ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

良い保育園により多くのお金を助成する仕組み  アイデア広場 その406

2018-10-08 18:03:44 | 日記

 待機児童の数が、かなり減ってきました。子どもを思う親が次に望むことは、良い保育園に入り、良い保育を受けたいということになります。戦後の日本は、食糧不足に悩みました。その不足をすぐに乗り越えて、コメを大量に作ることに成功したのです。すると次は、美味しいコメを望むようになりました。そして、現在ではカロリーオフの食糧が幅を利かせています。一つの要求が克服されると、次の要求が出てくることは、世の習いです。
 そこで、親が望む良い保育園と良い保育について考えてみました。政府は、待機児童ゼロを目指して行政を総動員して対策を立てました。その一つに、企業主導型保育所があります。企業は、人手不足に悩んでいます。そんな中で、子育ての女性に注目が集まりました。子育ての心配がなくなれば、働きに出てくれると企業も政府も考えたわけです。女性の生涯就業は、「M字」を描くと言われています。学校を卒業して働きに出て一定の所得を得ます。子どもができると職場を辞めて、所得が減ります。子どもが親の手を離れる頃から、働きに出て所得を得るというパターンです。この子育ての時期に、働いて所得を得れば、M字はなくなるわけです。企業も、政府も、そして子育ての女性もウインウインになると考えられた保育所が、企業主導型保育所でした。人手不足の中、企業は保育所完備しているので、弊社で働いて見ませんかとアピールしたわけです。
 この鳴り物入りで作られた企業主導型保育所の多くが、定員割れを起こしているのです。一般に、空きが多い保育所は評判があまりよくありません。ある親は、「無料でも空きの多い保育所に子どもを預けてまで働こうとは思わない」と言い切ります。地方自治体の関係職員は「地方の認可保育所だけで希望者をを吸収できている」とも言っています。でも、企業側は、企業主導型保育所に対する意欲が非常に高いのです。この3者のギャップを、深掘りしてみました。
 企業主導型保育所は、保育士の数など一定の基準を満たせば、開設費用の4分の3の助成を受けられることになっています。さらに運営において、認可保育所並みの助成金を受けられる恩典もあります。企業主導型保育所は、定員20人のモデル例では開設工事だけで1億円余りの助成金を受け取れるのです。2017年度の募集では、2万人分の枠に5万人分の開設希望がでるほど、企業には人気があるのです。政府は、2018年度の整備を1万人分上積みし、3万人分にすることにしています。
 不条理なことは、手厚い助成金が得られるため、待機児童のいない地方でも乱立している点です。中小企業がよく考えずに、企業主導型保育所をつくってしまい、バブルのような状況になっていのです。これが、定員割れの理由なのです。政府の助成が続けば、続くほど足の引っ張り合いになるだけのようです。大都市はともかく、地方で企業主導型をつくるのはもはや辞めた方が良いという意見も出てきています。でも、政府が一度決めたことは、官僚の方が粛々と行うパターンになります。認可保育園を運営している市町村は、保育園の数を調整できる制度にしてほしい考えています。でも、政府の意向が優先し、企業が届け出をだせば、認可するようになる仕組みにです。
 良い保育所は、良い保育士だけで成り立つわけではありません。良い料理人は、良いお客と切磋琢磨して腕を磨いていきます。保育士の方も子どもを見て、親と話し合って、ここの子どもに合った保育をしていきます。その中で、保育士の方は良いスキルを増やして行くのです。幼稚園や保育園の内容は、人工知能がもっとも進出の困難な分野といわれています。それほどハードルの高い保育を、一朝一夕に良くすることは難しいという理解が必要です。施設と資格のある保育士の数を揃えれば、保育ができると安易に考えない方が良いということです。優秀な保育士でも、時間と適切な環境に恵まれなければ、良い保育はできないということです。保育士の給料は、一般の給料より安く、労働環境は厳しいものがあります。
 そんな中で、誰でもが是非入れたい入れたいという保育園があります。優秀な保育士が揃っていて、子ども達の成長発達が他の保育園に比較して優れているところです。競争率が激しくなります。でも、入れたいと願う親は多いという保育園です。子どもが年齢に応じた成長発達をすることを支える保育園は、子どもの親に安心感と満足を提供します。このような保育園に預けることができれば、親は安心して働くことはできます。働く意欲も高くなるでしょう。企業と政府の狙いは、このような意欲の高い人々を雇用することのはずです。 
 であれば、このような良い保育園に1億円を助成してはどうでしょうか。みんなが入りたい保育園の定員を増やすわけです。優秀な保育士に新人の保育士が、鍛えられながら育っていきます。乳幼児期のしつけや保育体験がが小学校、中学校、高校、大学にいたるまで影響します。優秀な保育士に、子どもをみてもらうことは、子どもの能力の向上に繋がるのです。良い保育士かどうかは、子どもの成長を検証することで分かります。親も子どもその保育園で育ったとなれば、良い保育園でしょう。良いと分かっている保育園に、お金を使うことは合理的な判断です。余談ですが、保育士の仕事は過酷です。雑務を多いのです。資格のない職員の方が保育士の雑務を引き受ける仕組みを作ってほしいのです。子どもと向き合う時間をできるだけ増やすことが、優秀な保育士の潜在力を活かすことになります。そして、1億円は、保育士と雑務をする職員の方にも使えるようにしてほしいものです。待機児童ゼロの次のステージは、レベルの高い保育です。子どもの才能をのばすことが、日本の未来を明るくすることになります。そのためにも、優秀な保育士の方が、思う存分能力が発揮できる環境を整えてほしいものです。




