盛り込みです。


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