動物保護・愛護団体には、その団体の代表の考え方や運営の仕方などによって、それぞれに団体のカラーがある。
私が一番初めに心に留めたのが、アニマルレフュージ関西、通称ARK(アーク)だった。アークはイギリスから英語の教師として来日していたエリザベス・オリバーさんによって1990年に設立され、2006年にNPO法人として登録された動物保護団体だ。
ARK http://www.arkbark.net
私はオリバーさんの著書『犬と分かちあう人生』を読んで感銘を受け、以来、必要としている物資を送れる範囲で送ったり、資金援助の一環として毎年制作されるカレンダーやステッカーなどを買ったりしてきた。
本部のある大阪能勢のシェルターには行ったことがないけれど、東京アークのイベントには以前、足を運んだことがあった。能勢のシェルターには常時400匹くらいの犬や猫を収容していて、今、兵庫県篠山市に新しい動物福祉施設「篠山インターナショナルアニマルウェルフェアセンター」の建設途上。竣工はいつになるだろう、まだまだ資金を必要としている。
アークの活動を支えているのは30人くらいの専従スタッフとボランティアさん。会報も定期的に発行している。私にも送られてくるのだけど、国内の保護活動状況やペット問題だけでなく、国際的なネットワークを活かした報告や海外で視察したペット事情などが掲載されていて、とても勉強になる。
関東にも積極的に活動している保護団体がいくつもある。カヤを引き取った里親会然り。先日書いた東京の「ランコントレ・ミグノン」や千葉県の「犬と猫のためのライフボート」なども、そのひとつだ。
ミグノンの代表はトリマー&動物看護士でもあるので、犬猫の疾病とその対処にも詳しいし、レイキも身に付けているらしい。仕事をしていても引き取ってきた老犬たちの世話ができるよう、ショップに犬たちが居られる場所を設け、行き届いたケアしているし、ライフボートには付属動物病院が併設されていて、広いシェルターも新設された。雑木林を整備して広いドッグランを作っているところだ。専従スタッフやボランティアさんが毎日譲渡に対応している。
拠点としている場所や引き取り先(自治体の動物愛護センターだったり、廃業する繁殖業者だったり)によって犬種に違いがあったり、レトリバー種を専門に保護している団体もあったりと、活動の仕方や発信の仕方は本当にさまざまだけど、とにかくこのままだと殺処分されてしまう犬や猫を1頭でも多く引き取って、新しい飼い主とつないだり、最期を看取ってやりたいという思いはどの団体も同じだ。
こんなにたくさんの保護団体が活動しなくていけないほど、遺棄される犬や猫が多いというのは立派な社会問題だと思うし、「業界最安値!」とか「人気のミックス犬多数」などと謳って生体販売をしているペットショップが乱立しているのも異常だと思うな。
犬や猫を飼いたいと思ったら、ペットショップに行く前にぜひ保護団体を調べて譲渡会をのぞいてほしいし、特定の犬種、猫種を望むなら、その種類の特徴や飼い方をよく調べ、真摯にその種の繁殖に向き合っているブリーダーさんから買い取ってほしいものです。
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