優雅な時間貴族・高齢者・モバイル機器に習熟   アイデア三題噺 129

2018-10-07 21:47:51 | 日記
 
 現代の社会で求められているものは、ちょっと人と異なる発想を持つということのようです。人と同じことを考える頭脳は、これから相対的に重要度が低くなります。人と異なる発想やアイデアを出すためには、情報を少し加工する知恵を身につけることです。同じ内容の仕事を、2人が同じようにしている限り付加価値はつきません。例えば、淡水魚の鯉を、ブラジルから空輸で日本に輸入する仕事があります。この鯉が輸送中に一定の割合で死んでしまうケースがありました。一人は、一定の損失を考慮して発注していました。もう一人は、鯉の空輸の際、水槽にピラニアを入れておく手法を取り入れました。すると、鯉の生存率が高くなり、利益が増える結果になりました。頭の中で、ひと手間かけると有用な情報が加工されて出てきます。一般にストレスは、悪だという考え方があります。しかし、ストレス理論を知っている方は、ストレスがある場合、生きる力を増大させることも理解しています。ピラニアは鯉にストレスを与え、空輸の間は生きのびる力に変えていたわけです。
 そこで、人と異なる発想やアイデアを出し続ける方法を考えてみました。多くの情報が、常に流れています。刻々と流れる情報は、増大しながらなおかつ速度を上げながら流れる社会になっています。今までは、日本という限られた地域の情報だけでした。でも、今は世界中から情報が流れてきます。以前は、語学ができなければ理解できなかった情報が、翻訳アプリを使うとある程度分かるようになっています。言葉も映像も、ほぼ自由に読んだり見たりすることができるようになっているのです。そこには、他人とは関心の異なる情報が無数に存在し、その組合せは無限大になるほどです。これらの情報には、誰でもがアクセスすることが可能になっています。
 ただし、アクセスするには、時間が必要です。この時間の確保が、なかなか難しいのです。そんな中で、自由に時間を使える人達が時間貴族と呼ばれています。この貴族の大部分は、高齢者層になります。自由な時間の確保に苦労し、努力する現役の社員層に対して、高齢者層は時間貴族と呼ばれているわけです。高齢者層は、多くの経験の蓄積があります。ここに異質の情報をインプットすれば、異質の発想やアイデアが出てくることは容易に想像できます。もう一つは、情報機器の使い方です。高齢者は、最新の情報機器の使い方に不慣れです。もし、時間貴族がモバイル機器を使いこなすことができれば、有力なアイデア製造機になります。
 アイデアを作りだすことは、楽しいものです。楽しければ、脳はドーパミンを放出します。この物質が出てくれば、やる気が出てきます。時間貴族が、モバイル機器の操作に習熟し、情報を自由に操作するようになれば、楽しい時間を過ごすことができるようになります。楽しい時間を多くの人が過ごせるようになることが、社会を豊かにすることにもなります。高齢化社会の生産性の向上は、時間貴族の双肩にかかっているのかもしれません。


