<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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還暦男のトム・クルーズが走り回る映画「トップガン マーベリック」。
まだまだ絶賛大ヒット上映中なのだ。

この映画。
公開当日に近くの劇場のIMAXで観てきた。
そこで目に飛び込んできた光景は、信じられないものなのであった。
なんと、ほぼ満席になっていたのだ。
ここ数年、私は主にこの劇場で映画を観ているのだが、いつもはガラガラ。
貸し切り状態のことも少なくない。

「この劇場大丈夫かな〜」

と閉館してしまわないかずーっと心配していたのだ。
それが特別料金を払わないと観ることのできないIMAXでほぼ満席。
私もチケットを買い求めたときは前寄りの席か端っこの方しか空いておらず果たしてIMAXの特別料金を出してまで観て良い映画かどうか、大いにためらったのであった。

「観ようよ」

というのはカミさんなのであった。
始末屋の私が料金をためらっていることを微妙に感じて、
「見に来たのに何してんねん」
という暗黙の圧力を掛けてきたのだった。

思えば、IMAX登場以前の巨大スクリーンといえばシネラマ方式の梅田OS劇場であった。
この劇場で初めて観た映画は「未知との遭遇」で前から8列目での鑑賞だった。
シネラマ方式のスクリーンサイズは横30mx高 9m。
そんなでっかいスクリーンの前から8列目がどのような状況になっているのか。
だいたい想像ができよう。
まず、視界の中はすべて映像になる。
スピーカーが近いので立体音響が耳をつんざく。
というようなことになる。
で、なぜ9列目より後ろの席にしなかったかというと、8列目までが普通の料金で、それより後ろは特別料金が必要だった。
OS劇場にはA席、S席、SS席と席が3種類あってS席とSS席はオプション価格が必要になる。
そしてたとえA席であっても学割が存在しない劇場でもあった。
このようにOS劇場は普通の映画館ではない威厳のある料金体系なのであった。
しかも当時は珍しい全席入れ替え制でもあった。

そんなこんなでIMAXはシネラマの系譜を引き継ぐだけに前の席というのは、辛いものがあると思ったのであった。
でも仕事が終わってからせっかく無理してやってきたのに、という圧力を無視するわけにはいかない。

ということで端っこはいやなのでIMAXの前から10列目に座ることに決めたのであった。

悪い席ではなかったが、映画の予告編が始まってすぐにカミさんが、
「ボリューム落として欲しいなあ」
と無理な注文をつけてきた。
「テレビ見てるんとちゃうぞ」
「だからIMAXの前の方は大変なんや」
と思ったが言わなかった。
言ったらカミさんに叱られると思った人は、残念賞。
言っても聞こえないくらいの大音量だったのだ。

結果的に、この席で見てよかった映画だった。
今どき特撮がほとんどない空中撮影。
たぶん撮影機材がデジタルになったので可能になったのだと思うが急加速や急停止。急旋回に宙返り。とアナログのフィルムをカタカタ回して撮影するフィルムカメラだったら動きで生じるGによってモーター駆動部が正確に動作しないのではないか。
時代は流れたのだ、と感心した。

さらに時代は流れたのに、と感心したのは主演のトム・クルーズの大活躍ぶりだ。
体を張って自ら操縦、走り、飛び越え、ジャンプする。
とても還暦のオッサンとは思えないエネルギーで大いに尊敬できる融資なのであった。
こんな還暦の猛烈野郎が主演なので前作で知名度を得たメグ・ライアンを出さなかったのは正解だと思う。

ともかくクライマックの作戦遂行シーンはどう見ても「スターウォーズ エピソード4 新たなる希望」のパクリで、見ているうちに、トム・クルーズの乗っている戦闘機の後ろにタイファイターが出てくるのではないかという雰囲気に満ち満ちていたのだ。



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