小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

震災関連図書の紹介のために

2014-04-11 | 
 日本ホリスティック医学協会の次号会報誌では、仙台事務局が募った震災から3年の活動、それを通して感じてきたこと、これからの活動方向などについての寄稿を中心に、自然災害から学ぶホリスティック医療の在り方といった内容でまとめることになり、今回も書籍紹介を担当させていただく。

 そのため、関連図書として挙げられた8冊のうち『救命-東日本大震災、医師たちの奮闘』『あと少しの支援があれば-東日本大震災 障がい者の被災と避難の記録』『在宅医療から石巻の復興に挑んだ731日間』を読んだのだけど、被災状況の写真だけでなく、甚大な被害に直面した医師たちの生々しい証言、障がい者の方たちが陥った悲劇などが次々に胸に刻まれ、震災後訪れた被災地の情景や、映像では伝わらなかった異様な空気感などを思い出して、苦しくなってしまった。

  


 『救命』に登場する医師の方々もみな被災者なのだ。宮城県の歯科医師の報告から「歯は人間の履歴書である」ことが実感として分かったが、これまで経験したことのない数のご遺体の口腔内をチェックしなければならなかった警察歯科医の過酷な作業状況には、現場に居合わせていないにもかかわらず、激しく動揺してしまった。同調してしまって、この数日間とても苦しかった。

 少し息継ぎしないと続かないと思い、修道女であり、上智大学グリーフケア研究所所長の高木慶子(たかき・よしこ)さんが書いた『悲しんでいい-大災害とグリーフケア』を読んだ。


 読んでよかった~。救われました。高木さんご自身、阪神・淡路大震災の被災者でありながら、阪神・淡路大震災の被災者のグリーフケア、「悲嘆」のケアに携わり、後にJR福知山線脱線事故の際もご遺族や加害者側の心のケアに関わってきた。

 「悲嘆」に寄り添うということがどういうことなのかが、心を込めて説明されている良書だった。ボランティアの心得などもやさしく解説されていて、とても勉強になった。

 「出会い・折りあい・幸せ――この三つは私の人生のモットーです。
 人との出会いを大切にし、どんなときにも相手との折りあいをつけながら行動するのです。折りあいをつけるというのは、その場その場で一番いい関係を築くことです。
 人だけでなく、自然とも、仕事とも、起こった出来事とも、一番いい関係をつくる努力をする。心にかかえた悲しみとでさえ、人はいい関係を築くことができるのです。
 そして、一生懸命築いた、あらゆるものとの一番いい関係こそ、自分の手ですくい取った幸せというものなのです。」

 高木さんの言葉がすうっと心に沁み込んできて、本当に助けられました。

 残る3冊は食事学だったり、災害時に立ち上がる共同体の存在に関するものだったりするので、これほど苦しくならないかもしれないけれど、呼吸を整え、整えしながらじゃないと紹介文は書けそうにないなあ。

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2 コメント

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メールしたのだが…… (坂本 衛)
2014-04-12 16:09:10
はい、おじゃまさま。
so-netにメールしたのだが、戻ってきてしまった。
誠にお手数ですが、坂本サイトのどのページでも、
いちばん下からメールが打てますので、
最近のアドレスをご一報よろしく。
返信する
お久しぶりです。 (トチ母)
2014-04-12 17:57:00
お元気ですか?
変更通知を送っていなかったかなあ。了解です。
さっそくメールします。
返信する

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