復興は・少し遅れた方が・良い  アイデア三題噺 128

2018-10-07 21:41:37 | 日記

 復興とかけて、少し遅れた方が良いと解く。その心は最適解が求められます。2018年は、災害の多い年となりました。でも、災害は毎年起きているのです。1000人以上の死者が出る災害は、12年に1度起きているといわれています。その起きる災害で、徐々に明らかになってきたことがあります。災害の復旧が早ければ早いほど、工賃や資材が高騰していることです。考えてみれば、これも当たり前のことです。
 そこで、工賃や資材の高騰が起きる理由とその解消法を考えてみました。全国には、建設業者が45万社もあります。その90%が、売上げが6億円以下の建設業なのです。ほとんどの建設業者は、高齢の社長と社員が5~6人の年配社員から構成されています。この業界で顕著なことは、他の産業に比べて、55歳以上の割合が非常に高いという特徴があることです。建築業者は、熟練作業員の大半が定年を迎えようとしているわけです。29歳以下の就業者の割合は、10%を切っているのです。この高齢者の方達に、復興作業を急がせたらどうなるでしょうか。厳しい復興作業に、ついて行けない作業員も出てきます。それでも急がせれば、高い工賃という流れになります。資材が不足すれば、需要と供給の関係で値上がりすることが、当然の経済原理になります。
 コマツには、優れたコムトラックスというシステムがあります。IoTの原型を作ったシステムでもあります。コムトラックスは、どの機械がどこにあり、どの機械のエンジンが動いているかが、遠隔地から分かるようになっています。この見える化によって、燃料の残量、稼動時間のデータなどが、本社でわかる仕組みです。稼動時間が分かれば、部品の消耗度合も分かります。交換部品の取り替えの時期には、機械が稼動する近くの営業所に準備すれば、建設機械は渋滞なく稼働することができるというものです。この仕組みを構築した理由は、全体の最適解を求めることにありました。コマツ建機は優秀です。作業を素早く行います。でも、作業で掘り出した土砂を運ぶダンプの手配が遅れれば、どんなに素早く土砂を掘っても、現場の生産性はあがりません。コマツは、建機の製造、販売、修理、そして、工事そのものの最適解を求めるビジネスへと徐々にシフトを移していったのです。
 災害は、地震や台風の特徴により千差万別です。その復旧も、優先順位の取捨選択の過程があります。復旧が、災害前より良い環境に変わっていることが望ましいと誰もが考えます。以前に課題があったとすれば、その課題を克服するような復旧が望ましいものになります。速い復旧は、窮地に陥った人間の求めるものです。でも、ちょっと一息おいて、地域のより良いインフラをみんなで考える時間も必要かもしれません。東日本大震災の復興費は、20兆円を越えたといわれています。でも、住民にとって良いインフラだったかというと疑問もあります。こうすれば、もっと良かったという点が、今考えると次々と出てきています。でも、一度決まったことは、行政が淡々とこなしていきます。いらない施設もあるようです。必要な施設を、少し考えて地域に残したいものです。

凍ったチョコ・人間の味覚・糖尿病の減少  アイデア三題噺 127

2018-10-07 21:37:53 | 日記

チョコレートの香りは、甘い香りがします。本物のチョコレートは、凍らせると香りがしなくなるのです。でも、私たちが食べるアイスのチョコレートは、チョコレートの香りがします。合成したチョコレートの香りが、パッケージを開けると広がるように工夫したものなのです。アイスクリームを食べる方は、合成したチョコレートの香りをアイスクリームから出ているものだと勘違いしているわけです。地球上には、4億2500万人の糖尿病患者がいます。日本には、1000万人の糖尿病患者がいるのです。できるだけ、患者数を少なくしたいものです。
 そこで、香りや冷凍という手法でカロリー制限を実現する仕組みを考えてみました。挽き立てのコーヒーの香りは、コーヒー好きには好ましい匂いになります。缶コーヒーなどでは、コーヒーの香りを楽しみながら味わうことができないことになっているのです。カンやボトルでは、匂いを嗅ぐことと飲むことは同時にできない人間の形態的限界があります。でも、カンの上部空間にさまざまなアロマ物質を注入する企業もあります。コーヒーの香りではなく、人工的アロマの匂いとコーヒーを同時に味わっていることになります。人間の味覚は、ある程度「騙し」が可能ということです。味を感じる味蕾は、低温では活動が低下して、甘さを感じなくなります。でも、匂いは感じ続けることになります。カロリー制限の手法は、この低温における味覚と臭覚を利用した工夫にあるようです。
 食品会社はアイスクリームの甘さを引き立てるために、バニラのフレーバーを添加することが一般的です。低温ではバニラアイスクリームの味覚が感じなくなるので、それをフレーバーの匂いでカバーするわけです。製品そのものよりもパッケージに香りを付けたほうが、バニラアイスクリームの体験が向上するとしているわけです。味覚とは別の臭覚や視覚、そして聴覚を用いて、砂糖の摂取量を抑えることができないかと、各国の保健機関は工夫しています。砂糖の摂取量が低下すれば、糖尿病は減少します。余談ですが、知覚という点で、味覚はそれほど重要ではないことが分かってきました。世界トップクラスのシェフは、食は基本的に脳の活動だということに気づいてきました。その脳を満足させる手法を、料理に取り入れてきました。フランス料理は、以前トリフやキャビアなどの食材にこだわりました。でも、今は料理に見栄え、ゲストの心理状況を見ながら料理を出す工夫をしています。
 これから糖尿病が増える国は、中国やインドを初め、経済力を付けてくる新興国です。これらの国々が健全な発展をするためには、生活習慣病のまん延を防ぐことが求められています。その中でも、糖尿病は最優先になるでしょう。知らないうちに、心身がおかされていくのです。そのような状況の中で、匂いで砂糖の摂取を軽減できるお菓子や食材ができれば、素晴らしいことです。できるだけ早く開発して貰いたいものです。蛇足ですが、人間は本物を好みます。できれば、植物などから抽出した本当の物質で作ってほしいものです。

中国に進出する介護大手の勝算を高める  スモールアイデア NO198

2018-10-06 18:16:59 | 日記

 日本国内の介護大手が、相次ぎ中国事業への進出や拡大に動いているようです。ニチイは、12月大連で20床規模の介護施設の運営を始めます。続いて、2019年5月には北京で200床規模の介護施設の運営を始める計画です。ニチイの日本国内施設は、158床が最大なのです。いかに北京の施設が、大規模なものか理解されるでしょう。上には上があるもので、関西大手の業者は青島に、3000室規模の巨大な高齢者住宅を20年に着工する計画のようです。この3000室規模は、日本の介護事業者が運営する高齢者住宅としては最大規模となります。
 そこで、日本の介護業者がなぜ中国に進出するのか、その勝算はあるのかを考えてみました。中国では、政府が介護分野への民間参入を促し始めたのです。従来は、介護分野は国有企業がこの事業の主な担い手でした。中国は、金融分野や保健分野に関して遅れているところがあります。急速な高齢化には、国営企業より民間企業の対応が早やかに対応できると判断したと思われます。中国政府が2020年をメドに、介護保険制度の導入を目指すことも、日本の介護業者が進出する動機になっているようです。日本の企業は、保険制度と結びつけたきめ細かなサービスで実績があります。その面では、中国での評価も高いのです。現地のニーズを把握し、日本式の強みと組み合わせてサービスをを提供する仕組みを構築しているようです。
 近年は、中国国内の異業種のほかアメリカやフランスの介護事業者も参入する情勢になっています。2015年に1.3億人だった中国の65歳以上の人口が、2025年に2億人になります。そして、2036年に3億人を突破し、中国は超高齢社会とされる21%となります。つまり、介護の面においても、医療の面でも、そして、認知症の面でも、中国はこれから巨大なマーケットのなるわけです。欧米大手や現地勢が、この分野になだれ込んできています。中国の介護の質は、近年格段に上がっています。日本式の優位性を、各国が進出する中国においても保ってほしいものです。
 日本の企業は、入居費は月1万元(約16万円)程度を想定し、高所得者層をターゲットにしているようです。中国はGDPが世界2位になったといっても、個人所得はまだまだ日本より少ない状態にあります。その中でも、所得の多い富裕層や中間層以上に焦点を合わせているわけです。ニチイは、中国において高齢者の自宅で世話する訪問型サービスだけを手がけてきました。今後は、高齢者が長期滞在する住宅型と訪問型の2つの機能序持つ大型施設を中心に事業を進めるようです。
 介護においては、中国特有の難しさがあります。高齢者を介護する役目は、家族が行うべきだという意識が強いのです。日本にもこの意識がありましたが、介護施設の普及とともに次第に薄れてきています。家族が介護する意識が強く、訪問型サ一ビスにしても滞在系の介護にしても、受け入れる土壌のが育っていないのです。長い目で見れば、介護サービスを受け入れる流れになると見られます。時代の変化と意識の変化から生じる人々のニーズの把握が、これからの勝敗のカギを握るようです。
 余談ですが、日本では高齢者の自立支援を重視する方向で介護を行います。でも、中国では至れり尽くせりを求める高齢者が多いのです。このギャップをどのように埋めていくのかが、一つの試金石になるかもしれません。



秋は夏物がよく売れる・店長の機転・お客の満足   アイデア三題噺 126

2018-10-06 18:06:03 | 日記

 夏物の衣料品や日用品は、8月下旬以降に残暑がぶり返しても、夏物需要への戻りはほとんどありません。8月下旬以降は、夏物売場を大幅に縮小するお店が増えます。お店の夏物が撤収するということは、その夏物が在庫としてあることになります。これが通販やネットで販売されることは、当然推測されます。在庫が多ければ、安くなることも予想されます。流行を追うことに執着しない方は、この安くなった夏物を通販やネットで手に入れることも一つの選択肢になります。
 そこで、秋物の商品がどのような流れになっていくのかを考えてみました。秋らしい陽気は実質1ヶ月程度しかないのです。近年、温暖化の影響や気候変動により、日本の秋はさらに短くなってきています。秋物商戦は、短期決戦をせまられているようです。でも、夏でもない、秋でもない、冬でもない日が8月下旬から11月まで続くのです。11月になると、北極方面から日本上空に寒気が頻繁に入るようになります。さすがにこの流れが本格化すると、冬の様相を示すようになります。8月下旬から11月にかけての不安定な時期に売り上を増やす店もあります。機転の利く店長が、喜々として仕事を楽しんでいることでしょう。
 店長の楽しい仕事を、少し覗いてみます。お客のニーズを把握するには、体感温度が重要になります。1週間の平均気温が、24℃だったとします。毎日が24℃ならば、体感温度も24℃です。でも、20℃の寒さの次に28℃の暑さがくれば、同じ平均24℃でも体感気温は大違いです。お客は一般に、夏場には酸味や辛みのあるものを好み、冬場は甘みのあるものを好みます。楽しい仕事をする店長は、20℃の寒さの次に28℃になった日には、商品に酸味や辛みを加えて秋の商機を見いだしているのです。28℃から20℃の寒さに戻ったときは、夏物商品に甘みを加えて出すことになります。少しでも、夏物商品の在庫をや売り残しを少なくし、お客の満足度上げる戦術を採ることになります。
 小売業でも、発注の精度、発注時間の短縮、在庫管理など多くの面で仕事が増えています。その基本はある程度身につけて、その上で気候やお客の顔を伺う販売も必要かもしれません。人間の気ままな消費行動は、まだまだ分からないところがあります。でも、仮説が実証されたときや工夫が実ったときは楽しいものです。気まぐれな秋の気候と気まぐれなお客の消費行動を、売上げという現場で明らかにすることは楽しさを超越したものになるのかもしれません。
 

 

年末の宅配ピーク時は副業のチャンスです  アイデア広場 その405

2018-10-05 18:40:30 | 日記

 2017年の歳末商戦が思い出されます。ヤマトは、一部地域で時給2,000円で運転手の募集をはじめていました。アマゾンも倉庫作業で、時給1,850円を提示していたのです。この季節は、宅配大手のヤマトが扱う荷物数は、通常の月の2倍になります。12月はその中でも、クリスマスや歳末の荷物が集中することになります。ネット通販の繁忙期を控え、物流関係のアルバイト時給が高騰したわけです。おそらく今年も、倉庫作業では流通荷物数の増加と対応人員の不足から、時給の高騰が昨年以上に現れると予想されます。
 そこで、季節による倉庫作業の人員不足の解消法を考えてみました。クリスマスや歳末の時期、宅配業者や倉庫業者はパートやバイトを増員して乗り切ってきた経緯があります。
クリスマスや歳末の時期が、学生の休業期間と重なり比較的バイト要員を集めやすかったのです。でも、この時期にバイトを集めやすいという事情は、昔話になってしまいました。流通や外食産業などでも、人手が足りなくなる状況が生まれてきたのです。特に外食産業は、年末年始の人手不足は確実になってきました。人手不足の外食業に加えて小売業も、業種の垣根を越えて人材の争奪が過熱してきています。宅配のピークは、お歳暮と中元の時期になります。結果として、業種を問わず、過去最高の時給を提示する企業が相次いでいるのです。
 余談ですが、ネットを通じていかにうまくやるかというところに、ビジネスチャンスが転がっているようです。ネットを通じてのビジネスモデルの一番のネックは、どこかというと物流でなのです。最終的に、物流を通して相手に送らなくてはいけないところは変わりません。物流システムをうまく構築できるかが、ある意味ネットショッピングの成否を決めることになるわけです。
 物流を効率的に行うためには、リードタイムを短縮することになります。この短縮を達成させるためには、物流拠点に大型物流施を作ることが一般的です。インターネット通販など電子商取引の急速な拡大で、物流施設は建設ラッシュが続いています。2017年の物流施設の工事額は1兆円超超えて、店舗向けの工事額を逆転しているのです。最新の物流施設は、人出を極力使わないように設計されています。でも、アマゾンの例を見るまでもなく、季節の繁忙期にはバイトやパートを入れざるを得ないのです。当然、この解決を求められています。目指すは、物流施設の無人化です。これによって、バイトやパートを使わずに済ませようという野心的な計画です。でも、この2~3年は、従来のシステムを世襲することになるでしょう。
 ネット通販もそうですが、サービスに支障のないように働いてもらう必要があります。配達に遅れが出れば、苦情が多くなります。利用者は、当然時間指定した通りに届くと考えています。遅れがでれば、「予定通り届かないで困っている」などの問い合わせの電話が殺到することになります。問い合わせの電話が殺到すれば、少ない人数で業務をしている職場をさらに混乱に巻き込むことになります。遅配をしないで、笑顔で配達業務をこなす人材が求められています。笑顔で配達業務こなす人材には、時給をあげなければならなくなります。
 このような能力を持つ人材には、高い金をどこの職場でも用意していいます。でも、時給だけでは人は集まらない状況が生まれつつあるのです。高い金は、どこの職場でも用意していますが、その上でプラスアルファが必要な時代になっているようです。柔軟に働けるパート従業員を確保するための仕組みも必要になっています。物流施設は、時間や季節による繁閑の差が激しいという労働環境があります。繁忙期における人手不足は、あらゆる業種で常態化することが確実になっています。生産年齢人口の減少で、人手不足が常態化するということです。
 繁忙期以外の収入を、安定させるという仕組みを取り入れることが考えられます。季節による繁忙期には、人員に余裕のある企業が物流施設のパートとして働くことを認めることが考えられます。日本には300万社以上の会社があり、3万の職種があります。この中の企業で、副業を認める会社と物流企業が協定を結ぶのです。本業で8時間働き、副業で4時間働く仕組みはどうでしょうか。1時間2,000円ならば、4時間で8,000円、20日間で16万円の小遣いが稼げます。年末の宅配ピークの時期は、副業が成り立つ条件を秘めているのかもしれません。



高齢者の難聴・スマホの進化・家族の会話  アイデア三題噺125

2018-10-04 16:54:14 | 日記

 高齢になるにつれて、他人にはわかりづらい苦痛が増えていくものです。最初に、目の異変に気がつきます。文字が、よく見えなくなるのです。でも、明るい日光の下では、よく見えるのです。そんなこんなで、目の老いが始まったことを、実感するわけです。高齢者の不便さは、次々に増えて、いつの間にか聴力の衰えに及んできます。最近、まわりを見渡すと、補聴器を使う人も多いということに気がつきました。
 スマホを使った難聴対策を考えてみました。補聴器の機能は、進歩しています。でも、本当の耳にはかないません。聞くという蓄積が、60年以上も続けているのです。聞いて考え、行動するという経験を60年以上蓄積してきたわけです。それが、スムーズにいかなくなるわけですから、補聴器を付けたからといってすぐに同じレベルになるわけではありません。補聴器は、話す人の位置によっては、音が拾えないこともあります。そこで、スマホと耳にある補聴器の両方で、音を拾う仕組みを作ります。スマホには、高性能の集音マイクを内蔵させておくのです。このマイクから耳の中にある補聴器に音を伝達する仕組みです。
 電車の乗ると分かることですが、多くの人がスマホを操作している姿があります。操作していない人はと見ると、高齢者が多いようです。高齢者は補聴器を付けても、できるだけ他人に見えないようにしていました。でも、スマホという道具を使えば、堂々と持つことができる環境になっています。普通にスマホを操作していいれば、音が拾えるようになるのです。会話で、困らない機能をスマホに付け加えるわけです。良く音が聞こえる機能を備えたスマホは、高齢者に福音をもたらすことになります。スマホの販売を倍増させるフロンティアは、高齢者になります。難聴の高齢者が喜び、スマホの保有者が少ない高齢者層に売れるというウインウインの関係ができることになります。
 蛇足ですが、家族の声をAIに学習させることも面白いようです。家族の声を学習したAIは、小さな音でも拾うことが可能になります。高齢者の家の中でのチグハグな会話が、少なくなるかもしれません。このような機能は、進化するAIとスマホにとって、可能になる日がすぐに来るでしょう。
 補聴器は、慣れるまで数ヶ月かかるといわれています。老後の準備は早ければ早いほど、安心できます。擬似的に老人の状態を体験できれば、将来に備えて対処する方法を学べます。そのような取り組みを、社会福祉の分野や介護の分野で行われています。補聴器においても、このような疑似体験ができる場を設けてほしいものです。何事にも、備えあれば憂いなしです。


人間の味覚・いい加減な脳・好き嫌いをなくす   アイデア三題噺 124

2018-10-04 16:42:51 | 日記

 食事をしていて、子どもの頃の味をがして懐かしく思うことがあります。生まれた年代によって、共通の郷愁というものがあるようです。戦後生まれの人々ならば、東京オリンピックの入場行進や東洋の魔女素晴らしいプレーが脳裏にあります。あるとき、それが懐かしく思い出されるのです。食事にもそんな郷愁というものがあるようです。仲間とキャンプにいって、飯ごうで炊いたご飯とカレーが脳裏に浮かびます。そんな焦げの入ったご飯と肉の入っていないカレーが、レストランで出たらどうなるでしょうか。一流のシェフがこのような演出を行うこともあるのです。人間の味に関する評価は、味覚だけではなく視覚や臭覚、聴覚などが統合されて記憶されているのです。
 そこで、美味しく食べる方法を考えてみました。人間の脳は、ある面で優秀です。優秀であるが故に、いい加減なところもあります。ある経験を詳細に一つ残らず記憶することは単純ですが、脳にとっては大変な作業になります。そこで、いい加減な脳は、印象に残った事柄だけを記憶する近道を選ぶのです。簡単にいうと、脳は最高の瞬間と最低の瞬間を覚えてしまうのです。これは食事においても、共通するパターンです。もう一つ、いい加減なことがあります。大きな変化がなく、単調な仕事だけが続くような場合、脳は時間の長さを記憶しない傾向があるのです。このいい加減な脳の機能を利用しながら、美味しい雰囲気で食べる方法を見つけていくわけです。
 子どもの好き嫌いには、どのご両親も困るようです。こんな時は、嫌いな材料を少し入れた料理を子どもと一緒に作るのです。大好きなお父さんやお母さんと一緒に作った料理が、最高の瞬間を提供します。嫌いな材料は、頭の陰に隠れてしまうわけです。もう一つは、友達と一緒に料理を作ることです。もちろん、好きな材料をたくさん入れて、嫌いな材料は少しです。仲間と一緒に食事をすることで、脳内のエンドルフィンの分泌が盛んになります。この物質は、多幸感をもたらします。結果として、高揚感や満足感をもたらし、負のストレスを緩和するのです。嫌な食材に対するストレスを緩和しながら、友達と作った料理に満足するというストーリーを作っていくわけです。友人に美味しく食べて貰うためには、友人と一緒に料理を作ることも一つの方法になります。バーベキューなどは、この範疇に入るかもしれません。
 余談ですが、一流のレストランでは、個々人の郷愁に関する情報を集めることがあります。世代に刷り込まれている味や匂いに、その時代の風景や音楽を流しながら食事を演出する仕組みです。なじみのレストランで、昔話などしていれば、それが材料になり、演出が用意されるかもしれません。
 

 

ガン免疫療法を応用して花粉症を克服する  スモールアイデア NO 197

2018-10-03 17:42:36 | 日記

 本庶氏がガン免疫療法の開発でノーベル賞を受賞しました。日本人として嬉しい限りです。体に備わる免疫の仕組みを利用してガンを攻撃する治療法は、ガン免疫療法といわれます。この原理を使う薬品は、オプジーボとしてガン治療で使われています。その新薬が、従来の抗がん剤などでは治せない末期がんでも高い効果を示しているのです。今回の受賞は、世界から認められたということです。
 そこで、この免疫の仕組みを利用した療法を花粉症にも応用ができないかと考えてみました。花粉の飛散する時期を、花粉症の方は憂鬱な気持ちで待ち構えます。飛散のタイミングを見極める時期は、1月中旬に気象庁から発表される1ヶ月予報です。この1ヶ月予報が平均気温より0.2℃以上の高温であれば、飛散は多くなります。花粉症に関係する小売業の方は、売り場の展開を例年より早めることになります。もちろん、症状を持つ方は、飛散に備えることになります。逆に、例年より低ければ、花粉対策商品の展開は遅くなります。
 販売を強化する商品は、花粉の症状を緩和するものと発症を抑えるものになります。花粉の症状を緩和する商品と発症を抑える商品は、販売する時期が少しズレます。花粉症の発生を緩和させるものには、免疫力を高めるニンジンやほうれん草などの緑黄野菜とその加工食品があります。それに、ヨーグルトなどの発酵食品が加わります。これらの食品を、1ヶ月前から徐々に摂取して、免疫力を高めておくわけです。発症を抑える薬品は、症状が出たときに、状況に応じて服用することになります。
 一般人の体には、1日に数千個ものがん細胞ができています。免疫細胞が、このがん細胞を排除しているわけです。オプジーボは、免疫細胞の力を適切に使うことを支援し、末期ガンでもがん細胞を排除することに成功しているのです。これを花粉症に応用するのであれば、花粉に対する免疫力を適切に対応する薬を開発すれば良いわけです。現在では、大量に発生する花粉に対応できていないようです。花粉に対する免疫を低下させている人々が、増えている状況が続いています。春は、気温の変化が激しい時期です。高齢者は、気温の変化に体がついて行けないことも多いのです。体に負担がかかるときには、免疫力も低下します。現在のところ、体調を維持し、免疫力を高め、花粉の症状を緩和する対策を取り、発症を抑える薬に頼るという防衛策しかないようです。
 余談ですが、日本はノーベル賞で世界5位の受賞者を出すまでになっています。でも、基礎研究に投入する予算は、年々減少しているのです。日本人が積み立てている年金の一部を投入してはどうでしょうか。先日、公的年金積立金の運用利回りが、黒字になったとの報道がありました。運用資産額が160兆円で、4~6月運用利回りが2兆6千億円の黒字と発表されました。日本国民は公的年金を老後に受け止めるために、毎月保険金を掛け続けているわけです。この黒字を日本の誇る基礎研究にに使うのです。1億とと言わず10億とか20億を自由に使う仕組みを構築してはどうでしょうか。日本で、研究者に思う存分に頭脳と研究費を使ってほしいものです。